アグリへの入り口は、MBTI。
正直に言うと、訪問診療という仕事は、合同企業説明会で説明を受けるまで頭にありませんでした。
就活を始めた頃の私は、明確なビジョンなんて何もなかったんです。スマートフォンで「自分の性格に向いている職」を調べたら「営業」と出てきたので、じゃあ営業職にしようと、本当にざっくりとした気持ちで合同企業説明会に臨みました。
営業のイメージも、今思えばかなり偏っていて。ご家庭をピンポンと訪問して、「うちはこういうものを取り扱ってるんですが、いかがですか?」って、自分が扱っているものをいかにいいものか説明して、利用してもらう。テレビで見たことのある営業マン像をそのまま思い浮かべてましたね。実際の営業職がもっと幅広い仕事だと知るのは、もう少し後のことです。
絶対にこの仕事じゃなきゃ嫌だ、というものがなかったので、逆にいろいろなところに手を伸ばせたんだと思います。最終的に3社から内定をいただいたのですが、その中でアグリに決めた理由は、大きく2つあります。
1つは、私の祖父が足が悪くて、なかなか通院できない状況にあったこと。在宅医療や訪問診療というキーワードに、自然と惹かれていきました。身内が「病院に通いづらい」と感じている現実を間近で見ていたので、人の命やホスピタリティに関わる仕事って素敵だなと、だんだん心が動いていったんです。
そしてもう1つは、説明会で話してくれた人事部長の土野さんたちの雰囲気でした。他の企業さんは、どこか事務的な説明になっている部分が多かったんですけど、土野さんは友達に話すかのようにフラットで、他人行儀な感じがまったくしなかった。仕事の内容だけじゃなくて、これから関わっていく人たちの人柄を見たときに、アグリはダントツに良かったんです。
正直、説明会でバチッと「これだ!」と来たわけじゃありません。説明会を経て、面接を受けて、自分でも会社のことを調べていくうちに、じわじわと「ここで働きたいな」と思えてきた感覚です。同じように、やりたいことが特にない人って多いと思うんですけど、入り口は性格診断レベルの軽さでも、ちゃんと出会いはあるんだなと、今振り返って思います。
まさか自分が、留年するなんて。
お恥ずかしい話なんですが、私、卒業できるものだとずっと思っていたんです。
単位の数だけ見たら足りていたので、大丈夫だろうと油断していて。3月の上旬、成績書が届いて開けたら「留年」って書いてあって、もうパニックになりました。
隠すわけにはいかないので、すぐに土野さんに「お話ししたいことがありまして」とだけ伝えて、面談のお時間をいただきました。書類を開けた翌日には、もうZoomで話していたと思います。
面談までにはもう不安でいっぱいで、ネットで「留年 内定」と調べたり。そこで出てくるのは、内定取り消しの文字ばかり。そうだよな、と思いながら、私も覚悟して面談に臨みました。
でも、土野さんが最初にかけてくれた言葉は、予想と違ったんです。
「室井さんはどうしたいの?」を一番最初に聞いてくれたんです。
待ってほしいのか、それとも内定を辞退して他のところを探すのか。
私自身の判断をすごく尊重してくれました。
迷惑をかけたのは私のほうなのに、決定権を私にくれた。それが、本当に衝撃でした。
自分から「待ってほしいです」とわがままを言ったら、土野さんは上の方にもお話を通してくださって、今、実際にインターンをさせていただきながら、正式入社まで待ってもらっている状況です。
これだけ自分の意思を尊重して、心配してくれて、決定権までくれた会社に、恩義を通さないわけにはいかない。ここで働くんだ、と決意新たにしましたね。
インターンで経験した悔しさは、これからのバネになる。
今は週に1日、つくばみらいの事業所で、高星マネージャーに付きっきりで業務を教わっています。
私は大学とアルバイトもあるので、稼働できるのは金曜日だけ。本来であればマネージャーのスケジュールに学生が合わせるのが普通だと思うんですけど、高星マネージャーは私が来られる金曜日に合わせて、できるだけ濃い1日になるように予定を組んでくれているんです。
朝8時半から夕方6時までのフルタイムで、基本的には高星マネージャーに付きっきりです。車でいろいろなところにご挨拶に同行させていただいたり、カルテの作り方を教えていただいたり、新しい事業所に顔を出して「名前を売る」ことの大切さを教わったり。重要な会議のときは宿題を出されて別行動になることもありますが、基本は背中を追いかけている1日です。
元々マネージャー志望で内定をいただいていたので、本当にありがたい環境だなと思っています。
実際に関わってみて気づいたのは、マネージャーの仕事って、本当に「何でも屋」だということ。現場の総括みたいなイメージは持っていたんですけど、それだけじゃなくて、相談員の方々がやるような業務まで請け負っていて、想像以上に幅広くて大変な役割でした。
大学と、学費を払うためのアルバイトと、アグリのインターン。この3つを同時に回しているので、いろんな場所を行ったり来たりしている分、視野の広さも鍛えられている気がします。同期の中でもこの経験をしているのは私だけ。ポジティブにマルチタスク力へと変換し、活かしていきたいと思っています。
今は同期から遅れている自覚があるからこそ、この悔しさをバネにして一気に追い越せたらと思っています。
焦りと不安は、すごくあります。
ぶっちゃけて言うと、ですね。笑
アグリでは同期の横のつながりも大切にしているので、グループラインがあり、やり取りの頻度も高いです。みんなが「こういう仕事やってる」というのを聞くたびに、心がキュッとなる。あの手紙を開けた瞬間が一番地獄で、そこから土野さんとの面談で持ち直して、今に至るんですけど、焦りが消えたわけじゃありません。
でも、これは自分がやらかしたことなので、しょうがない。
この悔しさは、忘れずに過ごしたいなと思っています。たぶん、ストレートに入社した同期は、こんな悔しさを味わってないですからね。だから私は、この経験を自分にとって意味があった経験だと、ポジティブに変えていきたいと思っています。
留年した学生に「あなたはどうしたい?」と聞いてくれた土野さん。週1しか入れない私のために、金曜日のスケジュールを組み立ててくれる高星マネージャー。
この人たちと働きたい。この人たちのために働きたい。
そう思えるチームに出会えたことが、今後の僕の原動力になりそうです。