Vitalizeの評価制度とは | 株式会社Vitalize
こんにちは!広報担当の前原です。今回は弊社の評価制度について、評価会当日の様子を交えながらお話していこうと思います。ぜひ、最後までお付き合いいただけると嬉しいです~!弊社では『360度評価』を導...
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こんにちは!
代表取締役COOの濱野です。※以下、「濱」と表記します。
今回は、弊社の評価基準づくりの裏側を少しだけ、テックリード2名と共にご紹介しようと思います。
目次はコチラ。
1. これまでの評価基準ってどうだった?率直に教えて!
📌 小栗 颯平(おぐり そうへい)/ 新宿本社所属
📌 前田 和人(まえだ かずと)/ 札幌支社所属
2. 新しい評価基準ではどうやって問題を乗り越えたの?
3. 自分で評価基準を作ってみてどうだった?
4. 新しい評価基準の問題点は?
5. 今後どうしていきたい?
6. 最後に
濱:さて、じゃあ早速聞いちゃいますか。
今日のゲストは、弊社が誇るテックリード、前田・小栗ペアです、よろしくお願いします!
現在は、決済代行システムにおいてプロダクトオーナー(PO)を務め、要件定義や大規模なテストシナリオの策定を主導。
また、スクラムマスターとしてのチームマネジメント経験を活かし、プロジェクト全体の推進から技術的な支援まで、幅広く貢献している。
※以下、「小」と表記します。
現在は、通信業界向け業務システム開発に携わり、テックリードとして約10名規模のチームを技術面からリード。
要件定義から実装・改善まで幅広く関与し、顧客との調整や後進育成を含め、プロジェクト全体の推進に貢献している。
※以下、「前」と表記します。
濱:まずは、評価基準の見直しのときにめっちゃ協力してくれてありがとう!
めちゃくちゃオープンクエスチョンになっちゃうけど、これまでのブログでも紹介してきた、「以前の評価基準」ってどうだった?
前:俺は結構好きでしたね。
基準が成果ベースでシンプルだったことで、全メンバーで認識の相違は起きづらかったかなと思います。
小:私もわかりやすさという点では成果ベースだったので好きでしたね。
一方で、担当する案件によって難易度と成果のバランスがどうしてもぶれてしまったり、汎用的な知見を身につけるよりも成果を追うインセンティブが働きやすかったため、全体としては案件個別に最適化しにいってしまう傾向にあったかなと思います。
前:わかるなぁ…
うちの会社は、率先垂範 / 利他貢献の行動指針もあって、性格的にいい人が多いからそこまで露骨な人は周囲では見当たらなかったけど、心理的には成果を取り合う意識がどうしても一定程度出ちゃうような仕組みではあるなとは思ってた。
濱:率直にありがとう!そうやんね〜。
二人の言ってくれたとおりで、成果ベースってのは、お客様のビジネスにコミットする意味でも、さまざまな案件がある中で良い選択と思って導入してたけど、長期的な観点を持ちきれず、成長サイクルにいまいち乗り切れない人も散見されたね。
前:僕からも聞きたいんですが、先ほどの課題を踏まえて、新しい評価基準はどんな形に見直したんですか?
濱:成果ベースの観点は一定残しつつも、メインの評価軸をスキルベースにしました!
※「新評価制度」については、以前のブログでもご紹介していますので、ご覧ください。
濱:スキルマップを技術領域別に細かく作って、セルフチェックできるようにしました。
セルフチェックがOK、つまり体系的な知見を持った状態になったら先輩社員が面接し、突破したら社内資格として認定!
その後成果なども踏まえて評価する、というような感じですね。
汎用的なスキル・体系的な知見がなければそもそもだめだよ、というメッセージを強くしました。
※スキルマップの全体像
前:俺と小栗さんをはじめ、さまざまなメンバーがそのスキルマップの作成を分担してお手伝いさせてもらいましたね。
濱:そうそう、ほんと感謝!そのとき改めてVitalizeの良さを感じたけど、評価基準づくりという、これまでやったことのないタスクで、かつ絶対に負荷が高いと分かっているにも関わらず、みんな二つ返事で引き受けてくれたのは助かったな。
小:いやあ、もうやるしかないなと(笑)
前:最初はえぇぇって感じでしたが、いい成長機会でしたね(笑)
濱:(笑)
前:でも、大変な思いをして作ったこともあり、基準が明確になりました。
その結果、これまでよりも汎用的な知識ベースで個人のスキル感を判定できるようになり、給与に対する根拠が説明しやすくなったのは良かったですね。
小:そうですね、スキルマップに対してセルフチェックする段階でも、あ、これ分かってないな…ということが自覚できて、成長サイクルに乗りやすくなったと思います。
濱:二人は特にRubyやGolangの評価基準づくりを主幹でやってくれたね。
実務経験はもちろんのこと、公式リファレンスや技術書、公認資格なんかを読み漁って社内向けの基準に落とし込んでくれたけど、実際作ってみてどうだった?
小:作っただけで、誰も使う気にならない基準にはしたくなかったので、業務で使う知識でありながら、習得コストが高すぎないという適度なバランスを整えたいなと思ったんですが、それが大変でした。
自分一人だけだとやりきれるか不安もありましたが、作っていく過程で「あ、ここ理解できていなかったな」という点に気づくことができて、結果的に、今まで以上に言語の仕様理解が進んだのは良かったですね!
前:同じくで、基準を作る側になるからには、「自分は本当に理解できているのか?」と常に不安に思いながら作ってましたね。
なるべく面接官(※)によって合格基準がブレないように、極力Yes / Noで判断できるような明確さを持たせることを意識しました。
※ スキルマップ上の各カテゴリに設定されたチャレンジレベルごとに面談を行っており、その際の評価を担当するのが「面接官」です。一定のスキルや知識を持ったメンバーが、この役割を担っています。
前:評価する側・される側双方にとってメリットがあるように、そこはかなり苦労しましたね〜。
基準は既存資格から引用している部分もあるので、うちで評価されたら、社外の公式資格でも通用すると思います。
小:あとは、実際にこの評価基準が導入されてからは面接官としても対応することになりましたが、評価基準はメンバーの成長支援なんだ、と強く実感できたのが良かったですね。
面接後には、良かった点やあと一歩だった点を極力すぐフィードバックして、次の成長につなげてもらえるようにしています。
なんというか、ちょっと視座が上がった気がします(笑)
※実施に面接官として対応した後に、合格した旨を全体へ周知している投稿
濱:ありがとう!
ほんとその通りで、実際に二人とも明らかに視座が上がったし、動きがこれまで以上に良くなったなと。
テックリードとして全社の技術力向上を担う発信も積極的にやってくれてるし、期待以上に任せて良かったなと思った!
小:照れますね(笑)
濱:とはいえ、新しい評価基準も順風満帆ではないと思うけど、今見えてる課題感とかあれば教えてもらっていい?
前:まず、元々の評価制度がシンプルだった分、全体像の理解は少し大変になりましたね。特に新入社員に説明するのは、なかなか大変だなと感じています(笑)
前:あとは、今回作った基準も決して完璧ではないと思っていて。
実際にリリース後、自分で面接官として対応する中で、「ここは明確さを意識しすぎて本質的な理解度チェックにつながりづらいな」とか、「ここのレベル感は平仄が合っていないな」と感じる場面もありました。
今はそういった点を手元でメモしているので、来期にはその修正を反映していきたいですね。
小:もともとの評価基準の課題だった、案件難易度と成果のバランス問題については解消されて、各メンバーがスキルを身につけていくプロセスが仕組み化された点は、良くなったと思います。
一方、スキルが上がったと認定されたとしても、必ずしも即座に案件上で目に見える活躍につながらないケースもあって、そこは今後の課題だと感じています。
濱:では、そういった課題感も踏まえて、今後はどんなふうにしていきたい?
小:今の評価基準は、どうしても「スキル=知識をどれだけ保有しているか」に寄ってしまっているなと感じています。
なので、今後はもう少し、業務に取り組む姿勢や成果を出すための努力といった部分にもしっかり重み付けをしたほうがいいのかなと思うようになりました。
知識を問うようなものだけではなく、そういった定量化しづらい点もちゃんと第三者が評価できるようにしていきたいですね!
前:小栗さんの表現をちょっと変えただけかもしれないですけど、単なる知識量だけでなく、概念をどれだけ深く理解しているか、いわゆる“地力”の部分も、もっと上手く評価できるように整えていきたいですね。
また、どうしても面接官によって深堀りする力に差が出てしまうので、問題解決力や思考プロセスを見るための質問を、面接官全体で底上げして、より強くしていきたいです。
濱:当事者意識持ってくれてありがとう!
俺も全然そのままでいいと思ってないから、一緒により良い評価制度作っていこう!
いかがでしたか?
会社の重要なルールの一つである「評価制度」。
一部の上層部だけで意思決定や運用を行う会社も多い中で、Vitalizeでは、制度の設計だけでなく運用においても、役員に限らず、一定のスキルや知識を持ったメンバーが面接官として評価に関わる仕組みを採用しています。
評価制度は、会社のためだけの仕組みではありません。
一人ひとりが前向きに挑戦し、成長していくための土台だと、私たちは考えています。
今後も、社会や組織の成長に応じて柔軟に見直しながら、メンバーとともに、より良い評価制度を作り続けていきます。