こんにちは!株式会社和心の採用担当です。
今回は、代表の森社長にインタビューをしてまいりました。
和心が掲げる理念の背景から、組織の未来まで。
代表の言葉から、「日本のカルチャーを世界へ」という想いの本質を探ります。
「日本のカルチャーを世界へ」に込めた想い
ー「日本のカルチャーを世界へ」という理念を掲げた背景を教えてください。
「日本のカルチャーを世界へ」という言葉は、18歳の時に自分の中で決めた約束で、それから28年間ずっと続けています。
もともとは「日本の文化を世界へ」でしたが、アニメやゲームなどの事業を始めた頃、より自分の感覚に近い「カルチャー」という言葉へ置き換えました。
ある先輩に言われたんです。「好きで、得意で、求められていることをやれ」と。その言葉が腹に落ちました。
「一生続けられるくらい好きなことって何だろう」と考えた時、「自然」と「四季」が思い浮かびました。
人って、何かを考える時、騒がしい場所じゃなくて静かなところに行くじゃないですか。私も昔からそうで、今でも地方や田舎に行くと、考えが整理される。川でぼーっとしたり、海を眺めたりする時間が好きなんです。
そこから、日本の四季の美しさに気づき、「日本文化は、この自然や四季の中で育まれてきたもの」なのだと考えるようになりました。
だから私にとって「日本のカルチャーを世界へ」というのは、ただ伝統を広めることじゃなく、自然が生んだ豊かさを伝えることなんです。
正直、かんざしが特別好きなわけでもないし、傘やアニメ、ゲームが特別好きなわけでもない。でも、それらの背景にある「自然から育まれた文化」には強く惹かれる。
つまり私が本当に好きなのは、自然や四季から派生した日本の文化なんです。
「日本の文化の原点は、自然の中にある。」その本質を噛み砕き、時代に合わせて伝えていくことこそ、私がこの仕事を続けている理由なんだと思います。
ー和心の目指す世界を教えてください。
和心が存在しなければ、日本の伝統文化の多くは廃れてしまう。それくらいの危機感を持っています。
たとえば、かんざしや和傘。職人が減り続ける中で、和心が販売を続けることで、その文化が今も命をつないでいると思っています。
私たちが大切にしているのは、「噛み砕いて伝えること」です。
伝統のすべてを残す必要はなく、本質的に大事な部分だけを素数レベルまで分解して、現代に合う形で再構築すれば、文化は生き続けると思うんです。
そしてもう一つ重要なのが、「儲かること」。
文化を残すには、続ける仕組みが必要です。理想や想いだけでは誰も守れません。
だから和心は、伝統をカジュアルに広げながらも、しっかり利益を生むことを大切にしています。「好き」と「経済」を両立させることで、文化を未来へ繋げていきたいと考えています。
和心が儲けられる理由
ーなぜ和心は、伝統文化を扱いながらも利益を出せているのでしょうか?
一言で言うなら、「当たり前のことを全部やっているから」です。
伝統文化をビジネスにする上で、まず大切なのはデザイン。次に必要なのがビジネスリテラシーです。でも、多くの人は前者しかやっていない。どれだけ良いデザインでも、売れる仕組みがなければ続きません。
和心はその両方を徹底的に磨いてきました。
昔のものをそのまま広げるのではなく、いったん分解し、本質を抽出して時代に合わせて再構築する。
そこにIT、ビジネススキルといった現代的な要素を掛け合わせて、新しい価値として届けている。だからこそ、伝統文化を扱いながらも、ちゃんと「儲かる構造」を作ることができるんです。
要は、「デザイン × ビジネススキル × ITリテラシー」の掛け算。この3つをバランスよく取り入れることで、「伝統を残す」だけでなく、「時代に響くカルチャー」として文化を広げることができているんです。
ー和心の強み
バランスの取れた総合力が、和心の強みだと思っています。
小売業を「お店」として捉えると、お店の売上というのは、接客力、お店づくり、プロダクト、PR、で構成されています。
私の中では、その割合は30%、30%、30%、10%くらいのイメージですね。今の時代はSNSの影響も大きいので、最後の部分が15%や20%になることもあります。
何が言いたいかというと、結局のところ「総和」なんです。プロダクトで満点を取ったとしても、それは全体の30点に過ぎない。逆に言えば、和心はすべての要素で80点を取れているから強いんです。
プロダクトが100点でなくても、接客も店舗づくりもPRも80点で揃っていて、全体で80点を取れるのが和心の強みです。
ーなぜスピード感を重視しているのでしょうか?
失敗しても、スピードが速い方がいい。成功するにしても、スピードが速い方がいい。だからこそ、スピードが大事なんです。
ベンチャー企業と零細企業の違いって、結局スピードしかないと考えていて。挑戦しなくなったら零細企業になると言うけれど、挑戦すること自体は当たり前です。問題は、その挑戦に「スピード感」があるかどうか。
チンタラ挑戦しているのは、挑戦とは言えません。小さい会社ほどスピードが命で、スピードを失えばただの零細企業になる。だから私は常にスピード感を持って動くようにしています。
和心が目指す姿
ー理想の会社像を教えてください。
目標は、1000店舗・1000億円。
でも数字以上に大切なのは、「誰もやらないことを本気でやる」という姿勢。
私は昔から、「それ、売れるの?」って言われるようなものが好きで、一見ビジネスにならなそうなものほどワクワクする。
例えば、たわし専門店とか、誰もやらなそうな「狂ったような業態」をつくっていきたい。
もちろん、儲からなくては意味がありません。商売人として利益を出すことも私のアイデンティティの一部です。
でも、「儲かること」と「文化を伝えること」は矛盾しない。むしろ、ちゃんとビジネスとして成立させることで、日本の文化を未来へ繋げられる。
一見ふざけたように見えることの中に、ちゃんと日本文化の本質がある。
それを噛み砕いて、面白く、そしてしっかり儲けながら広げていく。
和心は、そんな「狂気」と「商売」の両立を本気で追いかけています。
ーどのような組織にしていきたいですか?
理想は、みんなが自分で考えて、自分で動く組織。
私が「お前ら行き過ぎだろ!」って止めるくらいが、マネジメントとしては一番いい。
やらされるのではなく、自分の意思で動ける人。
文化を守るのではなく、文化を再構築する人。
そんな仲間たちと共に、和心を目一杯成長させたい。
ー森社長、ありがとうございました!
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