トリノ・ガーデンの代表・中谷一郎にインタビューしました。創業から13年。「オペレーション分析」という未踏領域を切り拓き、現在では大手チェーン・上場企業まで顧客に持つ。その歩みと、根底に流れる哲学について聞きました。
5年間の模索 ── 「自分に似合う色」を探して
大学卒業後、私はサラリーマンとして新規事業の立上げを5年間担当していました。元々起業したい思いがあったので、27歳の時に独立してトリノ・ガーデンを設立しました。
当時は「自分にとって人生を捧げるのに値する事業とは何か」を見つけるため、様々な事業に出会える場所に身を置こうと考え、クライアント企業の新規事業立ち上げ支援を主に展開していました。
きっかけは、ある方から聞いた一言でした。
「ほとんどの人は、自分の好きな色と似合う色が違っている」
この言葉に揺さぶられ、5年ほどかけて「自分に似合う色を持つ事業」を探し続けました。紆余曲折して見つけたのが、今の事業「オペレーション分析」です。
熱狂的に喜んでくださるお客様と出会えた瞬間、確信しました。自分の大好きな事業で、人の役にも立てる。これしかない、と。
そこで、それまで複数あった事業をクローズして「店舗オペレーション研究所」というサービス一本に絞ることを決めました。
「全ては重力に従う」── サービスを磨くのは、顧客の必要性
私が経営判断の軸に置いているのは、「全ては重力に従う」という考え方です。
良いサービスとは、営業やマーケティングによる「引力」だけでなく、お客様の必要性という「重力」が働いているかが大切だと考えています。
「店舗オペレーション分析」サービスを提供していた中で、高い品質を求めてくださるお客様に出会えたことが、サービス確立に大きく影響しました。
具体的には、サービス導入初期から、日本トップレベルの企業様から高いレベルで要求され、それに応え続けたこと。これが、現在のサービス構築の原型になっています。
このオペレーション分析というサービスは、私自身がきっかけとなって創ったものではありますが、お客様による要求(重力)によって磨かれている、という感覚の方が強いのです。
苦しい時代に得たもの ── 自分で成すべきことを見出す
事業を模索していた時期は、本当に苦しかった。
他社の看板・サービスを立ち上げる仕事が中心で、自分のアイデンティティーは二の次でした。会社を継続するために常に好きなことができていない辛さもあった。同年代の経営者が活躍する様を見ていて、焦りもありました。
そんな時、松下幸之助さんの人生観に触れ、「自分で成すべきことを見出すために、一歩一歩でも歩み続ける」と腹を括りました。
思い返すと、30代中盤で自分が心から好きで、多くの方が喜んでくださるサービスに出会えたことは、非常に幸運でした。さらに、他の人が誰もやっていなかったことも幸運だった。
世の中には、もっと楽して儲かるサービスはたくさんあります。もっと楽な方法もある。それでも、他社が面倒で誰もやらなかった今のサービスに腹を括れたのは、過去の苦しい時代があったからこそだと思っています。
「過小評価している」── 恩師から受けたターニングポイント
割と最近のことですが、尊敬する先輩経営者から、こう叱られました。
「お前は自分の事業を過小評価している。抗がん剤の治療薬のように、このサービスでより多くの人を救えるのに、何故、多くの人をもっと急いで助けようとしないのか」
その瞬間、認識が変わりました。
これは「世の中にとって必要なもの」を作っているのだ、と再認識し、より多くの人に届けるべく事業を広げようと決意しました。
以降、弊社のサービスは「自分のもの」ではなく「世の中のもの」と考えるようにしています。
採用基準は「誰を採用してはいけないか」
3-4年前まで、長らく3人体制の小さな会社でした。現在の事業に着手して以降、拡大は非常に早かった。それでも、採用には独自の基準を置いています。
私が生きた程度の短い年数で、人の良し悪しが分かるとは思っていない。 だから「誰を採用するか」ではなく、「誰を採用してはいけないか」を基準にしている。
感謝や挨拶ができるなど、人として当たり前の基準を有しているか。それを見ています。
例えキラキラした経歴があっても、自分を良く見せるために嘘をつく人とは信頼関係を築けない。だから、人柄を重視します。
20万店舗のオペレーションに関与する未来へ
一つのマイルストーンとして、50名体制を置いています。これは売上規模ではなく、今後世の中に対して提供したいことを実現するために必要な人数です。
最終的に目指しているのは、全ての飲食店・サービス業界において、弊社のオペレーショナル・エクセレンスが提供できている状況。
日本のGDPを上げるために必要なサービス提供数を計算すると、最低でも20万店舗のオペレーションに関与する必要がある。どうにか達成しようと取り組んでいます。
最後に ── キャリアに迷う方へ
トリノ・ガーデンは創業13年の中小ベンチャー企業です。上場もしていません。それでも、大手企業様の歴史に残るような改革に挑戦することができます。
社員にとって、トリノ・ガーデンが終着駅であっても嬉しいですが、終着駅でなくてもいいと思っています。
オペレーションを科学していく思考プロセスを弊社で身に付け、その後に各分野で活躍してくれることも、一つの働き方だと考えています。
当社にジョインしたメンバーの多くは、前職で仕事の意味や目的、社会貢献性を実感できなかったという共通の想いを持っていました。
そんなメンバーが今は、トリノ・ガーデンのサービスを通して自分の仕事に誇りを持ち、社会に貢献している実感を強く感じてくれている。だからこそ、どの企業もお手上げだった多くの難しいプロジェクトを乗り越えられたのだと思います。
今後もキャリアに迷った人材が誇りを持って働ける環境、サービスを与え続けたい。それが私の願いです。
一緒に「オペレーション分析」という未踏領域を切り拓く仲間を募集しています
少しでも興味を持っていただいた方は、まずはカジュアルにお話しさせてください。