未経験者を3か月で相談支援員に成長させる社内教育のメソッド
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人手不足ですね、、、
ほんとうに困ります。
専門的な業務であるほど、未経験者は採用しづらいのですが、背に腹は代えられないので、「人柄」「資格」「人生経験」などを見て採用してしまうこともあるかもしれません。
とはいえ、実務は、厳しいものです。
ご利用者との関係構築がうまくできなかったり、焦って誤った助言をしてしまったり、自信を失って苦しくなってしまったり、場合によっては、早期離職をしてしまうことも、、、
どのような仕事でも、配属された方が最初に感じるのは「リアリティショック」です。
「リアリティショック」とは、いわば「仕事に対する理想と現実のギャップから受けるショック」です。
人とかかわる仕事(福祉、医療、教育、介護、など)であれば、「利用者から感謝されたい」「気持ちに寄り添いたい」「元気になってほしい」といった理想を胸に、仕事を始める方が多いかもしれません。
ですが、多くの場合で、そのような理想に到達するには、長く果てしない道のりがあります。
覚える専門的な知識はたくさんあります。
コンプライアンスや法制度の理解も必要です。
相手とかかわるための接遇や相談のスキルも身につけなくてはなりません。
どのような仕事であっても、しっかりと取り組んで成果を出せば、感謝もされますし、気持ちも前向きになりますし、元気にもなります。
理想と現実のギャップの「現実」の部分は、まさに「果てしない道のりを、学びながら、コツコツと進んでいくこと」であり、「そんなことは考えてなかった」というショックを受けるのでしょう。
では、どうすればいいのかといえば、学習の理論を活用して、短期間で学習してしまえばいいわけです。
もちろん、「2日から3日で完成!」というわけにはいきませんが、「3か月」もあれば、未経験者でも「型を身につける」ことは十分にできますし、実戦で困ることもありません。
学習の理論はさまざまにありますが、わたしが活用しやすいと思うのは「ラーニングピラミッド」と「FASTER」です。
「ラーニングピラミッド」は、学習方法と平均学習定着率の関係をモデル化した理論です。
「講義」「読書」「動画視聴」「実演を見る」は、学習定着率が低いとされていまして、短期的には覚えていられるかもしれませんが、すぐに忘れてしまいます。入社した職員に、講義やeラーニングを提供しても、効果が実感しづらいのは、この理論で説明できます。
「FASTER」は、高速学習のメソッドで、「Forget・Act・State・Teach・Enter・Review」の頭文字を取ったものです。
どのような仕事であっても、市場の状況はすぐに変わっていきますし、常に新しいことを学び続けることが大切です。多くの人は、仕事を覚えて、専門性を高めて、効率化して、再現性を高めていくことを考えていくと思いますが、高速学習のFASTERは、真逆の発想をします。
新しいことを学習するために、これまでのことを忘れて、行動に落とし込んで、学ぶ状態を整えて、学んだことを誰かに教えて、スケジュールを意識して、反復練習をします。これで、短期間で「身につく学習」をすることができます。
あとは、採用計画と教育計画に「ラーニングピラミッド」と「FASTER」の要素を組み込んだトレーニングを設定して、実行することで、「未経験者を3か月で相談支援員に成長させる」ことが実現できます。
楽に、効果的に、成果を出せるようにしていきたいですね。