ウォンテッドリー株式会社が主催する、採用と組織作りをリードするイベント『FUZE2025』。同イベントでは、ミッション・ビジョン・バリュー、パーパスへの共感によるカルチャーマッチを軸にした、人と人、人と会社の出会いを生み出すビジネスSNS「Wantedly」を活用し、素晴らしい運用実績と採用実績を誇る企業をWantedly Awardsにて表彰しています。
今回、総合的な採用力を称える最上位部門「TEAM OF THE YEAR GOLD」を受賞したのが、「世界中にあなたの家を」というコンセプトのもと、別荘を使いたい日数分だけ購入し資産として保有できるというサービスを展開するNOT A HOTELです。「衣食住」の中で最も自由度が低かった「住」を、ライフスタイルに合わせて自由に変えられる存在に変革し、日本全国の素晴らしい風景を、国内外へと届けています。
現在では、創業5年にして9拠点を開業。設計中や施工中のプロジェクトを含めると30件以上のプロジェクトを進めています。そんな同社の躍進を支えるのが、インハウスの建築チーム「NOT A HOTEL ARCHITECTS」です。「日本の価値を上げる」という壮大なミッションを実現していくためのプロダクトや組織作りついて、建築プロジェクトマネージャーとしてチームの採用にも関わる齊藤有一さんにお話を伺いました。
採用広報を始めたいけど、何から始めれば良いかわからない方へ
【登場人物】
齊藤 有一 さん(建築プロジェクトマネージャー / 採用)
https://x.com/yuicchi_
採用コミュニケーションで建築に抱く「夢」を共有
― NOT A HOTELはどのようなプロダクトを展開しているのでしょうか?
我々は「日本の価値を上げる」をミッションに掲げ、NOT A HOTELという名前の通り、ホテルでもあり別荘でもあり、家でもあるプロダクトを作っています。衣食住の中で「住」だけは一生に一度の買い物で、なかなか環境を変えることが難しいですよね。それを衣や食と同じように、自分のライフスタイルに合わせて自由に変えられるものにしていきたいんです。あらゆる場所に自分の家があり、各拠点を行き来しながら、まるで旅をするように暮らす──これがNOT A HOTELが描く世界です。
― 建築チームである「NOT A HOTEL ARCHITECTS」について教えてください。
私たちが目指しているのは、建築を中心に置きながら、暮らしそのもののあり方を再構築することです。ですから、ハードとなる建築そのものだけではなく、その土地だからこその食やサービス、アクティビティといったソフトの部分をつなぎあわせながら、一連の体験をデザインしています。
様々な土地に建物を作る中で、その土地の文脈や歴史を紐解き、土地に寄り添った建築を作ることを大切にしています。建築プロジェクトマネージャーの役割という意味では、事業会社として関係者をただとりまとめるだけでなく、プロジェクトを推進し着地させるすべての事柄を担うことも特徴です。

― 齊藤さんはチームの採用にも関わってらっしゃると伺いました。仲間集めにおいて、大切にしていることは何でしょうか?
採用の根底にあるのは、ミッション、ビジョン、バリューへの共感、そしてプロダクトへの愛です。特に建築チームは、当社のバリューである「すべての常識を“超えて”いく」建築体験を作り出すことを目指しています。このバリューは「超ワクワク」「超クリエイティブ」「超自律」という3つの軸でなされるものなのですが、常識を超えるための発想はやはり簡単ではありません。
常識に照らし合わせたいいアイデアぐらいでは、「それって『超』が付くほどのワクワクかな?」と周囲から問い返されてしまう。自分の常識の枠を超えていくためにマインドセットを変えられる人材が必要ですし、難しい課題に対しても柔軟に考え、前向きに取り組めるかどうかを見極めています。そのためにはやはりスキルだけではなくカルチャーマッチやミッションへの共感が非常に重要です。
―自分の思考の枠を超えていくことは難しいのかもしれないですね。
私は前職の大手ゼネコンで13年ほど設計の経験を積んできました。しかし、現在の環境に身を置いたことで、建築への向き合い方や仕事の進め方など、これまで私の中で『常識』だったものが良い意味で覆されたんです。NOT A HOTELは、アイデアや構想のスケールが壮大であることはもちろんですが、時間効率や生産性を極限まで高め、『いかに短い時間で最大のバリューを発揮するか』を常に意識している組織です。
「大きな組織における仕事の真髄は、予算や期限、品質といった制約の中で、いかに高次元で整合させ、確実にプロジェクトを着地させるかにあると思います。私自身、その『最適化するスキル』には誇りを持っていました。
しかし、ここではその枠を『超えていく』ことが求められます。入社当初の3ヶ月は、身についた『整える思考』を一度アンラーニングし、未知の領域へ踏み出す思考へと切り替えることに苦心しました。その痛みを伴うほどの変化こそが、この場所が秘めている可能性の大きさなのだと感じています。
「こんな挑戦がしたかったんだ」という候補者の“想い”をかたちに
― 齊藤さんはプロジェクトマネージャーとして活躍しながら、建築チームの採用も担当されています。採用活動について、率直な感想を教えてください。
正直、採用はすごく難しいです。ただ、いろいろな方と面接をさせていただく中で改めて気づいたのは、皆さん大きな夢を持ち、“想い”をお持ちだということです。

― “想い”ですか?
はい。建築の道を志した人たちがそもそも建築学科に入ったのは「こんな作品を生み出したい」という想いを持っているからです。社会人になると現実との折り合いの中である程度の割り切りをつけてしまうものですが、胸の奥には「本当は挑戦的な建築を設計をしてみたかったな」というような想いをずっと秘めているのだと面接を通して実感しました。
― 齊藤さんご自身も、そういった想いを抱いてNOT A HOTELに入社されたのでしょうか?
そうですね。私は前職で大規模プロジェクトや海外プロジェクトなど面白いことをたくさんさせてもらいました。ただ、仕事をする中で「本当はこういうこともできるんじゃないか?」というアイデアや想いはずっと持ち続けていました。
私がNOT A HOTELに関心を持ちはじめた当時は、NOT A HOTELは創業2年ほどで、まだどこも開業していないタイミングでした。しかし、建築業界の中でこんなに圧倒的なビジョンを持っている企業は他にありませんでしたし、このデザイン性豊かな建築を実現する経営判断と技術の裏側はどうなっているんだろうと興味を持ったんです。当時いた会社も素晴らしいプロジェクトや人に恵まれましたが、これからは自分がやりたかったことによりチャレンジしようと入社を決めました。その時の純粋なワクワク感は、今も持ち続けています。
NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI
NOT A HOTEL SETOUCHI
― かつての自分のような想いを持つ候補者に向けて、齊藤さんはどのような姿勢で向き合っているのですか?
まず、大前提としてNOT A HOTELがどういうものづくりをしているのか、その裏側や背景を常に発信し、共感していただけるよう取り組んでいます。さらにNOT A HOTELは他の会社ではできない、純粋な建築の楽しさや新しい体験を作ることをビジネスにしています。ですので、採用においても「こんな挑戦がしたかったんだ」と踏み出していただくためのコミュニケーションを心がけています。
カルチャーの濃度を保ち続けるための組織作り
― 創業から5年が経ち、組織拡大に伴って採用方針に変化はありましたか?
これまでは少数精鋭で、10年以上経験を積んだ即戦力を中心に採用してきました。しかし、今後は建築チームだけでも100人を超える組織になっていくため、中長期的な育成も視野に入れています。新卒採用も開始していますし、第二新卒の採用も強化していきます。ただ、ミッション、ビジョン、バリューへの共感と、何より仕事に対して前向きで素直に向き合える方というのが採用の根底にあることは変わりません。
― 組織が大きくなっていくなかで、どのように企業のカルチャーを維持しているのでしょうか?
私が入社した当時は会社全体で50名ほどでしたが、今では400名を超える規模に成長しています。ですが、カルチャーが薄まったという感覚は全くありません。一般的な組織のように体制を整備し始めると、組織の論理に合わせなきゃいけないというマインドに自然となってしまいます。
もちろん、そのメリットもあるのですが、NOT A HOTELとしては組織の常識にもとらわれず、このカルチャーを維持しながらどうやって成長していけるかを意識しています。Co-CEOの濱渦をはじめとした経営陣が圧倒的にプロダクトにこだわっていることが弊社の特徴ですし、その強い核があるから、建築に限らずサービスもエンジニアもセールスも、みんなが同じ方向を向いてコミュニケーションよく仕事に向き合えています。プロダクトという強い核の部分が変わらない限り、カルチャーが薄まることなく規模を拡大していくことは可能だと考えています。

― 齊藤さんは先程、「前職の考え方のアンラーニング」とおっしゃっていましたが、会社が具体的に取り組んでいることを教えてください。
常識の向こう側に、一緒に踏み出す勇気を持っていただけるよう、入社した全メンバーには必ずメンターをつけ、NOT A HOTELのカルチャーを伝えていっています。また、建築チームでは、週2回のデザインオフサイトを開催し、メンバーが集まって全プロジェクトの進捗共有やデザインに対する議論を代表の濱渦と共に行っています。新卒1ヶ月目の新入社員であっても、濱渦とのディスカッションに一緒に参加し、議論し合う。こうした場が保たれている限り、自然とカルチャーも浸透していくのではないでしょうか。
― 丁寧にカルチャーの浸透させていくことが、組織として「超」を目指し続けられることに繋がるのですね。
そうですね。私自身、3年前に転職してきた時は「自分の能力ではこれぐらいだろう」と、自分の可能性を低く見積もっていた部分がありました。しかし、入社後に挑戦を繰り返し、成功体験が積み上がっていくと「もっとこうしたい」「こんなことも実現できるんじゃないか?」と考えられるようになっていきました。
建築チームではこれを「閾値を超える」と表現しているのですが、まさに個々人が大きく成長できる、刺激に溢れた環境です。常識の向こう側に一緒に踏み出す勇気を持ってくださる方を求めています。この壁を越えてもらうためにも、入社した全メンバーにメンターをつけ、NOT A HOTELのカルチャーを伝えていっています。
私も入社当時は現在の役員である綿貫がメンターとしてNOT A HOTELのいろはを手取り足取り教えてくれました。今ではどんな壮大で実現可能性が低そうなプロジェクトであっても「どうすれば実現できるか?」と前向きに面白がるマインドになりました。
― 最後に、齊藤さんが採用・組織作りにおいて、ココロオドル瞬間を教えてください。
建築チームの採用にも関わる立場としてメンバーがNOT A HOTELやプロダクトについて熱く語ってくれているところを見ると、やはり嬉しいですね。難しいプロジェクトが多い中で、挑戦する気概を持って入社してくれた方たちがたくさんいます。そういった仲間が生き生きとしている姿に「同じような志を持ってくれているのだな」と胸が熱くなるんです。これからも、まだ世の中にない建築体験を生み出していくために、常識にとらわれないプロダクト、そしてそれ実現できる組織作りに挑戦していきたいと考えています。






