連載「安武社長、本音聞いてもいいですか?」第14弾は、「1ヶ月で60本、ひとりで研修を作り切った話」です。
60本の動画、13時間超のコンテンツ、18職種対応。それを、社員を一人も使わず、1ヶ月で完成させた。普通に考えれば、半年以上かかるボリュームのはずです。なぜそれが可能だったのか。今回は、その裏側にある安武さんの判断と行動の話を、直接聞いてみました。
ー 60本・1ヶ月という話、正直「何かのミスかな」と思ったんですが(笑)
僕も最初はそう思ってましたよ(笑)
研修を作ろうと決めてから、内容を書き出してみたんです。動画60本、収録時間13時間超、18職種対応。書き出しながら、ゾッとしましたね(笑)
スライドだけで何十枚という量になるし、台本も一本一本作らないといけない。サムネイルも、YouTubeへの登録も、受講プラットフォームの構築も、全部ある。
普通にやったら半年はかかる。外注したら数百万円かかる。それが書き出した時点の正直な感覚でした。
でも、自分でやると決めました。
ー なぜやろうと思えたんですか?
「自分がそれを使いこなしているなら、自分で作れるはず」という確信があったからですね。
Claude Codeを使い込んでいく中で、これは仕事の進め方そのものを変えるものだという実感が、かなり固まってきていた時期だったんです。週に5〜6時間かかっていた定例作業が30分以内に終わる。アイデアを思いついた瞬間に投げると、数分で形になって返ってくる。着手のハードルが大きく変わっていました。
その体感があったから、「これを自分と同じように使いこなせる人を増やしたい」という気持ちに変わっていったんですよね。非エンジニアの自分でも使いこなせているなら、同じように使いこなせる人がもっといるはずで。そう思って研修を作ることにしました。
ー 実際、どうやって1ヶ月で完成させたんですか?
全工程で、Claude Codeに手伝ってもらいながら作りました。
スライドの構成案はClaude Codeに叩き台を出してもらって、台本もClaude Codeと対話しながら仕上げていく。自分でゼロから書いたわけじゃなくて、「こういう流れにしたい」と伝えると形にして返ってくる、その繰り返しです。
サムネイルは60本分あったんですが、生成スクリプトをClaude Codeに書いてもらって一括で処理しました。YouTubeの登録も同じで、60本を一つひとつ手でやっていたら膨大な時間になる。でも自動化してしまえば話が変わる。受講プラットフォームの設定まわりも、「こういう機能を実装したい」と言うと、どのサービスを使えばいいか、どう設定すればいいかを一緒に考えてくれるんです。
毎日それの繰り返しでした。気がついたら1ヶ月でできた、という感じで。
▲実際の研修画面。Chapter1〜6までで入門編から上級活用編を受講できる。
ーということは「Claude Codeの研修を、Claude Codeで作った」ということですか?
そうなんですよ。これが、自分でも面白いと思っていて。
3ヶ月前の自分は「ちょっと便利なAI」くらいにしか思っていなかった。それが今では、新規事業を1ヶ月で立ち上げるところまで来ていた。変わったのは自分の使い方であり、使いこなすための試行錯誤だったと思います。
以前は「0から1を作る」という工程が一番しんどかった。アイデアはあっても形にする手間が面倒で、後回しにすることが多かったんです。でも今は、Claude Codeにその工程を手伝ってもらえる。自分は判断と修正に集中できる。この分担ができてから、動けるスピードがかなり変わりました。
ー 作り終えて、ご自身の中で何か変わりましたか?
「速くなった」という感覚より、「事業を動かすリズム自体が変わった」という感覚に近いですね。
以前なら半年かかるものが1ヶ月で終わる。その差が積み重なると、意思決定のサイクル全体が変わってくる。「こういうことをやってみよう」と思ってから、実際に試せるまでの時間が短くなる。失敗しても次が早い。これが一番大きいかもしれないです。
ただ、一つ気づいたこともあって。AIが担える部分が増えれば増えるほど、「自分がどう判断するか」の部分が浮き彫りになってくる。Claude Codeは指示した通りに動いてくれる。でも「何を指示するか」は自分で決めないといけない。便利になるほど、問いの精度が問われる。うまく言えないんですけど、なんかそういう感覚が、使い込めば使い込むほど出てきます。
ー 最後に、読者へメッセージをお願いします。
「コードとか難しいし自分には無理」と思っている人に、一つだけ伝えたいんですが、最初の自分もそう思っていました。
Claude Codeって名前だけ見ると「エンジニアが使うもの」という印象があるんですよ。名前にコードって入ってるから(笑)
でも実際に使い込んでいくと、これはプログラミングのツールというより、指示を出してタスクを動かすツールなんです。コードを書く必要はない。「こういう情報を集めて、こういう形でまとめて」と伝えられれば動く。それはエンジニアリングよりも、マネジメントに近い感覚です。
大事なのは、一度だけ試すんじゃなくて、使い込むこと。最初に触っただけでは感覚はつかめない。でも使い込んでいくと、あるタイミングで「あ、これか」と思う瞬間が来る。その感覚を、できるだけ多くの人に体験してほしいですね。
「難しそう」という壁は、実際には思っているより低いです。まず触ってみるところから始めてほしいですね。
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