「正解を探さず、自ら創り出せ。」
GA technologies(以下、GAテクノロジーズ)で新卒採用・育成を統括する川村佳央は、これからの時代を担う若手たちに向けて幾度となくこの言葉を投げかけています。
サイバーエージェントでの営業や子会社社長経験、電通でのクライアントの事業支援や新規事業立ち上げなどを経て、2018年にGAテクノロジーズへ入社。執行役員CCO(最高コミュニケーション責任者)として社内外のコミュニケーションを牽引したのち、現在は未経験であった人事領域へと活躍の場を移し、次世代の採用と育成に情熱を注ぐ川村。
なぜ彼はコミュニケーション領域の最前線から、人と向き合う「採用・育成」の責任者となったのか。そこには、急成長を続ける「リアル×テクノロジー」企業ならではの熱量と、人を飛躍させる独自の「成長の公式」がありました。
Profile
川村 佳央(執行役員)
新卒でサイバーエージェントに入社し、広告営業や子会社の代表取締役などに従事。その後電通にて、広告の企画制作や、クライアント企業に向けたサービス開発・商品開発、新規事業などを担当。2018年7月に当社に入社し、社内外へのコミュニケーション責任者を務める。2020年12月、当社執行役員に就任。現在は、新卒採用育成の統括を務める。
インターネットとの出会い、そして「挫折」から学んだこと
──まずは川村さんのキャリアからお伺いさせてください。新卒でサイバーエージェントに入社されていますが、どのような背景があったのでしょうか?
高校時代にインターネットに出会ったことがすべての始まりでした。初めて買ってもらったパソコンで電話線をつないでダイヤルアップ接続をし、今では考えられないぐらい低速な回線で触れた初めてのインターネット。当時の私にとってそれは非常に衝撃的な体験で、「これから先、インターネットがあらゆるものの当たり前を変えていく」と確信しました。21世紀に仕事をしていくのであれば、その時代を象徴するような業界で仕事をしたいと思い、インターネットの可能性を信じて新卒でサイバーエージェントに入社しました。
最初は広告代理店向けのメディアセールスを担当していたのですが、入社2年目の時に社内の新規事業コンテストで優勝することができました。そして、サイバーエージェントの子会社として日本初となるゲーム内広告の専門会社を設立し、23歳で社長に就任しました。
──入社2年目、23歳での社長就任はすごいスピード感ですね。
ただ現実は甘くありませんでした。意気揚々と事業を立ち上げたものの、思うような成果を出すことができず、結果として2年足らずでその事業から撤退することになりました。その後は本社の営業マネージャーとして戻ることになりました。
──若くして大きな挫折を経験されたのですね。その後、電通へ転職されていますが、どのような心境の変化があったのでしょうか?
事業の撤退は、挫折と呼べるようなカッコいいものではなかったと思います。今思えば、経験不足、行動量不足、覚悟の不足、すべて自分に起因する失敗でした。その後、営業マネージャーに戻ってからも、面白い仕事や貴重な経験をたくさん積ませてもらいました。しかし、心のどこかで「もっと大きな挑戦をしなければならない」という、ある種の不遜な焦りのようなものを感じていたんです。今思えば、思い上がった若気の至りだったなと感じます。
ちょうどそのタイミングで、知人から「これからインターネット領域に注力していくから、一緒にやらないか」と誘いを受けました。それが電通でした。自分が抱えていた漠然とした焦りとリンクするものを感じ、「これは縁だ」と思い、2011年に電通へ転職することを決めました。
──電通ではどのような部署で、どのようなミッションに取り組まれたのですか?
「コミュニケーション・デザイン・センター(CDC)」という部署に配属されました。ここは「企業や団体、人が抱えるあらゆる課題に対して、手法を問わずにソリューションを提供する」という理念を持った組織でした。 そのため、単なる広告の企画や制作にとどまらず、新規事業の立ち上げから、新商品開発、商業施設の開発、さらにはPRイベントまで、本当に幅広い領域に携わることができました。大手企業や自治体をクライアントとして担当し、コミュニケーション課題の解決や事業推進に向き合う日々でしたね。電通の新規事業の立ち上げにも起案から関わったりしていました。

「アナログ×テクノロジー」との出会い。なぜGAテクノロジーズを選んだのか
──そこからGAテクノロジーズへと移られるわけですが、最初の出会いはどのようなものだったのでしょうか。
最初は、電通時代の後輩からの紹介でした。「不動産とテクノロジーを組み合わせている面白い会社がある」と教えられたんです。正直なところ、当時の私は不動産投資に対して全く興味を持っていませんでした。ただ、仕事柄「新規事業」という領域そのものには関心が高かったので、「話だけでも聞いてみよう」と思ったのがきっかけです。
──実際に話を聞いてみて、いかがでしたか?
まず、担当してくれたアセットプランナーの方のスキルが非常に高いことに驚きました。テクノロジーを活用した不動産投資の仕組みも面白く、その場で不動産購入を決断しました。
その後、ご縁が繋がり、電通としてGAテクノロジーズのテレビCMをお手伝いすることになりました。定期的にやり取りを重ねていくうちに、「この会社は、自分が想像していた以上にすごい会社かもしれない」と思うようになりました。
──どのような点に「すごさ」やポテンシャルを感じたのでしょうか?
私はこれまでのキャリアを通じて、一貫して「インターネットは21世紀の基幹産業であり、全ての産業のインフラになる」と考え続けてきました。その視点を持ったとき、テクノロジーやインターネットの恩恵がまだ十分に行き届いていない「不動産業界」には、とてつもなく巨大なチャンスが眠っていると感じたんです。
2000年代後半にスマートフォンが登場して以降、インターネットはPCブラウザの世界を飛び出し手のひらの中で24時間常時接続されるものになりました。これによって、アナログな現実世界と深く結びつき続けています。GAテクノロジーズは、単なる不動産にとどまらず、この「アナログ産業×テクノロジー」という領域で愚直に突き進んでいます。これこそが、次世代IT企業が向かうべきひとつの到達点であり、最高の形だと確信しました。それが、2018年に入社を決断した最大の理由です。
加えて、「世界のトップ企業を創る」という異常なまでに高いビジョンと、それをただの言葉遊びではなく真剣に目指していく姿にも共感し、ここで挑戦したいと強く思いました。改めてスタートアップの世界に飛び込んで、会社を創っていく、産業を創っていくというチャレンジができることにもワクワクしていました。
CCOとして全社のコミュニケーションを牽引
──2018年に入社後、まずはCCO(最高コミュニケーション責任者)としてご活躍されました。具体的にどのような役割を担っていたのですか?
入社後は、コミュニケーション課題の解決を専門にする部署を立ち上げさせてもらいました。人が増え、組織が拡大する中で重要になる社内コミュニケーション。上場して社会に対しての責任が増していく中での対外的コミュニケーション。その両方を担うチームが必要だと感じて起案しました。部署名は、電通で私が在籍していた部署からその名前を拝借し「Communication Design Center(略称CDC)」と名付けました。
CCOとして具体的には、GAテクノロジーズグループ全体の社内外におけるあらゆるコミュニケーション活動を統括しました。社外に向けては、コーポレートブランディング、PR活動、グループや各事業の成長シナリオの発信、さらにはスポーツマーケティングの領域も管轄しました。社内に向けては、グループのポータルサイトや社内報といった情報インフラの構築、社内イベントやアワードの企画・開催など従業員エンゲージメントを高めるための施策を担当していました。
──CDCという組織自体も川村さんが作られたのですね。
はい。CDCの責任者も兼任し、コミュニケーション活動に不可欠な専門人材のチームを形成しました。PRのスペシャリスト、アートディレクター、デザイナー、ムービークリエイター、イベントプロデューサー、さらにはフルスタックエンジニアなど、約20名のプロフェッショナルが集まる強力なチームです。私自身もマネジメントだけでなく、時にはプレイヤーとして現場で汗を流していました。
当時チームのミッションは「コミュニケーションの側面からグループ全体の 『成長エンジン』になること」と定義していました。国内外の全事業部やグループ会社と連携し、入社直後のマザーズ(現グロース)上場に伴うプロジェクトや、川崎フロンターレへのスポンサー就任とその発表など、数え切れないほどの思い出深いプロジェクトを手がけました。また、2020年からは東京証券取引所と経済産業省が選定する「DX銘柄」に、単独上場企業として3年連続で選ばれるといった成果も出すことができました。
──急成長企業ならではのスピード感ですね。
おっしゃる通りです。2018年に入社して以来、GAテクノロジーズグループは常に「成長痛」と隣り合わせの会社だと感じています。事業が尋常ではないスピードで成長し、グループ会社の数も売上も右肩上がりで拡大しています。 しかし、その成長に対して社内の体制が十分だと感じたことは一度もありません。どこを見渡しても、やりたいことに対してリソースが足りないんです。ですが、だからこそメンバー全員が知恵を絞り、チームで連携し、猛スピードでトライアル・アンド・エラーを繰り返して不足分を補っています。次々と新しいミッションに挑戦できるこの環境は、非常に楽しいですし、やりがいに満ちていますね。
未経験の人事領域へ。採用を「点」から「線」へ変革する
──コミュニケーション統括として実績を築いた後、「新卒採用・育成」の責任者へと転身されます。どのような経緯があったのでしょうか?
ある時、代表の樋口から「会社として新卒採用をもっと強くしていきたいから、責任者をお願いできないか」と直接打診されたんです。
正直なところ、私はこれまで人事の経験が一切ありませんでした。ですから「やったことがない領域ですが、本当に私で大丈夫ですか?」と聞き返しました。すると樋口は、「川村さんはGAテクノロジーズの理念である『OUR AMBITION』を信じ、『GA VALUES』を体現している人だから、絶対に大丈夫だ」と言ってくれたんです。
自分に求められた役割がそこにあるのなら、全力を尽くしてやろうと覚悟を決め、引き受けました。
──CCOとしてのこれまでの経験は、人事や採用のフィールドでどのように活きたのでしょうか?
会社の魅力をどのように捉え、どう言語化し、どう社会や学生に届けていくかという「メッセージング」の部分に関しては、これまでの企画や広告・PRの経験がそのまま直結しました。
ただ、私が仕事をしていく中で何よりも大きかったと感じているのは、逆説的ですが「私が人事の“常識”を知らなかったこと」です。
そもそも経験がないので、選考とはこういうもの、採用イベントとはこういうものという先入観がありません。これまでの取り組みを原型にしつつも、改めてゼロからつくり直すつもりで新卒採用というものを考えていきました。採用イベントや各種選考プロセスなど、その一つひとつを「なんのためにやるのか?」と目的まで立ち返り、再設計していきました。
──その中で大切にしている考えはありますか?
特に大切にしているのが「採用がゴールではない」という考え方です。当たり前なのですが、採用というのはゴールではありません。むしろその逆。スタートです。学生の方にとっても、入社はゴールではありません。そこから社会人としての一歩が始まっていき、未来に向けてそれぞれのありたい姿を追求していくことになります。
就職活動を受験の延長線上で捉えてしまうと、「企業にどう受かるか」と考えてしまいがちなのですが、本質はそのもっと先。社会に出てからが一番大事なので、その目線を必ず合わせるように「採用がゴールではない・入社がゴールではない」というのをチーム内でも度々話しています。
──候補者や内定者が、具体的にそれを感じる体験はありますか?
「採用がゴールではない・入社がゴールではない」を選考中も内定者期間も感じることがあると思います。たとえば選考中は、候補者のみなさんに対してフィードバックを積極的に行い、その候補者の良い点や伸びしろについて率直な対話をするようにしています。
ただ評価をするだけであればここまでやる必要はないのですが、あくまでも採用はゴールではなく、その後どういう活躍を生み出すかを考えているので、選考中の候補者の方に対してもフィードバックを行っています。
もちろん全ての候補者が合格するわけではないですし、合格したすべての方が当社に入社するわけではありません。それでも、GAテクノロジーズの中にある「人に向き合う」という企業文化を選考中の候補者に対してもできるだけ感じていただきたいという、私たちのこだわりでもあります。
内定者については、入社後の活躍をより促進すべく主体性が発揮されるようなコミュニケーションを心がけています。人事が主導し内定者が従うという関係性ではなく、内定者が主体的に様々なチャレンジができるような雰囲気を作り出しています。

未来の中核を担う若手へ贈る「成長の公式」
──GAテクノロジーズにおいて、新卒メンバーとはどのような位置づけなのでしょうか。
会社の未来の成長を担う、極めて重要な「根のような存在」だと位置づけています。彼ら彼女らは将来的に事業の中核となっていくべきですし、何よりGAテクノロジーズの「文化」を体現し、担っていく存在です。
中途入社のメンバーは、すでに他社で培った経験やスキルを持った即戦力です。一方で新卒メンバーは、世の中に数え切れないほどの選択肢がある中で、自分の純粋な意思で最初にGAテクノロジーズを選んで飛び込んできてくれた若者たちです。 私たちが目指す「世界のトップ企業」という高く険しい壁を越えていくためには、単なる労働力の補充ではなく、当社の文化を深く信じ、その中心に立って組織を引っ張っていく新卒メンバーの力が必要不可欠です。
──新卒メンバーが現場で確実に行動し、飛躍していくために、どのような育成方針を掲げているのですか?
まず仕組みとして、配属して終わりの「OJT任せ(配属先任せ)」にせず、新入社員本人と毎月1on1ミーティングを実施しています。入社前の内定者時代から見てきた目線で、入社後も、配属後も見ていくためです。同時に、彼ら彼女らを現場で指導しているマネージャーや育成担当者とも毎月対話の場を設けています。本人側と現場側、双方にしっかりとアンテナを張り、コンディションを把握するように努めています。
社会人になって最初の3年間、とりわけ1年目というのはいちばん大切な時期だと考えています。仕事の進め方の基礎や、仕事の基準値が作られるからです。新卒本人を中心に、採用から関わっている人事・配属先の上長が密に連携することで、社会人としての順調な立ち上がりと成長を支援しています。
またこれは私の持論ですが、どの会社に入ったにせよ、社会人になりたてのタイミングはギャップを感じます。リアリティショックと呼ばれるものです。理想と現実。想像と実態。このギャップをゼロにすることはかなり難しいと思っています。しかしできるだけゼロに近づけるために、決して会社を良く見せようとしないということは徹底しています。要は「盛らない」ということです。
入社前から会社の中の見学を実施して職場の雰囲気を感じてもらったり、社内イベントへの参加、同期(内定者)と集まる定期的な機会の提供、先輩社員との面談や食事機会の提供など、リアリティショックをできるだけ防ぐために「リアル(実態)を見てもらう」ことにたくさん取り組んでいます。私たちは成長中のスタートアップですから、正直ハードワークする環境です。しかし、それに見合うだけの経験と報酬を得ることができます。なので楽をしたい人には不向きな会社です。そういうことも率直に伝えています。
繰り返しますが「採用/入社がゴールではない」ので、入口までを良く見せても、入ったら話が違ったという体験は作り出したくないのです。
──その上で、川村さんが若手に伝え続けているメッセージがあると伺いました。
はい。教育方針のど真ん中に据え、何度も繰り返し伝えている私なりの「成長の公式」があります。 それは、「成長マインドセット × 実力より少し上の挑戦 × 振り返り × 試行回数」という掛け算です。特に社会人1年目や若手の時期は、この公式を守ることで理想の成長曲線に近づくと考えています。
この中で最も重要なのが、一番最初に来る「成長マインドセット」です。物事を素直に学べるか、自責で捉えられるか、変化を恐れず受け入れられるか。ここが弱いと、他の要素をどれだけ積み上げても成長には結びつきません。 当社で活躍しているメンバーは共通して「素直さ」を持っています。
例えば、上司から厳しいフィードバックを受けた時、「自分を否定された」と思うのか、それとも「自分をアップデートするチャンスだ」と受け止めるのか。この捉え方が大事です。マインドセットの部分が「ゼロ」だと、掛け算の積もゼロになってしまいます。いくら素晴らしい経験を積んでも、心がゼロなら伸びないのです。
──公式の2つ目、「実力より少し上の挑戦」についてはいかがですか?
よく「目標は自分の実力の数%上に設定するのが良い」と言われます。これは、筋トレなどのトレーニングとも全く同じ構造です。
普段40kgのバーベルを上げている人が、いきなり100kgのバーベルを上げようとしても、当然持ち上がりませんし、「やっぱり自分には無理だ」と挫折してしまうだけです。しかし逆に、ずっと40kgのバーベルだけを上げ続けていても、筋肉は決して大きくなりません。 重要なのは「ちょっと上」の負荷をかけることです。いきなり無理な重さを持って心を折るのではなく、少しだけ背伸びをした負荷をかける。なので、適切な目標設定が大事です。日々の仕事の中で、先週よりも昨日よりも少しだけ上のことにチャレンジしてみる。未経験なことに踏み込んでみる。みたいなことです。
仕事で言えば、ただ会議に出て議事録を取るだけで終わるのではなく、「次回は私がたたき台を書いてみます」と一歩前に出てみる。その機会を「自分ごと」として捉えて挑戦するかどうかで、数年後に圧倒的な差が生まれます。 そして、その挑戦の結果に対して「なぜできたのか」「なぜできなかったのか」を深く内省(振り返り)し、何度も何度もバッターボックスに立つ(試行回数)こと。これが、私が考える人が成長するための確実なメカニズムです。
「正解探し」をやめ、正解をつくれ
──今の若い世代だからこそ直面しやすい「壁」のようなものは感じますか?
明確にありますね。最大の壁は、「用意された正解がどこかにあるはずだ」と無意識に思い込んでしまっていることです。
今の若い世代(GenZ世代など)は、物心ついた頃からGoogleでの検索が当たり前で、最近では生成AIも普及しています。何か分からないことがあれば、検索窓やAIに質問すればすぐに「正解」が返ってくる環境で育ってきました。羨ましい限りです。しかし、実際のビジネスの現場は違います。仕事において正解が存在しないことの方が圧倒的に多いんです。そもそも、あなたに問いを出している上司やクライアントですら、正解を持っていないのが普通です。
だから、相手にどれだけヒアリングを重ねても、AIにプロンプトを打ち込んでも、本質的な答えは返ってきません。仮に運良く正解が返ってきたとしても、その場合はあなた自身が出したバリューはどこにあるのでしょうか。仕事における正解とは「探すもの」ではなく、「自らの手でつくり出すもの」なんです。
もっと言うと、正解が一発でつくり出されることもあまりなく、自らが手繰り寄せた答えを試行錯誤をしながら「正解に変えていく」プロセスこそが仕事の醍醐味ではないでしょうか。
──その壁を越えるために、どのような行動が求められるのでしょうか。
私は新卒メンバーに「当事者として、自ら矢面に立て」と伝えています。
例えば、10人が参加する会議があったとしましょう。多くの若手は「自分はまだ新人だから、見学していよう」と黙って座っています。これは当事者ではなく、ただの傍観者です。 そうではなく、自らスッと立ち上がってホワイトボードの前に立ち、マーカーを握って「今、みなさんがおっしゃっているのは、こういう議論ですよね?」と図を描いてみる。議論の口火を自ら切るんです。
結局のところ、人は「矢面に立った数」だけ成長します。同じ1時間の会議でも、自ら矢面に立って発言し汗をかいた人と、ただ座っていただけの人とでは、得られる経験値に雲泥の差がつきます。誰かが答えを出してくれるのを待つのではなく、自ら矢面に立ち、正解をつくり出していく。その積み重ねが人を飛躍的に成長させるのです。
もちろん会議だけではなく、日々の仕事の中で、顧客との対話の中で、社内メンバーとのプロジェクト推進の中で、どれだけ矢面に立てるか。主体的に取り組めるか。自分がオーナーシップを持って推進できたか。
年功序列でそれが叶わない会社であれば話は別ですが、当社にはそんなものはないですし、自らの意思(WILL)を発揮し、主体性を持って結果にこだわる(GRIT)という姿勢こそ、「GA VALUES」でも定義されているGAテクノロジーズグループメンバーのあるべき姿だと思います。
そんな環境で、まだ1年目だから、若手だから、と遠慮してしまうのはもったいないことです。なので「当事者としてどんどんやろう」を声を掛け続けています。そして私自身も、役職や年次にとらわれずに誰よりもそれを体現している存在であろうと思っています。

候補者へのメッセージ「成長企業に乗っかるな」
──採用活動において、川村さんが候補者を見る際に重視しているポイントを教えてください。
求める人物像の根幹は昔から変わっていませんが、最近の採用において特に気をつけて見ているのは、会社から何かを「もらう側」のスタンスに寄っていないか、という点です。
成長している企業に入社すれば、ポストは生まれますし、機会も与えられることが多いので、成長の実感を得ることができます。しかしそれだと、自分が実力で伸びたのか、単に環境のおかげで押し上げられただけなのかが分からなくなります。会社が伸びている環境に身を置くことで、「自分も成長した気になってしまう」というのは非常に起こりやすい錯覚です。環境に依存し、会社から成長機会を与えてもらうのを待つのではなく、自ら当事者として価値を生み出せる人と働きたいと思っています。言うなれば、会社をともに成長させていく仲間ということですね。
もちろん、人の成長のために研修や育成制度はかなり充実しているので、「会社は何も与えずに、勝手に成長してくるのを待っている」ということではないです。むしろ、GAテクノロジーズは、人材育成や研修に対しての投資はかなり大きい会社だと思います。しかし、そういう機会を活かすも活かさぬも結局その人次第なので、やはり自主性は大事だという話になってきます。
──具体的な選考基準はあるのでしょうか?
選考では、主に5つの「ポテンシャル項目」で評価を行っています。項目の詳細は伏せますが、当社が掲げる「OUR AMBITION」、つまりパーパス・ミッション・ビジョンに従って事業を拡大していく中で求められる要素を5項目に凝縮させています。1次面接から最終面接に至るまで、同じ評価軸で評価をしています。
そして選考には、ビジネス職・テクノロジー職ともに、人事だけでなく各事業や各部署のメンバーも登場します。合計100名近くから構成されるこの面接官たちは「GA VALUES RECRUITERS」と呼ばれ、現業での活躍に加えて「GA VALUES」を体現する会社の代表メンバーとして選出されています。ぜひ、あなた自身の経験や考えをたくさん聞かせてください。
──最後に、これから社会に出る学生や、GAテクノロジーズを志す候補者へ向けたメッセージをお願いします。
誰かに引っ張ってもらうのを待つのではなく、自分自身が組織や会社を引き上げていく、そんな存在になってほしいと強く願っています。一人ひとりが自分の決断で動き、価値を提供し、お客様から直接感謝される。そんな仕事の醍醐味を感じながら、自分ならではの「得意」を見つけて強みへと磨き上げてください。 そして、皆さん自身がGAテクノロジーズの「OUR AMBITION」を体現するリーダーとなり、会社を世界のトップ企業へと押し上げる存在になることを期待しています。
そして、もう一つだけ。「成長企業に入れば、自分も自動的に成長できる」という錯覚や思い込みは、入社前にぜひ手放してきてください。会社の成長という波にただ乗っかるのではなく、自分たち自身の手でこの会社を前に進めるんだという強い「覚悟」を持って、自分の道を決断してほしいと思います。
世界を前進させ、世界のトップ企業を目指すGAテクノロジーズでの挑戦は、きっとワクワクする刺激的な日々になるはずです。皆さんの挑戦を心からお待ちしています。
Photo:丹野 雄二
※本記事は作成時点での情報を参考にしております。最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。