まちづくり、企画のコツ7選 (プロジェクト・デザイン・パターンの32個から)|中川敬文|まちづくり・地方創生・教育
企画というと範囲が広すぎてバクっとしてますが。。都農町で日々まちづくりをすすめるにあたり、大きくわけると「新しいこと、価値を考える」か「いまうまくいってないことを変える、改善する」。これらを考えることが企画だと思ってます。 ...
https://note.com/keibun_nakagawa/n/n3d61f881401d
新規事業というと、どんなことを思い浮かべるでしょうか?
最先端のビジネスモデル?
何億もの投資を引き出すスタートアップ?
ぼく自身の仕事を振り返ると、新卒で入社したPOLAの配属部署「新規事業開発部」が運命だったのか、その後、起業も含めて35年以上一貫して仕事はほぼ「新規事業」。
ただ、内容としては、最初に挙げたような収益力やお金のにおいがするものというよりは、キッザニア東京や日本初のイエナプランスクール「大日向小学校」、都農町での「デジタル・フレンドリー」など、いままである既存の資源を重ね合わせて、事業性と社会性の両方にとっていいコト。
そんな内容を、宮崎県が主催する「ひなたMBA」の講座として県内の経営者や経営に関心ある人向けに実施しました。
新規事業のコツについて、これまでの経験則や成功・失敗エピソードをベースに言語化した5つのパターン・ランゲージを紹介しました。
ぼくが新しいコトを考えるとき、もれなく実施するプロセスが、現場の当時者から、想いやエピソードを「直に聞き出す」こと。
AIの普及で、情報収集はますます効率よく、的確な内容にたどり着けるようになりました。
そのことで、相対的に2次情報の価値は下がり、1次情報の価値が上がってくると考えてます。
あらためて言うまでもなく、1次情報とは、公開されていない、当事者から直に聞き出すことで得られる情報です。
ぼく的には、さらに0.5次情報と呼ぶ情報に価値があると思ってます。
0.5次情報とは、直に聞いた本人が、話をする中で本人もはじめて思いついたことや言語化できたこと。
ここを引き出せると、情報としての価値は高くなる=新しいコトへ近づく一歩となります。
そのために必要なスキルが「インタビュースキル」や「ジェネレータースキル」です。
2つめのコツが「面白がり力」です。
これは、ぼくにとって「新規事業」を含めて、仕事を楽しむためにもっとも重要だと思ってる力です。
自分の経験でいくと、新規事業として世にだせたものを振り返るにつけ、最初のきっかけは、客観的にさして新しくもなく、面白くもないものが多いものでした。
一見、よくある普通のコトや、つまらなさそうなものの中に、どう面白みを見つけていくか?がポイントだと思っています。
若干、マインド論の側面もありますが、前述のインタビューやワークショップにいても、この「面白がり力」をもって聞けるかどうかで、同じ発言やことばでも、その後使えるものになるか、聞き流してしまうかの違いが出てきます。
都農町の小中学校で総合学習の授業をはじめて6年目になりますが、一般的に必要性が叫ばれている「探究学習」の本質も、基本はこの「面白がり力」じゃないかなと思ってます。
3つめは実務的なスキルとしての「アイデアの重ね合わせ」
ただ単に重ね合わせても、ただの雑居ビルにしかならないので注意が必要。
他者目線で考えれば、相手のライフスタイルや生活シーンでつなげたら面白い組み合わせ。
自分目線で考えれば、自分の関心・強み軸でつなげれば、持続性のある組み合わせになる。
ぼくの会社、イツノマ自体が重ね合わせの会社。
まちづくり単体でいけば、世の中には優れた実績やメソッドを持つ会社はたくさんあります。
地方や、ぼくがいる過疎地の都農町で勝負しようと思うと、競合はいないけど、そもそもの需要がないので成立しにくいものです。
一方で、教育単体でいけば、教員免許もないぼくが、教育で勝負すること自体に無理がありますし、いくらキャリア教育だといっても、やはり競合が多くてなかなか優位性はつくれません。
そんな経緯もあり、地方・過疎地で、「まちづくり」をやりながらそのプロセスを「教育」に落とし込み、「教育」で小中高生と学ぶだけじゃなくリアルな「まちづくり」プロジェクトとして実現する。
そんな重ね合わせで、今年7年目を迎えようとしています。
「アイデアの重ね合わせ」で、新規事業の企画がまとまってきたとして、立ちはだかる壁は、たいてい「お金」や「人」。
そんな無理難題に対して、常に「どうすればできそうか?」というスタンスで考え続けられるかどうかが、新規事業成否の分かれ道だと実感しています。
もちろん、いくら「どうすればできそうか?」とポジティブに問い続けてもダメなときはダメですが、やり続けなければ見えてこないのが新規事業。
エジソンの有名な話も参考に
「失敗」は「挑戦をやめること」、「私は失敗したことはない。ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ」と語り、諦めずに試行を繰り返すことが成功への唯一の確実な方法だと考えていた
諦めずに試行を繰り返すために必要な考え方やスタンスが「どうすればできそうか」だと思ってます。
5つめは、経験が少ない方々や学生さんによくお話しする内容です。
実務経験が少ないと、どうしてもアイデアを重ね合わせて事業の輪郭が見えてきても、資金調達や法務、物流、不動産など専門性が問われる分野のことがわからず、立ち止まってしまいがち。
でも必要なのは、すべての専門知識ではなく、いかに未経験分野も含めて全体像を俯瞰できるかだと思ってます。
全体像を俯瞰することで、不足を知ることができます。
自分のわからないことがわかりさえすれば、どうやってそのわからないことをわかるようにすればよいか調べたり相談する行動に移せます。
いまどきは、成功した事業のビジネスモデル全図や事業計画実例情報も手に入る時代。事業の輪郭が見えてきたら、まず先に全体像をつくることからはじめたいと思ってます。
自分自身、いまもなお、日々新規事業や新しいプロジェクトを実践する中で、絶えず意識しているのは「全体のつながり」
『稼ぐ力』を身につけるための中学生の総合学習「つの未来学」でも、実際に使っているフォーマットですが、アイデアを出してから企画にしていくまでのチェックポイントを見ながら考えていくことを実践しています。
以上、新卒で「新規事業開発」に関わることになり、化粧品メーカーから「MINTIA」などタブレット菓子事業をスタートに、キッザニアのようにうまくいった事業もあれば、3ヶ月で閉店したり大赤字出すなどうまくいかなった事業もありました。
やってみなければわからないのが新規事業であり、面白いところ。
36年近く関わってきて、いまだ正解は見つからず。
引き続き、宮崎県で、新しいコトを起こせるようチャレンジしていきます!
『ひなたMBA』受講者のみなさんと