東京電機大学(TOKYO DENKI UNIVERSITY) / システムデザイン工学部 情報システム工学科
情報安全技術研究室
私は、部分観測マルコフ決定過程(POMDP)を用いた自立型エージェントによるマルウェア行動モデルの再現に取り組んでいます。 攻撃者エージェントが限られた観測情報の中でどのように行動を最適化するかを確率的に表現し、検知回避や持続的侵入といった挙動をシミュレーションすることを目的としています。 この研究では、観測確率・遷移確率・報酬関数をもとに、エージェントが自律的に「次に取るべき最適行動」を選択する過程をモデル化しています。 単なる検知モデルではなく、攻撃者の意思決定プロセスを“自立的AIエージェント”として再現する点に特徴があります。 今後は筑波大学大学院に進学し、複数のエージェントが協調的に行動するマルチエージェントシステム(MAS)へと発展させ、 マルウェア間の通信や協調戦略のモデル化を通して、より高度な攻撃シナリオ生成・検知研究に取り組む予定です。 また、こうした研究を通じて得られた知見をもとに、観測の工夫や分散検知、蜜罐による誘導などの防御手法の提案にもつなげていくことを目標としています。