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先代から渡されたバトン。新社長が語るD&Iが目指していくビジョンとは。

2021年6月に創業者の杉本さんが亡くなってから約半年、2022年1月には新たに会社が目指すべき方向が発表されました。

先代の杉本さんからD&Iを受け継ぎ、熟考した新ビジョンについて、今回も小林さんからお伝えしていきます。

※杉本さんが亡くなってから新社長への交代までのエピソードはこちら。ぜひ併せてお読みください。
https://www.wantedly.com/companies/di-corp/post_articles/404784

新ビジョンを考案

前回の記事でも触れさせてもらいましたが、杉本さんとの突然の別れを経験し、不意に受け取ったこのバトンをどうしていくのか、代表としてどうするべきなのか。

杉本さんを失ってから「D&Iが何者で何を成し遂げる会社なのか?」を本質的に考え続けました。

杉本さんの温かさに惹かれ、慕っていた社員が少なくない中、杉本さん亡きあとのD&Iには、“D&Iという組織”と社員個人が同じ方向を向けるようにすることが大事になると考えたからです。

杉本さんが築いてきた0から10を、残された私たちで100や1000にしていくため、D&Iの想いを、今まで以上の覚悟を持って世に広めていくことができる組織になるためには何が必要なのか。そう考えた末に新ビジョンを設けることにしました。

「バリュー」や「スピリット」は杉本さんと一緒に考えることができましたが、今回杉本さんはいません。結果、半年間もの時間をかけることになりました。

D&Iには「誰もが挑戦できる社会をつくる」というミッションがあります。

「誰もが」とは誰なのか?挑戦できる社会とは具体的にどんな社会なのか?より具体化し明確にしたいと思い、決まったビジョンが

「潜在労働者層の戦力化プラットフォームを構築し、日本の社会課題を解決する」です。


さらにこれを機に、中長期経営計画も再構築し、事業として目指すものを明確にしました。

この新ビジョンに向かっていくためには、D&Iが今までやってきたことを、これからもひとつずつ着実にやっていく必要があることを感じています。

「まずは手始めに何から行うのか」
明確にしたことでより一層、組織として進むべき道を示すことができたと感じています。



障害をお持ちの方だけでなく全ての潜在労働者へ

新ビジョンをどう実現していくべきかを考えた時、D&Iは障害者雇用において、「採用領域」と「採用後の領域」のノウハウを持っている強みがあり、どちらのノウハウも活かしあうことで、戦力化プラットフォームを構築することができるのではないかと考えました。


まずは「採用領域」の問題についてです。

障害をお持ちの方は、環境によって、そして様々な制約によって挑戦がしづらい境遇の方が特に多いため、我々は創業以来一貫して障害をお持ちの方に対しての事業を展開してきました。

しかし、引きこもり・シングルマザー・高齢者・地方の方々なども、障害をお持ちの方と同じく、環境によって、そして様々な制約によって挑戦がしづらく、働きたくても働けない方が多くいらっしゃいます。

それであれば私たちが支援する対象は障害をお持ちの方だけである必要性もありません。

D&Iは今まで「就労の機会提供」に向けたサポートを実践してきましたが、過去にも定時制高校の引きこもり経験のある生徒がフォローにより働けるようになったり、障害者求人が少ない地方にいて働くことを諦めてしまっていた方が働けるようになったりしたという支援事例が多数ありました。

そういった経験から得た障害者雇用における採用領域のノウハウははより広く活かせる部分が多いのではないかと思い、“働きたくても働けていない方=潜在労働者層“と定義し、障害をお持ちの方だけでなく、より広い方々を対象としようとビジョンに定めました。




法定雇用率達成だけではなく戦力として活躍するために

そして、D&Iの強みでもある「採用後の領域」のサポートです。

ただ「就職機会をマッチングする」「法定雇用率を満たす」だけではなく、入社後、戦力として活躍し、価値を発揮してもらうことこそが重要だと考えています。

D&Iが戦力化プラットフォームを構築することで解決していきたい日本の社会課題とは、労働人口の減少と労働生産性の低さです。

今後、日本の労働人口は減少の一途を辿っていき、労働生産性もOECD加盟38か国中23位と高いと言える状態ではありません。

(※公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2021」https://www.jpc-net.jp/research/detail/005625.html

しかし 、ただ潜在労働者を雇用していくだけでは雇用する企業の「義務感」が増すばかりで、現場は疲弊するでしょう。就職先で活躍してこそ、意味があるのです。

潜在労働者層の戦力化プラットフォームを構築できれば、より多くの雇用を創出できますし、「できないではなくどうすればできるか?」「特性を強みに活かすにはどうしたらよいか?」の障害者雇用戦力化ノウハウを活用することで労働生産性の向上にも寄与できると考えています。

障害者雇用は法定雇用率の達成をまずは目指される企業が多いため、障害者採用や雇用率をいかに達成させるかをサポートするサービスが多いのが現状です。

雇用率の達成=新たな雇用を創出することなので、とても重要なことですが、雇用率達成のためだけの採用をして終わりになっていれば、 “雇いたい“から採用をし、求職者は活躍したい場を”自分で選ぶ“という本来の採用になっていないと考えます。

事実、採用1年後の退職率は精神障害者に関しては50%と決して低くない状況で課題もあります。

だからこそ、雇用率達成を目的とした採用ではなく、あるべき姿の採用・戦力化につなげていく市場をつくる。それがD&Iの価値だと考えているのです。

市場をつくることは決して簡単ではないからこそ、実現に向けて、社員が一人ひとり心に留めておける言葉が欲しいと考え、中長期経営計画のスローガンを「Game Change」としました。

そして、障害者雇用の戦力化は、理想論ではなく組織戦略の一環です。
これから強くなる会社は、多様な人材が活躍できる会社だと考えます。

そのために、障害者雇用の「なぜやらなければいけないのか」を汲み取り、正しく伝えていきながら、D&Iがベストマッチングを繰り返していくことで、認知の促進になり、2人目3人目にも目を向けることができる。
その繰り返しが、可能性の追求に繋がり、価値として提供することができる部分、“強く生き残れる会社作り”に貢献することができるのではないかと考えたのです。

今まで障害をお持ちの方々と向き合ってやってきたからこそ、潜在労働者層の課題の解決にも貢献していくことができると思いますし、それがD&Iのミッションでもある「誰もが挑戦できる社会をつくる」ことに繋がるのではないかと考えます。



今まで積み上げてきたものや杉本さんへの想いを胸に、社会を変化させていこう!と決めたD&I。

その新社長に就任した小林さんからの決意の言葉でした。

前回の記事に続き、D&I史上最大の困難と、新たなる覚悟についてお伝えして参りました。

D&Iでは「義務から戦力へ。人生に選択肢を。」というバリューのもと、障害者の雇用を推進するだけではなく、戦力として活躍できる社会を目指しています!

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