マルサラの赤井です。門前仲町と蔵前で飲食店をやっていて、2026年10月に紀尾井町で3店舗目を開きます。いま求人を3本出しているタイミングなので、採用の景気のいい話ではなくて、いちばん慣れない話をひとつ置いておきます。noteに書いたものです。
経営の学びでいちばん新しいやつは何かと聞かれると、最近はちょっと困る。
少し前まで僕は、仕組みとか管理の大切さをやたら強調していた。属人的にやってるとしんどい、ルールを決めて回そう、と。それ自体は今も間違ってないと思ってる。ただ、その仕組みの中身ってやっぱり、働く人の気持ちが入っているんですよね。人の気持ちを無視していいルールなんて、結局できない。そう気づいて、また人情寄りに近づいた。たぶんこの先も、仕組みと人情のあいだで僕はゆらぎ続けるんだと思う。
なんでこんな話をしてるかというと、独立してからいちばんしんどかった時期は、と聞かれても答えに詰まるからです。常に何かしらはしんどい(笑)。今でもそう。その中でも、人と意思が共有できていないこと、人に辞められること。これはどんなに経験しても辛い。何年やっても慣れない。慣れたふりがちょっとうまくなるだけです。
店長を郷野に任せると決めたのも、きれいな決断だったわけじゃなくて。それまでのスタッフの離職があって、郷野の成長があって、要はスクラップアンドビルドの果てだった。出会ってもう6年になる。コロナ初期の混乱のなか、大学を中退してすごく人生の道に迷ってた彼も、気づけば30代。相変わらずツッコミどころの多い愛され役だけど、僕が社内でいちばん心を預けているのは、間違いなくコヤツです。料理もすごく上手くなった。
任せられるようになるって、信用したくてもできないものを、何回も裏切られながら、それでも預けてみる、の繰り返しでしかなくて。今は料理も接客も日本酒の提案も、僕以外のスタッフに安心してお任せできるようになりました。本当にありがたい。
この前いいなと思ったのは、新人の子がぜんぜん上手におろせなかったアジを、社員がなめろう風の前菜に仕立てて盛り合わせに入れてたこと。失敗をなかったことにするんじゃなくて、ちゃんと一皿にして出してた。捨てもしない。あれは僕が教えた手順じゃない。現場で勝手に生まれた優しさです。たぶん、ああいうのが積み重なって「任せられる」になっていく。
だから、お祭りみたいに忙しい日のお祭り野郎っぷりではまだまだ若いモンに負けないように頑張りますけど、それ以外はもう、けっこう託してます。
人に辞められるのは相変わらず辛い。でもその辛さがあるってことは、ちゃんと預けられてる証拠なんだろうな、と。知らんけど。
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いま、こういう「任せる」を一緒にやってくれる人を探しています。門前仲町の店舗スタッフ、蔵前の店長候補、紀尾井町の新店立ち上げメンバー。話を聞きに来るだけでも歓迎です。