CS Thinker ― 問い合わせの構造から顧客体験を改善する
目次
第1章:CSで感じた違和感
第2章:構造で整理しようとした経験
第3章:これからやりたいこと
第1章:CSで感じた違和感
ECカスタマーサポートの業務に携わる中で、私は一つの違和感を持つようになりました。
それは、同じ問い合わせが繰り返されているにもかかわらず、その原因が整理されないまま対応が続いているという点です。
現場では日々多くの問い合わせが寄せられますが、その多くは完全に新しい問題ではなく、すでに過去に発生した内容と似たケースであることが少なくありません。
しかし実際の対応は、担当するオペレーターの経験や判断に依存することが多く、対応方法や案内の仕方にばらつきが生まれやすい状況でした。
その結果、同じ種類の問い合わせが何度も発生し、オペレーターは似た対応を繰り返すことになります。
本来であれば原因を整理し、問い合わせ自体を減らす方向に改善できる可能性があるにもかかわらず、目の前の対応に追われる中で構造的な整理が行われないまま業務が回っているように感じました。
顧客にとっても、問題が解決するまでに時間や労力を要することは小さくない負担になります。
こうした状況を経験する中で、問い合わせ対応を単なる個別対応として処理するのではなく、原因や構造を整理することで、より再現性のある形にできないだろうかと考えるようになりました。
第2章:構造で整理しようとした経験
こうした違和感を持つようになってから、私は問い合わせ対応を単なる個別案件としてではなく、全体の構造として捉えることを意識するようになりました。
具体的には、問い合わせ内容を分類し、どの種類の問い合わせがどの程度の割合で発生しているのかを整理するモデルを個人で作成しました。
問い合わせの内容を大まかなカテゴリに分けることで、頻発している問題や共通する要因を把握しやすくなると考えたためです。
このような整理の発想は、過去にリテール業務に携わっていた経験にも影響を受けています。
売り場の運営では、売上の変化や商品の動きを見ながら、「なぜこの商品は売れているのか」「なぜこの棚は動きが鈍いのか」といった要因を考え、陳列や配置を調整していくことが日常的に行われていました。
また、データ整理の面では、スプレッドシートで関数を用いて入力や参照の仕組みを整え、情報を一目で把握できるような形に整備してきました。
こうした経験を通じて、個別の出来事として現れる問題の背後には、必ず一定の構造や傾向があると考えるようになりました。
問い合わせ対応の現場でも同様に、問題を構造として整理することで、より再現性のある改善につながるのではないかと感じています。
第3章:これからやりたいこと
これまでの経験を通じて、私は問い合わせ対応を単なる個別業務としてではなく、サービス全体の構造を理解するための重要な情報源として捉えるようになりました。
問い合わせには、顧客が実際にどこで困っているのか、どの部分で期待との乖離が生まれているのかといったヒントが多く含まれていると感じています。
そのため今後は、カスタマーサポートの現場で得られる情報を整理・分析し、サービス改善や業務改善につなげていく役割に関わっていきたいと考えています。
問い合わせの傾向を分類し、問題の構造を整理することで、顧客が抱える負担を減らし、同時に現場のオペレーターの負荷も軽減できる可能性があると考えているためです。
また、ナレッジ整備や対応フローの整理などを通じて、属人化しやすいカスタマーサポート業務を、より再現性の高い形にしていくことにも関心があります。
個々の対応に依存するのではなく、仕組みとして安定した顧客体験を提供できる環境づくりに貢献していきたいと考えています。
なお、問い合わせ分類モデルなど、個人で整理した内容についてはポートフォリオとしてまとめています。
ご関心をお持ちいただけましたら、共有することも可能です。