こんにちは、株式会社AIworker 常門です。
今回は、弊社代表の杉本卓應にインタビューを実施しました。
「AI企業の社長」と聞くと、最新技術を駆使して効率的に働く、スマートなエリートを想像するかもしれません。 しかし、彼のルーツは真逆です。
東大での成績は最下位で、「行き先は仏教のみ」と宣告されてドロップアウト。 また、起業初期は家がなく、先輩のオフィスの床をベッドにして寝ていたという背景があります。
そんな強烈で泥臭い過去を持つ彼が、なぜ今、最先端のAI人材育成で日本を変えようとしているのか。
今回は、彼が語る自分を厳しく愛するという哲学と、AI時代だからこそ求められる覚悟について、赤裸々に語ってもらいました。
目次
偏差値エリートからの転落、そして「床」からの再出発
暗黒期からの脱出、そして「基準値」の破壊
見つけた市場の「ギャップ」。AI教育で日本の覇権を取る
日本人が、AIという「武器」を持てば最強になる
求めるのは、AIを使い倒す「気合い」と「覚悟」
偏差値エリートからの転落、そして「床」からの再出発
── まずは、簡単に自己紹介をお願いします。
杉本: 株式会社AIworker代表の杉本卓應(すぎもと たかまさ)です。 石川県出身で、一浪して東大入ったんですけど1年ちょっとで辞めちゃって。で、そこからインターンを経て独立して、今はAIworkerの代表として企業のAI導入支援や研修事業を行っています。
── 「東大に入って1年ちょっとで辞めた」とのことですが、何があったのでしょうか?
杉本: もともとは「いい大学に入って、いい企業に入る」という、いわゆるエリート街道を目指していた普通の学生でした。でも大学1年の時、遊びすぎて成績が学年ビリから2番目になり、進振り(進学振り分け)の先生に「君、経済学部は無理。行けるのはインド哲学科(仏教)だけだよ」と宣告されました。
実際に見学に行ってみたら、周りは実家がお寺の人ばかり。「あ、このルートでの成功は終わったな」と悟りました。 そこで大学を休学して、ビジネスの世界に飛び込むことにしたんです。
── その後、独立されてから「床」で寝ていた時期があるとか?
杉本: はい。最初はWebマーケティングの会社でインターンとして働いていたんですが、そこでの経験が独立のきっかけになりました。
インターンを始めて9ヶ月目のことです。僕が作った広告が大当たりして、単月で4,500万円の利益を叩き出したんです。これが当時の会社の最高記録になり、その実績が認められて、学生ながら広告事業部長に抜擢されました。 その時初めて、「あ、自分はビジネスで食っていけるな」という確信を持ったんです。
── すごい実績ですね!そこからなぜ「床」での生活に?
杉本: その実績を引っ提げて「俺ならいける」と意気揚々と独立したんですが、直後にWeb広告のトレンドが激変したんです。 それまで得意だった手法が全く通用しなくなり、売上が一瞬にしてゼロになりました。
しかも当時、事業が軌道に乗る前提でタイに移住しようと計画していて、日本の家を解約してしまっていたんです。でも売上がゼロになったので移住どころではなくなり、帰る家もない状態に陥りました。
行く当てがなかったので、先輩に頼み込んでオフィスに居候させてもらい、昼間は死ぬ気で仕事をして、夜はそのオフィスの床で寝るという生活を半年間続けました。
ストレスで10円ハゲが5個くらいできましたが、不思議と悲壮感はありませんでしたね。 というのも、ここを乗り越えたら、俺はめちゃくちゃ強い人間になれるという謎の確信があったからです。この時の何が何でも生き残るという泥臭い経験が、今の僕の基礎になっています。
暗黒期からの脱出、そして「基準値」の破壊
── その「床生活」などの暗黒期から、どうやって脱出したのですか?
杉本: 「ジョイントベンチャー(JV)」というビジネスモデルに出会ったことが、最初の復活のきっかけでした。
当時、僕には売る商品がありませんでしたが、世の中には「良い商品を持っているのに、売り方がわからなくて困っている会社」がたくさんあったんです。 そこで、彼らと組んで、僕が集客や販売をすべて代行し、出た利益を折半するという形をとりました。
これが見事にハマりました。「他社の商品力×僕のマーケティング力」という勝ちパターンを見つけ、初めて月1,000万円以上の売上が立つようになったんです。ようやく、人並みの生活に戻れた瞬間でしたね。
── そこから現在の「月商数億」という規模まで、どうやって跳ね上がったのでしょうか?
杉本: 正直、1,000万円から億のレベルにいくのに、特別なノウハウがあったわけではありません。変わったのは環境だけです。
当時、仲良くさせていただいていた先輩経営者たちが、僕の目の前で50億、100億という数字を当たり前のように作っていました。 彼らと食事に行ったり、話したりしていると、ふと思うわけです。「同じ人間だし、能力に何百倍もの差があるわけじゃない。彼らにできて、自分にできないはずがない」と。
その環境に身を置いたことで、自分の中にあった稼ぐ金額の常識が壊れ、脳のリミッターが外れた感覚でした。
── 意識が変わるだけで、現実は変わるものですか?
杉本: 変わります。本当に変わりました。 ONE PIECEの作者・尾田栄一郎先生の言葉に、こういうものがあって、
「この世は思った通りになるのだそうで。思った通りにならないよと思っている人が、思った通りにならないようになっている」
当時の僕は、まさにこれを体感しました。「自分も億を稼げて当たり前だ」と本気で信じ込んだら、脳が勝手にその方法を探し始め、気づけば月数億の売上を達成していました。 この基準値の高さこそが、ビジネスにおける最強の武器だと確信しています。
見つけた市場の「ギャップ」。AI教育で日本の覇権を取る
── 広告事業で成功されていたのに、なぜ現在の「株式会社AIworker」を立ち上げたのですか?
杉本: きっかけは、2023年頃の「ChatGPT(GPT-3.5)」との出会いでした。 当時、広告事業が急拡大していて、案件は取れるのに対応する人手が足りず、社内がパンク寸前だったんです。
そんな時にChatGPTが出てきて、「これなら業務を自動化できるかもしれない」と直感しました。そこからはもう、受験生の時と同じように没頭しましたね。海外の論文まで読み漁って、徹底的にAIを研究し、自社業務への導入を試みました。
── 実際に導入してみて、変化はありましたか?
杉本: 劇的でしたね。 広告のクリエイティブ作成やカスタマーサポートにAIを組み込んだ結果、スタッフの人数はそのままに、売上と対応件数だけが激増したんです。 「あ、これは産業革命レベルのインパクトだ」と肌で感じました。
と同時に、世の中との大きなギャップにも気づいたんです。
というのも、僕らはこんなにAIで成果が出ているのに、世の中を見渡すと、まだほとんどの経営者がAIを使いこなせていなかったんですよ。「よく分からないから」と敬遠している人が大半だったんです。
僕はここに巨大なチャンスがあると確信しました。 このギャップを埋めること、つまりAIを使いこなす人材を育てる教育事業をやれば、間違いなく覇権が取れる。そう確信して、広告事業で培った知見をすべて注ぎ込み、株式会社AIworkerを設立しました。
日本人が、AIという「武器」を持てば最強になる
── 今後の展望を教えてください。AIworkerは社会でどのような存在になりたいのでしょうか?
杉本: 僕たちのビジョンは、「AIを使いこなすことを、日本のビジネスの新しいスタンダードにする」ことです。
日本人の基礎能力の高さや、現場の勤勉さは世界でもトップクラスです。それなのに世界で負けている理由はたった一つ、生産性が低いからなんですね。 でもこれからは、その勤勉さにAIという圧倒的な効率が加わります。
今まで時間をかけていた作業をAIに任せ、人間はもっと本質的で熱量のいる仕事に集中する。 このスタイルが定着すれば、僕は日本が世界で一番強い国になると本気で思っています。
── その未来を実現するために、AIworkerは何を重視しているのですか?
杉本: 「実益が出るまでの実装」にとことんこだわっています。 単に「AIの使い方が分かった」で終わる研修なら意味がありません。
僕らの役割は、企業の働き方のOSを根本から入れ替えることです。 つまり、気合いで作業をこなす時代を終わらせて、その熱量を人間にしかできない創造的な仕事に全振りできる環境を作るということです。
そこまでやって初めて、明日からの業務が劇的に変わり、利益を生み出すことができる。 そうやってAIworkerに関わった企業や人が、アジア、ひいては世界を牽引するリーダーになっていく。そんな未来を本気で実現しようとしています。
求めるのは、AIを使い倒す「気合い」と「覚悟」
── 最後に、これから一緒に働く仲間へメッセージをお願いします。
杉本: さっき「作業に気合いを使うな」と言いましたが、勘違いしてほしくないのは、「AIを使えば楽ができる」わけではないということです。
むしろ逆です。 AIという「最強の武器」を手に入れたからこそ、それを振り回す人間側の気合いが、これまで以上に試されるんです。 武器が強力でも、扱う人間に熱量がなければ、宝の持ち腐れですから。
だからこそ、僕らは小手先のスキル以上に覚悟を持った人を求めています。 現状に満足せず、常に自分の基準値を壊し続けられる人。 「自分ならもっとできる」と信じて、泥臭い努力を惜しまない人。
そんな熱量を持った人が、AIという武器を持てば、まさに鬼に金棒です。 スキルは後からついてきます。まずはその熱量を持って、僕らのところに飛び込んできてください。一緒に日本を変えましょう。