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ハイウェルが掲げるスローガン「挑戦するほっこり集団」。相反する要素を共存させた狙いとは


「挑戦するほっこり集団」。ハイウェルについて調べたことがある人なら一度は目にしたことがあるかもしれない、このスローガン。ハイウェルのHPにアクセスすると、TOPページにも大きく記載されています。「挑戦」と「ほっこり」。異なる性質を持つ単語が並んでいるので、違和感を覚えると同時に、なぜ? と興味も湧きます。


なぜ、このスローガンを掲げたのか。そのスローガンのもと働くメンバーは、どういった集団なのか。今後どのような展望を抱いているのか。ハイウェル代表の近藤太さんにお話を伺いました。


創業10年目で設定した、背伸びしない、社風を表すスローガン


ー「挑戦するほっこり集団」というスローガンを作るに至った経緯を教えてください。


近藤:キーワードとしては二つで、「挑戦」と「ほっこり」。相反するものを共存させているのは、社風に関わる部分だからです。


そもそも僕はスローガンというものが好きじゃなかったんですよ。例えば「イノベーションで世界を変える」など、高尚なスローガンを掲げたとしても、うちのような小さい会社では志や実現性含めてなかなか難しいなと思っていて。


逆に言うと、「10年で9割の会社が倒産する」というデータを考えると、起業して10年間はサバイバルなので、継続させることが目的でいいと思って。会社を継続させること、それがスローガンだ、という気持ちでやってたのが正直なところです。


そして10年経ったところで、会社としてのテーマが出来て、従業員がちょっと増えて、お取引先も増えて。そこからあまり背伸びしない、身の丈にあったスローガンって何かな? と考えるようになりました。


創業10年だと「ベンチャー」と呼ぶにはそぐわないけれど、どんなに時間が経っても挑戦するマインドを持っていたいなと思い、「挑戦」を入れました。僕はサントリーのDNAである「やってみなはれ精神」が好きなんですね。程度によっては会社が傾いてしまうので、うちの場合はそんなに大きな「やってみなはれ」はないんですけど、基本的にどんどんやりましょう、と考えています。


「ほっこり」に関しては、うちの主体は営業会社なので、お客さまやパートナーに接する際は緊張感があると思うんですよ。だからこそ、会社にいる時間はゆったり過ごして欲しいというか。「ほっこり」は人によって解釈が異なりますが、社員を見ていて、「ほっこり」とは挑戦的なマインドを内に秘めながらも、あまり気張らずゆるりとこなすことかなと思いました。


「挑戦」と「ほっこり」は、うちの社風を表しているので、スローガンに入れました。




ーメンバーインタビューで、大澤さんが「ハイウェルは『ほっこり』があるから、挑戦したい人だけが挑戦できる。そこまで考えてこのスローガンを作っていたら、近藤さんはすごいですよね」と言ってました。

※【ハイウェルチームインタビュー】HR事業部SES事業チーム


近藤:考えてはいないんだけどね(笑)。


でも、失敗を許さない雰囲気だとやりづらいだろうから、もう本当に「やってみなはれ」ですよね。何もやらなかったら評価が下がるわけじゃないけど、もったいないじゃんとは思いますよね。考えすぎて結局やらないよりも、とりあえずやってみてほしい。だって、「失敗してもいい」って言ってるので。


ースローガンを浸透させるために心がけていることはありますか?


近藤:特別な制度とかはないんですが、名刺に記載されているので「これはどういう意味ですか?」とお客さまによく聞かれるんですね。そうすると自分なりの解釈で語るので、自然と意識するのかなと思います。


ただやっぱり個人差はあるので、積極的な人だけではなく保守的な人や消極的な人ももちろんいます。けど、そこは別に型にはめなくてもいいかなと思っています。


ー解釈について社員の方と話すこともありますか?


近藤:ありますね。中には反対意見というか、「営業職は厳しさもあるので、ミスリードしてしまうんじゃないか?」「緩さや自由を裏打ちする、責任や結果が求められることが伝わらない」という声もあります。実際、面接をしていても、「社風が緩そうだから志望しました」という人もいます。


実態として年齢や社歴関係なく話しやすい雰囲気など、緩さのある社風なのは事実なんですが、最低限のマナーを持っていて、TPOを意識して振舞っているならいいかなと思っています。


組織づくりの肝は「共有意識」


ーハイウェルで働く魅力、やりがいはどういった点だと考えていますか?


近藤:社員同士が積極的にコミュニケーションを取り、意見やアイデアを自由に共有できる点ですね。社内での意見交換やフィードバックが活発であり、上下関係や部署間の壁が少なく、全社員が自分たちの業務に対して共有意識を持ち、協力して仕事を進めることができる環境だと思っています。


ー昨年M&Aを経てKaizenグループの一員となりましたが、前後で変わった部分はありますか?


近藤:M&A前は、ある種独立資本で近藤がやっている「近藤商店」だったんですよね。僕もこんなキャラだし、社風もすごく緩くできたし、コンプライアンスや法令遵守といったところも逸脱しなければ良いという雰囲気がありました。


けれど、いつまでのこの状況だとまずい。会社として、もっとちゃんとする必要がある。だからと言ってリソースがない中でボトムアップ型で行うのは結構難しいなとは思っていました。


そういう意味で言うと、今回のM&Aは「ちゃんとした会社」を実現する一つの選択肢だったかなと思っていますね。


ーM&Aを経て、社員の方からはどのような声が上がっていますか?


近藤:例えば顧客を紹介してもらうなど、まだM&Aして間もないので、現時点では実業務の中でシナジーを感じることが少ないのが、実際のところですね。


ただ、異なるナレッジやカルチャーを持つグループ会社のメンバーと触れ合うことで、ナレッジを共有してもらえるし、ビジネスパーソンとしてのキャパシティも広がると思っています。


キャリアプランの話に通ずるんですが、うちは人材営業の後のキャリアパスを考えると、なかなか難しい面があって。その分野で組織・ラインとして上がっていくか、プレーヤーとしてずっとやっていくかがメインで、それ以外に派生するのが難しい。グループ会社の人たちの事業や立ち位置を垣間見ることで、「自分もあんな仕事をやってみたい」と選択肢が増えるきっかけになるかなと思っています。


ーナレッジの共有といえば、今回「ベストプラクティス(通称ベスプラ)」に初参加しますよね。ハイウェルからは2チーム出場すると聞きました。


※ベスプラとは、Kaizen Platformで半年に一回実施されるプレゼン大会のこと。「ちょっといい仕事」や「日常の仕事の中から学んだ教訓」や「しくじり体験」を全従業員で共有する会。


近藤:そうそう。今まで社内でそういう試みをしたことがなかったから、きっかけを与えてもらえたなと。


参加することでグループ全体にハイウェルの事業について知ってもらえるし、その中で苦労して取り組んでいる点も分かる。逆に、うちのメンバーもKaizen Platdormやディーゼロの事業についても深く知ることができる。


そういう情報共有の場は組織づくりにおいても重要だなと思っています。




ーハイウェルの社風にフィットする人の特徴を教えてください


近藤:プロフェッショナルでなくてもいいんですが、向上心を持ち続けられる人がいいですね。また、利己と利他のバランスを持てる人もうちには合うと思います。


ーその中で、入社後に活躍する人、成果を出せる人の特徴を教えてください。


近藤:新卒であれば、まずは上司の教えに忠実に、やりこなせる人ですね。中途に関して言えば、同業種からの転職であればキャッチアップが早く活躍しやすいです。


異業種・異職種の方も、OJTなどを通じて教えに素直に従って行動できる人が成果を出しているなと感じます。


ー面接ではどういう点を見るんですか?


近藤:気分転換の方法とかストレス解消方法は絶対聞くんですよ。仕事とは全然関係ないですけど、ストレス耐性について確認したいなというのがあって。


例えばエージェント業務は日程調整など一つひとつの業務難易度はそれほど高くないけれど、重なってくるとストレスなんですよね。また、クライアントに紹介したエンジニアがミスをするとお叱りを受けることもあり、自分が全く落ち度がないことでも謝罪しなければならない場面も多々ある。そういう状況なので、どうストレスに向き合うかはすごく重要なんです。


だから、お酒でもスポーツでも寝るでも、なんでもいいので自分なりの対処法を持っているかどうかは聞きますね。


あとは、「しくじり経験」も聞いています。結果的に成功してなくてもいいので、困難に直面した時に、自分はどういう意図で、どう対応して、どうなったのか? というストーリーを知りたいんです。


面接という場だと、どうしても成功談を語りにくる人が多い。それはあまり意味がないと思っていて、それよりもしくじりを聞きたいですね。


人の介在価値はなくならない。だから「人を知る」努力をし続ける


ー今後の展望と、それを実現するための戦略を教えてください。


近藤:直近で言うと、採用を強化して足場を固めつつ、やはりKaizenグループに入ったので、顧客層や販売チャネルを共有して、マーケティングの効率化を図りたいですね。また、それぞれの技術や情報を共有することで、サービス範囲やサービスの質を向上させたいです。業務以外でも、社内制度やナレッジなど、いいものはどんどん取り入れていきたいですね。


もちろんいきなりシナジーは出せない部分もあるけれど、可能性を模索することは続けていきたいなと思っています。





ー具体的に動き始めている、グループシナジーが見込める案件はありますか?


近藤:うちのメインはSES事業、つまりエンジニアをプロジェクトに充てていくことなので、Kaizen Platformのお客さまでエンジニア人材の要望があれば、情報連携できる形になっています。


人材ビジネスをやる上では、人材をいかに自社に登録させるか、調達するかが肝なので、競合他社との取り合いなんですよね。競り勝つ必要があるので、Kaizen Platformが得意とするデジタルマーケティングをエンジンとして、調達の仕組みを新たに考えています。


この仕組みが実現したら、営業がしやすくなるのはもちろん、単品受注額が変わります。一人をアサインするにあたっての受注額が変わってくるので、当然利益率も変わります。逆に、原価としてお支払いする額もあげられるので、それがまた採用するエンジンになります。そこはすごく魅力的です。


また、他にもKaizen Platformの顧客基盤を活用したシナジーも考えています。Kaizen Platformが手がけるDXプロジェクトでも、どの企業でも共通した課題として人材不足が挙げられます。このような課題には、ハイウェルの採用支援サービスでそもそもの採用力を強化していくことや、システム開発が伴うケースでは必要なときに必要なエンジニアを弊社から供給することで、クライアントのコスト削減や運用効率化に寄与することができます。


ー今後よりシナジーを生むためには何が必要だと考えていますか?


近藤:グループ企業間の運営においては、お互いまず知ることが大事だと思っています。もちろん売上や利益など数字としてあらわれたらいいんですけど、協業相手がどういう人か知らない状態でただ数字だけ追ってもモチベーションは変わらないと思っていて。


それよりも、「あの人と一緒に仕事したいな」とか、「あの人と一緒に仕事したら楽しそうだな」と思ってほしい。


SES事業をやっていると痛感するんですが、やはり人の介在価値って大きいんです。2、30年前からAIエージェントは存在していて、どんどん進化しているけれど、ただ機械的にマッチングするだけじゃない、人が介在するからこそ生まれる「何か」を人は求めている。だから僕らの事業は存在している。


なので、まずは「人を知る」ことが、今後よりグループシナジーを生むために必要だと思っています。



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