「"大学生"なのにすごいね」は卒業。社会人1年目で経験した大きな苦悩と見つけた微かな光【情熱志録Ep.1】 | 株式会社BALZ
こんにちは、株式会社BALZの採用担当です!私たちは「BALZのリアルを届ける」をテーマに、社員インタビューを通じて、一人ひとりの軌跡や想いを発信していきます。今回スタートする新企画「BALZ情...
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こんにちは、株式会社BALZの採用担当です!
私たちは「BALZのリアルを届ける」をテーマに、社員インタビューを通じて、一人ひとりの軌跡や想いを発信していきます。
「BALZ情熱志録」第2回は、メディアチームのチーフディレクターとして活躍する清家さんにお話を伺いました。校正校閲一筋で入社した彼女が、なぜ今「2足のわらじ」を履いているのか。その裏側には、自分自身と向き合い続けた4年間の軌跡がありました。
「本って完璧じゃないんだ」
彼女が校正校閲の世界に足を踏み入れるきっかけは、幼少期にさかのぼる。子供向けの間違い探しの本で誤植を発見した時の衝撃が、すべての始まりだった。
「本って完璧なもので、誤字脱字の1つもないって思っていたんです。でもそこで『完璧じゃないんだ』って気づいて。なんで誤植が発生するんだろうって調べた時に、校正校閲の仕事があることを知ったんです」
図書館で1週間に10冊の本を読む読書少女だった彼女。活字への愛と「本を完璧なものにしたい」という理想が、後の人生を決定づけることになる。
新卒で入社したのは、校正とは無縁の建築資材メーカー。営業事務として働く中で、彼女はある重要な気づきを得る。
「表に出るよりも、誰かをサポートする裏方として働くのが自分の特性に合っていると実感したんです」
転職を決意した彼女の戦略は明快だった。まず周囲に宣言する。「私は校正校閲の仕事をやる」「エディタースクールに通って転職する」と。
「言っちゃったからにはやらなきゃ!みたいなところに自分で追い込んで。外堀から埋めていくっていうのを意識的にやってました」
有言実行。エディタースクールで半年間学んだ後、BALZの求人と出会った時、「ビビッときた」という。面接では先輩社員の雰囲気の良さに惹かれ、第一志望だったBALZへの入社が決まった。
エディタースクールでは主に紙媒体を学んでいた彼女。BALZでWEBメディアの校正校閲に取り組む中で、予想外の課題に直面する。
「画面だと目が滑りやすくて、紙で見ている時と全然違うんです。今まで半年間スクールで学んだことは何だったんだろうって、正直落ち込みました」
しかし、ここで諦めなかったのが彼女らしい。先輩から「こういうやり方をした方がいい」「こういうチェックの仕方をした方がいい」とアドバイスを受け、WEBならではのチェック方法を身につけていった。検索機能を活用するなど、デジタルツールを駆使した効率的な校正スタイルを確立していく。
そして入社から数年が経ち、クライアントから「清家さんにやっていただけるなら安心です」「BALZさんにお願いしたいっていうのが、私たちの部署で満場一致だったんです」という声をもらうようになった。
「いつも通りやっていただけなのに、こんなに信頼していただけるなんて。まだまだ未熟だと思っていたのに、いつの間にかお役に立てる域に達していたんですね」
この瞬間が、彼女にとって大きな転換点となる。「この方法をみんなに伝えていくっていうステージに行かなきゃいけない時が来てるんだな」——次世代の育成への意識が芽生えた瞬間だった。
順調に成長していた彼女を大きく変えたのは、頼りにしていた先輩たちの席が空いたことだった。
「頼らせていただいていた方たちがいなくなってしまった以上、もう自分でやらなきゃいけない。校正においては、自分が責任を持つしかないんだって思いました」
ロールモデルを失った状況で、彼女は過去にお世話になった上司たちを「想像の中でのロールモデル」として、「あの人だったらこうするよな」と自問自答を繰り返した。
そして訪れたのが、人生最大の分岐点。チーフディレクターへの就任要請だった。
「正直、引き受けないという選択肢もありました。管理業務はすごく苦手で抵抗もありましたし、未経験なことばかりで不安だったんです」
しかし彼女は「やる」と決断した。現場業務を続けたいという想いを代表に相談し、校正校閲とディレクション業務の「2足のわらじ」というポジションが生まれた。
チーフディレクター就任直後は、現場業務と管理業務の両立に苦労した。「ちょっとしんどいな」と感じた時、彼女が選んだのは意外な解決策だった。
「何がしんどいのか考えた時に、体力不足が原因かもしれないって思ったんです。キャパシティを広げるには、まず体力をつけることからだと考えて、とにかく走りました」
ロールモデルにしていた昔の上司たちもマラソンをしていて、「すごいタフだった」ことを思い出し、まず体力づくりから始めた。走ることで自分の限界を超え、タフさを身につける。そこから考え方を変えていく。彼女らしい、地に足ついた成長戦略だった。
ディレクター業務で最初に直面したのは、判断の連続だった。もともと「毎回正解を選ばなきゃいけない」という完璧主義的な性格だった彼女は、あらゆる人に相談して正解を求めようとした。
そんな時、代表をはじめとする周囲からかけられた言葉が、彼女の意識を大きく変える。
「一回やってみたらいいんじゃない?そこまで大きな間違いはしないと思うから、やりたいようにやってみて。もし間違ったとしても軌道修正できるから、そんなに深く悩まずにまずは経験してみたらどう?」
そう言われた時、彼女は「失敗を恐れ過ぎているな」と気づいた。「もっと気軽に選択してもいいんだ。失敗を恐れずにチャレンジしてみよう」——この意識の転換が、彼女の判断力を飛躍的に向上させた。
そしてディレクション業務を通じて、彼女は自分でも予想していなかった感情に出会う。
「他のメンバーが頑張りを認められているのを見ると、すごく嬉しいんです。チームメンバーたちが評価されることが、私自身のやりがいにもなっていて」
今まで個人の成果に集中していた彼女が、チームメンバーの成長と成功に心から喜びを感じるようになった。特に印象深いのが、後輩の伊藤さんとの関係性だ。
「私と伊藤さんで修羅場をくぐり抜けるということが何回かありました。関係性を聞かれると、正直戦友みたいな感覚です。後輩だけど、私は勝手に戦友だと思っています」
この「戦友」という表現に、彼女の人柄が現れている。上司と部下という縦の関係ではなく、同じ目標に向かって共に闘う仲間として後輩を見ている。だからこそ伊藤さんも「清家さんみたいになりたい」と憧れを抱くのだろう。
▼伊藤さんの情熱志録
育成面で意識しているのは「メリハリをつける」こと。BALZの柔らかい雰囲気の中で、あえて厳しさも取り入れる。
「褒めるときは褒めるし、楽しむ時は楽しむけれど、ダメな時や言わなければいけないことは、きちんと伝える。結局、お互いのためになりませんから」
——この姿勢の根底にあるのは、深い愛情だ。
「頼りになる方で言うと、正直もう全員なんですよね」と語る彼女。チーフディレクターでありながら、チームメンバー全員を「頼りにしている」と公言する謙虚さ。この言葉からは、リーダーシップとは決して一人で引っ張ることではなく、みんなで支え合うことだという彼女の哲学が見えてくる。
4年間を振り返り、彼女は仕事の意味についてこう語る。
「私にとって仕事は、人間力を成長させてくれるものだと思っています。学生の頃と比べて、意識も考え方もかなり変わりました。人間としての根本的な部分が変わったなって実感しています」
この言葉からは、仕事を単なる業務としてではなく、自分自身を成長させる場として捉えている彼女の価値観が伝わってくる。そして、その変化の起点について振り返る時、彼女の表情は少し苦笑いを浮かべた。
「昔の私は向上心も自立心もなくて、なるべく人とコミュニケーションを取りたくないタイプでした。今思えば、本当に消極的だったんです」
そんな彼女が変われたのは、仕事を通じて「このままじゃいけない」と自分を戒めることができたから。そして同時に、「これは褒めよう」と自分を褒めることもできるようになった。
現在の忙しさについて聞かれた彼女の答えには、揺るぎない想いが込められていた。
「確かに大変で忙しくて、しんどい時もあります。でも、本当に楽しいんです。それが一番大きいですね」
この言葉の背景には、過去の「やりたくない仕事」をしていた経験がある。
「BALZに入ってから、本気で『この仕事をやりたくない』『辛い』って思ったことがないんです。辛かった過去や、やりたくないことをやっていた時期を思えば、今なんて全然頑張れます」
彼女の言葉からは、困難な時期への感謝さえ感じられる。
「あの経験があったからこそ今があるんです。だからこそ、より幸せを感じられるんだと思います」
彼女が思い描く理想のリーダー像は明確だ。
「自分自身で実績を出し、目標を達成しながら、同時に部下や周りの人の目標達成もサポートする。チーム全体をその目標に導けるような人になりたいです」
現在の目標について聞くと、謙虚さと向上心の両方が垣間見える。
「校正校閲スキルもディレクションも、どちらもまだまだ完璧ではありません。でも、自他共に認めるスペシャリストとして、自分が心から納得できるレベルまで到達したいんです」
そして、その先にある展望も明確だ。
「それができたら、また別のジャンルにもチャレンジしてみたい。一人の人間として、どんどん成長し続けていきたいです」
最後に、彼女にとってBALZとはどんな存在かを聞いた。
「世の中のWEBメディアの品格を上げていく役割を担う組織だと思っています。BALZがあることで、クライアント様の質やクオリティを向上させる。そんな存在でありたいと思います」
そして個人的には、「働く上での意識を変えてくれた存在」だと語る。
「向上心も自立心もなかった私に、『もっと成長しなければ』ということを気づかせてくれました。『このままじゃダメだ』という意識改革ができたのは、BALZに入ってからです。そういう気づきを与えてくれた、かけがえのない存在ですね」
校正校閲への純粋な愛情から始まり、予想外のディレクション業務への挑戦。一人ひとりの成長に喜びを見出すリーダーシップ。そして何より、常に学び続ける姿勢—彼女の4年間は、一人の人間が仕事を通じてどこまで成長できるかを示す、まさに現在進行形の成長録だった。
「頼りにしていただけるっていうのは、本当にありがたいことだなって思っています」
そう語る彼女の表情からは、プロフェッショナルとしての自信と、人としての温かさが同時に感じられた。彼女の挑戦は、まだまだ続いていく。
変化のただ中にある今。BALZでは、仕事の中身も、求める仲間も、これまでとは違っています。
もしあなたが、校正・校閲者としてだけではなく、社会人としても大きく成長したいと思ってる方は、BALZでぜひ一緒に働きましょう。
少しでも気になってくださった方はぜひ、「話を聞いてみたい」からエントリーをお待ちしています!