【トップメッセージvol.1】なぜ経営理念を「社会に貢献する事業を通じて、従業員及びその家族の幸福を追求する。」にしたのか。
社長室のIです🐓
今月から不定期ではありますが、社長からのメッセージをお送りいたします。経営理念を始め、どういう想いで会社を立ち上げたのか、どういう人と働きたいのか等々…入社を希望される方に少しでもイメージしていただけるように、ということで掲載スタートします!ぜひご覧ください。
経営理念に対する深い愛着がある。
その源には過去の苦い経験が横たわっており、それを糧にしたかったからだ。
その過程を思い出しながら書くことで、何かの参考になれば幸いである。
現在の事業を2011年11月に始めるまでの約10年間、私は検索エンジンマーケティング(SEO/SEM)の会社を創業し、経営していた。
2000年代前半は、4マス(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)広告から、メルマガ広告、バナー広告などweb関連広告へ移行し、更にGoogleを中心とする検索エンジンからの集客という新たなトレンドが生まれ、その草創期の企業の一つとして一気に業績を伸ばした。当時の同業他社は競って業績を伸ばし、多くのVC(ベンチャーキャピタル)から、金額は今ほど大きくはないながらも、数千万円から数億円の投資ならどれだけでも募ることができた。
また、夜9時よりも前に帰宅する人は少なく、現在ではブラック企業認定必至の企業が業界全体に常態化していた。
起業家として幼かった私はその渦中にいて、無意識に、
「会社は社員を大量に採用し、とことん働いてもらう。会社は売上を徹底的に伸ばし、VCから資金を調達し、最短でIPO(株式公開)を行う。これ以外の選択肢はない。」と信じていた。
しばらくは好調であったが、不適切なM&Aを行ったり、事業戦略の失敗もあり、急速に業績が悪化した。IPOどころか、資金が底をつく寸前にまで陥り、会社を売却せざるを得なくなった。なんとか会社は売却でき、従業員を一人もリストラすることなく、クライアントに一切迷惑をかける事がなかったのは幸いだったが、私は売却資金を得るどころか、一部の借金を個人で背負う形での売却となった。
それから3年、会社を買ってくれた企業で働き、また新たに全く違う業種である保険相談サービス事業を始めることにした。それがこの会社の始まりである。
事業は決まった。スタートダッシュの方針も決まった。あとは行動するだけとなった時、ふと頭に囁き声が響いた。
「ところで、どんな会社を創りたいんだい、君は?」
以前行った、大量採用し、従業員を顧みずに業績アップと資本調達に注力し、株主に翻弄され自分を見失って失敗したあの経験は繰り返したくない。
以前の会社では、最高レベルのSEO/SEMサービスを提供しようとは考えていたが、明文化し従業員に示したこともなく、経営理念や行動指針もなかった。というより、その必要性を全く感じていなかった。
今から思えば「社員はがむしゃらに働き利益を生み出す存在」と無意識に感じていたのかもしれない。当時の社員には申し訳なく謝りたい気持ちで一杯である。
そこで、私は新たに創業する会社について考えた。
今後この会社に集まる仲間は、たまたま求人内容を見て応募してくる人達であり、転職をしようとしていた人が私たちの求人内容を見て応募してきただけで何の共通点も縁もない集団になるだろう。
しかし、この会社は個人商店の集まりではない。ならば共通の哲学が必要だろうし、最終的にはその考えに共感してくれる方に仲間になってもらいたい。それを言葉にしたものが経営理念になるのだ。「そうだ、経営理念が必要だ」と気づいた。
まず事業内容ではなく、どのような風土、文化、考え方を持つ会社にしたいかを示し、真剣に、徹底的に、愚直に目指したい。
どのような内容がよいのかを書き出してみた。
その中に、経営理念の冒頭にある「社会に貢献する事業を通じて」という部分の根源となる要素が含まれていた。
これから始まる事業が、誰のためにどのような利益を提供できるのか、その点を私自身、そして全従業員(仲間)が心から理解し、業務に取り組むようにしたいと考えた。そうすれば、各々が自分の問題として課題を捉え、行動に移し、さらには事業内容を磨き上げていくのではないかと思った。それゆえ、譲れない経営理念は、「社会に貢献する事業」を行うことだ。より具体的に言うなら、「社会に貢献する事業であると全従業員が確信を持って業務に取り組む」という内容が必要だと考えた。
次に重要と感じたのは、「従業員の幸福」だ。顧客やパートナー企業も確かに重要だが、事業を改善し、改革を進めるのは共に働く仲間だ。彼らがポジティブなモチベーションを持って業務に取り組むことで初めて会社は成長し、その結果として顧客やパートナー企業が恩恵を受ける。そのスタートは、一緒に働く仲間の充実感、つまり幸福感から生まれると考えた。
さらに、皆、それぞれに同居の有無を問わず、働くことを理解し、援助し、応援してくれている家族(またはパートナー)がいて、それが働く原動力であるはずだ。だから、働く本人だけでなく、その家族も幸福でなければならないと感じていた。
ここでいう「幸福」とは、仕事にやりがいを感じ、個人も家族も時間的、金銭的、精神的にも制約がない状態を指す。一時的に我慢しなければならない時期があるかもしれないが、長期的には満たされるべき状態を指す。
そして、もう一つ経営理念に取り入れたいと思った事が、幸福を追求するのは、社会に貢献する事業“を通じて“実現しなければならないということだ。
幸福を追求するためには、給与や福利厚生も重要であり、長期にわたって会社が成長するためには、チャレンジや設備投資も必要で、それに伴う失敗費用も欠かせない。
そしてそれらはすべて「利益」からしか生まれない。しかしこの利益は、ただ儲かるだけの事業から生み出されるものではなく、社会に貢献する事業を通じて得る利益であることが大事だということだ。
過去の苦い経験から「利益」の重要性を痛感している。しかし、ただ利益を得ることだけを考えると、短期的には良くても長続きしない。
だから、「社会に貢献する事業を通じて」「幸福を追求する」という哲学が必要だと考えた。
ここで間違って解釈してほしくないことがある。この経営理念にある「幸福」は、会社に所属しているだけで自動的に与えられるのではなく、従業員一人ひとりが追及していくということだ。
以上のように、会社の草創期にどのような会社にしたいかを真剣に考えたときに、具体的な事業内容を達成したいとか会社の規模や業績を追いかけたいという思いではなく、実現したい内容が確定した。
それは、「社会に貢献する事業を心から理解し信じる集団が、その事業を通じて継続して改善・改革を行い、得た利益と経験から仲間とその家族の幸福を全員で真剣に考えて追求すること」だ。
ここまで述べてきた経緯から、経営理念を「社会に貢献する事業を通じて従業員及びその家族の幸福を追求する」ということにしたのであった。
この経営理念は、私が引退した後、事業が変革を遂げても引き継がれるべき唯一のものであると信じている。
以上!弊社代表からのメッセージでした。
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