世界各国に約100社の連結子会社をもつシャープ。海外の売上高は全体の半分強を占めており、海外事業はシャープの成長を支える重要な柱となっています。そこで重要となるのが、各拠点の経営を支える管理部門です。ここでは、本社経営管理部にて「海外拠点管理グループ」を率いる部長の田野さんにインタビュー。グループのミッションや仕事への思いなどを幅広くご紹介します。
目次
20代でマレーシアに赴任。10年間の海外赴任を経て本社経営管理部へ。
元々海外志向が強かった私は、卒業後アメリカの企業で働くか、日本で就職するか迷っていました。そんな時に興味を持ったのが「シャープ」です。大手企業ながら当時はまだ海外の売上比率が低く、海外市場拡大のチャンスが大いにあった。また、良い意味で大企業らしくない自由闊達な文化があり、「ここでならばルールに縛られすぎることなく、やりたいことに挑めそうだ」と感じたことが入社の決め手となりました。
最初に配属されたのは、海外事業本部の拠点管理部です。ここで3年間、経営管理の基礎を学び、次の3年は白物家電を扱う事業部で経理を担当。数字から見えてくる課題を分析し、経営判断につなげるというノウハウを、なんとか身につけた6年間でしたね。
私のキャリアにおける大きな転機となったのが、20代最後の年でした。海外赴任の辞令を受け、マレーシアの販売会社で、社長に次ぐ「管理責任者」という重責を任されたのです。経理・財務のみならずバックオフィス全てを統括するポジションで、とにかく全てがチャレンジの連続でしたね。4年間在籍しましたが、ここでどれほど多くのことを学んだか知れません。2018年からアメリカに渡り、現地で6年間、経理・財務を中心とする業務に携わった後、2024年に帰国。今は「海外拠点管理グループ」の部長として、10年間の海外経験をマネジメントに活かしています。
ミッションは、海外子会社と本社をつなぐ「ハブ」となること。
現在、海外子会社の業績管理をしています。子会社が抱える経営課題を把握し、それをいかに是正するかを考えることが主な業務。子会社の再編が必要であれば支援しますし、税務や資金繰りなどのテーマにも向き合っています。
難しいのは、「見えている数字が全てではない」ことですね。たとえば、黒字決算で業績を伸ばしているように見えても、税務上のリスクが隠れているかもしれない。逆に赤字でも、それは構造改革の途中段階で想定通り順調に進んでいるのかもしれない。そうした現場の状況を正しく把握して、本社の経営層にフィードバックすることが私たちの役割だと捉えています。ミッションは、海外拠点と本社をつなぐハブとなることです。各拠点の経営状況や課題を幅広く把握・整理し、本社の経営層や関係部門と共有しながら、より良い経営判断と課題解決につなげていきます。
海外が国内の売上を上回っているとはいえ、まだまだ伸びる余地は大いにありますから、私たちが果たす役割はさらに大きくなっていくでしょう。
海外事業をさらに成長させていくうえで、重要になるのはグローバル人材の存在です。
シャープではこれまで、海外拠点における人材の現地化を推進し、現地の市場や商習慣を熟知した人材が経営を担う体制づくりを進めてきました。一方で、海外拠点の経営を理解し、本社と現地をつなぎながら課題解決を進められる人材も増やしていく必要があります。経理・財務の専門性を生かしながら、将来は海外拠点の経営を担う。そのようなキャリアに挑戦したい方を、私たちは求めています。
本社にいながら海外拠点の「経営・マネジメント」に深く関われる
グローバル人材の採用を積極的に進めていくにあたり、まずは“この仕事の醍醐味や面白さ”をお伝えしたいですね。簡単な言葉で言うならば、「本社にいながら、海外の現場に近い仕事ができます」。まず、日常的に海外子会社の経営陣や社員とコミュニケーションを取り、現地の状況や課題について議論します。私たちが手掛けているのは単なる経理ではなく「経営管理」なので、数字の裏側にある販売、物流、人材、組織運営などの具体的な課題まで掘り下げ、現地や日本の関係部門とともに対応策を考えていきます。もちろん最終的な意思決定は現場の経営陣が担いますが、そのサポートを“現場レベルで経験できる”ことに大きな意味があるのです。
日本に居ながらにして経験値をどんどん上げていけるこの環境は、私としては羨ましくもあります。というのも、私がマレーシアに赴任した当時はまだ“若手の海外管理責任者”は異例のことで、本当に自分のスキル不足を痛感しましたから。銀行との交渉一つとっても、「この人には任せられないな」という空気が先方から伝わってきて、ものすごく悔しかったことを覚えています。ただ、その頃に必死で勉強してきたことが全て“今”につながっていることも事実。期待をして任せてもらえて、失敗を恐れずチャレンジできたことは私の財産だと感じています。今、当時よりもさらにチャレンジできるフィールドがあるので、若いメンバーやこれから迎える方には、この環境を活かして大いに学び、成長してほしいですね。
海外拠点管理グループが求める、“3つの人物像”とは?
まず、マインドとして欠かせないのが「当事者意識を持つこと」です。ルーティンワークをきちんとこなすだけではなく、積極的に“数字“に関心をもってほしいのです。なぜこの数字になっているのかという疑問を持つことが、とても大切だと思いますね。課題が見つかれば、次はどうすれば解決するかを模索する。分からなければ相談し、その意見も踏まえて仮説を立て、自分なりに改善策を考えてみる。こうしたサイクルを主体的に回せる方は、必ず成長できるでしょう。
2つ目は、「学び続ける姿勢があること」です。会計基準や会計処理、税務・法務などの制度は国ごとに異なり、改正もあります。また事業を取り巻く競争環境も絶えず変化しているため、この仕事において、学ぶことが無くなることなどありません。逆に言えば新卒の方の場合は、今の時点で専門知識がなくてもいいと思っています。私自身がそうでしたが、学ぶ姿勢さえあればスキルもキャリアもどんどん上げていける。本人の意欲次第で、いくらでも成長できる環境だと思います。
最後にやはり「コミュニケーション力」は外せません。デスクに座ったままで仕事が完結するなど、この仕事ではあり得ないこと。現地の方とも積極的なコミュニケーションが求められます。そこで言うと語学力は大きな強みになりますね。話す力・聞く力は、仕事をする上での強い武器になるでしょう。
「経営」に幅広く携わる中で、キャリアの選択肢が広がっていく。
海外子会社の経営を、現場に近い距離感でサポートしていく中で、視野はどんどん広がっていきます。視野が広がれば、おのずと自分を活かせる道が見えてくるもの。たとえば、サポートのみならず自分自身で経営の現場に飛び込みたいと思えば、私のように海外子会社の管理責任者を任される道があります。そうではなく、会計スキルを極めたいならば、経理部へのキャリアチェンジも可能です。いや、せっかくシャープで働くのだからモノづくりの現場である事業部の経営企画に挑みたいという方もいるでしょう。「経営」に幅広く携わることができる海外拠点管理グループでならば、ベースとなるスキルを習得して様々な道へと進むことができる。自分の興味が湧く分野を見つけて、次のステップを考えていけるのも、この部署で働く魅力です。
成長できるという点で言うなら、経営層との距離の近さも特筆すべきでしょう。経営幹部への報告の場があり、若手社員が直接CFOに向けてプレゼンをすることも可能です。経営層からの直接のフィードバックは、経営を学ぶ上でまたとない機会。他ではなかなか経験できないことだと思います。
課題をクリアするごとに得られる“圧倒的な成長感”を感じてほしい。
私はこの仕事に約20年携わっていますが、「もう学ぶことはない」と思ったことは一度もないんです。どこまでいっても「さらに成長したい」と思える仕事。いろんな経営課題が次々と出てくるので決してラクではありませんが、クリアした時の達成感は格別なもので、その度に経験値が上がったことを実感できます。それはきっと、主体的に“自分ごと”として動いているからでしょう。自ら動いて課題を発見し、現地のサポートをして成果につなげ、海外拠点の社員から感謝される。それがそのまま自分の成長につながるのですから、面白くないわけがないですよね。
新しく迎える方には、ぜひこの成長感を肌で感じていただきたい。そしてシャープで、自分らしいキャリアを描いてほしいと思います。
※記事内の部門名、役職名、内容はインタビュー当時ならびに掲載当時のものです。
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