1
/
5

チームとして成功し続けるために、わたしたちができること。

はじめに

ALTR THINKという会社を学生起業して1年半でイグニスに売却し、2年半多くのプロジェクトに関わり、そしてMellowを創業してから約2年が経過しました。ALTR THINK時代、5名程度のチームでデータとロジックとクリエイティビティを正義に、スピード感を重視して事業(アプリ)開発に没頭していた次期と比較すると、見えていることや感じること、考えていることも随分変わってきたように思います。

それはバックグラウンドがまったく異なる人達と一緒に働くようになったことであったり、Mellowという会社の事業がリアルの世界を中心に展開していることであったり、様々な要因がありますが、概して以前よりも「チームとして成功し続けるためにはどうするべきか?」(↔ チームとして失敗する時の要因は何か?)という問いに対する興味が増しました。

今回は、私がこれまでの経験を通して考えた上記の問いへの現時点での考えを整理してまとめてみました。
熟練の経営者の方々からは「あたりまえやろそんなん」と思われるような内容も多分に含まれているかと思いますがご容赦ください。

事業責任者ってそもそも何?

巷で事業成功に最も責任をもって取り組んでいそうな「事業責任者」や「チームリーダー」といった肩書を持つ人々ですら自身の役割を具体的に定義して、なおかつチームメンバー全員がそれを明確に認識できているケースはまだまだ少ないように思います。(少なくとも私はそうでした) リーダーや事業責任者、意思決定者といったような肩書を社内で一意に決めてしまい、その役割が明文化されていない状況は明確に避けるべきです。こういった状況はチームメンバーの自主性や能動的な態度が損なわれ、やらされ仕事が増えてしまう原因になり得ます。責任は自らの行動に対して持つべきものですし、意思決定は内容によって最適な人間がするべきです。

あくまでも各個人が自身の役割、行動に対して責任をもって取り組むことが大切で、その総体が「事業に対する責任」であり、そういう視点で考えるとある意味では全員が事業責任者ということであるといえます。

業務領域毎に責任者を置いて役割分担したりするケースもよく見かけますが、この場合「自分の肩書 = 自分の職種としてのプライド」という構造になってしまうリスクもあるので、個人的にはあまりオススメしません。そもそも各人のできること(=職能)が違うのに、わざわざ職種自体を改めて責任者の役割として定義しても特段特別な効果を期待できないと思いますし、一般的に「責任者」に求められる行動と「職種」としてのプロフェッショナリズムは一致しないこともあるので、リスキーです。

実際当社でも「特定の職能に関する知識が最もある人間を責任者に定め、計画づくりから改善までの意思決定をリードしてもらう」という方法を取っていた時期もあったのですが、正直あまりうまく行きませんでした。何故かというと、結局のところ事業に関する意思決定は複数の職務領域をまたいた情報ソースを元に行われることが多く、本来必要とされる行動 (※) と、それを実行すべき人間の指向性とがズレてしまっていたからです。
つまり、プロジェクトの情報を整理し、合意形成を促し、物事を前に進めて行く、という役割が手付かずの状況に陥ってしまっていました。

※他分野の人間とコミュニケーションを取り情報を集める、全体の足並みが揃うよう改善のスケジュールを見える化する、などなど…

では、どうするべきか。

そこで「そういった抜け漏れが発生しないように」と、考えたのが以下のモデルです。


このモデルは「3つの項目すべてが意識され、それが行動にも反映されている場合プロジェクトは成功確率が上がる。一方で、どれか1~2つに偏り過ぎているケースにおいては失敗確率が上がる。」というシンプルなものです。

・Why:どうなりたいか, 何が課題か, 何を目指すのか
・What, How: そのために何をするか, それをどのような手段で実現するか
・Process:上記の2つをどのようなプロセスで意思決定していくか

従来のWhy How Whatサークルと異なる点としては、必ずしもこれらがWhy→How→Whatという直列の関係性ではないことと、「Process:それらをどのようにして意思決定していくか」という観点が追加されていることです。

具体例を用いて説明します。

ビジョナリー! けど現場が疲弊


たまに見ますよね。これ。社長がワンマンでめっちゃビジョナリーなんだけど丸投げしちゃって現場に不満が溜まっちゃうってやつ。

モノとしては凄い! けど誰からも求められない


プロダクトのアイデアに固執しすぎるとこうなりがち。創業半年たって初期アイデア外して露頭に迷い始めるベンチャーとかはこれ。

凄いスムーズ! けどできたものはクソ


人から嫌われないことが最優先になってたりとか、手続き主義的だったりとか、色々原因はあるけど、一見雰囲気良さそうでも事業が全然うまく行って無い時はだいたいここ。

まとめると


最高になりたいものですね。

どう実現していくか


・Why:カリスマがパッションを持って語り、指針を示す or チームの全員の目指したいものを見える化して、少数の人間がディレクションする
・What, How: 現場感のある人間を含めたチームとしてコミット
・Process:ファシリテーションやコーチング、マネジメントなどの対人能力の素養がある人間が個人でコミット(サポートが必要ならば受けつつという前提で)

加えて、これらの役割を担っている人間同士が有機的に互いの領域を侵食し合うようなコミュニケーションが活発に行われている状態が理想です。それぞれの視点が混ざり合い、共通認識をもって事業を推進していくチームが増えていけば幸いです。

”最高” なチームを一緒につくりたい人が居ましたら、Mellowの組織についてこちらで書いていますので、是非見てみてください!

株式会社Mellowでは一緒に働く仲間を募集しています
4 いいね!
4 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング