採用がうまくいかない原因とこれから必要な考え方【採用の新常識】

採用がうまくいかないと悩む企業が増えています。
コストをかけても自社にマッチする人材から応募が来ない、絞りに絞った人材が活躍してくれない、採用できてもすぐに離職してしまう——求人広告や人材紹介など可能な手法を試しているにもかかわらず、なぜ採用はうまくいかないのでしょうか。

本記事では、採用がうまくいかない原因と、これから取り入れるべき新しい考え方、そして採用を成功させるポイントを解説します。

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採用がうまくいかない3つの原因

企業の採用活動はなぜ上手くいかないのでしょうか。理由は単純ではありません。本章では、次の3つの観点から従来型の採用手法が通用しなくなっている理由を解説します。

・採用市場に大きな変化が訪れている
・量から質への思考転換ができていない
・採用のスタート(候補者との接触時期)が遅い

採用市場に大きな変化が訪れている

まず最初にあげられるのが、採用市場に大きな変化が訪れている点です。日本は少子高齢化がもっとも進む国のひとつであり、生産年齢人口は1995年をピークに減少の一途をたどっています。

ヒト余りの時代には、採用市場で企業は「選ぶ側」として優位に立っていました。

企業は基本的に「待ち」の姿勢で候補者を募り、選考を通じてふるい落としていけばよかったのです。ところが、働き手の母数減少による需給バランスの崩壊で企業の立場は「選ぶ側」から「選ばれる側」へと変化しています。

一方、求職者側の考え方も変わりつつあります。自分が本当に価値があると感じる企業や、若いうちから裁量権のある職場で働きたい、ワークライフバランスを保てる環境で自分のペースで成長していきたいなど、ライフスタイルが多様化し、仕事に対し求めるものが従来とは異なりつつあるのです。

また、新卒入社した企業に定年まで勤め上げるのが当たり前だった時代は変わり、転職が一般的となっています

採用市場の変化と求職者のキャリア観の変化により、かつての日本型採用が破綻しているという現実に気づかないまま従来型の活動を繰り返していることが、採用活動の停滞を招いています。

量から質への思考転換ができていない

採用の現場には、とにかく人を集めて学歴などで足切りし、そこからふるいにかけて残った人材を採用するという考え方がいまだ根強く残っています。しかし応募数だけを追い求めても、自社に必要な人材が含まれているとは限りません。

数を撃てば当たるだろうと母集団を増やすために求人メディアへの掲載を繰り返す戦略は、効率が悪くコストもかさみます。スキルが要件を満たさない、キャリア志向が合わない、カルチャーになじまない——そうした候補者との接触を増やすほど、採用担当者の負荷が高まる一方です。

頑張るほど徒労になるという負のループから抜け出すには、母集団信仰の裏にある「採用は確率論」という考え方を疑ってみる必要があります。企業に求められるのは、限られた母集団の中で「採用のマッチング精度」を高めていくという思考への転換です。

採用のスタート(候補者との接触時期)が遅い

これまでの採用は、求人広告を出して応募を集め、応募を起点に一気に選考して内定を出す「ヨーイドン」の短距離走でした。しかし今は新卒・中途を問わず通年で採用活動を行う企業が増え、「応募が集まってから動く」という決まったタイミングそのものが薄れています。

しかも優秀な人材ほど、複数の企業からスカウトが日常的に届くため、わざわざ自分から求人サイトを探しに行く必要がありません。応募を待っていても、優秀な人材はそもそもスタートラインに並んでくれないのです。

つまりこれからの採用は、応募を採用のスタートラインにするのではなく、優秀な人材がどこにいるのかを探し、自ら声をかけにいくことが必要になります。

早期に接触して認知を獲得し、継続的に意向度(志望度)を高めていく。応募時点ですでに高い意向度を持つ候補者を集めている状態こそが、目指すべき姿です。

採用活動をヨーイドンで開始し内定出しで終わるシステムのままでは、応募前の早期接触や入社後のエンゲージメント向上に力を入れる他社に後れを取ってしまいます。

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採用がうまくいかないを脱却する新しい考え方

ここまで見てきた3つの原因を踏まえ、採用をうまくいかせるためにはどのような考え方が必要なのでしょうか。優秀な人材を採用するために目を向けるべき3つのポイントを見ていきましょう。

・マッチする人に狙いを定める
・想起される存在になる
・長期化する採用ロードマップを意識する

マッチする人に狙いを定める

これからの採用活動には、母集団信仰という「量」からマッチング精度という「質」への思考転換が必要です。

これは、情報を「届ける」から自社にマッチする人に「見つかる」へ、「1対n」の一斉発信から「1対1」の関係構築へ、応募という「一発勝負」から「継続的な接触」へという転換でもあります。

極論を言えば、ひとつの採用ポジションに対する応募が1名のみであったとしても、その人物が自社の探し求めていた人材で、熱量も高く相思相愛の関係になれるのならば、採用活動は成功と言えます。たとえ100名から応募があっても、自社にマッチする人材がひとりも含まれていなければ意味はありません。

具体的には、採用ペルソナを設計して訴求力を高める、狙った人材に直接アプローチをしかけるダイレクトリクルーティングを取り入れる、SNSなどで自社の情報を発信し続けて候補者の目に触れる機会を増やす、といった手法が挙げられます。これからの採用は「量」を追い求めるのではなく、1対1の関係にもとづいて自社にマッチする人材に情報を届け、質の高いコミュニケーションを実現できるかどうかが重要になっています。

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想起される存在になる

通年採用が一般的となる中、仕事探しの意欲が表面化しておらず、具体的な行動に至っていない潜在的な候補者へのアプローチが重要性を増しています。その際に有効なのが、採用を前提としないカジュアルな接触機会を設けることです。

たとえばエンジニアの採用を進める企業なら最新技術について交流する「勉強会」を開催して参加者を募り、潜在的な候補者へのアピールとするなどが該当します。
ターゲット人材に転職意欲がなくても、技術交流イベントであれば気軽に参加できますし「この会社は面白い事業をやっている」「中の人たちと話が合う」という心象を与えられれば成功です。

カジュアルな接触機会の目的は、潜在的な候補者に「想起される存在」となることです。

採用したい人材がいても、認知されていなければアプローチは届かないので、採用とは直接関係しない切り口で認知を高め、共感を生み出すとともに想起される存在になっておく必要があります。

長期化する採用ロードマップを意識する

採用は「応募前から始まっている」という視点が広がり、採用のスタートラインについての常識が変動しています。また、ゴールラインも内定出しや入社から、入社後のエンゲージメントへと長期化しています。

従来の「母集団形成」「応募」「選考」「内定」という採用プロセスは企業側の視点で構成されていました。しかし、これからの採用活動は求職者を顧客に見立て、マーケティング手法を用いてアプローチしていく「リクルートメント・マーケティング」の考え方が主流となります。

求職者が企業を認知し、興味・関心を抱いて入社を検討した上で応募に至る過程を採用ロードマップとして考えるのです。

求職者が企業を認知(Awareness)するプロセスではブログやSNS、動画、イベント、広告などを用いてコミュニケーションします。そして興味・関心(Interest)を抱いてもらうために詳細情報の提供や個別のフォローアップを通じ検討(Consideration)へと導いていきます。

リクルートメント・マーケティングは、採用ロードマップにおける認知から興味・関心そして検討にいたるまでのプロセスに注目します。求職者に企業を認知してもらい、興味・関心を持ってもらうためにはどうすれば良いのか。

採用活動をコミュニケーションとしてとらえ、活発に宣伝し、魅力的な提案によって求職者に選んでもらうという対等なスタイルを心がけましょう。これからの採用活動は、リクルートメント・マーケティングの手法によって候補者目線に立った採用ロードマップを意識する必要性が高まっているのです。

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採用がうまくいかないときの4つの対策

採用がうまくいかない状態から抜け出すには、主に次の4つの対策が有効です。

・潜在候補者に早期にアプローチする
・求人媒体の外にあるタッチポイントを押さえる
・視点を変えて魅力を探る
・共感を軸にした発信の場をつくる

以下で、それぞれを詳しく解説します。

潜在候補者に早くからアプローチする

従来の採用スタイルは「仕事探しの意欲が顕在化している求職者」という限られたパイを奪い合うのが前提となっていました。しかし、転職顕在層は知名度や待遇など、基本的に企業スペックと条件で選ぶため、「スペック比較・条件比較」の過当競争にならざるを得ません。

そのため、少しでも目立つ場所に企業情報を掲載しようとするための広告費が上昇してしまいます。また、スペックや条件で入社した人材は他にもっと良い条件の企業があれば、再転職してしまうでしょう。

そこで、まだ転職意思が表面化していない転職潜在層に接触し、自社を意識してもらうのが有効です。現職の給与や福利厚生などの待遇には満足しつつも、さらなる成長や変化を求める人もいます。

彼らに「こんなスキルが得られればもっと成長できるのでは?」「この企業に入社したらもっとワクワクする環境が得られるかもしれない」「この会社の文化は面白そう」と思ってもらえるよう、情報発信を継続しましょう。転職を意識する時に「候補の中のひとつ」ではなく「ナンバーワンでオンリーワンの入社したい企業」として見てもらえるからです。

多くの学生が就職活動をはじめる段階になってから、自社について知ってもらうためには多大な努力が必要となるため、その前の段階で接触しておく必要があります。経験者・新卒を問わず「早期接触」と「継続接触」が潜在層に対して働きかけるための鍵であると考えましょう。

求人媒体の外にあるタッチポイントを押さえる

タッチポイントの見直しも欠かせません。
情報発信のコストが下がり情報量が爆発的に増えた今、求人広告の情報だけで企業を判断する求職者はほとんどいません。

SNSや口コミサイトなど求人媒体の外にある情報接点から企業を知り、そのうえで企業サイトや求人情報に辿り着くのが実態です。SNSやメール、イベントなど、個別にフォローアップできる手段を継続的なタッチポイントとして活用しましょう。

Wantedlyでは、採用にSNSを活用したいと考えている方々のために、SNSごとの登録属性や必要な専門知識、活用時に失敗しないコツなどのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。

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視点を変えて魅力を探る

「他社に勝るような魅力や独自性が見つからない」「自社の魅力が思いつかない」と考えている企業も多いでしょう。

しかし、どんな企業にも「その企業が自分には合う」「自分にとっては魅力を感じる」という求職者が必ず存在しています。魅力について上手く言語化できていないために、自社は採用上の魅力に乏しいと思いこんでいるケースは少なくありません。世の中一般的には魅力的と思われる要素が少なくても、視点と切り口を変えればどんな企業でも魅力や価値が見つかります

企業活動におけるすべてのコミュニケーション、情報発信を採用の「コア」に位置するコンセプトに紐づけるのが重要です。

コンセプトが定まれば自社のビジョンにもつながります。次の6つの点から企業を構成する要素を洗い出し、コンセプトとして抽出します。

・市場(誰に対して価値を提供したいのか)
・事業(どのような手段で市場に価値を届けるのか)
・業務(事業を成功させるため、どんな仕事をしているのか)
・人(業務を遂行するために、どんな人が必要とされているのか)
・文化(人が集まることによって、どんな文化が形成されているか)
・制度(文化を維持するために、どのような制度が設けられているか)

コンセプトは採用活動だけでなく、入社した人材が魅力を肌で感じることにより効果を発揮します。したがって、採用して終わりという考え方でコミュニケーションを設計するのではなく、採用後もきちんと自社のコンセプトに共感し、魅力や価値を感じ続けられるように設計する必要があります。

共感重視の発信をはじめる

自社の魅力を分析しコンセプトを抽出できたら、潜在候補者への早期接触・継続接触に向けた発信を始めましょう。社員や文化、専門性を魅力的に発信し、共感を生む記事が求職者の目に触れる仕組みを作ることが重要です。
具体的には以下3つの観点で、最適な媒体や手法を選定していくのがおすすめです。

1.共感を生むコンテンツを発信できる

「なにをやっているのか」だけでなく「なぜやるのか」「どうやっているのか」を発信することで、事業の背景に関心を集められます。インタビュー記事や自由形式のブログのような形式なら、文化や制度、メンバーの魅力といった企業の素顔も伝えられます。

例えばWantedlyは、会社の魅力が伝わりやすいページ設計になっています。ビジョンやミッションといった要素が読みやすく整理されているうえ、紐づく社員アカウントと合わせて見ることで、多角的に会社のカルチャーを読み取ることができます。

2.リーチできるプラットフォームである

共感を生む発信も、多くの人材に届かなければ意味がありません。ユーザー数の多いプラットフォームを活用すれば、自社メディアだけでは集めにくい母数に対して発信でき、マッチする人材と出会いやすくなります。
例えばWantedlyはビジネスや企業との出会いに関心の高いユーザーがあつまるプラットフォームでありながら、登録ユーザー数450万人以上の基盤をもつため、採用情報を発信する場として最適です。

3.攻めの採用にも活用できる

ダイレクトリクルーティングも、共感を軸にした採用と相性の良い手法です。応募を待つのではなく企業側から1対1で声をかけるからこそ、定型文ではなく候補者に合わせて文面を工夫し、共感を得られるコミュニケーションを設計しやすくなります。

その際、会社ページやストーリーなど、これまで発信してきたコンテンツのURLを添えて送れば、文章だけでは伝えきれない自社の魅力もあわせて届けられます。
こうした運用までを見据えて手法を選ぶなら、情報発信とスカウトの両方の機能を備えた媒体を選ぶのがおすすめです。Wantedlyのように1つのプラットフォームで完結できれば、発信からアプローチまでを一貫して運用できます。

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まとめ

採用がうまくいかない背景には、「従来の採用方法の限界」「量から質への転換不足」「候補者との接触タイミングの遅れ」という3つの構造的な原因があります。原因を見誤ったまま母集団を増やす努力を続けても、成果にはつながりません。

これから必要なのは、母集団の量を追うのではなく、自社にマッチする人材に狙って情報を届け、まだ転職を意識していない層にも想起される存在になり、応募前から入社後までを見据えた採用ロードマップを設計するという発想の転換です。そのための具体的な一歩が、潜在候補者への早期アプローチ、自社の魅力を新しい視点で言語化すること、そして共感を軸にした発信を続けることです。

共感していない100人からの応募より、深く共感してくれている5人からの応募のほうが、結果的に自社を成長させてくれます。

こうした一連の実践を支えるのが、求職者を顧客に見立てて設計する「リクルートメント・マーケティング」という考え方です。より詳しい手法を知りたい方は、こちらの資料もあわせてご覧ください。

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