変わったのは、営業力よりも「自分との向き合い方」だった。
2019年8月にNANICAへ入社し、今年で丸7年を迎えた橋本。
営業未経験からスタートし、現在では自身が成果を追うだけでなく、メンバーや組織と向き合う立場になりました。
7年という時間の中で、営業力も、仕事の経験も、できることも増えています。
けれど本人と代表・辻が振り返ったとき、「一番変わった」と感じているのは、そうした目に見える能力ではありませんでした。
「自分が何を考えているのか、やっと分かるようになった。」
そして自分が分かるようになったことで、人との関わり方まで変わっていったと橋本は話します。
今回は、7年間をともにしてきた二人だからこそ語れる、橋本自身の変化について聞きました。
7年経って分かった、「最初に感じた驚き」の理由
橋本:
最初に辻社長と会ったときは、本当に「すごい人に会った」という感覚があったんです。
前回のインタビューでは「神様みたい」と表現したんですけど(笑)。
でも7年間一緒に働いてみて、最初に感じたあの驚きがなぜずっと続いているのか、少し分かるようになりました。
辻社長って、誰よりもやり続けているんですよね。
何を考えて、何を積み重ねて、今ができているのか。それは会社に入って近くで見てきたからこそ分かった部分だと思います。
辻:
そう言ってもらえるのはありがたいですね。
僕自身も、この7年間で変わっているところはかなりあります。
橋本に「変わった方がいい」「成長した方がいい」と言う以上、自分自身も変わっていかないと筋が通らないと思っているので。
「橋本という人」は変わっていない。でも、中身は全然違う
7年前と今。
代表の辻から見て、橋本はどれくらい変わったのでしょうか。
その問いに対する最初の答えは、かなり明確なものでした。
辻:
もう、全然違いますね。
ただ、橋本というキャラクターそのものは変わっていないと思います。
ベースは一緒なんですけど、中身がかなり変わりました。
橋本って、もともと相手に合わせることがすごく多かったんですよ。
本人が意識的にやっているというより、無意識に相手の顔色を見て、「相手がどう思うか」を基準に選択してしまう。
入社した頃は、そこがかなり強かったと思います。
でも最近は、相手のことを考えながらも、それをゴールにするのではなく、
「じゃあ、自分はどうしていくべきなのか」
を考えられるようになってきた。
ここはかなり大きな変化だと思っています。
周りに合わせることが、自分の答えになっていた
橋本:
それは本当にそうだと思います。
昔の私は、自分のことをあまり考えてこなかったんですよね。
もちろん全く考えていなかったわけではないんですけど、
「ここはもう考えても分からないからいいや」
みたいに、無意識に思考を止めていた部分が結構ありました。
一般的にはこうした方がいい。
周りはこう考えている。
だったら自分もそうしよう。
そうやって選んできたものも多かったと思います。
NANICAに入ってから、そこに対してもう一回、
「本当にそうなん?」
「自分はどう思ってるん?」
って考える機会が増えていきました。
最初は、自分の中に答えがないと思っていたこともありました。
でも掘っていくと、
「周りには合わせていたけど、本当はこう思ってたんや」
というものが少しずつ出てきたんです。
それを繰り返して、やっと最近、
「自分ってこういう人なんや」
という解像度が上がってきた感覚があります。
自分と向き合うことは、決して楽ではなかった
自分のことが分かる。
言葉だけを見ると、とても前向きな変化に見えます。
しかし二人の会話の中で何度も出てきたのは、決して「楽に成長できた」という話ではありませんでした。
辻:
特にこの2年くらいは、かなり向き合っていたと思います。
だから僕は、橋本が一番変わったのは最初の3年間より、この数年だと思っています。
でも、自分と向き合うってしんどいんですよ。
表面的に対処していた方が、ある意味では楽なんです。
見たくないところに蓋をしておけば、それ以上考えなくてもいい。
でも橋本は、そこを開けて考えるようになった。
その分、今まで以上に悩んだり、感情が動いたりすることも増えています。
ただ、それだけ本気で自分に向き合っているということでもあると思っています。
橋本:
しんどかったですね(笑)。
今もしんどいところはあります。
昔は、「こうなれたらいいな」で終わっていたことが多かったんです。
でも今は、
「じゃあ、今の自分との差は何なんやろう」
「何が足りないんやろう」
まで見るようになった。
そうすると当然、できていない自分も見えるじゃないですか。
そこで人と比較して落ち込んだり、「自分はまだここまでなんか」と感じたりもする。
でも逆に言えば、ようやく本当にそこへ向かうためのスタートラインに立ったということなのかなと思っています。
「自分が分かるようになったら、人のことも分かるようになった」
そして橋本が、7年前と今で最も変わったこととして挙げたのが、人との関わり方でした。
橋本:
一番変わったのは、
自分のことが分かるようになって、人のことも分かるようになったこと
だと思います。
昔は、自分のことも分からなかったし、人のことも本当に分からなかったんです。
相手が怒っていたら、
「なんで怒ってるんやろう」
「私、何かしたっけ?」
みたいな。
分からないから、すごくしんどかったんですよね。
だから当時は、自分の考え方の範囲で理解できる人と関わることが多かったと思います。
でも自分自身が、
「こういう出来事が起きたとき、自分はこう感じる」
「こういう理由があるから、こういう行動をする」
と自分の思考を掘れるようになってから、人に対しても同じように考えられるようになりました。
自分とは全然違うタイプの人でも、
「この人は、この場面でこう感じるんかな」
って考えてみる。
もちろん全部分かるわけではないですけど、「分からないから終わり」ではなく、分かろうとできるようになった。
人とのつながり方は、7年前とはかなり変わったと思います。
表面だけで関わらなくなったからこそ、傷つくことも増えた
辻:
そこは僕から見てもかなり変わりました。
部下とのコミュニケーションもそうですし、メンバー同士の関係もそうです。
昔はもう少し浅いところでコミュニケーションしていた感じがあったんですよ。
でも今は、
「なんでこうなったんやろう」
「自分はどうだったんやろう」
って考えている。
だから昔より“食らう”んですよね。
橋本:
食らいますね(笑)。
辻:
でも僕は、それって悪いことばかりではないと思っています。
表面的なコミュニケーションだけなら、そんなに傷つかないんですよ。
相手から離れられても理由が分からない。
逆に誰かが自分を信頼してくれていても、なぜ信頼してくれているのか分からない。
浅いところで始まって、浅いところで終わってしまう。
今の橋本はそうじゃなくて、ちゃんと受け止めようとしている。
だから“食らう”。
僕自身も同じですが、食らっているということは、それだけ物事を受け止めようとしている途中なんじゃないかと思っています。
成長とは、「別人になること」ではない
7年間働けば、できる仕事は増えます。
営業スキルも身につきます。
経験も増え、任される役割も変わります。
けれど今回の対談で二人が語った「変化」は、そうしたものとは少し違いました。
もともとの橋本らしさがなくなったわけではありません。
人のことを気にするところも、周囲に目を向けるところも、根本には今も残っています。
変わったのは、その性格に振り回されるのではなく、
「自分はなぜそう感じるのか」
「そのうえで、自分はどうしたいのか」
を考えられるようになったこと。
辻:
僕は、成長って元の自分を全部捨てて、別人になることではないと思うんです。
橋本のベースは変わっていない。
でも、自分のことを理解して、その自分とどう付き合っていくのかはすごく変わった。
だから、人との関わり方も変わってきたんだと思います。
7年前の自分には、まだ見えていなかったもの
入社した頃の橋本は、「何者かになりたい」という気持ちは持ちながらも、自分が何者なのか、これから何を目指したいのかを明確に言葉にできていたわけではありません。
それから7年。
すべての答えが見つかったわけではありません。
今も悩むことがあります。
以前より自分と向き合うようになったからこそ、むしろ苦しくなることもあります。
それでも、
「自分のことが分からない」から、
「自分はこういう人なんだ」と考えられるようになった。
そして、
「人のことが分からない」から、
「分かろうとしてみよう」と思えるようになった。
それが、橋本にとっての7年間でした。
NANICAが考える成長は、昨日までできなかった仕事ができるようになることだけではありません。
自分自身について知ること。
自分で考え、自分で選べるようになること。
そして、その変化によって人との関わり方まで少しずつ変わっていくこと。
7年間という時間を振り返った二人の対話から見えたのは、そんな成長の形でした。