「バックオフィス」を再定義する。組織と事業の成長を加速させる"環境開発"の役割と魅力を徹底解説! | 株式会社リバネスキャピタル
「バックオフィス」という言葉に対し、「守りの仕事」や「定型業務」といったイメージを抱く方は少なくありません。しかし、その理解では不十分だと考えています。私たちリバネスキャピタルは、この役割を「環...
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「AIの進化によって、バックオフィス業務は完全に代替される」
昨今、メディアではこのような言葉が頻繁に目に入るようになり、現場で実務に携わる人々が「自分たちの仕事が将来なくなってしまうのではないか」という漠然とした不安を抱いているケースが少なくありません。
しかし、声を大にして伝えたいのは、その不安を感じる必要はどこにもないということです。むしろAIが賢くなるほど、不完全な情報を補完し、最後に「これでいこう」と決め、その結果を引き受けるという、人間にしか生み出せない仕事の価値は、いっそう際だっていきます。
本記事では、AI時代にこそ環境開発という役割の価値がどこにあるのか、そしてこれからのバックオフィス人材が持っておくべきマインドセット・スタンスを詳しく解説していきます。日々の業務に誇りを持ち、経営や組織を支えるすべての人にとって、この記事が少しでも明日への活力や元気になれば幸いです!
リバネスキャピタルでは、「バックオフィス」という言葉を「環境開発」という言葉に置き換えています。
「環境開発」とは、経営者や事業部メンバーが自らの情熱をコア業務に100%注げるよう、組織に必要な仕組み・オペレーション・数字の土台といった環境を先回りして設計・構築し、アップデートし続けるプロフェッショナルな役割を指します経営に。
この言葉を使う理由としては、決まったフローをこなす事務作業だけの役割ではない、ということと、「バック(後ろ)」という言葉が組織に与える無意識の心理的ブレーキや、直接業務として収益を上げるフロント業務、つまり事業部との間に生じる歪んだ上下関係の弊害を完全になくしたいと考えているからです。「売上を生まない単なるコストセンター」や「雑務の外注先」として管理部門が軽視される空気感が生まれると、現場のメンバーは自己評価を低く見積もって萎縮し、経営を良くするための提案や主体性も生まれなくなってしまう。事業部と環境開発は、上下関係のない、同じビジョンに向かって戦う「対等な仲間」であるべきだと私たちは考えています。
(※これ以降の文章では、「バックオフィス」という言葉は使わず、すべて「環境開発」というワードで統一して表現していきます!)
▼「環境開発」の定義を解説した記事はこちら!
どれほど高度なAIが登場し、自動化やDXの波が進もうとも、環境開発という役割にはAIに明け渡せない核があります。これは「AIにはできない」という能力の話ではなく、むしろAIが賢くなればなるほど人間が握るべき場所がくっきり浮かび上がる、という話です。その具体的な理由は以下の3つに集約されると考えています。
環境開発の現場に集まってくる領収書や請求書、勤怠データは、どれも背景情報が削ぎ落とされた「解像度の低い生データ」です。
例えば経理。1枚の交通費精算データに対し、AIは一般的なルールで「旅費交通費」と推論できても、それが「将来の売上に直結するプロジェクトの移動費(売上原価)」なのか「社内の定期移動費(販管費)」なのかという文脈までは判断できません。
例えば労務。ある月、特定のメンバーの残業が続いていたとします。数字だけ見れば「超過」の二文字。でも、それが自分の本命プロジェクトに燃えている状態なのか、トラブルで負荷が偏った危険信号なのかは、社内のプロジェクト進捗や組織の温度を知らなければ区別がつきません。
会社ごとの細かな商流や文化、その時々の社内の動きという「文脈」を理解して情報を補完するプロセスは、人間同士の日常的なコミュニケーションや組織への高度な洞察がなければ成立しない、人間にしか不可能な領域です。
AIは、今あるルールに照らして現状を分析し、「このルールならこう改善できます」という提案まではしてくれます。けれど、「そもそも、この枠組みごと変えよう」と決めて旗を振るのは、人間の意思です。
例えば労務。残業が常態化したチームを見て、AIは現行ルールの中での最適化案を出すでしょう。でも、「いっそフレックスや裁量労働に切り替えて、働き方の前提から組み直そう」と構想して決断するのは、人間にしかできません。
例えば法務。取引が増えて契約まわりが複雑化したとき、AIは個別の契約書レビューや論点抽出、差分分析は得意です。けれど、「契約のフローと雛形を、会社のフェーズに合わせて一から設計し直す」という上流の判断は、人の手で行うものです。
環境開発とは、決められたルールを守る仕事ではなく、ルールそのものを問い直し、書き換え続ける「攻め」の役割。ここがいちばん、経営者から求められる私たちの本質に近い部分です。
どれだけAIが優秀な提案を並べても、最後に「これでいこう」とGOを出し、その結果を背負うのは人間です。AI自身がその出力した数字やエラーに対して社会的・法的な責任を引き受けることはできません。
例えば経理。最後の最後で、会社の現実の活動とAIが組み上げた数字を泥臭く突き合わせ、「この数字で間違いない」と腹を括って最終的な判断を下す。経営指標や税金などの数字が株主や金融機関、役所等に向き合う以上、責任を引き受けられるのは人間だけです。
例えば法務。契約のリスク条項を「飲むか、押し返すか」。AIはリスクを洗い出せても、その判断の結果までは引き受けられません。署名するのは、いつも人間です。
AIは強力な「作業支援」であり「判断支援」になります。でも、最後の一手とその責任を引き受ける覚悟こそが、環境開発という役割の重心なのです。
リバネスキャピタルでは、実務の中でAIを実際に触り、試行錯誤を重ねることで、人間とAIの「役割の棲み分け」について1つのクリアな視点にたどり着きました。
それは、「型が決まっている定型業務や共通部分の処理は、徹底的にAIを使いこなして自動化・圧縮し、人間は最後の『意思決定』『例外処理』『コミュニケーション』にすべてのリソースを集中させる」という設計思想です。下記はこの設計思想をベースに、各業務における役割の棲み分けを表にまとめたものになります。
特に、会社ごとに端数処理のルールや手当の条件が細かく異なる労務管理や給与計算の領域は、すべてをAIに事前学習させようとすると膨大な学習コストが発生します。標準的な計算はAIに任せつつ、そこから漏れてカオス化した例外データを人間の手で丁寧にフォローしていくような切り分けができると、環境開発全体の処理速度と正確性は劇的に向上します。
重要なのは、上記の棲み分けに加え、「AIによって業務が効率化され、時間に余裕ができた後、私たちは何をするのか」という点です。この観点において、浮いた時間は、単に楽をするためのものではなく、人間にしかできない「未来の環境への投資」や「能動的な経営への関与」へと100%転換されるべきだと考えています。
これまでの環境開発業務は、目の前の膨大なデータ処理や書類の山に追われ、次の一手を考える余裕すら奪われがちでした。しかし、AIが作業の原動力を担うことで、人間には大きな「思考の余白」が生まれます。
この新しく生まれた時間を活用することで、環境開発の仕事は以下のような役割へとシフトしていきます。
◾️能動的な経営への関与と現場改善
「どうすればもっと事業部メンバーが動きやすくなるか」「どうすれば組織のボトルネックを解消できるか」という視点で、現場の課題をハックしていきます。自ら新しい社内制度や効率的な業務フローを企画・設計し、経営の土台を主体的に提案・アップデートしていく役割です。
◾️AIの学習とベースの強化
AIのアウトプットを自社の独自のルールや業務の文脈に合わせて調整していきます。日々の実務を通じてデータ構造の前提を綺麗に定義し直し、社内におけるテクノロジーの活用精度をチームの手で高めていくことで、組織全体の業務基盤を底上げする役割を担います。
◾️感情を通わせる「伴走コミュニケーション」
数字の裏側にある研究者や起業家たちの熱量に直接触れ、彼ら・彼女らの悩みに耳を傾け、深い信頼関係を築く。マニュアル化できない「組織の体温」を直接支えにいく役割もより際立っていくと考えられます。
AIによってルーティンワークが圧縮されるこれからの時代、環境開発の領域でより介在価値を発揮していくためには、実務の現場で直面する変化や不確実な状況を前向きに捉え、自ら最適な解決策を導き出せる姿勢やスキルが求められます。具体的には、以下の3点が重要だと考えています。
世間では「〇年後に多くの仕事が削減される」といった危機感を煽るようなニュースが目立ちますが、そうした情報に過度に振り回される必要はありません。大切なのは、まず自分自身で日常的にAIを使い、何ができて何ができないのかを体感として飲み込むことです。
AIから「これをやりましょうか?」と逆提案された際には、一度その流れに乗っかって経験値を積んでみる。そうした地道な試行錯誤を繰り返すことで、AIとの対話の経験値が自然と蓄積され、新しい仕組みづくりを楽しむ土壌が作られます。
AIに適切なアウトプットを出させるためには、自分の脳内にある自社の前提条件や独自のルール、業務フローを、細かく言語化して落とし込むプロセスが不可欠となります。このプロセスにおいて、自分の業務を客観的に捉え直す力(言語化能力)が磨かれます。
同時に、定型化できる共通のプロセスは徹底してAIに任せ、揺らぎが生じる最終的なジャッジや人の目を要する部分には自らのリソースを割くという、業務を明確に切り分ける「仕事の定義力」がこれからの環境開発において極めて重要になります。
環境開発の本質は、ただ目の前の作業を機械的に処理することではなく、組織の環境をより良く開発していくことにあります。そのためには、「何が本質的な困りごと(ボトルネック)になっているのか」を丁寧なコミュニケーションから引き出す力が重要になります。
課題の本質を見抜いたうえで、AIの活用で工数を圧縮するのか、あるいは業務フローそのものの構造を見直すのかなど、状況に応じた適切な解決の糸口を能動的に見出し、形にする力が現場を支える大きな価値となります。
ここまで、AI時代における「環境開発」の新たな可能性について解説してきました。改めて私たちが一番に伝えたいのは、テクノロジーの進化に対して過度な恐怖や不安を抱く必要はないということです。型通りの作業をAIが担ってくれるからこそ、私たちは人間にしかできない本質的な役割へと立ち返り、組織の未来をデザインする役割へとシフトしていくことができます。
未だに世の中では「バックオフィスは売上を生まないコストセンターだ」「外注して安く回せばいい」という、環境開発の役割に対する理解の浅さが根強く残っています。しかし、その向き合い方そのものが、組織の成長にブレーキをかけているのではないでしょうか。事業部と環境開発が対等なチームとして手を取り合ってこそ、企業は初めて予測不能なカオスを乗り越える強い土台を手に入れることができる。そのことを現場のメンバーだけでなく、経営層の方々にも伝われば嬉しく思います。
これから、環境開発の仕事は間違いなく「攻め」の色を強めていきます。
現場のボトルネックをハックし、能動的に仕組みをつくる。答えのない現実に立ち向かい、自ら仕事の定義をアップデートしていくプロセスは、これまで以上に難易度が高い側面もありますが、そこで得られる人間としての成長や、組織を自分の手で変革していく面白さは、何物にも代えがたいほどに大きくなっていくはずです。
リバネスキャピタルが目指すのは、自社が成長することだけではありません。世の中のすべての企業に、この能動的・主体的な「環境開発」という役割が当たり前のように備わっている状態を創り出したいと考えています。経営の足かせをなくし、あらゆる挑戦者の情熱が100%加速する社会をインフラから実装していく。それが私たちの見据える未来です。
リバネスキャピタルに少しでも興味を持ってくださった方はぜひ一度カジュアルに意見交換できると嬉しいです。皆さんからのご応募お待ちしております!