採用の現場に、時期の決まった変更が一つあります。
2026年10月1日から、求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置が事業主の義務になります。改正男女雇用機会均等法にもとづくもので、根拠となる改正法(令和7年法律第63号)は2025年6月11日に公布されました。
これまで防止措置の対象は、自社の労働者でした。そこに求職者等が加わります。つまり、まだ自社に入っていない方と接する場面、採用面接や説明会が、措置の範囲に入ってきます。
求められるのは、次の3つです
- 方針を明確にし、周知・啓発すること
- 相談に応じ、適切に対応するための体制を整えること
- 相談があったときに、迅速かつ適切に対応すること
「聞いてはいけない14項目」とは別の話です
採用の場では、厚生労働省が示す公正な採用選考の考え方が知られています。本籍や家族、思想信条など、把握そのものが適切でないとされる14の事項です。
今回の話は、それとは別の法令です。混同しやすいので、整理しておきます。
- 14事項は就職差別の防止。応募者から「何を把握するか」の話です。
- 今回の措置はハラスメントの防止。求職者等が「どんな言動を受けるか」の話です。
どちらか一方をやれば、もう一方も満たされるという関係ではありません。
面接の実務として、何から手をつけるか
3つの措置のうち、最初の方針の明確化と周知は、資料を配るだけでは面接官一人ひとりの言動まで届きにくいところです。
現実的に効くのは、面接で何を聞くかを、あらかじめ書き出しておくことだと考えています。
質問が決まっていなければ、その場で組み立てるのは面接官個人です。何を聞くかが人によって変わるということは、踏み込みすぎる質問が生まれる余地も、人によって変わるということになります。
逆に、評価する軸と、それを確認する質問が先に決まっていれば、面接官がその場で質問を作る場面そのものが減ります。基準を書き出す作業は、選考の精度を上げるためだけのものではなく、面接の場を属人的にしないための土台にもなります。
なお、この記事は法令の解説ではありません。措置の具体的な内容や、ご自社がどう対応すべきかについては、厚生労働省の指針(令和8年厚生労働省告示第52号「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)をご確認ください。
評価基準の作り方を、資料にまとめました
一次面接の評価基準を30分で作る手順を、17ページの資料にしています。5つのステップ、記入例2種類(アルバイト/中途)、そのまま印刷して使える記入式のワークシート、そして上で触れた14事項を面接の言葉に置き換えた一覧が入っています。
無料でお送りしていますので、下記のページからご請求ください。
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