これを読んでくださっている方は、これからのキャリアや「働くうえでの安定」について、どんなイメージを持っているでしょうか。
私たちストラテジックディシジョン(以下:SD)は、ITコンサルティング業界・製造業・建設不動産業界を対象に、挑戦する企業と、その成長のキーとなる人材を結びつける人材コンサルティングを行っています。私(吉野)はその中で、ITコンサルティングファーム領域のエージェントとして、担当クライアントのアカウントをリードしています。
前回このインタビューに登場したのが2022年。(https://www.wantedly.com/companies/company_6749545/post_articles/424615)あれから数年が経ち、担当も、働き方も、目指すものも少しずつ変わってきました。今回は、これまでの歩みと現在の動き方、そして今、私たちが一緒に働く仲間を探している理由についてお話しします。
商社で鍛えた「組み合わせる力」
私のキャリアは、大学卒業後に入社した九州の総合商社から始まりました。
そこでは、食品添加物の販売から自動車の機械設備の販売まで、本当に幅広い業務を経験しました。中でも自分の糧になっているのは、メーカーの商品と商品を組み合わせて、新たな商品・提案を生み出す仕事です。既にあるものをどう掛け合わせれば新しい価値になるのか。この「アレンジ力」「発想力」が鍛えられた経験は、今でも私のビジネスの肝になっています。
中でも忘れられないのが、オーストラリア産オリーブオイルの日本展開を手がけたときのことです。オイルを搾る工程では、副産物としてオリーブの搾りかすが大量に排出されていました。多くの人にとっては、ただの廃棄物でしかありません。けれど私は、そこに“まだ使われていない価値”が眠っているのではないかと考えました。
そこで、オイルだけでなく搾りかすも同時に輸入し、小豆島でエネルギーペレット(燃料の原料)として販売する仕組みをつくりました。オリーブオイルの輸入販売と、副産物の燃料化。一つの輸入から、二重に利益を生み出す座組みです。既にあるものを掛け合わせれば、本来なら捨てられていたものまで価値に変えられる──この面白さを、身をもって体感した一件でした。
医療機器で出会った「採用の面白さ」
そんな商社時代を経て、次に選んだのが大手医療機器メーカーへの転職でした。理由は二つあります。幅広い商材を扱ってきた一方で、唯一、医療の領域にだけは触れてこなかったこと。そして、商社という立場から一歩進んで、より川上にあるメーカーの現場を経験してみたかったこと──この二つが、私の背中を押しました。
医療機器メーカーでは、最高権威の先生方との営業企画に携わる一方で、地方の医師不足を解消するための採用活動にも関わったんです。ここで「採用を通じて世の中を変えていく」という仕事の面白さに出会いました。人材が動くことで、地域や組織の課題が解決していく。この手応えが、後のキャリアを選ぶ決め手になりました。
「採用で世の中を変える」を仕事に──SDへ
医療機器メーカーは、やりがいのある環境でした。それでも次第に、ある違和感が募っていきました。クライアントが向き合ってくれているのは、“吉野”という個人ではなく、あくまで大企業の看板なのだと。もし自分一人でビジネスをすると考えたとき、手元には何も残らないのではないか…。そう気づいたとき、あの「採用で世の中を変える」という手応えを、今度は自分の名前で追いかけたいと考えるようになりました。
そうして飛び込んだのが、当時まだ立ち上げ期にあったSDです。決め手は、環境と人でした。立ち上げ期ならではの大きな裁量があること。そして代表2人が、いずれも前職の大手で第一線として活躍してきたプロフェッショナルだったこと。この2人のもとでなら、人材ビジネスをゼロから、本物として学べる──そう確信して、転職を決めました。
伸び悩んだ日々を越えて──エージェントとしての進化
正直に言えば、SDに入社してからしばらくは、思うように結果が出せない時期が続きました。
入社当初は、そもそもコンサルティング業界のことが何も分からない状態でした。担当する領域なのに、何をどう学べばいいのかすら見えてこない。それでも、とにかく求職者面談やクライアントとのミーティングに片っ端から同席し、分からない言葉が出るたびに徹底的に調べる──その繰り返しでした。地道な作業でしたが、これが効いて、入社から4ヶ月ほどで最初の成約にたどり着くことができたんです。
けれど、壁はもう一つありました。業界のことは理解できた一方で、今度は「自分は何を専門性として強みにするのか」が分からなくなってしまった。軸が定まらず、売上が安定しない時期がしばらく続きました。
流れが変わったきっかけは、とにかくクライアントの声を徹底的に聞くようにしたことでした。「目の前の人事や採用責任者のために、自分には何ができるのか」それだけを考え抜き、担当するクライアントの専門性そのものを深く伸ばしていく。その一点に絞って動くようになってから、ようやく成果を安定して伸ばせるようになりました。
「当たり前のことを当たり前にできる」段階を越えて、私がいま本当に面白いと感じているのは、さらにその先です。
その最たる例が、求人票の見せ方です。私が担当するITコンサルティングファーム領域では、大手ファームの求人票はどれも似通っていて、「正直、差別化のしようがない」とよく言われます。けれど私は、そこにこそ商社時代に培った“組み合わせる力”が活きると考えました。
社長が語るビジョン、現場で働く従業員の生の声、そして世の中の社会トレンド──いくつもの断片を掛け合わせ、その企業ならではの特徴を自分なりに読み解いていく。そうして、他社がまだ捉えきれていない魅力を言語化し、候補者一人ひとりに響く形で届けることで、マッチングを実現してきました。既にあるものを組み合わせて新しい価値に変える、あのアレンジ力が、ここでも確かに武器になっています。
もちろん、踏み込むのは求人票だけではありません。社長やパートナーといった上位役職者に対しても、臆せず踏み込んでいく。たとえば候補者との会食に同席したり、人事を介さずに直接交渉を行ったり──通常のエージェントがなかなか行わないような提案を重ねてきました。その結果として成果を残すことができ、クライアントに心から喜んでいただけたとき、「自分はエージェントとして進化できている」と確かに感じられるんです。
決められた型をこなすのではなく、そのクライアントにとって本当に効くことは何かを考え抜いて、一歩踏み込む。この積み重ねが、今の自分をつくっています。
そして今は、子どもがまだ小さいこともあり、育児との両立を意識した働き方をしています。
出社日であれば、朝は子どもを送り出してから8:30〜9:30に業務を始め、移動して10:30〜16:00に稼働、帰宅後は子どもの面倒を見て、夜19:00〜22:00に再び業務、という流れです。朝は事務作業、昼はクライアント対応、夜は候補者面談を入れることが多いですね。時間の使い方を工夫しながら、仕事も家庭も大切にできています。
働くうえで一番意識しているのは、徹底したクライアントファーストです。特に懇意にしているクライアントの採用成功のために、今何をすることがベストなのかを常に考え、行動しています。
自分らしいやり方だと思うのは、「業務の肝はどこにあるのか」を常に見極めながら、アイデアを試し続けること。ソーシングの改善や、他のエージェントが提案しない方向性の提案など、商社時代に培った「組み合わせる発想力」が、ここで活きていると感じます。大事にしているのは、自分がやりたいかどうかではなく、クライアントにどんな効果があるか。その一点で判断しています。
候補者の方に対しても同じです。その方のキャリアや経験を一本の線につなぎ合わせ、面接で強みとして語っていただける材料を引き出すこと──これは私の得意とするところです。
起業ではなく、“バイネームで指名される”キャリアへ
前回のインタビューでは、「いつか起業して、自分のブランドをつくりたい」という想いを語りました。今、起業そのものはあまり考えていません。
理由は二つあります。一つは、もともと自由な働き方をしたくて起業を志していましたが、現職でもある程度自由な働き方が実現できていること。もう一つは収益の構造です。エージェント業は個人事業主になるとむしろ稼ぎづらい構造で、より収益を上げ、安定させることを考えると、会社としてチームでクライアントを支援するほうが良いと考えるようになりました。
一方で、変わっていない軸もあります。それは「クライアントからバイネームで、名指しで指名を受けて仕事をしたい」という想いです。会社の看板ではなく、“吉野だから頼みたい”と言っていただける存在になること。ここに向かって進んでいる感覚は、今も強く持っています。
いま、共にパートナーリレーションを深める仲間を探しています
ありがたいことに、人材紹介の需要は年々高まっており、今のメンバーだけでは応えきれないご要望をいただくようになりました。そこで今回、クライアントとのパートナーリレーションを共に深めていける方を、1〜2名採用したいと考えています。
一緒に働きたいのは、こんな方です。
「自分のクライアントは誰なのか」をしっかり認識し、そのクライアントのためにどうアプローチしてきたのかを、自分の言葉で語れる方。そして、オーナーシップを持って自分の業務と向き合える方。指示待ちではなく、自分の担当を自分ごととして考え抜ける人と、ぜひ働きたいと思っています。
最後に、これを読んでくださっている方へ。
VUCAと呼ばれるこの時代、大企業1社でキャリアを終える方は、もう決して多数派ではありません。では、これからの「安定」とは何でしょうか。私は、仕事が代替できない、手に職をつけることこそが、これからの安定だと考えています。
人材業界は属人性が高い世界だからこそ、「自分にしかできない」という業務が必ず見つかります。そして、クライアントからバイネームで仕事をいただけるキャリアも、ここでなら築いていける。もし少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアルにお話ししましょう。