PR TIMES採用担当です。今回インタビューしたのは、カスタマーサポートツール「Tayori」のカスタマーサクセス(以下、CS)を担う松本 恵弥さんです。
新卒から一貫して、SaaSプロダクトのサポート領域に携わってきた松本さん。2019年にPR TIMESへ入社後は、プレスリリース配信サービスのカスタマーリレーションを担当し、その後Tayori事業部へ異動。現在は活用支援や課題のヒアリング、FAQ・AIチャットボットの改善提案、顧客要望のプロダクト側への共有などを担っています。
TayoriのCSは、単にツールの使い方を案内する仕事ではありません。幅広いお客様の業務に触れ、問い合わせ対応のあり方を一緒に整えていく仕事です。
「お客様の声をダイレクトに感じられることが、自分のモチベーション」と語る松本さんに、これまでのキャリア、Tayori CSの面白さ、そしてAI時代におけるカスタマーサポートの可能性について聞きました。
松本 恵弥 / Tayori事業部 CS
新卒で採用管理システムの開発会社に参画し、サポート担当として顧客対応や機能改善に携わる。その後、同社の買収に伴いエン・ジャパンへ。2019年にPR TIMESへ入社し、プレスリリース配信サービスのカスタマーリレーションを担当。2023年よりTayori事業部に異動し、現在はCSとして、活用支援やVOCの集約、プロダクト改善への橋渡しを担っている。
お客様の声がプロダクトに反映される。その手触り感が、サポート職の原点
ーーまずは、これまでのキャリアについて教えてください。
新卒からずっと、サポートに近い仕事をしてきました。最初に関わったのは、採用管理システムのプロダクトです。学生時代にインターンのような形でその会社に入り、そのまま正社員になりました。
当時の会社は20名ほどの規模で、プロダクトも立ち上がって間もないフェーズでした。導入企業もまだ数社ほどで、サポート担当も少ない。だからこそ、お客様とのやり取りから機能改善に近いところまで、幅広く関わっていました。
ーーサポートでありながら、プロダクト開発に近いこともされていたんですね。
そうですね。お客様から「こういう機能がほしい」と言われた時に、要件を整理して、ボタンの配置や画面遷移を考え、エンジニアに渡すようなこともしていました。
もちろん専門のプロダクトマネージャーとして関わっていたわけではありませんが、お客様の声を聞き、それをプロダクトに反映し、実際に使っていただける。その手触り感は、自分にとってすごく大きかったです。
「導入してよかったです」と言っていただけることが、ずっと自分のモチベーションでした。プロダクトは変わっても、お客様の声を近くで感じながら、サービスをより良くしていく仕事にやりがいを感じてきたと思います。
ーーその後、会社が大手人材企業に買収されたと伺いました。転職活動では、どのような軸を持っていたのでしょうか。
業務内容自体は大きく変わらなかったのですが、20名規模の会社から一気に1000名規模の会社に移り、周囲の文化はかなり変わりました。
もともとはエンジニアが多く、プロダクトとの距離も近い組織でした。ただ、大きな会社に入ると、プロダクトの人たちとは少し距離が出てきた感覚がありました。また、買収後にそのプロダクトを今後どう伸ばしていくのかが、少し見えづらくなったところもありました。だから次に行くなら、規模は大きすぎず、お客様との接点が近い会社がいいなと思っていました。
そしてもう一つ大事だったのが、プロダクト愛がある会社かどうかです。お客様の声をただ受け止めるだけでなく、その声をプロダクトの改善や事業の成長につなげようとしているか。短期的な売上だけで判断するのではなく、プロダクトを通じてどんな価値を社会に届けたいのかを、会社として本気で考えているか。そういう姿勢のある会社で働きたいと思っていました。
ーーその中で、PR TIMESを選ばれた理由は何だったのでしょうか。
最初はスカウトをいただいたことがきっかけでした。当時はTayoriではなく、PR TIMESのカスタマーリレーションとしての入社です。
話をする中で、まず空気感が合うなと感じました。いわゆる勢いだけで数字を追うような営業色の強い組織ではなく、落ち着きや温かみがある。一方で、事業成長や高い目標には真剣に向き合っている。お客様への誠実さと、事業を前に進める強さが両立している会社だと感じたことが、自分にはすごく合っていました。
加えて、PR TIMESというプロダクトに対する会社の姿勢にも惹かれました。プレスリリース配信サービスとしてすでに多くのお客様に使われている中でも、そこで満足するのではなく、このプロダクトを通じて企業の情報発信を支え、より良い情報流通をつくっていこうとしている。その姿勢に、プロダクトを本気で伸ばそうとしている会社だと感じました。
お客様の声に近い立場から、その価値づくりに関われることも、自分にとって大きな魅力でした。
問い合わせは、企業とお客様の関係性を育てる接点
ーーTayoriは、どのようなお客様に使われているのでしょうか。
Tayoriは、大手企業から中小企業、個人で音楽教室をされている方まで、幅広いお客様に使っていただいています。利用シーンもカスタマーサポート部門に限らず、総務、人事、営業、バックオフィスなど多岐にわたります。
前職で関わっていた採用管理システムは、人事の方が使う垂直的なプロダクトでした。一方でTayoriは、業種や職種を問わず、問い合わせや情報共有が発生するさまざまな場面で使っていただける。いろいろなお客様の業務や課題に触れられることは、TayoriのCSならではだと思います。
ーー幅広いお客様に共通する課題は、どのようなものですか。
社内外の問い合わせやコミュニケーションが発生する場所に、何かしらの煩雑さがあることです。
たとえば、同じ質問が何度も届く。問い合わせがメールに埋もれる。FAQを作ったものの、更新されず活用されていない。AIチャットボットを設置しても、うまく回答できない質問が残っている。お客様によって使い方はさまざまですが、情報を届ける側と受け取る側の間に、何かしらのすれ違いや負担が生まれているケースは多いと思います。
ーーそうした課題に対して、TayoriのCSはどのように向き合っているのでしょうか。
問い合わせは、お客様や従業員の声が集まる場所でもあります。サービスへの疑問や、改善のヒントが含まれていることもある。だからこそ、問い合わせを減らすことだけを目指すのではなく、お客様の声を活用しながら、内容に応じて適切な形で対応できる状態をつくっていくことが大切だと思っています。
問い合わせをする側は、知りたい情報に迷わずたどり着ける。対応する側は、必要な声に丁寧に向き合える。そうした状態をつくることが、企業とお客様のいい関係づくりにつながっていくのだと思います。
ーー現在、松本さんはTayoriの中でどのような役割を担っているのでしょうか。
私はCS側の役割を担っています。ただ、TayoriではカスタマーサポートとCSが完全に分かれているわけではなく、CSのメンバーもサポート側の役割をフォローすることがあります。
現在は、エンタープライズプランのお客様を中心に、定期的にお話を伺いながら活用支援を行っています。プロフェッショナルプランやスタータープランのお客様から面会のご依頼があった場合も、CSメンバーで分担して対応しています。
役割としては、お客様の困りごとを聞きながら、Tayoriの活用方法を一緒に考えていくことです。FAQの見直しやAIチャットボットの運用改善、必要に応じた機能やプランの提案などを通じて、お客様により価値を感じていただける状態を目指しています。
また、お客様からいただいた要望を集約し、プロダクト側に共有することも大切な役割です。細かな文言の改善や、編集できるようにしたい箇所など、お客様の声がプロダクト改善につながることもあります。
ーー仕事のやりがいを感じるのは、どんな時ですか。
やっぱり、お客様に価値を感じていただけた時です。「使っています」「導入してよかったです」といった声をいただけると、すごく嬉しいですね。
TayoriのCSは、機能を案内するだけではなく、お客様がどこで困っているのか、どうすればより使いやすくなるのかを一緒に考える仕事です。
たとえば、FAQを作ったものの改善方法がわからないお客様に対して、実際に寄せられている質問の言葉を見ながらFAQを整えていくことがあります。企業側が用意した言葉と、お客様が実際に使う言葉は、必ずしも同じではありません。そのズレを反映することで、FAQを見ていただける人が増えたり、お問い合わせが減ったりする。そうした変化を感じられた時に、やりがいを感じます。
ーー具体的な活用事例についても教えてください。
私が担当しているテイクアンドギヴ・ニーズ様では、全国の結婚式場で開催される親子向けイベント「FunFenFant」の問い合わせ対応にTayoriを活用いただいています。
以前は、代表メールアドレスにお客様からの問い合わせと、出展者からの業務連絡がどちらも届いていました。メールのフォルダ分けなどで対応されていたものの、連絡数が多く、問い合わせが埋もれたり、返信漏れや遅れが起きたり、チーム内で対応状況を確認する手間も発生していたそうです。
そこで、お客様向けの問い合わせ窓口をフォームに一本化し、「来場予定の日付」や「会場名」を必須項目として設けることで、確認のためのやり取りを減らしています。
FAQとAIチャットボットの改善にも一緒に取り組んでいます。たとえば、FAQには「ペット同伴可」と記載していたものの、お客様からは「犬は連れて行けますか?」という質問が寄せられていました。情報としてはFAQに載っていても、お客様が実際に使う「犬」という言葉が入っていなかったため、AIチャットボットが回答できなかったんです。
こうした質問をレポート機能で確認しながら、FAQを追加したり、表現を調整したりしていきました。その改善を重ねた結果、AIチャットボットの正答率は設置後数ヶ月の平均65%から、直近月では82%まで向上。月間の問い合わせ件数も、約120件から約60件へと半減しています。

「丁寧に対応できる"余白"を」AIを育てて、問い合わせ50%減とサポート品質向上【テイクアンドギヴ・ニーズ】 | Tayori Blog
ーーAIチャットボットを「育てる」ことが、問い合わせ対応の改善につながっているんですね。
そうですね。FAQもAIチャットボットも、作って置いておくだけで成果が出るものではありません。お客様が実際にどのような言葉で質問しているのかを見て、FAQを整え、改善を続けることで、少しずつ使える仕組みになっていきます。
問い合わせ件数を減らすことも大切ですが、それだけがゴールではないと思っています。よくある質問をFAQやAIチャットボットで解決できるようにすることで、お客様は知りたい情報に早くたどり着けるようになります。一方で、対応する側も、より丁寧に問い合わせに時間を使えるようになる。
TayoriのCSは、単にツールの使い方を案内するだけではなく、お客様の問い合わせ状況や運用上の困りごとを聞きながら、より良いコミュニケーションの形を一緒に考えていく仕事だと思っています。
10周年を迎えたTayoriは、今まさに変革期にある
ーーTayoriは現在、どのようなフェーズにあると感じていますか。
Tayoriはちょうど10周年を迎えました。今は拡大フェーズであり、ここ2年ほどは変革期に入っています。
これまでは、シンプルで使いやすいことを重視して広がってきました。実際、使い始めでつまずく方が少ないことは、Tayoriの特徴です。
一方で、大手企業のお客様や、より深い課題を持つお客様に向き合うと、シンプルなだけでは物足りない場面もあります。機能追加も含めて、どうすればより多くのお客様に使っていただけるのかを考えていくフェーズにあると思います。
ーーCSとしても、プロダクトや事業づくりに近い役割が求められているのですね。
そうですね。お客様の声をプロダクトにどう反映するのか。その声をもとに、どのような改善につなげていくのか。Tayoriでは、そうした試行錯誤に関われる余地がまだまだあります。お客様と向き合う中で見えてきた課題を、プロダクトやサービスの改善につなげていく、そういった手触り感を感じられています。
ーー最後に、Tayori事業部に興味を持っている方へメッセージをお願いします。
TayoriのCSは、いろいろなお客様の仕事や課題に触れられる仕事です。大手企業もあれば、中小企業もあり、個人で事業をされている方もいる。業種や職種も幅広いので、お客様ごとに違う背景や成功パターン、さまざまな仕事の「裏側」を知ることができます。 それぞれの背景を知ることができるからこそ、人に優しくなれる。それはTayoriのCSが持つ、隠れた魅力の一つだと思います。
その中で、お客様の声をもとにFAQやAIチャットボットの運用を改善したり、プロダクトへの要望を社内に共有したりする。お客様に近い場所から、サービスをより良くしていけることは、TayoriのCSならではの面白さです。
Tayoriは、まだ完成形ではないプロダクトです。だからこそ、お客様と一緒に使い方を考え、プロダクトや事業を育てていく余地があります。自分たちのサービスで、お客様とのコミュニケーションをより良くしていきたい。そう思える方には、すごく合う環境だと思います。
/assets/images/651074/original/bab9c4bf-9a4f-4842-9980-9cd6db749b01.png?1476860977)