「こんなシステムが欲しい」
ユーザーから、そんな明確な言葉が出てくることは、実はそれほど多くありません。
「今のやり方だと、なんとなく使いづらい」
「毎回この作業が大変」
「もっと簡単にならないかな」
「こういうことができたらいいんだけど……」
でも、そこで止まってしまう。なぜなら、ユーザーはシステムをつくる専門家ではないから。
自分たちが日々どんな業務をしていて、どこに時間がかかっていて、何に困っていて、本当はどうなったら嬉しいのか。
それを「システムの要件」として言語化するのは、簡単なことではありません。
だからこそ、私たちは考えています。
ユーザーが言葉にできないものを、代わりに言語化する。
それも、エンジニアの重要な仕事ではないか、と。
例えば、「この作業を自動化したい」と言われたとします。そこで「では、この機能をつくりましょう」と始めるのではなく
「なぜ、この作業が大変なのか?」
「今は、どんな手順でやっているのか?」
「一番時間がかかっているのはどこか?」
「本当に自動化すべきなのは、この作業なのか?」
「そもそも、この業務自体を変えられないか?」
と、一つずつ掘り下げていく。
すると
「自動化したい」のではなく、「そもそも、この確認作業が必要な業務設計になっていることが問題だった」ということに気づくかもしれません。
そこで初めて、「何をつくるか」ではなく、「何を変えるべきか」が見えてきます。
これは、単純なプログラミングスキルだけではできません。ユーザーの業務を理解する。現場に行く。話を聞く。質問する。違和感を見つける。課題を構造化する。本当に必要なものを定義する。そして、それをシステムとして実現する。
つまり
「技術を使って、ユーザーの曖昧な思いを具体的な仕組みに変える」仕事です。
私たちは、これからの内製化において、こういうエンジニアがとても重要だと考えています。ただ仕様書に書かれたものを実装するだけではない。
「何をつくるか」が決まってから参加するのではなく
「そもそも、何をつくるべきなのか?」
そこからユーザーと一緒に考える。
ユーザー自身もまだ言語化できていない課題を見つけ
「本当に必要なのはこれです」と形にする。
そして、こういうことができる人は、実はとても少ない。技術が分かるだけでも難しい。
業務を理解する力も必要。
人の話を聞く力も必要。
本質を問い直す力も必要。
そして、最後は自分自身がシステムとして実現できなければならない。だからこそ、私たちはこの能力を大きな価値だと考えています。
「つくれるエンジニア」から、
「つくるべきものを見つけられるエンジニア」へ。
実装者として終わるのではなく、現場へ行き、業務を理解し、ユーザーの声を聞き、データを見て、課題を発見し、何をつくるべきかを考え、最適な仕組みを設計する。
そして、その仕組みを自分たちの手でつくる。
ユーザーが言葉にできないものを、言葉にする。
言葉になったものを、仕組みにする。
そして、その仕組みで事業そのものを変えていく。
それが、これからの「内製化」だと私たちは考えています😊