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3年前の就活生からの問いに、いま答えるなら。



上野 澄人 Sub Manager of Operations & Asset Management
1995年生まれ、北海道育ち。大学進学を機に上京し、JTに入社。営業や分煙推進業務に従事し、2021年にSANUへ。山を歩き、滑ることや、海に入ることが好き。八ヶ岳のふもとで暮らし、昨年から畑に挑戦中。



違和感の正体

「仕事のやりがいはなんですか?」

目を輝かせた就活生からの純粋な問いに、困った。今から3年前、新卒入社から数年が経って、何となく違和感を抱えていた時期だった。心にもない言葉をつないでその場を切り抜け、慌てて転職サイトに登録した。しかし、希望業界や職種の入力を求められ、困った。自分が何をしたいのか、どんなことに意味を感じるのかが、いつの間にかわからなくなっていた。

それから5ヶ月後にSANUに入ることも、存在さえも知らなかった当時の自分にとっては、どこに辿り着くのか見当もつかない壮大な問いのように感じられた。しかし、ぐるぐると悩んで出てきた答えは意外と身近なところ、毎週のように通っていた湖にあった。


シンプルな答え

北海道で生まれ育ち、大学生になって初めて上京した。都会の刺激的な日々が楽しく、このままずっと東京で暮らしたいと考えていた田舎者にとって、新卒の初期配属で北海道に戻ることになったのはショックだった。いつまでも悲しんではいられない、この環境だからこそできることを、と始めたキャンプがいつの間にか欠かせない時間になっていた。

家から車で30分の湖。木漏れ日も、染まる空も、焚き火をしながら眺める星も、ただただ美しかった。自然に出会い直した感覚だった。



それから、生まれ育った場所の見え方も変わっていった。何もないと思っていた日常の風景にも、美しさが潜んでいたことを知った。この体験を独り占めするのはもったいない、と友人をキャンプに呼ぶようになていった。同じ景色を前にして、同じ感覚を共有しているような気がして、素直に嬉しかった。気付けばとても感謝されていた。

そう、壮大に思えた問いの答えはここにあった。毎週のように通っていたのに、あまりに平日の自分と切り離しすぎていて、仕事と結びつけて考えることができていなかった。自分が心から良いと思う自然の中に、人々を連れ出すこと。それは明らかに意味があり、仕事になるならやりがいと言えた。でもどうやったらそれが仕事になるのかわからなかった。またしても、困った。


SANUとの出会い

つくづく偶然だなと思う。重要な問いを投げかけてくれたのは名前も知らない就活生で、行き先を教えてくれたのは飲み会でたまたま居合わせた人だった。

友人に呼ばれて何気なく行った小さな居酒屋で、面白そうなブランドが立ち上がるらしいよ、とその人が見せてくれたのが、SANUのInstagramだった。

衝撃だった。「Live with nature. / 自然と共に生きる。」というコンセプトも、SANU 2nd Homeを通して自然の中に通う新しい生活様式を、という提案も共感しかなかった。ぐるぐる悩んで出てきた答えは、ここに繋がっていたのだと直感的に腑に落ちた。それから2ヶ月後、SANUに入ることが決まった。

入ってからは壮絶で、充実していた。当時世に存在しなかったSANU 2nd Homeは、わずか半年で7拠点49室に広がった。その間は家を持たずに各地を転々としながら、なんとか運営が回る状況をつくっていった。夏はアリさんの大量発生と向き合い、落ち着いたと思ったら今度はカビが壁を覆った。自然豊かな場所で、開業と運営を数人のチームで並行して進めるのは至難の業だった。

それでも、充実感が上回った。実際にSANUに訪れる人々を自然に連れ出して、一緒に拠点周辺の山を歩き、焚き火を囲み、星を眺める表情をこの目で見て、進んでいる方向が間違っていないことを確信した。



今ではあっという間に入社から2年半が経ち、各地に住む清掃、管理、施工パートナー200人以上の方々を中心に、本当に沢山の人に支えられながら毎日運営できている。1年後には30拠点200室に拡大するSANU 2nd Home。規模が拡大しても、今以上のクオリティで運営できる仕組みと体制を構築することが今の主な役割である。


共に生きる

平日と週末を切り分けていた時とは違い、自分が心から良いと思うものを仕事のテーマにすると、必然的にそれについて考える時間が増える。最近は、ただ純粋に美しい自然や、それを見た時の感覚を共有したいという思いだけでないものが、じんわりと出てきた。

自然と人、その関係性について。

山や海を景色として眺めるだけではなく、その中に身を置いてみる。そうすると、自然という大きな輪の中に人が存在していることに改めて気付くことができる。きっと、私たちはその輪を乱すこともできるし、調和することもできる。後者でありたいと願うし、そう願い行動する人が増えた世界の方が、美しいなと思う。SANUは、自然の中にたくさんの人々を連れ出すことで、そのきっかけをつくっているんだと思う。それが、やりがいである。3年前の彼の問いに、今ならそう答える。






この記事が、誰かにとっての偶然の出来事になったら嬉しいです。そして、もしその道がSANUに続いていたとしたら、ぜひ一緒に働きましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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