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ノバセル株式会社 事業統括部 マーケティングDX事業部 セールスグループ
清水 万尋
Shimizu Mahiro
2022年上智大学経済学部卒。ラクスル株式会社に新卒入社後、約2年半マーケティングコンサルタントとして、TVCMプランニングや効果分析、SaaSツール導入支援などを担当。その後、セールス部門にて、大手企業向けのコンサルティングセールスとして事業の成長を推進している。
非効率な社会への違和感が、出発点だった
── 学生時代に、「仕組み」について興味を持ち始めたきっかけを教えていただけますか?
学生時代から、既存の仕組みや非効率な構造を変えることに強い興味を抱いていました。
その原点は、大学時代に所属していたNPOでの経験にあります。NPOという組織は、毎年メンバーの半分が入れ替わる流動性の高い環境でした。そのため、せっかく立ち上げた事業も継続的に成長させることが難しく、毎年同じ課題に直面し、同じ議論を繰り返さなければならない非効率な状況が常態化していました。こうした組織の構造的な課題を目の当たりにし、「一度作った仕組みが、人に依存せずに回り続けることの重要性」を痛感しました。この経験こそが、私の「仕組み」に対する問題意識の出発点だったと思います。
──ラクスルとの出会い、入社の決め手は何だったのでしょうか?
大学2年生の頃から大手人材・情報サービス企業で長期インターンとして働き、事業運営の難しさや意思決定の重みを間近で経験しました。その中で、自分自身は「顧客や社会に誠実でありたい」「長期的な視点で挑戦を続けたい」という想いを持つようになったんです。
最終的にラクスルを選んだのは、既存の仕組みや業界を変えることへの面白さを感じたからです。当時は別のITベンチャーと迷っていたのですが、最終的な決め手は、ラクスルのビジネスモデルが「関係者全員が良い状態になれる」という理想に合致していると感じた点でした。当社はプラットフォームとして印刷会社や運送会社、広告主など、さまざまな関係者が幸せになれる仕組みを提供しています。誰かを犠牲にして利益を追求するのではなく、関わる人全員が成長できるアプローチに共感し、この会社でなら、社会に対して「あるべき姿を見据え、長期的な視点で挑戦を続けられる」と確信しました。この考え方が、入社後の私のモチベーションを支え続けています。
長期的な視点がもたらす、挑戦し続けるための道しるべ
── 4年目を迎えた現在のミッションと役割について教えてください。
私は現在、ノバセルのマーケティングDX事業部で、エンタープライズセールスを担当しています。入社から約2年半はマーケティングコンサルタントとして、受注後のお客様に対してテレビCM、Youtube、TVerなどのプランニングや効果分析、効果分析の指標設計、振り返り及び改善に向けた業務フロー設計を行っていました。その後、2025年1月にセールス部門に異動し、現在は大手企業向けのコンサルティングセールスとして、売上目標の達成と、コンサルティングサービス提供という2つのミッションを担っています。
── 大手企業向けのセールス(マーケティングDX)は、具体的にどのような仕事ですか?
マーケティングDX事業では、年間の広告宣伝費が数十億円規模にのぼる大手企業をご支援しています。単に商品を提案するのではなく、マーケティングプロセス全体を見直すような、コンサルティング色の強い営業が特徴です。何十年も続いてきた意思決定の仕組みや組織のあり方を変えるには、合意形成に1年以上かかることもあります。しかし、その変革が実を結び、業界をリードするクライアントと共に成果が出ると、業界全体のスタンダードまで変わっていく。その様子を目の当たりにできることが、大きなやりがいです。
── 新卒で入社して得られた経験は何ですか?
ノバセル株式会社には、広告代理店、テレビ局、事業会社など、様々な業界のバックグラウンドを持つ中途社員が多く在籍しています。新卒の私が、彼らの持つ豊富な業界知識を吸収できたのは非常に大きな財産です。
特に大きかったのは、「データの裏にある業界構造を深く理解できた」ことです。例えば、お客様がテレビCMの枠を100本購入しても、その効果は枠によって大きく異なります。管理画面の数字だけでは見えない「なぜ」を解き明かすために、業界に詳しい中途社員に聞くことで解像度を上げることができました。
そこで知ったのは、広告代理店の営業の先には「業推(業務推進部)」や「局担(テレビ局担当)」があり、そのまた先にはテレビ局の営業やスポットデスク担当者がいるということ。一つのCM枠を動かすまでに、実に4〜5の部署が関わっているのです。さらに、営業ごとに強いつながりを持つテレビ局や、その関係性によって結果が左右されることもある。
こうした構造を理解できたことで、「誰がどう動けば数字が改善するのか」「どんなデータ形式で何を伝えれば担当者のインセンティブになるのか」といった深い部分まで考えることができるようになりました。
また、メディアを持たないマーケティングDX事業だからこそ、お客様にとって最適なメディア戦略を提案できるという立ち位置も、大きな学びでした。
例えば、大手広告代理店の多くは収益の大部分をメディア発注額に対するマージンに依存しています。そのため、どうしてもマージン率の高いメディアが提案に寄りがちです。一方でラクスルは、自社の利益構造に縛られることなく、クライアントの事業成長を第一に考え、中立的な視点から最適なプランを提案できます。この独自のビジネスモデルとポジションが、私がこの仕事を面白いと感じ続ける理由のひとつです。
さらに、この3年で痛感したのは、業界の慣習や各社のビジネスモデルが生み出す課題や摩擦は、Excelやデスクリサーチだけでは絶対に見えてこないということ。時間と手間をかけて現場から情報を集めるからこそ、本質的な理解につながるのだと学びました。
── 今後どんな挑戦をしていきたいですか?
これまでマーケ施策の効果可視化や効率化に十分取り組めていなかったお客様とも新しいチャレンジの機会を一緒に作っていきたいです。そうした共創の中に、新しい事業の種があると信じているからです。
机上で戦略を練るだけでなく、お客様やサプライヤーと直接向き合い、彼らの深い課題やビジネスのリアルに触れることで、事業の価値を変えるような本質的な議論に加わることができます。私は「動かすことが困難なものを、仕組みを通して動かす」挑戦に最も強い関心を持っており、それこそが事業成長への具体的な道筋だと思っています。
一朝一夕には成し遂げられない、それでも挑戦し続ける理由
──入社して改めて「仕組みを変える」ことについてどう感じていますか?
「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンに惹かれて入社しましたが、想像以上に「簡単ではない」というのが正直なところです。時にはお客様に受け入れてもらえないことや、業界トップランナー企業の資本力や歴史が重くのしかかる場面に直面することもあります。
ただ、その難しさがあるからこそ、挑戦し続けたいという思いは一層強くなっています。ラクスルには経営陣が時間をかけて描く10年先のビジョンが明確に示されており、それをもとに自身の考えを深め、意見を交わせる環境があります。そのおかげで不確実性の高い業務にも前向きに取り組み続けられています。
──「仕組みを変える」ことの難しさ、そして挑戦し続ける原動力は何ですか?
業界を変えるような難しいことをやろうとすれば、ハードなのは当然です 。むしろ「簡単ではない」という現実こそ、学生時代に思い描いていた通りでした 。
私が挑戦を続けられる原動力は、コンサルタント時代に目の当たりにした業界の課題や非効率な実態です。そこに大きな壁があることを知っているからこそ、それを変えたいという思いがずっと根底にあります 。
また、ラクスルには「1年や2年で業界を変える」という短期的な発想はありません 。長い時間をかけて、自分自身がその業界の一員となり、関係者との信頼を築き、自分の意見を確立した上で、社内で議論を重ねる。そのプロセスを経て事業が生まれていきます 。数多くの困難な調整を乗り越えて物事が形になるからこそ、目先の成果にとらわれず、本質的な課題に挑戦し続けられるのだと思います。
ラクスルは、あなたの「変えたい」を形にする舞台
──最後に学生へメッセージをお願いします。
当社での仕事は、常に挑戦の連続です。しかし、そこには必ず、あなたが変えたいと願う「仕組み」があります。私たちは、目の前の課題解決に真摯に向き合いながら、日本の巨大産業を動かすという壮大なビジョンに本気で挑戦しています。
もしあなたが、難易度の高い課題を楽しむことができ、関係者を巻き込みながら解決していくことに興味があるのなら、ぜひ一度私たちの話を聞きに来てください。あなたの挑戦を、お待ちしています。
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