株式会社JDSC / データサイエンティスト
中国からの輸入増加が、日本の製造業雇用にどのような影響を与えるのかについて分析を行いました。国際分業を正しく計測できる新たな貿易指標、付加価値貿易データを当該分野で初めて用いた分析です。結果として、中国からの輸入による国内製造業雇用の減少は、中国が加工貿易による再輸出として用いた海外からの付加価値によって生じていることを明らかにしました。付加価値指標を用いることで、各国から中国への中間財の輸出が、巡りめぐって日本への最終財輸出として国内競争を激化させるというチャネルを明らかにした功績を高く評価していただきました。
途上国が経済成長を果たすために国際分業をどのような形で利用すべきかという論点に対して、発展途上時には他国からの技術を吸収するために積極的なバリューチェーンへの参加が、発展中期には先行国からの妨害から逃れるために国内バリューチェーンへの回帰が、発展後期には途上国へのアウトソーシングのために再びグローバルなバリューチェーンの利用がみられるという「In-out-in again」仮説を立て、貿易データを用いて仮説の立証を行いました。
日本銀行が発行する月次レポートをテキストマイニングの手法によって分析し、日本国債の金利変動を予測する論文を執筆、英語で研究発表を行いました。 7年×12か月の84期分のレポート(それぞれ約1500字)に対して形態素分析をかけ、レポートを単語単位に分解、KeyGraphアルゴリズムを用いた共起分析と主成分分析によって単語間の関係性から重要単語の出現率をまとめた主成分特徴量を構築し、重回帰分析をベースにしたモデルで金利変動を予測しました。