「アフリカでビジネス?すごいですね」と言われる。
でもその後に続く言葉は、だいたい同じだ。
「大変じゃないですか」「リスク高くないですか」「なんで日本からやるんですか」。
ひとつずつ答えていくと長くなるので、この記事にまとめておく。
アフリカを選んだのは、自分の目で見たからだ。
「アフリカのために」という言い方を、私はあまりしない。
理由はシンプルだ。現地に行って、自分の目で確かめたから確信がある。それだけだ。
人口増加率、若年層の割合、都市化のスピード——数字で見れば成長の余地が大きいことはわかる。でも数字より先に、現地の空気を知っている。需要がある、人がいる、動ける余地がある。それを肌で感じた上でやっている。
「アフリカは難しそう」というイメージは、行ったことがない人の話だと思っている。
自分が見た現実の方を信じる。
チャンスを求めている若者が、仕事にたどり着けない。
現地を知るほど、ひとつの構造が見えてくる。
ILOのデータによれば、アフリカの若者(15〜24歳)の失業率は約11%とされている。
ただしこれは大陸全体の平均値だ。国によっては若年失業率が50〜80%に達する地域もある。
数字の問題だけではない。現地で話を聞くと、「やりたいことはある、動く意欲もある、でも入口がない」という声が多い。仕事がないのではなく、仕事への接続点がない。
そういう構造だ。
経済成長が続いているにもかかわらず、雇用創出が追いついていない状態が続いている地域も多い。成長しているのに、若者にチャンスが届かない。
「支援」ではなく「事業」でなければ、続かない。
現地に関わり始めた頃、支援的な文脈で動いていた時期がある。でもすぐに気づいた。
感情や善意で動く仕組みは、人が変わると崩れる。
よく言われる言葉がある。「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」。
私たちが目指しているのは、まさにそれだ。フランチャイズというモデルを選んだのも、そのためだ。店舗を届けるだけではなく、その店を自分たちで回せるようにする。
採用し、育て、評価する。その仕組みごと届ける。
現地のスタッフがオーナーとして自立し、収入を得て、生活の基盤をつくる。
そうして初めて、「本当にやりたかったこと」に向き合う余裕が生まれる。
子どもの教育にお金をかける、地域のコミュニティに貢献する、次のビジネスを考える——洗濯と同じで、自立が「選択肢」を生む。
日本側が感情で支えるのではなく、現地が自走できる「型」をつくる。
それが私たちの言う構造構築だ。
日本HQは、仕組みをつくる場所だ。
現地に店舗があれば、日本にいる必要はないのでは——そう思う人もいるかもしれない。でも実態は逆だ。
日本HQがやるべきことは、大きく3つある。
**ひとつ目は、フランチャイズの仕組み化と標準化。**
オペレーション、教育、品質管理——これらを型に落とし、どの国に展開してもブレない基準をつくる。モザンビークとケニアで通用した仕組みが、リベリアでもガボンでも再現できるか。
その「コピーできる型」をつくるのが本部の役割だ。
型ができれば、スケールは数字の問題になる。
**ふたつ目は、現地スタッフの育成と評価制度の設計。**
「やる気がある人を応援する」ではなく、成長が測れる仕組みをつくる。
評価が属人的にならないよう、指標と基準を整備する。
現地のスタッフが「何をすれば評価されるか」を自分で理解できる状態が、自走の前提だ。
**みっつ目は、DXとデータ管理。**
各国の店舗データを一元管理し、改善のサイクルを回す。ツールの整備、レポートの標準化、KPIの設計——これらは現地任せにしていては機能しない。数字で現状を把握し、仮説を立て、改善する。その基盤を日本HQが担う。
スケールとは、コピーできる仕組みをつくることだ。
目標はアフリカ54カ国だ。現在はモザンビーク・ケニアで実店舗を展開し、リベリア・ガボン・マダガスカルへの準備を進めている。
54カ国に届けるためには、1店舗ずつ手作りで増やすことはできない。
感情やモチベーションではなく、仕組みで大陸をカバーする。
それが私たちの考えるスケールの意味だ。
仕組みが届くたびに、雇用が生まれる。自立するオーナーが増える。そのオーナーが次の誰かの雇用をつくる。小さく見えるコインランドリーが、そういう連鎖の起点になる。
ビジネスとして面白いのは、そこに理由がある。
「アフリカ×ランドリー×フランチャイズ」という組み合わせは、珍しく見える。
でも分解すると、やっていることは本質的なビジネスの基本だ。
市場を見極め、仕組みをつくり、再現性を検証し、スケールさせる。
日本HQで働くというのは、その全工程に関われるということだ。
新興市場でゼロから仕組みをつくる経験は、どこでも通用するスキルになる。
株式会社ライフブリーズ / Life Breeze Inc.
モザンビーク・ケニアで実店舗展開中。リベリア・ガボン・マダガスカルへの展開準備中。
目指すのは、アフリカ54カ国——大陸全体に届く仕組みをつくるために。