チーフデザイナーが語る、クラウドボックスのものづくり。
グラフィックからWeb、UI、イラストまで、クラウドボックスが手がけるデザインの領域はさまざまです。
ひとつの案件を自らデザインするだけでなく、ときには他のデザイナーやライターと一緒に方向性を考え、全体のクオリティを整えていく。さらに、お客さまの制作そのものをサポートすることもあります。
そんなクラウドボックスのものづくりの現場で、デザインの実制作とディレクションを担うデザイナーに、普段の仕事や大切にしていること、思い入れのある仕事について聞きました。
――現在は、どんな仕事を担当していますか?
紙媒体のグラフィックをはじめ、Web制作、UIデザイン、イラスト制作まで、幅広くデザインの実制作とディレクションの両方を担当しています。
案件の初期段階から関わることも多く、お客さまの要望や課題を整理しながら、「どう見せれば、より伝わるだろう」と考えて、全体の方向性を組み立てていきます。
自分で手を動かしてデザインする一方で、案件によっては他のデザイナーやライターと相談しながら、全体のトーンやクオリティを整える役割も担っています。
また、少し特徴的なのが、お客さま自身が制作したデザインに伴走する仕事です。
お客様の社内デザイナーさんがデザインされたものを、こちらで一度リデザインし、「どこをどう変えたのか」「なぜそうしたのか」まで含めてフィードバックします。
単にこちらで直して完成させるのではなく、デザインするときの考え方や判断のポイントまで共有する。場合によってはそこでディスカッションし、第三の案をつくりだす。そうすることで、お客さま自身の引き出しが増え、少しずつデザインする力も高まっていく。私たちが「いいデザインをつくって終わり」ではなく、お客様自身の企業としてのポテンシャルも高めていく仕事です。
そんな関わり方も大切にしています。
――これまで手がけた中で、特に思い入れのある仕事はありますか?
色々ありますが、最初に思いつくのは、ここ数年、毎年関わらせてもらっている『宇宙兄弟』のカレンダーとグッズ制作ですかね。
『宇宙兄弟』という作品には、作品そのものにしっかりとした世界観があります。登場人物の言葉やシーンにも、人の心を動かす力がある。
だから、その魅力を損なわずに、一年間使うカレンダーとしてどう見せるかを毎回考えています。
漫画のコマのチョイスもある程度まかせていただいているので、その選び方や大小のバランス、色の使い方、言葉の見せ方まで、細かな部分を調整しながら組み立てていきます。
使いたいシーンがあれば、その前後まであらためて読み返します。単に印象的なコマを並べるのではなく、作品の流れを壊さず、それでいて一瞬見ただけでもドラマチックさが伝わるように、コマを厳選し、組み合わせていきます。
時間も労力もかかる仕事ですが、大好きな漫画に携われること自体がうれしく、大きなやりがいを感じています。
毎年つくるものなので、前年と同じにはできない。一方で、シリーズとしての一貫性も必要です。
そのバランスには難しさがありますが、毎年少しずつ新しい表現を試せることも、この仕事の楽しさですね。ファンの方から「毎日カレンダーを見て励まされています!」のようなフィードバックをいただけるのも嬉しいです。
――デザインをするときに、いちばん大切にしていることは?
「何を伝えるためのデザインなのか」を見失わないことです。
見た目をきれいに整えることだけが、デザインではないと思っています。
お客さまが伝えたいことと、それを見る人が受け取る印象。その間にズレがないかを考えながら、どう表現するかを決めていきます。
そのうえで、どこかに少しだけユニークさを入れることも大切にしています。
自分でイラストを描くこともあるのですが、パッと見ただけでは気づかない小さな仕掛けを入れたり、よく見るとクスッと笑えるものを忍ばせたりするのが好きなんです。
全員に気づいてもらわなくてもいい。
でも、気づいた人が少しうれしくなる。
そんな遊びをデザインの中に入れられたらいいなと思っています。
――クラウドボックスでデザインする面白さは、どんなところにありますか?
案件のジャンルがとても幅広いところですね。
決まった型の中でデザインするのではなく、案件ごとに「今回はどう考えようか」というところから始められます。
グラフィック、Web、採用、ブランディングなど、媒体を限定せずに関われるので、ひとつの案件をいろいろな角度から考えられる面白さがあります。
「これは紙だからここまで」「Webだからここだけ」というより、お客さまが伝えたいことに対して、何ができるのかを考えていける。
そこはクラウドボックスならではなのかなと思います。
――これから、どんな仕事をしていきたいですか?
今までと同じことを、そのまま続けていくことだけにはとらわれたくないと思っています。
自分なりに、長く続けていける働き方や、ものづくりとの関わり方を考えていきたい。
それは必ずしも「デザイン」という形だけではないかもしれません。
人や地域、ものづくりなど、自分自身が興味を持てることにも、少しずつ関わっていけたらいい。僕は、会社のオフィスを利用して、「アトリエくものハコ」という、子どものためのワークショップを不定期で開催しています。地域の子供たちが会社に集まって、絵を描いたり工作をしたりして、悩んだり喜んだりしている。そういう風景が大好きなんです。
クラウドボックスという会社は、そういうチャレンジも受け容れるキャパシティのある会社なんじゃないかなと思っています。