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スマホを飛び出し、リアルをデザインする。「ABEMA」前クリエイティブ責任者の新たな挑戦

鬼石広海                                          株式会社博報堂アイスタジオでデザイナー/フラッシャーとしてweb制作に6年間従事した後、2012年に株式会社サイバーエージェントに入社。
UIデザイナー/クリエイティブディレクターとしてSNSやECサービスを複数立ち上げた後、株式会社AbemaTVへ出向し、クリエイティブ責任者として立ち上げから5年半携わる。
現在はAI事業本部のDX Design室室長として、小売・医療・行政のDXプロジェクトのUI/UXデザインを担当し、リアルをデザインする新たな挑戦を行っている。


「ABEMA」のクリエイティブディレクターとして活躍後、現在はAI事業本部のUI/UXデザイン専門組織である「DX Design室」の室長を務める鬼石。
クリエイティブディレクターとしてDX Design室で働くやりがいや、今後の挑戦について聞きました。


ーーまずはこれまでの経歴について教えてください。

前職では、デザイナーとしてクライアントのWebサイトやキャンペーンサイト制作のデザイン、Flash実装をしていました。
完成した時は嬉しくやりがいもありましたが、実際に利用しているユーザーの声を聞いてブラッシュアップを重ねることで、より良いサービスに育てるところまでやってみたいと思うようになりました。
その時にちょうどサイバーエージェントが自社サービスのデザイナーを募集していたので、タイミングが合って2012年に中途で入社しました。

サイバーエージェントに入社した当初はToC向けメディアサービスの立ち上げを3年間やりました。
当時スマートフォン市場が伸び始めていた頃で、サイバーエージェントでも「スマホ向けサービスを100個作る」という目標が掲げられ、新規事業にとにかく注力をしていたフェーズでした。

元々私自身クライアントワークの経験があったので、幅広いデザインができたことが会社の状況ともマッチし、10個程のサービス立ち上げを担当しました。その後、「ABEMA」の立ち上げメンバーとして声がかかり、ジョインしました。


ーー「ABEMA」ではクリエイティブ責任者として約5年間ご活躍されていました。そこから、事業分野が異なるAI事業部での挑戦をはじめたきっかけは何だったのでしょうか?

「ABEMA」での5年間は本当にエキサイティングで、UI/UX設計から始まり、最終的にはクリエイティブ責任者を務めました。「72時間ホンネテレビ」や「オオカミちゃんには騙されない」等のクリエイティブディレクション等を通して、語り尽くせないほど沢山の経験や学びがありました。

ただ、「ABEMA」をもっと伸ばしていきたい気持ちと同時に、デザイナーとして次の新しい挑戦をしたいと考えるようになりました。挑戦したい領域は、社会課題・AI・DX・リアルプロダクトです。以前からこの領域に興味を持っていましたが、昨今の社会情勢でさらにこの思いは強くなりました。

そんな時、AI事業本部管轄の常務執行役員である内藤がDX推進事業を立ち上げるという話を聞き、直接お話をさせてもらったところ、「一緒にやろうよ!」という嬉しい言葉が。その後、当時の上長や藤田社長からも新しい挑戦を応援していただき、UI/UXデザイン組織の立ち上げにチャレンジすることになりました。


ーー現在、AI事業本部で担当されていることを教えてください。

最初に取り組んだのは、サイバーエージェントで初めて医療分野に参入した子会社MG-DXのプロジェクトでした。

MG-DXでは「AIを用いた次世代型の服薬指導プロダクト」のコンセプトモデルを制作し、医療フォーラムへ出展するというプロジェクトを担当しました。当時の自分にとっては、「医療」と「AI」は今まで全く関わってこなかった領域だったため、知識を得るために毎日必死でした。薬剤師に何度もヒアリングしたり、GoogleのPeople + AI GuidebookやAIに関する記事をひたすら調べ、データサイエンティストと日々議論したりと、初めてのことばかりの毎日でした。2月に行われた展示会では医療関係者の方々に驚いて貰えるようなインパクトのあるコンセプトモデルを出品することができました。


〇実際のコンセプトモデル

AI事業本部はサイバーエージェントの数ある事業部を見渡しても特徴的で、広告のみならず医療や行政向けのサービスを開発するなど事業分野も幅広いことに加えAIプロダクトの開発と連動して大学と共同研究を行うなど、職種もプロジェクトの領域も多岐に渡る組織です。エンジニア・AI研究者・デザイナー・営業など職種が混在しているので、どんな開発体制なのだろうと思っていたのですが、チームとして同じ目線でビジネスを成功させようとするサイバーエージェントの文化が根付いており、仕事はとても進めやすく心配は無用でした。

2月でMG-DXでのプロジェクトは一段落し、今はアプリ運用センターと共同で小売業界のDXに注力しています。


ーー医療分野から小売業界と幅広くご担当をされているのですね。小売業界のDXではどのような業務を行っているのでしょうか?

小売企業のアプリのUI/UXコンサルティングをしています。
「お買い物の世界一を創る」というビジョンを掲げていて、アリババやテンセント、ウォルマートが実現した新しい購買体験を日本の小売企業と共に実現することを理想としています。アプリや店舗のデバイスを通して得られた購買や行動データを元に、アプリを改善して伸ばし、最終的には広告収益化につなげることがビジネスの目的です。
これらの実現に向けて、僕は主に様々な調査を元にしたアプリの設計や、プロトタイプでUI/UXの提案をしています。提案が通れば実際に内部で開発するケースもありますし、継続してコンサルティングしていくケースもあります。

印象深かった案件があります。店舗のオペレーションをiPadアプリでデジタル化するというプロジェクトの提案です。実際に店舗へ行き、店員さんの業務を観察したところ、初期の仮説と異なる気づきが多く見つかりました。仮説を軌道修正し、いかに学習コストが低くiPadアプリを導入できるかということを重点的に考えた提案に切り替えたのです。
提案をした際、お客さまからのフィードバックで、「針の穴に糸を通すような素晴らしい提案ですね」というお言葉をいただきました。すごく嬉しかったですし、自ら様々な調査して、企業をよく知ることで見えた課題感が先方と合致したときに、とてもやりがいを感じました。


ーー他に、小売業界のDX事業ならではで感じたやりがいはありますか?

ビーコンやサイネージ、AIを使った様々なサービスを開発しているので、多種多様なテクノロジーと連携したUXを提案できることです。
今まではスマートフォンのみで完結するサービスに携わっていたので、より広い領域でデザインできることはこの部署ならではだと思います。また、業界の第一人者と呼ばれるような方とともに、日本を代表するような企業のプロジェクトを共創できるという点も非常にやりがいを感じます。
サイバーエージェントに入社して以来、自分が携わったサービスが大きな話題を生んで日本の皆さんが盛り上がるという体験を何度も経験してきました。今度は小売をはじめとした様々な企業と共に、日本を元気にしていきたいと思っています。




ーー今後将来的に挑戦したいことは?

リアル店舗の設計デザインに携わりたいと思っています。
ウォルマートなど海外のスーパーマーケットって、店舗のデザインがスマートフォンを中心とした設計になっているんですよ。この領域は中国やアメリカが先行していて、是非それを日本で実現してみたいです。


ーー最後に候補者の方へメッセージをお願いします。

自分自身のビジョンとして「日本を元気にすること」を掲げていて、次は小売のDXをデザインの力で加速させることで、ビジョンを体現していきたいと思っています。
社会課題をデザインで解決したい、スマホだけでなく、リアルの体験を設計したい人には最高の環境だと思います。一緒に日本を元気にしていきましょう。

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