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野山より渋谷の街に慣れ親しんできた私が「自然と共に生きる」SANUに全てを注ぐ理由

SANUチームが人生と仕事について語るシリーズ。毎週1名ずつ、自身の言葉でnoteとWantedlyにて記事を公開します。今回はカスタマーサクセス部長を担う好美 日奈子です。

好美 日奈子
CX本部 カスタマーサクセス部長
大学2年生からスタートアップで働き始め、旅行系ベンチャーに新卒入社。コンテンツマーケティングや新規事業、採用人事に携わったのち、西アフリカのベナン共和国でEC事業の立ち上げに参画。2021年3月、SANUへ正式にジョイン。美味しいご飯とワインとコーヒーが好き。去年からスキーと登山にハマり中。



-人間はひとりひとりがそれぞれじぶんの時間をもっている。そしてこの時間は、ほんとうにじぶんのものであるあいだだけ生きた時間でいられるのだよ。(「モモ」ミヒャエル・エンデ著 より) -

これは、雄大な山々よりも渋谷の喧騒に安心感をおぼえる都会っ子な私が、「自然と共に生きる」SANUに出会い、(ちょっとアフリカに足を伸ばしたりもしながら)”生きた時間” を得るまでのお話しです。

「ときめき」と「お金」の距離感

東京生まれ、東京育ち。一人っ子ということもあって幼い頃から父の背中を追いかけ、多くの影響を受けてきました。私の父が愛してやまないのは、埃まみれでボロボロのフランス車に薪ストーブ、アート、レコード、古本たち。そして美味しい料理とワイン。

小学生の頃、瀬戸内国際芸術祭にて

東京のど真ん中に居を構えながらも、冬になるとわざわざ薪ストーブに火を灯し、犬と一緒に満足そうに眺めます。車は洗車せず雨に晒すだけ、外側が壊れてもなるべく修理をしないのがポイント。それが(彼曰く)フランス車のあるべき姿であり、一番かっこいいとのこと。

そんな環境で育った私にとって、「ときめき」と「お金」の間にはずっと距離がありました。ときめきに満ちた幸せな人生を送ることと、お金を稼ぐことや社会的に成功するということがいまいち結びつかないまま大人になったことが、その後の人生に多くの影響をもたらすことになったのです。

ただ、仲間と美味しいビールで乾杯したいだけだった

多くの日本人バックパッカーと同じく沢木耕太郎の「深夜特急」に魅せられた私は、大学4年間のほとんどを(スタートアップでのインターンと)旅にあて、そのまま旅行系のベンチャー企業に入社。上司と機会に恵まれ、コンテンツマネジメントやSNSマーケティング、採用人事、新規事業など多岐にわたる業務に携わりながら「仕事の報酬は仕事」「信頼残高貯金」「量質転化論」など、今も大切にしている仕事のスタンスをたくさん叩き込んでもらいました。

自分自身が大好きな旅行領域に携わっていたこともあり、宿好きな同年代や先輩たちと共に毎日遅くまで仕事をしては新橋を飲み歩き、土日も彼らと宿を巡る、楽しい日々を過ごしていました。中高大と特に運動部やサークルに入っていなかった私は、ただ仲間となにかに熱中する「青春」のようなものを渇望していたのだと思います。

一方、血気盛んな若者が多い職場だったこともあり、「市場価値をあげるためにこんな強みを作ったほうがいい」「次に(どこか違う会社で)やりたいことは決まってるの?」「いつ起業するの?」などといった声があちこちで飛び交う環境でした。いわゆるベンチャー界隈でつながりが増えたり仕事で成果を残すにつれ、そういった声に触れる機会はさらに増えてきました。

私はただ、大好きな人たちと、心からときめく事業に熱中していたい。大変なことを乗り越えた日には仲間と美味しいビールで乾杯する、それを一生やり続けたいだけなのに!

元々「資本主義的な成功」みたいなものへの関心が低いこともあいまって、空虚な「成長」、実態の見えない「市場価値」、指針なき「キャリアアップ」、そんなものに辟易しながら、それでも仕事が好きということは『なにものか』になるということなのだろうか?と悶々とする日々を過ごしていました。

そんな折、アフリカで会社を経営する知人に「ドローン×ECの新事業を一緒にやろう」と誘われました。「アフリカで事業を起こす」という全く想像もつかないチャレンジへの好奇心と、日々のモヤモヤから解放される予感(現実逃避ともいえる)も相まって、「2-3年かけて何にもならなくてもまだ20代後半、そこから転職でもなんでもすればいいや」と、あっという間にアフリカ行きを決意したのです。

どこまでも無邪気で懐が深い、SANUとの出会い

八ヶ岳エリアの山々を一望できる清泉寮からの景色

渡航を決めて早々に会社を退職したものの、ときはコロナ真っ只中。アフリカでドローンを飛ばすなどという実績もないスタートアップに容易く銀行融資がつくはずもなく、事業計画が一向に定まらないなかで、半年ほどフリーランスという名のモラトリアムを過ごしていました。ちょうどそのころ、Founder 本間貴裕の登壇を見たのがSANUとの出会いです。

「Live with nature. / 自然と共に生きる」というミッションを聞いたとき、すごくストンと胸に落ちてきたのを覚えています。アウトドアをするとかしないとか、そういう表層の話ではなく、「自分の人生、自分の時間をどう生きるのか。流行とかお金とか資本主義とかは一旦横において、顔も名前も知らない誰かがいいというものじゃなく、自分自身が何をいいと思うのかを自分の頭でちゃんと考えようぜ」と言われている気がしました。

地球も自分も傷つけて、何がしたいんだ?
その先に、本当にほしいものはあるのか?
パートナーや家族、自分自身との時間を大切にできているか?
自分の声に耳を傾けて、もっとこの地球に生きることを楽しもうよ!

そんなふうに語りかけてくる、無邪気で、懐が深くて、あたたかいブランドだなと思ったのです。

当時は共同創業者の本間と福島しかいない時期、主幹事業であるSANU 2nd Homeも構想段階でした。縁あって業務委託で手伝うことになった1ヶ月の間に、ブランドロゴが決まり、SANU CABINの設計初案が出てきて、投資家ピッチを進め、海外ホテルのプロデュース案件が進み(今は消失したけど笑)、週末になると福島は山へ、本間は海へと遊びにいく。

当たり前に世界を見据えながら、心から信じるミッションど真ん中の事業を、最高な2人が本気で作る。
なんていいチーム、いい事業なんだろう。

そう毎日実感しながら、私はかたわらでアフリカ行きの準備を進めていました。

コロナ真っ只中、ベナン共和国への渡航

まる24時間かけて西アフリカのベナン共和国へ渡航し、EC事業の立ち上げをスタートしました。ベナンは、ナイジェリアとガーナの間に位置する旧フランス領の国です。治安が(比較的)よくて、パイナップルが美味しくて、呪いで有名なブードゥー教を国教に持っています。

年に1度のブードゥー教のお祭りを見にいったとき

事業の立ち上げにあたり、現地の社員がPCを使えない、そもそもスマホで商品を購入する習慣がない(YouTubeかWhatsApp にしか使っていない)、クレジットカードが普及していない、テキストを読んで理解することに慣れていないなど、あげはじめたらキリがないほどたくさんの「そこで引っかかる!?」というような困難がありました。

しかし、自分でサービスの要件を書いてエンジニアに開発してもらったり、EC の注文から配送までのオペレーションを構築したり、ファンもいないのにファンミーティングを開いたりと、今までチームの一端として関与していたWebサービス作りの全てをみながらこの上なく自由に意思決定しながらやっていくのは、強烈な面白さがありました。

当然ながら事業利益はあがっておらず、私はフリーランスとして自力で日本円を稼ぎながら現地事業にコミットする日々。一方現地で採用しているベナン人のスタッフには当然お給料が発生するので、「あと何ヶ月で代表の自己資金がショートする」という逼迫した中でどこにそのお金を投資するのか、そんな中でもチームのモチベーションに関わる賃上げ交渉にどう対応するのか、どうしたらメンバーが目標に向かって前向きに取り組めるか、などを考えるのは、大変でありながら、刺激的で楽しい日々でした。

プレゼントしてもらったアフリカ布のワンピースを着て

新卒時代にはよく「経営者視点で考えろ」と上司に言われていましたが、やはり百聞は一見に如かず。経営視点を理解できたとまでは言えませんが、この視点について23歳にして一定の実感を伴った経験を得られたことは、すごく貴重な学びだったと思います。

そして、毎日3時間のお昼休憩があるベナンのカルチャーの中で、ゆっくり本を読んだり、自分の服や下着を毎回石鹸で手洗いしたり、バケツで水をかぶってシャワーがわりにする日々を送りながら、そして日本社会の時間軸から少し距離を置きながら、改めて「自分の時間、すなわち人生を何に使うか」を何度も何度も考えた結果、

「SANUが実現しようとしている世界に、自分のすべてを使おう」「それが自分の人生を生きるということだ」と覚悟を決め、SANU代表の福島弦にベナンからメッセージを送ったのです。

SANUで働くということ

SANUメンバーと一緒に楽しんだ白樺湖花火大会

いま私はSANUの顧客満足を担う「カスタマーサクセス(以下 “CS”)」の領域を担当しています。

SANU 2nd Homeのサブスクメンバーの皆さん(以下”SANUメンバー”)の人生に「自然と共に生きる」暮らしがもっと根付き、この地球に生きることを心底楽しむ人が増えるように。「Live with nature.」とはすなわち何なのかを思考し続け、体験として具現化したり、メンバーが使いづらくて困っている点を解消してセカンドホームがある暮らしを続けやすくするのがCSの役割です。

予約カレンダーのUXを変更することもあれば、キャビンにローカルなカップラーメンを追加したり、紙新聞の”SANU JOURNAL”やニュースレターを企画・発行したり、新たに開業するエリアのおすすめスポットを探しに行ったり、SANUメンバーと一緒に花火を見る会を企画・運営したり。

SANUメンバーの顔を思い浮かべながら、そしてSANUが実現したいことの思考を深めながら、必要なことをなんでもやるのがCSチームです。

SANUに入って約3年。私が一番幸せなのは、信じるものに一直線に、いま、今日、毎日を全力で働けていること。大好きな人たちと、大好きな事業に携われていると心から言えること。

そして、資本主義の波を乗りこなしながらSANUを育てることは、この時代のために、社会のためにやったほうがいいと心底思えること。

忙しすぎて叫びたくなることも、解約通知を見て悲しくなることも、じぶんの力不足に泣くことも本当にたくさんありますが、心を殺して仕事をこなすのではなく、喜怒哀楽しながら全力でサービスを愛し、SANUを成長させるために、SANUに成長させてもらいながら、共に歩んでいこうと思います。

“じぶんの時間”を何に使うのか。

SANUはじまりの地、白樺湖での全社リトリート

-人間はひとりひとりがそれぞれじぶんの時間をもっている。そしてこの時間は、ほんとうにじぶんのものであるあいだだけ生きた時間でいられるのだよ。 -

SANUの社員は皆、多様なバックグラウンドを持ちながらも、一人ひとりが心からSANUのミッション「Live with nature. / 自然と共に生きる」を信じ、この新しいライフスタイルの提案に”じぶんの時間”をかけると決めたプロフェッショナルたちです。

SANUは壮大なミッションを掲げながら、極めて地に足をつけて猛烈に歩みを進めています。今までの3年間で、SANUはキャビンを開発し、サービスを開始し、拠点を拡大し、建築モデルを拡充し、大きく歩みを進めてきました。これから先の3年、5年は、今までよりさらにスピードアップをしながら、今までとは全く違う景色までさらに駆け上がります。

フランス革命だって、インターネット社会だって、新しい時代をつくるのはいつだって「人」。
私たちと一緒に、まだ見ぬ未来を作る仲間を心からお待ちしています。


SANU 2nd Homeのサービスにもご興味いただけた方は、是非 ↓ のブランドサイトもご覧ください!!

SANU 2nd Home
軽やかに都市と自然を行き来するライフスタイルを提案する会員制セカンドホームサービス、SANU 2nd Homeの公式ブランドサイト。
https://2h.sa-nu.com/



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