オンライン入社オンボーディング全体設計見直しのプロセスを公開!
こんにちは。トレタ採用担当の金子です。
トレタではリモートワークを中心とした働き方となってから早くも半年が経過しました。
私の所属する採用チームではこの半年間、オンラインを前提とした入社オンボーディングへ移行するために、施策の改善や追加を行なってきましたが、ツギハギの施策をそのまま続けるのではなく、改めて俯瞰的に全体設計の見直しを行いました。
1.目的と必要な要素の洗い出し:なぜオンボーディングを行うのか
オンボーディングの目的は、新入社員がそれぞれの職種のパフォーマンスを発揮することに集中できるよう、その前提として会社全体の輪郭などを理解してもらうことを目的としています。
そのためには下記4つの要素を満たす必要があると考えました。
①ツールと社内ルールの基礎理解
②組織、方針、戦略の理解
③コミュニケーション機会の創出、人間関係構築
④自身のミッション・業務理解
2.ゴールの設定:オンボーディング期間終了後にどんな状態を目指すのか
次にオンボーディングを終えた後に新入社員がどのような状態になっているべきなのか、ゴール(目指す状態)の設定をすることにしました。
入社オンボーディングの期間は試用期間終了となる入社後3ヶ月間とし、ゴール設定を行いました。
①ツールと社内ルールの基礎理解
・基礎知識を身につけ、日常業務に支障がない
・また、質問先や調べる場所を把握している
②組織、方針、戦略の理解
・会社のミッションや現状の事業戦略組織の役割を理解している
(月次の全体会議の話を理解できるレベル)
③コミュニケーション機会の創出、人間関係構築
・チームや業務で関わる社員へ、相談や質問ができる関係づくりができている
④自身のミッション・業務理解
・組織における自身のミッション及び役割を理解している
このようにゴールを設定をすることにより、どこまで施策を徹底するべきなのかが具体的に見えてきました。
3.具体的な施策:ゴールから逆算したオンボーディング施策の見直し
そして次に具体的に実施していくオンボーディング施策の見直しです。施策の見直しをする上で意識したのは下記の点です。
①スピード感を持って対応できる施策であること
運用負荷が重くない、入社人数や内定受諾から入社までのスピードに関わらず実施できる工数であること
②改めて、理解すべき会社の情報をインプットする
VISION、MISION、事業戦略、現在の会社の状況、組織の理解など会社の前提となる大切な情報を、より深い視点でインプットする
③入社者が自発的に必要な情報を適切な場所に取りにいくことが可能な状態にする
組織の役割を理解し、問合せ先や情報の場所を把握することで業務上で質問・相談が発生した際に自発的に動ける状態にする
そして下記の図のように、各施策が果たすべき役割を明確化した後、施策の詳細へ反映していきました。
4.効果測定:今後のPDCAを回していくためのフック作り
運用を行なっていくだけでなく、実際にオンボーディングが果たすべき役割が達成できているか定期的に測定しPDCAを回す仕組みを作りました。
①入社後人事面談
・事前アンケートで新入社員自身のゴールに対しての到達具合を数値化する
人事面談実施前にアンケートの回答を依頼しており、ゴールを達成できている状態を5とし、自身の到達具合を数値で入力してもらいます。数値化を行うことで所属やポジション毎の感触の違いや、施策の効果を計測することができます。
・具体的なヒアリングで意見を吸い上げ、プログラムの改善に活かしたり、すぐできるサポートを行う
そして入社後面談でアンケートで回答してもらった数値の具体的な理由を、面談でヒアリングします。本人へ今すぐにできるサポート・フォローを見つけること、オンボーディング施策の運営改善のための意見を吸い上げることを目的としています。
②メンター制度
人事目線だけでなく所属部署のメンター目線での効果測定も行っています。定期的なメンター面談の後、現在の課題やメンター所感をフィードバックとして回答してもらうことで、人事だけで吸い上げられない違った側面の情報を共有してもらうことができます。
さいごに
これから運用を行なう中で、「良かれと思って導入した施策が思ったより効果が出なかった」「運用ハードルが高かった」「新入社員が欲しい情報が十分に提供できていない」など気づくことがあるかもしれません。
組織規模や状態によって、ゴール設定を変えることを検討するなど、今後もPDCAを回し続けて改善することが重要だと考えています。
カジュアル面談などでオンボーディングについてもお伝えすることができますので、ぜひお気軽にお尋ねください。