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【事業計画インタビュー/前編】幸せに働く人が増えれば、日本は変わる。Lagomlivが実現したい世界観とは

求職者の人生を変える「きっかけ」を、キャリア支援によって実現しようとしている株式会社Lagomliv。その背景には、代表の山中さんが掲げる「日本全体の幸福度を高めたい」との思いがあります。

描いている理想を叶える第一歩として、まずはキャリア支援をビジネスとして立ち上げた山中さん。個人の支援から発展し、組織、場所など新たな「変革のきっかけ」を提供する事業とともに、社会にインパクトを与えようと走り始めています。

幸福度も生産性も低い日本。その現状を打破したい

ーーLagomlivが実現したいと考える世界観について、教えてください。

Lagomlivが掲げるビジョンは「すべての人が自分の人生のオールを握る世界」。自分にとって最適な人生を選択し、豊かになっていく状態をイメージしています。

ミッションは「新しいきっかけの源流を切り拓く」。多くの人がより良い人生を選び取るきっかけを提供し続けます。新しい環境、新しい選択肢、新しい考え方が湧き出してくる源流を切り拓きたいんです。

結局、僕がやりたいのは「個人にフォーカスすること」。人の考え方、価値観の捉え直しに興味があると感じています。

ITツールやテクノロジーを駆使すれば、世の中は便利になり、業務効率化が今以上に進むでしょう。しかし人が感じる「人生への満足度」は低いままではないでしょうか。僕としては、やはり人の幸福度を追求してみたいと思っています。

有名なアメリカの心理学者マズローが提唱した「マズローの法則」によると、人間は自己実現のために行動している状態、すなわち目標に対して走り続けている状態が、人としての幸福度が一番高いとされています。

画像引用:マズローの欲求5段階説とは?ビジネスやマーケティングに役立つ知識を解説

ところが、現在の日本社会はどうでしょうか。日本の幸福度は、非常に低いとの結果が出ています。仕事への熱量の低さも気になりますよね。

画像引用:【世界幸福度ランキング】日本の幸福度、2023年は47位に上昇 トップは6年連続の…

Lagomlivが、日本の幸福度を世界トップレベルへ押し上げられるような存在になれれば理想的です。仕事への熱量が高まれば、幸福度も上がり、日本経済への大きなインパクトとなるでしょう。

日本のGDPのピークは下がり、この30年間で海外との差はかなり開きました。高度経済成長期に製造・物流業界が支えたテクノロジーも、アメリカ・中国の進出に追い抜かれました。

Lagomlivとしては「1人当たりの生産性=GDP」の成長を追いかけていきたいと考えているんです。GDPを未来的な指標に据え、社会へのインパクトを与えたいと思っています。

10年後の日本人の「仕事への熱量」を変えた結果が、GDPのスコアを上げ、幸福度ランキング10位以内に入る。そんな世界観が目指せる事業を立ち上げ、日本人の根本的な価値観をアップデートさせたいです。

ーー実現していくためには、どのような点が課題になりそうですか?

裕福になるにつれて幸福度が上がるかというと、実はそうとも限りませんよね。背景には、生産性の悪さや、働きすぎによる職場環境の悪化があるでしょう。「稼ぐためには仕方ない」といった根強い固定概念をいかに変えるかが、最初の課題になるでしょう。考え方を変えなければ、行動変容は起こりません。

「変える側」にまわろうする気持ちは、過去の経験から生まれた志です。以前、海外でバックパッカーをしていた経験があり、日本の良さに改めて気付かされたことがありました。

今のままでは、どう考えても日本は沈みます。僕は自分の子どもたちが担う次世代に、悲しみや寂しさを残したくないんです。まだ豊かさがほのかに残っているうちに、行動しなければならないのではないでしょうか。年収格差や労働力不足の問題に気づいていながら、何もしないわけにはいきません。

自分らしい、ちょうど良いバランスを保つための「幸福」

ーーLagomlivが定義する「幸福」について教えてください。

社名の「Lagomliv(ラゴムリブ)」の由来が、象徴的かもしれませんね。Lagomはスウェーデン語で「少なすぎず多すぎず、ちょうどいい」という意味。Liv(リブ)は「人生、生活」という意味です。

幸福な状態とは、目標を追いかけながら日々を過ごす、ただ自分らしさを失わない「絶妙なバランス」にあると思っています。この記事でいうラーニングゾーンのようなイメージが近いです。

画像引用:コンフォートゾーンとは【意味、成長するためにそこから抜け出す方法、ラーニングゾーン】

私自身の経験になりますが、前職で自らにとって大きすぎるプレッシャーや責任のある環境により、何が正しいのかがわからなくなり、鬱になりかける程自分を見失ったことがあります。

このように目標が高すぎてもダメですし、簡単にクリアできてもつまらない。手を伸ばせばギリギリだけど、できるかもしれない。そんな目標を設定し、自分自身をアップデートさせながら走っている人は幸せだと思います。

“幸福”は「自己実現への欲求」に紐づいていると感じます。人間は怠け者ですから、何かが起こってからようやく行動しますよね。しかし、最悪の事態が起きてからではもう遅いんです。

そのためにも、先駆けて行動変容を提供していく必要があります。幸福への行動変容を起こす具体策が、Lagomlivの展開する3つの事業にもつながっています。

ーー行動変容を促す「事業」としては、具体的にどのようなことをしているのでしょうか?

日本の幸福度をあげるファーストステップとして「個人」に焦点を当てています。具体的には「キャリア支援」です。

個人が何に幸福を感じ、熱意を持って取り組めるかをcareer changerとともに伴走しながら考えます。その際に重要なのが、キャリアとライフプランにどう切り込むかです。

一般的には年齢を重ねるほど、自分の周りに集まる情報の幅が狭くなります。自分と似たような意見・人が集まるコミュニティにしか属さなくなり、情報や価値観がどうしても内向きになってしまうからです。

例えば自己紹介のプロフィールを述べる際、「今の仕事はこれです」と堂々と語る人は意外と少ないです。年収は非公開、SNSがあっても活用しない。そうして過ごすうちに、自分の市場価値は縮小するでしょう。

だからこそ、客観的な事実に基づいた今の市場価値から、未来のキャリアを想像してみてほしいんです。そのためにも、未来の可能性をいかに可視化するかを意識したプラットフォームを実現しようと事業を進めています。

キャリア支援によって経歴を可視化し、客観的事実を受け止めた上で行動変容につなげていく。こうした一連のプロセスを個人向けに行っていきたいです。自分の経歴がメタ認知できれば、今後の状況・行動に活用できるはず。データベースとして機能を拡充し、蓄積していこうと考えています。

ーーキャリアとライフのバランスについては、どのように考えていますか?

キャリアはマラソンに似ています。「今から走れ」とだけ言われると、あと何km走るべきか分からなくて辛いはず。1000mマラソンなのか、フルマラソンなのか、トライアスロンなのか。それぞれ走るスピードも事前準備も違いますよね。

キャリアも同じです。個人の「欲求」によって、準備やアプローチもそれぞれ違います。会社の人事評価が重要な方もいれば、最後まで仕事をやり抜きたい方もいるでしょう。生活のために稼ぎたい方、圧倒的に稼いで高級外車に乗りたい方もいます。

キャリアとライフの欲求は、その人の本質を表します。年齢やライフイベントによっても変わりますし、自分自身と向き合わなければ分からないものです。

僕がキャリアとライフのバランスを考える時、大切にしているのは「本当にやりたいことは何か」です。実現に向けてするべきことを明確にし、努力できるかを自分で決めます。コツコツと達成のステップを踏み、実現できれば自信にもなるはず。そうなれば、新たな欲求も生まれます。

Lagomivとしては、求職者が腹の底からやりたい「第一歩」を、一緒に見つけたいと思っています。幸福度を高める仕事に取り組むイメージを描き、達成できる短期目標を設定。現像できる一歩先に向けて、キャリア目標をアップデートできれば、ライフも充実します。その結果、キャリアとライフがうまく循環するようになるんです。

ーー目標をブレイクダウンして考えていくと、個人の持つ可能性も拓かれていきそうです。

有名な「ノミの実験」の話はご存知ですか?ノミは体長2mmですが、30cmの高さまでジャンプできます。ところが20cmのビンに入れて蓋をすると、蓋の高さまでしかジャンプしなくなるんです。さらに蓋を外してもそれ以上高くジャンプしなくなります。

これは「学習性無力感」を示す話。人間もノミと同様の心理になると言われています。自分の可能性を、自分で諦めてしまうこともあるでしょう。限界を自ら決め、欲求を叶えさせる「実現可能性」を潰していないでしょうか。

制限をかけず、本当に幸せだと思えることに目を輝かせてほしいですね。チャレンジしたいと思う気持ちを、ぜひ言葉で語ってほしいです。

リアルな実体験を伝えることが、相手と自分の幸せにつながる

ーー山中さんご自身もCareer Changerとして活躍されています。Career Changerの「幸福論」について教えてください。

Career Changerは、求職者に対してキャリアのアドバイスをします。その際に重要なのは、「自分が体験してきたリアリティ」。求職者の悩みや課題と向き合い、自分ごととして具体的に話せるように意識しています。

年収や家族構成、世帯年収も正直に伝え「年収1000万円では、こういう生活を経験した」などとリアルに話していますよ。中には「年収800万円以上がいいですね」と転職条件をはっきり提示する求職者もいるので、一緒にライフプランを考えます。「結局は到達できなかった」とならないよう「30歳で800万円を達成する」と目標を立て、達成に向けたプロセスを設計。職種、業界、役職を現実的に考え、シミュレーションします。

僕は元々FPだったので、ライフプランの設計に活かせる金融知識は豊富です。ここまで含めて相談できる点は、他社にはあまりないLagomlivの差別化ポイントでしょう。求職者の人生に最後まで責任を持って、寄り添っていきたいと考えています。

【事業計画インタビュー/後編】きれいごとを本気で叶えたい。日本の幸福度を上げるための3つの事業とは | 株式会社Lagomliv
自分自身の最適を探し、幸せを見つけるきっかけを提供しよう──そうした願いから誕生した株式会社Lagomliv。社会全体の幸福度を引き上げるために、3つの事業を立ち上げています。今回は「事業計画イ...
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後編へ続く!
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