営業の現場で抱えた違和感
私は新卒でリクルートに入社し、法人営業として多くの企業と向き合ってきました。そこで学んだのは「営業は人の人生や企業の成長に深く関わる仕事」であるということ。
一方で、数をこなすことが評価される現場では、顧客の本質的な課題に向き合う時間が十分に取れないというジレンマも感じていました。
その後、Salesforceに転職し、エンタープライズ企業のBDR(Business Development Representative)を担当。経営層や役員クラスに対して商談を創出する役割を担い、年間50件以上のCxO商談を獲得しました。
そこで得た確信は、「正しい相手に正しい方法でアプローチすれば、営業はもっと価値のあるものになる」ということです。決裁者と直接つながり、未来を一緒に描く会話ができた時、営業という仕事が持つ本来の面白さと力を実感しました。
属人的な営業の限界
一方で、この経験は私個人のスキルや工夫に依存していた部分が大きかった。
「なぜ橋本だけ決裁者に会えるのか?」
「なぜ同じリストを使っても結果が違うのか?」
周囲からもよく問われました。そこで気づいたのは、営業が“個人技”に頼りすぎている現実です。属人化が進み、再現性がなく、ノウハウが組織に残らない。これは日本の営業組織全体が抱える構造的な課題だと痛感しました。
ロゴトルという挑戦
2024年、私は独立し「リレーションシップ合同会社」を設立しました。立ち上げたサービスが、決裁者特化の営業支援「LOGOTORU(ロゴトル)」です。
特徴は、手紙 × LinkedIn × 電話 を組み合わせ、1人の決裁者に対して複数の接点を設計すること。業界平均の5倍近い商談化率(4.7%)を実現し、従来のテレアポや広告では届かなかった層との信頼関係を築いてきました。
創業から間もない時期にご依頼いただいた大手企業では、3ヶ月で14件の決裁者商談を創出し、1億円を超えるパイプラインを生み出すことに成功しました。その時、「これは単なる代行サービスではなく、営業の常識を変える仕組みになり得る」と確信しました。
プロダクト開発へのシフト
同時に私は考えました。LOGOTORUでの知見を「人手に頼らず仕組みにできないか」と。
そこで着手したのが、営業支援SaaSの開発です。
営業現場の会話データから最適なトークスクリプトを生成したりSFAや人事異動データと連携してエンタープライズ営業を効率化するプロダクト。どちらもLOGOTORUの営業支援を拡張するSaaSです。
これらはまだ発展途上ですが、共通して目指しているのは「誰でも再現性のある決裁者営業ができる未来」。属人化を超え、科学と仕組みで営業の文化をアップデートする挑戦です。
未来に向けて
私たちのビジョンは明確です。
「BtoB営業の常識と構造を変えること。」
営業が「数をこなす作業」から「未来を共に創るクリエイティブな仕事」へと変わる世界。その実現のために、私たちはLOGOTORUでの支援と、営業支援SaaS開発の両輪で挑戦を続けています。
スタートアップにとって人材は最大の資産です。クライアントに誠実で、データに基づき、そして未来を一緒に創ろうとする仲間と共に歩みたい。もしあなたが「営業をもっと本質的で意味のある仕事に変えたい」と願っているなら、ぜひ私たちの挑戦に加わってください。