「このままでいいのだろうか」──。
100年続く老舗企業で、圧倒的な安定感の中に身を置いていた荒井さん。7年間の営業経験で得たものは大きく、周囲からも「安心だね」と言われる環境でした。
しかし、彼女が選んだのはベンチャー企業のヒトツメ。安定を手放してでも手に入れたかったのは、自らの手でキャリアを切り拓く感覚と、一生モノのスキルでした。
未経験からCS(カスタマーサクセス)へ挑戦した彼女が、今どのように「スキルの掛け算」を実現し、自分らしい働き方を手にしているのか。その決断の裏側を伺いました。
荒井 日花里/CS(カスタマーサクセス)
大学卒業後、100年以上の歴史を持つ大手オフィス機器販売企業に入社。7年間、飛び込み営業からインサイドセールス、中小企業向けの訪問営業まで幅広く経験。2025年9月、さらなる成長と専門スキルの習得を求め、ヒトツメ株式会社に入社。現在はCSとして企業と学生の架け橋を担いながら、業務の効率化やナレッジ共有にも注力している。
100年企業で感じた危機感と企業課題。私が「ヒト」の領域に賭けると決めた理由
―― 最初のキャリアとして、老舗の大手企業を選ばれた理由を教えてください
新卒で入社したのは、地元で100年以上の歴史を持つ老舗の大手オフィス機器販売企業でした。地域社会からの信頼が非常に厚く、誰もが知るネームバリューを持つ会社です。
就職活動の軸は「人と関わり続けること」でした。その原点は、5歳から大学卒業まで続けていた空手にあります。
空手を通じて多様な年齢層の方と接してきた経験から、そこで培ったコミュニケーション能力を最大限に活かすため、営業職か販売職に絞って探していました。
その中で前職を選んだのは、地域社会への貢献度が高く、何より圧倒的な「安定性」があったからです。倒産のリスクが限りなく低く、安心して長く働ける。社会人の第一歩として、これ以上の「安心」はないと感じていました。
―― 大手企業で着実にステップアップされていた中で、なぜ転職を考え始めたのでしょうか
その会社では7年間、飛び込み営業からインサイドセールス、中小企業向けの訪問営業まで、多様な営業手法を経験させていただきました。
ただ、次第に自分を取り巻く環境に違和感を抱くようになりました。組織が大きく歴史がある分、平均年齢が40代後半と非常に高く、なかなか若手にチャンスが回ってこない。評価や給与体系も硬直化しており、どれだけ成果を上げても、7年経っても常に自分が組織の「一番下の立場」にいる状態でした。
配置転換も個人の希望より会社の方針が優先されます。ふと社外に目を向けると、年齢の近い人たちが役職を持ってバリバリ活躍している。その姿を見て、「このままこの場所にいて、自分の市場価値は上がるのだろうか」と強い危機意識を感じ、30代を前に自らの意思でキャリアを切り拓くことを決めました。
―― なぜ「人材業界」というフィールドを選ばれたのでしょうか
前職で扱っていたオフィス向けのハードウェアは、世の中のペーパーレス化が急速に進む中で、どうしても将来性に対する不安を拭い去ることができませんでした。
一方で、日々の営業活動でお客様先を回っていると、「どこかに良い人いないかな?」「採用で困っているんだけど、御社では『ヒト』は扱っていないの?」と、モノの相談以上に切実な声をかけられることが驚くほど多くありました。
こうした相談を何度も受けるうちに、どれだけデジタル化が進んでも、企業の悩みは結局のところ「ヒト」に行き着くのだと肌身で感じ、人材業界へ興味を持ちました。
―― その中で、最終的に「ヒトツメ」へ入社を決めた理由を教えてください
ベンチャーに対しての不安がゼロだったわけではありませんが、ヒトツメが展開するサービス「シュトキャリ」は、私自身が学生時代から耳にしたことがあるほど業界内での歴史があり、確かな実績を築いていることを知っていました。
そして何より、代表の木山や役員の小柳といった、この業界で豊富なキャリアを積まれてきたベテランの存在が心強かったですね。「この方たちの下で働きたい、この方たちから学びたい」という強い魅力を感じました。
CSは「ただの事務」じゃない。営業経験を活かし、採用の成功を支えるパートナーへ
―― 当初は営業志望だったと伺いました。なぜCS(カスタマーサクセス)への転向を決めたのですか?
実は、エントリー当初は、これまでのキャリアをそのまま活かせる「営業職」を志望していました。7年間営業を極めてきた自負もありましたし、「自分には営業という道しかない」という固定観念があったんです。
しかし、選考での面接が、そんな私の思い込みを根底から変えてくれたんです。面接時に役員の小柳が、「新規開拓と既存顧客へのフォロー、どちらが自分らしく取り組めた?」と、私の強みの源泉を深く掘り下げてくださったんです。
そこで私が「お客様と信頼関係を築き、並走しながら困りごとを解決することに喜びを感じてきた」と伝えると、「それならCSの方が、荒井さんの持ち味を活かしてより輝けるはずだよ」という逆提案をいただいたんです。
自分でも気づかなかった適性を見抜いていただけたことが純粋に嬉しく、これまでの経験を活かしながら自分をアップデートさせる、またとないチャンスだと感じました。
「営業か、事務か」という二者択一ではなく、営業で培った「顧客のニーズを汲み取る力」をベースに、CSとしての「運用・サポートの専門スキル」を乗せていく。自分の市場価値をさらに高めるための「スキルの掛け算」なのだと捉えることができたんです。
―― 現在の具体的な業務内容を教えてください。
現在はCS(カスタマーサクセス)として、企業様と自社のキャリアアドバイザー(CA)の間に立ち、選考がよりスムーズに進むようサポートをしています。
具体的には、面接の日程調整や合否のご連絡、学生さんからのアンケート回収などが主な業務です。
―― 業務内容を伺うと、ルーティンワークが中心という印象も受けますが、実際はいかがでしょうか?
土台となるルーティン業務は確かにありますが、最近ではそこから一歩踏み込んだ「カスタマーサクセス」に近いことも担っています。
例えば、企業様から「一次面接の予約率を向上させるための市況感を知りたい」とお電話をいただいたり、社内のCAから「この企業の選考を通過するための決定的なポイントは?」と相談を受けたりすることもあります。
そんな時は、数多くの選考データを分析し、「最近の傾向から、合格者にはこうした共通点があります」と具体的なフィードバックを伝えます。日々の業務で得た知見を、企業様の採用成功や自社メンバーの支援に還元できる点に、この仕事ならではの面白さを感じています。
―― CSとして、具体的にどのような場面で「営業の経験」が活きていると感じますか?また、そこにどんなやりがいがありますか?
弊社のCSは、単なるオペレーターではありません。相手が何を求めているのかを汲み取り、先回りして動く。この「一歩踏み込む姿勢」には、営業時代に学んだ対人スキルがそのまま活きていると感じます。
先ほどお話ししたような、企業様へのフィードバックやアドバイスも、まさに営業時代に大切にしていた「相手のニーズを汲み取り、プラスアルファの価値を返す」という姿勢そのものです。
やりがいを感じる瞬間は、やはり自分の働きによって選考が円滑に進み、企業様から直接「荒井さんのおかげで、良い採用ができました。ありがとう」と言っていただけた時です。
また、社内のチームワークも魅力です。RA(リクルーティングアドバイザー)やCAとの分業もいい意味でかっちりしすぎておらず、チーム一丸となって一人の学生さんの内定に向き合っている感覚があります。営業経験を土台に新しい専門性を磨いていけることに、日々手応えを感じています。
―― 実際に入社してみて、前職との「雰囲気」の違いに驚いたことはありますか?
一番のギャップは、オフィスに溢れる「わいわい」とした活気と、圧倒的な「聞きやすさ」です。前職の大手企業では、業務中の私語はほとんどなく、静かに仕事をするのが当たり前でした。
ヒトツメでは、誰かがアポを取ればみんなで盛り上がり、悩みがあればすぐに席を立って相談しに行く。最初は「こんなに賑やかに仕事をしていいんだ!」と戸惑いましたが、今はこのオープンな雰囲気がとても心地いいです。
私は今、代表のアシスタントも務めていますが、社長という肩書きに臆することなく、疑問に思ったことはその場でバンバン質問しています。多忙な中、必ず手を止めて答えてくださる心理的安全性の高さが、未経験職種への挑戦を力強く支えてくれました。
自己成長を会社の成長に繋げる。プロが集まるヒトツメで、CSの可能性を広げる存在へ
―― 未経験からスタートして、裁量や成長を実感するシーンはありますか
ヒトツメには「実務を通じていち早くプロに育てる」という文化があります。
入社直後から実際の企業様を担当させていただき、先輩方のナレッジを吸収しながら、走りながら覚えていきました。最初はマニュアル通りに対応するのが精一杯でしたが、今では「このやり取りを挟むことで、次の工程がスムーズになる」といった先読みができるようになっています。
現在は日常的なCS業務に加え、就活イベントの運営サポートなどにも関わっています。学生と企業の社長が直接対話するスカウトイベントのフォローなど、業務の幅は日々広がっています。
こうした挑戦ができるのは、自分一人の力ではなく、周囲のアドバイスがあるからこそだと感じています。先輩から「この機能を使えばもっと効率化できるよ」と教えていただいたり、代表の木山からも「こういう風に伝えてみたら?」と直接フィードバックをいただいたり。
周りの知見を借りながら進められていることが、今の私にとって大きな安心感と成長に繋がっています。
マルチタスクをこなす中で、タイピング速度といった事務処理能力はもちろんですが、複雑な情報を整理して適切に周囲に伝える「対応力」は、この数カ月で飛躍的に高まったと感じています。
―― 働き方についても伺いたいのですが、残業やリモート環境はいかがでしょうか
実は「ベンチャー=ハードワーク」というイメージを持っていたのですが、良い意味で裏切られました。CSチームには「限られた時間で最大効率を出す」という意識が浸透しており、基本的には定時退社を目指しています。私も18時の定時に対して、18時半頃には退社できていることがほとんどです。
また、週2回のリモートワークを活用できるのも大きな変化です。往復2時間の通勤時間がなくなったことで、心身ともにゆとりが持てるようになりました。在宅時は自分のペースで集中して業務に取り組めますし、浮いた時間をプライベートに充てられるので、生活の質が上がったと感じています。
―― 今後、ヒトツメのCSとしてどのような姿を目指していきたいですか
単なるオペレーションにとどまらず、数値に基づいた提案ができるCSを目指しています。「ヒトツメでは今、こうした数値が出ていますよ」といったナレッジを企業様に積極的にお伝えすることで、より深い採用支援ができます。
そうした「CS発信の価値提供」を増やすことで、ヒトツメという会社全体のプレゼンスを高めていきたいですね。
―― 最後に、この記事を読んでいる候補者の方へメッセージをお願いします!
ヒトツメのCSは、言われたことだけをやる「事務職」ではありません。PCスキルに加えて、相手の状況を察する想像力や、関係を築くコミュニケーション能力が求められる、非常にクリエイティブな仕事です。
「今の環境を変えたいけれど、自分に何ができるかわからない」と悩んでいる方もいるかもしれません。でも、ここでなら自分のペースを大切にしながら、着実に新しいスキルを身につけ、成長していくことができます。自ら思考し、周りと楽しみながら働きたいという方と一緒に、最高のチームを作っていけるのを楽しみにしています!