組織の壁を壊したら成果が8倍になった話
組織の壁を壊したら成果が8倍になった話
はじめまして、株式会社マツリカの瀬戸山です。現在、パートナーセールスの責任者とマーケティングを担当しています。
マツリカには「コミュニケーションを諦めない」というValueがあります。今回は、このValueを体現した組織改革の実体験をお話しします。
マーケティング部門とセールス部門の連携に悩んでいる方、リードは増えているのに商談に結びつかないと感じている方に、少しでも参考になれば幸いです。
陥っていた負のスパイラル
BtoB企業でよくある話ですが、マーケティングとインサイドセールス(IS)の間に深刻なすれ違いが生まれていました。
ISチームの本音: 「マーケティングチームは一生懸命リード(見込み顧客)を獲得しているけど、正直、集まってくるリードの検討度があまり高くない。これでは効果的なアプローチができない…」
マーケチームの本音: 「せっかく苦労して集めたリードなのに、ISチームがうまく活用できていないみたい…」
この『見えない壁』によって、次のような悪循環が生まれていました:
- マーケはリード数の最大化を優先する
- ISは「検討度が低い」と判断し、フォローの優先順位を下げる
- 結果としてリード獲得数は増えるが、商談数は伸びない
- マーケはよりリード数を追い求める
この状態が続いたことで、マーケとISの間に不満が蓄積し、徐々に信頼関係が崩れていってしまいました。
表面的な改善では解決しなかった
①改善点を言語化する
問題解決の第一歩として、徹底的なヒアリングから始めました。注力施策である「展示会」にフォーカスし、開催前後に認識をすり合わせる会議を新設。そこでISチームの生の声を集めました。
ヒアリング内容:
- リード数は多いが、検討度合いが低い or 不明なためフォローがしにくい
- どのようなリードがどれくらい来るのかわからず、準備ができない
- リードのヒアリング項目の基準が曖昧
改善策:
- リードスコアリングの基準を整理・変更
- 「どのリードならどのようにフォロー出来るか」を具体的に議論し、運用を調整
- 展示会でのヒアリング項目やオペレーションを見直し、実施
しかし、これらの対策だけでは「根本的な解決」には至りませんでした。
②全体最適の視点で「あるべき姿」を話し合う
徹底的なヒアリングを重ね、改善を進めていたつもりでしたが、なかなか成果は上がりませんでした。オペレーションは効率化されているのに、マーケとISの一体感が生まれない。
そこで、これまでの定例会議のやり方を根本的に変えることにしました。
アジェンダを整理し、進行用のスライドを用意するのをやめ、綺麗事抜きで本音をぶつけ合おうと決めました。
マツリカの「コミュニケーションを諦めない」というValueにも後押しされ、まとまっていなくても、感情を出しても構わない。「そもそも、お互い何をプロとして成し遂げる組織なのか」を改めて議論し、徹底的に対話を重ねました。
この会議の中で、私たちは本質的な問題に気づきました。
それは、マーケティングとインサイドセールスがそれぞれ異なるKPIを継続してアプローチするあまり、全体最適(受注につながるリードの獲得)の視点を見失ってしまっていたことです。
お互いの指標を理解しないまま議論しても、ISから見るとマーケティングは「とにかく数を取れば良い」という姿勢に映り、マーケから見るとISは「検討度の低いリードを効果的にアプローチできていない」と誤解されていたのです。
実際、リードのスコアリング基準の見直しや、展示会でのヒアリング項目の改善、定例会議での認識合わせなど、さまざまな施策を実施しましたが、それらの改善を積み重ねても、マーケとISの間にある「認識のズレ」は解消されませんでした。
この状況を打破するためには、個別最適を生んでしまった組織構造そのものにメスを入れる必要があると判断し、マーケティングとインサイドセールスを統合する決断を下しました。
組織統合によって得られた3つの大きな変化
①KPIの統一で共通認識を持つことができる
マーケティングとISのKPIを一本化し、「MQL(商談化)数」を共通の指標としました。
この結果、マーケティングチームは単なるリード数を追い求めるのではなく、「受注につながるリードの獲得」に注力するようになりました。
これにより、ISチームは「マーケティングが提供するリードは全てフォローする価値がある」という信頼を持つことができました。
②連携強化によるリード獲得効率の向上
統合前は、マーケティングとISの優先順位にズレが生じることがありました。
統合後は、マーケティング施策におけるリードの優先順位や、獲得するリードのタイプを事前にISと共有することができるようになりました。
その結果、リードが来る前に準備を進め、より効率的にアプローチすることができました。
例えば、展示会でリードを獲得した際、「優先度高」「優先度中」「優先度低」の3つに分類し、「優先度高」のリードには即時にお礼メールを送るといったオペレーションの改善が行われました。
これにより、優先度の高いリードへの迅速な対応が可能となり、商談を獲得するチャンスを逃すことがなくなりました。
③共通の指標で分析・改善が進んだ
統合前は、マーケティングはリード数、ISはMQL率と異なるKPIを追っていたため、データの活用方法にも差がありました。
しかし、統合後は共通の指標に基づいて以下のような分析が一気に進みました:
- どのチャネルからのリードが商談につながりやすいか?
- どのスコアリング条件をクリアしたリードが受注に至るのか?
- 各チャネルでどのようにフォローコールをすべきか?
これにより、より効率的なマーケティング施策の実施が可能となりました。
組織統合における重要な3つのポイント
今回の取り組みを通じて、組織統合が単なるプロセスの整理ではなく、組織全体の最適解を考えることが重要だと強く実感しました。
①信頼関係の構築を最優先にする
統合直後は、マーケティングとISの文化の違いから混乱も見られましたが、「お互いの業務の理解度を上げる」ことで信頼関係が深まりました。
- ISがマーケティング施策の裏側(集客の難しさ、コンテンツ作成の労力など)を知る
- マーケティングがISの営業目線(どんなリードが商談につながりやすいか)を学ぶ
このプロセスを経ることで、チーム全体が「商談化数」を本当の意味で意識するようになり、チームワークが強化されました。
②理想の状態を再定義し、チーム全体で共有する
これまでどうやってきたかではなく、**「そもそも何があるべき状態なのか?」**という問いを立てチーム全体で共通の認識を持つことが重要です。
私たちの場合、組織のゴールを「受注につながるリードの獲得」に一本化したことで、チーム全体の目線が統一され、方向性が明確になりました。
③データと現場の声をバランスよく取り入れる
理想の状態に近付けているかを客観的に測るためには、データ分析が必要です。
しかし、データ分析だけでは顧客毎の細かいニュアンスや「なぜそうなっているのか」という背景までは把握できません。
そこで統合後は、「マーケティングチームによる客観的なデータ分析」と「インサイドセールスによる現場からの生の声」の両方をバランスよく組み合わせ、より効果的な施策を展開することができました。
統合の成果:今まで効果が低かったチャネルから8倍以上の成果
組織統合後、目に見える形で成果が表れました:
- リードの商談化率が大幅に向上
- 今まで効果が低かったチャネルから8倍以上の成果を達成
- マーケティング施策が無駄にならず、ROI(投資対効果)が改善
私たちは、表面的なオペレーションの変更だけではなく、本質的な問題の言語化から始め、対話を徹底し、全体最適の視点で「あるべき姿」の共通認識を持ちました。
そして組織構造そのものを見直す勇気を持ったことで、ビジネスへのインパクトを大きく向上させることができました。
マツリカで一緒に働く仲間を募集しています!
私が所属しているマツリカは、非連続的な成長を実現するために、組織を牽引できる仲間を様々なポジションで募集しています!
マーケティングとセールスのチームでは、こんな想いを持った方と一緒に働けたら嬉しいです:
- 表面的な改善ではなく、本質的な課題に向き合える方
- 組織の枠を越えて、全体最適の視点でビジネスを考えられる方
- 変化を恐れず、既存の枠組みにとらわれずにチャレンジできる方
- 粘り強く対話を重ね、関係性を築いていける方
マーケティングやセールスの経験を活かして、新たな成長モデルを共に創り上げていきましょう。
私たちと一緒に、会社の成長を共に歩み、新たな価値を創造していきませんか?