こんにちは。スケッチの石原です。
入社1週間のとき、こんな記事を書きました。
▼"入社1週間"で知った、株式会社スケッチの心地よい「プロとしての厳しさ」の正体
あれから半年が経ちました。
入社1週間のとき、
私はスケッチの空気を
「心地よいプロとしての厳しさ」と書きました。
半年経った今も、その印象は変わっていません。
ただ、見えているものは少し変わりました。
1週間の私が見ていたのは、どちらかというと「現象」でした。
即レス。
自律。
提案の速さ。
仕事への執念。
否定から入らないコミュニケーション。
入社直後の私は、それを見て「すごい会社だな」と感じていました。
でも半年働いてみて思うのは、
スケッチのカルチャーは、
単に“いい人が集まっているから”できているわけではないということです。
もちろん、いい人は多いです。
優秀な人も多いです。
でも、それだけでは説明しきれない。
スケッチには、
人を大切にするための仕事の進め方があります。
信頼が積み上がりやすい関係性があります。
未完成でも前に出せる空気があります。
自分で判断するための情報があります。
つまり、
「いい人が頑張っている会社」というより、
「いい奴でいられる状態」がつくられている会社なのだと思います。
今回は、入社半年の私なりに見えてきた、
スケッチのカルチャーが続いていく理由を書いてみたいと思います。
即レスの正体は、「信頼の貯金」だった
入社1週間でいちばん驚いたのが、レスポンスの速さでした。
「速さは優しさ」
「マナーとしてのスピード」
最初は、そういう文化なのだと思っていました。
ただ、半年働いてみると、
この即レスにはもう少し深い意味があると感じています。
信頼とは、
突き詰めると「予測」なのだと思います。
この人に投げたら、反応が返ってくる。
相談したら、まず受け止めてもらえる。
困っているときに声をかけたら、放置されない。
そういう予測があるから、人は安心して仕事を前に進められる。
即レスは、その予測を毎日少しずつ強くする行為です。
一回一回は小さい。
でも積み重なると、
「この人には安心して投げられる」という状態ができあがる。
リモート中心のスケッチで仕事が速く回るのは、
メンバーの優秀さだけでは説明できません。
お互いの反応が予測できるから、
確認や様子見のコストが小さくなっている。
これは半年働いてみて、かなり大きいと感じています。
一方で、正直に言えば、
最初は少し怖さもありました。
反応が速い組織にいるということは、
自分も反応の速さを求められるということでもあります。
自由に働ける。
でも、
見えないところで仕事が止まっていたら、
すぐに分かる。
この緊張感はあります。
ただ、その緊張感が監視ではなく、
信頼を崩さないためのものとして機能している。
ここが、スケッチらしさなのだと思います。
そして、この小さな信頼の積み重ねは、
社内だけで完結するものではありません。
顧客とのやり取りにも出る。
協力者との関係にも出る。
採用候補者との接点にも出る。
日々の情報発信にも出る。
そうして信頼を積み上げて、
自然に選ばれていく。
スケッチの仕事の根っこには、
そういう考え方が流れているのだと感じます。
「否定しない文化」は、優しさではなく安全装置
最初から否定しない。
まず受け止める。
どうすればできるかを考える。
「否定しない文化」と聞くと、
甘い組織を想像する方もいるかもしれません。
でも、実態は少し違います。
否定されないと分かっているから、完成度50%のアイデアでも出せる。
まだ言葉になりきらない違和感の段階でも、口に出せる。
「これ、少し気になるんですけど」と言える。
早く出せれば、早く直せます。
逆に、抱え込んだまま熟成させた違和感は、
手遅れになってから出てくることがあります。
つまり「否定しない文化」とは、
情緒的な優しさというより、
問題を早期に検知するための安全装置です。
医療・介護の現場に長くいた私の言葉で言えば、
ヒヤリハット報告に近い構造だと思っています。
ヒヤリハットは、事故ではありません。
でも、事故の前兆です。
違和感も同じです。
まだ問題にはなっていない。
でも、放置するとすれ違いや事故になるかもしれない。
その前兆シグナルを言い合える組織は、
問題を小さいうちに直せます。
スケッチの強さの中心には、
この「違和感が言い合える状態」があるのだと思います。
そして、
この状態が機能するためには条件があります。
最初に声を上げた人が、損をしないことです。
「そんなこと言うなら、あなたがやって」
「今さらそれを言う?」
「もっと整理してから持ってきて」
こういう反応が続くと、
人は違和感を出しにくくなります。
少なくとも私が見てきた半年の中では、
最初に声を上げた人が損をする場面はありませんでした。
むしろ、未完成でも早く出した方が、
周囲が一緒に考えてくれる。
だから、違和感が早く出る。
早く出るから、早く直せる。
この循環は、かなり強いです。
スケッチではよく「いい奴」という言葉が出てきます。
最初は、少し感覚的な言葉だと思っていました。
でも半年働いてみると、
これは単に「性格がいい人」という意味
ではないのだと感じるようになりました。
きれいに整った優等生であることよりも、
粗削りでも前に出せること。
未熟さを隠すのではなく、
学ぶ姿勢を持てること。
仲間や顧客のために、
少し踏み込めること。
失敗しても、
そこから変わろうとできること。
そういう人が、
スケッチの言う「いい奴」なのだと思います。
そして、「否定しない文化」は、
そのいい奴がちゃんと前に出られるための土台でもあります。
未完成でも出せる。
違和感を言える。
助けてと言える。
誰かの挑戦に乗れる。
この状態があるから、
人は少しずつ伸びていくのだと思います。
信頼は、上から流れてくる
組織の信頼は、上から流れてくる。
半年いて、これは強く感じています。
トップが現場を信頼していない組織では、
現場は「承認待ち」になることがあります。
判断を保留する。
確認を重ねる。
最後は上に従う。
表向きは「自律しろ」と言われていても、
実態は指示待ちに近くなってしまう。
逆に、「あなたならできる」を先に示されると、
受け取った側の動き方は変わりやすいです。
信頼されると、人は信頼に応えようとします。
そして、信頼に応えようとする人は、
自分の周囲にも同じように信頼を渡そうとする。
信頼は、連鎖します。
スケッチで即レスが自然に起き、
違和感が言えて、
提案が動くのは、
メンバーの資質だけでは説明できません。
最初に誰かが、信頼を先に渡している。
そしてその信頼の先払いは、
トップの社長から始まっているのだと思います。
ただ、ここで大事なのは、
「社長がいい人だから」で終わらせないことです。
トップの姿勢だけに依存する文化は、
トップが変われば崩れてしまいがちです。
スケッチで面白いのは、その信頼が、
日々の仕事の進め方や情報共有の仕方に落ちていることです。
誰かの提案に対して、まず否定から入らない。
必要な情報を閉じすぎない。
立場に関係なく意見を出せる。
途中段階でも相談できる。
一人ひとりの可能性を、最初から小さく見積もらない。
信頼が、ただの精神論ではなく、
仕事の回路に組み込まれている。
そこに、スケッチのカルチャーの強さがあると感じています。
「自由と自律」が回るのは、情報がオープンだから
スケッチでは、
毎月の売上が全員に見えています。
個人の目標数値だけではなく、
会社全体の数値も見える。
コンサルタント、営業、サポート。
立場や役職に関係なく、
必要な情報を取りにいける。
これは、入社してからかなり印象に残っていることのひとつです。
私自身の例を出すと、
入社1ヶ月の時点で、
仮想オフィスの導入を提案しました。
結果として、年間契約が通りました。
入社1ヶ月の新参者の提案に、年間契約です。
多くの組織では、
入社直後の提案は一度保留にされることも少なくないと思います。
「まずは様子を見てから」
「もう少し実績が出てから」
「一旦、上で検討します」
そうなること自体が悪いわけではありません。
ただ、スケッチでは、
提案が否定から入らず、
「どうすれば実現できるか」から検討が始まりました。
そして、会社の数値が見えていたからこそ、
私も「いくらの投資で、何が良くなるのか」を
自分の言葉で説明できました。
ここで大事なのは、
自由と自律はセットで語られがちですが、
本当はそこに「情報」が必要だということです。
世の中には、「自律しろ」と言いながら、
判断に必要な情報を渡していない組織もあると思います。
でも、情報がなければ、
自律のしようがありません。
スケッチで「自律」が成立しているのは、
判断に必要な情報が、判断する本人に届いているから。
そして、判断を実行に移す回路が、
役職に関係なく開かれているからだと思います。
スケッチの自由は、
単に働く場所や時間の自由だけではありません。
自分の可能性を広げる余地がある。
やりたいことを言葉にできる。
会社の未来と自分の未来を、どこかで重ねられる。
まだ形になっていない挑戦でも、まず話してみることができる。
そういう意味での自由があります。
もちろん、自由には責任もあります。
言われたことだけをやっていればいい環境ではありません。
自分で考え、自分で動き、自分で説明する必要がある。
でも、だからこそ面白い。
情報が開かれていて、
判断の余地があり、
挑戦を応援してもらえる。
その状態があるから、
人は自分の夢や可能性を、
少しずつ現実の仕事に接続できるのだと思います。
自由は情報開示と信頼があって初めて機能する。
スケッチに半年身を置いて、
これは確信に変わりました。
カルチャーは「人柄の偶然」ではなく、関係性の積み重ねでできている
正直に言うと、
入社前の私はこう思っていました。
「スケッチは、たまたまいい人が集まった会社なのでは」と。
半年経った今の答えは、少し違います。
いい人が集まっていることは間違いない。
でも、それだけではない。
スケッチには、
協力的でいることが合理的になる関係性があります。
反応の速さが、そのまま信頼になる。
だから、速く反応する。
違和感を出した人が、損をしない。
だから、早く出す。
トップが先に信頼を渡す。
だから、信頼が連鎖する。
情報が開かれている。
だから、自分で判断できる。
未完成でも出せる。
だから、周囲が応援できる。
こうした一つひとつの積み重ねが、
カルチャーになっている。
人に依存したカルチャーは、
人が変わると崩れてしまうことがあります。
でも、
関係性や仕事の進め方に支えられたカルチャーは
残りやすい。
私は普段、クライアントの組織づくりを支援する仕事をしています。
そこでいつも軸にしているのは、
「問題は人だけにあるのではなく、構造にもある」という考え方です。
うまくいかない現場を見たときに、
誰かの意識が低いから、
誰かの能力が足りないから、
と片づけない。
その行動が起きてしまう構造は何か。
その違和感が言えなくなる関係性は何か。
その判断が止まる理由は何か。
そこを見るようにしています。
スケッチでの半年は、
その逆もまた真であることを教えてくれました。
悪い状態だけでなく、
良い状態もまた、
日々の関係性や仕事の進め方から生まれる。
良いカルチャーもまた、
偶然ではなく、
積み重ねによってつくられるのだと思います。
おわりに ― 人から選ばれる会社を増やすために
入社1週間の私は、ワクワクしていました。
半年経った今も、その感覚は残っています。
ただ、少し変わったことがあります。
今は、ただ「いい会社だな」と
感じているだけではありません。
なぜそう感じるのか。
何がそれを支えているのか。
どうすれば、別の組織でも再現できるのか。
そこを考えるようになりました。
スケッチが向き合っているのは、
単なる採用支援だけではありません。
採用。
組織づくり。
営業。
広報。
ブランディング。
顧客との接点づくり。
これらは本来、すべてつながっています。
求人票だけを変えても、
会社の魅力が言語化されていなければ選ばれない。
制度だけを整えても、
現場で違和感が言えなければ組織は変わらない。
広報だけを頑張っても、
実態として信頼される会社でなければ続かない。
営業だけを強化しても、
短期的な売り込みだけでは関係性は深まらない。
会社が人から選ばれるためには、
表に出る言葉と、
中にあるカルチャーが
つながっている必要があります。
この半年で、
私はそれをスケッチの中で体感してきました。
だからこそ、今度はこの考え方を、
クライアントの組織づくりにも
翻訳していきたいと思っています。
キーワードは、「違和感が言い合える組織」です。
文化を立ち上げて終わりにしない。
人が代わっても残る仕組みにまで落とし込む。
文化と仕組みの両輪で、組織をつくる。
そして、その先にあるのは、
人から選ばれる会社を増やしていくことです。
仲間から選ばれる。
顧客から選ばれる。
協力者から選ばれる。
地域や社会から選ばれる。
そういう会社が増えれば、
働く人の未来も、
企業の未来も、
少しずつ変わっていく。
スケッチが掲げる「企業の未来を創る」というミッション。
その中身は、
こういう信頼の積み重ねを持つ会社を
一社ずつ増やしていくことなのだと、
半年かけて腹落ちしました。
これからも、よろしくお願いいたします。