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市場を創るBtoBマーケターは「オフラインマーケ」に投資せよ

この記事はログラスマーケティング部の盛川が投稿したnote記事です。

市場を創るBtoBマーケターは「オフラインマーケ」に投資せよ|Kosuke Morikawa
※この記事は「ログラスサマーアドベントカレンダー2023」の記事です。 明日はPMM 浅見さんの記事です!🥟 ログラス マーケティングチームの盛川です。1人目のマーケティング担当、2人目のビジネスサイドとして入社し、マーケティング・インサイドセールスの責任者を経て、現在は新しいミッションに就いています。 ...
https://note.com/kskmrkw/n/ne2835fc4d3fb


※この記事は「ログラスサマーアドベントカレンダー2023」の記事です。
明日はPMM 浅見さんの記事です!🥟

ログラス マーケティングチームの盛川です。1人目のマーケティング担当、2人目のビジネスサイドとして入社し、マーケティング・インサイドセールスの責任者を経て、現在は新しいミッションに就いています。

これまでは、検索広告・ディスプレイ広告・展示会・ウェビナー・比較サイト・メールマーケティング・MA設計などマーケティング機能の立上げに従事してきました。現在は私がやり切れなかった部分を、スペシャリティの高い後任が、粘り強くアップデートを続けています。

現在はマネジメントを後任に引き継ぎ、マーケティングチームの将来像や事業イシューから逆算した問いを立て、新たな勝ち筋を見つけるための探索活動を行っております。本日はそちらに関連したお話をさせて下さい。

ログラスはオフラインマーケに投資してきた

まずは過去の取り組みを振り返りたいと思います。

ログラスは展示会・ウェビナーといったオフラインマーケに初期から積極投資を行い、圧倒的な成長を遂げてきました。ウェビナーをオフラインマーケと呼ぶのかは、あまり分かってません。笑

初期から展示会へのチャレンジ

社員が20名前後のときから展示会にチャレンジしてきました。数々の勝利・敗戦を繰り返し、今や展示会は一大チャネルに成長しています。

社員が20名前後のとき、8小間という、他社と比べても大きな小間数での出展をしました。大胆ではありましたが、展示会は大きい小間・小さい小間での戦略・設計が異なるため、良い意思決定だったと振り返って思います。

初めて設計した展示会ブース

実は展示会の経験者がおらず、オペレーション・ブース設計の知識・経験も全くありませんでした。当時のマーケチーム・デザイナーと色々考えて、丁寧に組み立てていきました。

(ログラスの展示会をリードしてきたデザイナー廣富さんの記事です)

展示会デザイン成功のポイント5つとデザイナーの役割|Moeka
はじめまして。ログラスでデザイナーをしています、Moekaと申します。 昨年、幕張メッセで開催された「Japan IT Week 秋」にて初めてのブースデザインに挑戦しました。 開催期間中は「ここのブース素敵なので写真を撮らせて欲しい!」「目が引かれたので立ち寄ったんです」などと嬉しいお言葉をたくさんいただきました。(設計してくださったSUPER PENGUIN様のお力があってこそ!) ...
https://note.com/mh_design/n/n249c5a35c8a4

初期には大きく期待を下回る結果が出てしまったこともあり、よく胃がキリキリしていました。一方で、ログラスは積極的なチャレンジを称賛し、支えてくれる社員しかないため、諦めることなく、粘り強く取り組むことができました。

現在も展示会には積極的に出展しており、一大イベントとして社内のモメンタムを牽引する存在になっています。圧倒的成長をリードした後任には、頭が上がりません。

ウェビナーコンテンツへの注力

ログラスはウェビナーコンテンツを経営企画の方々から褒めていただくことが多いです。初期は「共催 or 自社開催」といったHOWに注目してしまい、なかなか結果が出ないときがありました。

元経営企画の担当がリードするようになったことで、企画に顧客目線が加わり、視聴者数も増加の一途を辿っています。満足度も高まり、リピーターも増えました。

ログラスという会社や、「Loglass 経営管理」を知っていただくきっかけとして運営しているというのは言わずもがなですが、お客様である経営者・経営企画の方々に、少しでも有益な情報・体験を届けたいと思って企画しています。

カスタマージャーニーマップの先頭には「認知」が置かれることが多いですが、私は「信頼」がセットでくると考えています。「この会社は信頼に足る会社だ」「この会社の発信する情報は有益だ」というポジティブな印象を少しでも持っていただく。ここから始まります。

ご登壇いただきました経営者・有識者・経営企画のプロフェッショナルの皆様、本当にありがとうございます。皆様のお声をより多くの方に届けることができるよう、良い場を作っていきたいと思います。

株式会社メルカリ 小泉さん
デジタル庁 データアナリスト 樫田さん

上記の通り、会社・自分たちの言葉や熱量を直接届けることができる施策・チャネルを温めてきました。

オフラインマーケは「インタラクティブ性」だ

オフラインマーケ最大の強みは、その「インタラクティブ性」にあると思っています。

相手に対して何かを伝えたいとき、一方的に話すことは有効ではありません。まずは目と目を合わせて会話をし、相手の人柄を理解すること、理解しようとすることが基本的な信頼関係に繋がります。

また、ヒアリングや観察を通して、相手の事情を理解することが大事です。同じ資料をダウンロードした方でも、置かれている立場やダウンロードした目的は異なります。この事情を丁寧に理解することで、最適な提案ができます。

サービスの概要について知りたいのに、事例や料金の話を一方的に聞かされると、嫌悪感に繋がる可能性まであります。

上記を為せるのが「インタラクティブ性」を担保した、オフラインマーケです。

1. 「熱量」を伝播させ、体験価値を向上する

心を動かし、人の記憶に残るプレゼンテーションはどうやってされるのでしょうか。

詳細は割愛しますが、見聞きした内容に加えて、時間や空間的に文脈、心理状態といった様々な付随情報と共に保持される「エピソード記憶」という長期記憶の種類があります。

長期記憶の種類

つまるところ、単に伝えたいことを伝えるだけではなく、体験を創ることが、心を動かし、人の記憶に残るプレゼンテーションに繋がります。

オフラインマーケのインタラクティブ性は、「事柄」だけでなく「熱量」を伝播させ、体験価値を向上させます。

広告・メールマガジン等を中心とした施策は、一方的なプレゼンテーションになりがちです。そのため、「熱量」を共有し、心を動かす体験を創ることができるオフラインマーケを推奨します。

特に、マーケットが潜在の場合、オフラインマーケは非常に有効だと考えています。マーケットが顕在化していない場合は、自社の製品・サービスの魅力を一方的に伝えようとしても、理解されにくい、記憶に残りにくいためです。お客様に「Why(= 購買理由)」がないため、とも言えます。

そのため、市場を創るプレイヤーは製品・サービスの魅力を伝える前に、ターゲットの「Why」に寄り添い、課題提起・ニーズ喚起をすることが求められます。

ログラスは「Loglass 経営管理」を提供していますが、経営管理は企業経営における最重要ファンクションである一方、システム導入は一般的とは言えません。

これからもお客様に「Why」を創るべく、心を動かし、記憶に残る体験を作っていきたいと思います。

2. 隠れた「インサイト」を獲得できる

この場合の「インサイト」は「欲望」「欲求」といった意味に近いです。最近とても感じているのが「人は自分が気づいていない欲望・欲求を言語化してくれるものを好きになる」ということです。

インサイトは言語化されていない

「そうなんだよ、それそれ〜!」「こいつ分かってるな〜!」と感心するとき、人はその欲望・欲求を言語化できていないことが多いと思います。

つまり、お客様の心を動かし、記憶に残すためには「インサイト」を丁寧に拾い、コミュニケーションに生かすことが大事です。

クリエイティブディレクター・コピーライターの方々はこれらを非常に高いレベルで実践されており、凄いなと感じています。

そのため、お客様の「日々耐え忍んでいること」「本当は分かってほしいけど、分かってもらえないこと」「孤独に感じていること」を常に観察し、寄り添うことがマーケターには必要なのかなと感じています。

ポイントは「顧客自身が気づいていない」ということです。私自身も導入事例のインタビューを重ねましたが、ヒアリングでお聞きできることは「言語化できていること」です。心を強く動かす、有効なインサイトにはなり得ません。

あくまでも「観察」「寄り添い」が大事だなあと感じました。私もまだまだ分からないことばかりで、日々、お客様に教えていただいています。

3. 社内モメンタムの向上に寄与する

熱量が伝播するのはお客様だけではありません。参加有無を問わず、社内にも強く伝わります。

オフラインマーケが創る熱量や体験は社内にも勇気と活力を与え、社内にモメンタムをもたらし、他部門の成功に繋がります。

恒例となった展示会速報

一方で、展示会などはブースの盛況・不盛況が目に見えますよね。集客が芳しくないときなど、挫けそうになることがあります。

しかし、ログラスは「良い景気を作ろう。」という偉大なるミッションのもと、一人でも多くのお客様に存在を知っていただくためにチャレンジをしていること、このチャレンジが未来の偉大なる成果に繋がっているということを信じています。

成果が出るからモメンタムが向上するのではなく、モメンタムが向上するから成果が出ます。マーケターは企画をするだけでなく、責任を持って場のモメンタムを創る覚悟が必要だと学びました。

現在のマーケティング責任者の刈谷さんは、自称モメンタム芸人として、何回も発信を繰り返しています。目立ちにくいとされるマーケティングチームが社内のモメンタムを創っている場面です。

是非皆さんも真似してみて下さい!

だがしかし、オフラインマーケの限界

オフラインマーケは有効でありつつも、一方で難しいポイントがあるなと感じています。

1. 開催頻度に限りがあり、仮説検証を回しづらい

当たり前ですが、展示会は毎月何回もあるわけではありません。ウェビナーも一定のクオリティを担保しながら、開催頻度を増やすことは至難の技です。

そのため、自分の成果を自分の思い通りに伸ばしていくことは難しいです。天井が何処かでくるため、その前提で取り組むことが必要です。

また、仮説検証を回すこともやや難しいなと感じています。効果が出る迄に時間がかかったり、1ヶ月前の振り返りを忘れていることも少なくはありません。よって施策の練度を上げていくのに時間がかかるため、効果が出る前にやめてしまう会社もあると良く聞きます。

展示会の出展は、早いと1年前から、ウェビナーの企画も3ヶ月前から実施しています。投資するタイミング・成果が出るタイミングの時間軸が異なるため、プロジェクトマネジメントや投資判断、社内合意の難しさがあるのは事実です。

2. 労働集約型であり、コストがかかる

投資コストに対して線形に成果を伸ばすことができるデジタルマーケと比べて、圧倒的な時間・人的リソースがかかるのがオフラインマーケです。

社内の多くの人の協力が必要です。声掛けに少し戸惑ったり、協力要請するにも皆忙しい…人の少ないスタートアップには取りづらい選択と思います。他社のマーケターの方に「うちの組織ではできないですねー…」と言われてしまうことも多いです。

ここはログラスの組織力・カルチャー・個々の人柄だからこと為せる部分もあります。このあたりは、どこかでまた紹介させて下さい!

企画・実行まで、毎回本気のコミットメントが求められますし、正直属人化する部分も大きいです。ログラスも組織化は次のイシューになり得ると感じています。

3. ウェビナーコンテンツの潮流が変わる

ウェビナー単体の話ですが、似たようなコンテンツが増え、品質にバラつきが出てきたと感じています。お客様からしても面白いコンテンツを見定めることが難しく、「とりあえず視聴してみる」といった方が増えているのではないでしょうか。

つまるところ、「ながら見」などの集中力の低下や、途中離脱が発生しており、熱量の共有や体験価値の向上に繋がりにくくなっていると感じています。

これはウェビナーに限った話ではなく、YouTubeやTikTokなどの短いコンテンツが増え、人の可処分時間はどんどん短くなっています。「面白くなかったらやめてもいい」という時代になっています。

企画・集客コストが減ったため、あらゆる会社がウェビナーを開催できるようになりました。一方で、お客様に提供できる体験価値は時代によって変わるため、ログラスとしては最大限の気を遣いながら、ウェビナーの良さを生かしていく所存です。

限界を突破するリアルイベント

色々な難しさがあるオフラインマーケですが、それらをぶち破るべく、リアルイベント企画に投資を足元開始しました。

最初は「直感」

お客様と直接会話する機会を増やすなかで、一つのインサイトを掴みました。「これを実現できる企画はオフラインしかない…!」という直感で、社内のメンバーの協力を仰ぎ、リアルイベントの開催をしました。

前提の考え方として、ログラスは市場を創る使命があり、そのためには多少コストがかかっても、自分たちの目指す世界や考え方を、知っていただきたいという思いがあります。

また、先に述べたウェビナーによるインタラクティブ性の担保についても、難しさも感じていました。伝えたい事柄だけでなく、熱量や記憶に残る体験を提供できるのはリアルだという仮説もありました。

リアルイベントはコロナ禍前は一般的であったもものの、直近で実践している企業は少なく、ノウハウもあまりありませんでした。前職で企画・実行をリードしていたメンバーが社内にいたため、彼女の協力を仰ぎ、「やってみよう精神」でセミナーを開催しました。

「Amazing Speed」での開催・チャレンジ

記念すべき第1回ですが、想像以上の大盛況に終えることができました。

なにより、企画・実行をしたマーケティング・インサイドセールスメンバーのなかで「これは絶対的に続けたほうがいい」という共通認識とモメンタムが生まれました。

「会場の導線が分かりづらい」「ケータリングがとりにくい」「会場が暑い」「名札がわかりにくい」など今考えると初歩的な失敗が沢山ありました。

そこから、圧倒的に振り切り、1ヶ月以内に6回以上のリアルイベントを開催し、圧倒的な成果を残すことができました。満足度も非常に高く、お客様と素晴らしい熱量・体験を共有することができました。

そこからお客様のインサイトに基づいた仮説を構築し、計10回以上のオフラインイベントを2-3ヶ月で実施し、引き続き積極投資に至っています。

これらのスピードと改善サイクルを支えたのは「Amazing Speed」というVALUEと「Commitment & Challenge」という組織コンセプトです。「うまくいくか分からない」ことに本気で飛び込み一旦試すこと、そのチャレンジをしている奴を称賛・鼓舞すること、ログラスにはこれを体現する素晴らしい仲間と文化があります。

株式会社Gunosy 岩瀬さん・岡村さん

先月は Amazing Speed で「経営企画の納涼会」を開催しました。多くの経営企画の方々にお越しいただき、盛況に終えることができました!

「経営企画の納涼会」のバナー!ログラスのデザイナーは凄い
「経営企画の納涼会」を大成功させたメンバー

最後に

一方的なプレゼンテーションでは、お客様の心を動かし、記憶の残る体験を創ることは難しいです。市場を創る、つまり、お客様に「Why」を創るマーケターは、是非オフラインマーケに挑戦してみてほしいです。

デジタルマーケにはデジタルマーケの役割が、オフラインマーケにはオフラインマーケの役割があります。それぞれの強みを理解し、うまく使い分けて、会社をグロースできればと思っています。

今後はオフラインマーケの企画・実行のプロセス、チャレンジの結果などをご紹介していきたいと思います。ご相談がある方、是非ご連絡下さい。

また、オフラインマーケのチームを立上げています。市場を創るためにコミュニケーション・企画を磨きたい方、全社のモメンタムをマーケティングから作ってみたい方、ご連絡下さい。

最後まで駄文をお読みいただき、ありがとうございました!引き続きログラスをどうぞよろしくお願いいたします。

Twitter:https://twitter.com/kskmrkw


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