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「シェルフィーなら一番良い仕組みを提供し続けられる自信がある」経営企画室室長から見えるこれまでとこれから

💁本日の主役:松井将浩

筑波大学理工学部在学中、フィリピンセブでインターン。0→1で事業を立ち上げることに興味をもつ。Slush Asiaの立ち上げマネージャーを経験し帰国後、設立2ヶ月のシェルフィーにジョイン。残り8単位で中退→起業未遂→営業部長→CS立上げ→事業責任者を経てCOOに。

幸福度研究が好きな、社会派理系です。

学生インターンから社員、COOへ。目まぐるしく変わる環境に向き合ってきたこれまで

僕は2014年8月の終わりにインターン生としてシェルフィーにジョインしました。

ジョインして一番最初の仕事は店舗HACKSというオウンドメディアで記事を書くことでしたね。当時の僕は「Webマーケができるんだ!」と思ってテンションが上がっていたのを覚えています。ただ、結果はブラインドタッチも全然できないし、記事のセンスも全然なくてさんざんな感じでした(笑)多分今公開されている記事で僕が書いた記事は ひとつも残っていないはずです(苦笑)

その後10月頃から『内装建築.com』のCR(Customer Relation)チームで施主側への営業をすることとなり、海外から日本に進出される施主様を対象にしたり試行錯誤していました。自分でも手応えを感じるほど適性があったみたいです(笑)
とても楽しんで仕事ができた結果、2015年5月に正社員として改めてスタートしたのですが、当時CRのメンバーが営業もその後の対応もしていたため、蓋を開けてみると実際の成約率がすごく低いことに気付きました。こうしてマッチング専門の部署であるQM(Quality Manegement)チームをマネージャーとして立ち上げました。
すると、当時は呂がメインでファイナンスを進めていたんですが、マッチング事業の勘所を知っているのが僕だということで少しずつやりとりに関わり始めるようになり、アポに同席したり一緒に資料を作るようになりました。

無事クローズを迎え、調達後最初の投資家さんとのミーティングで呂が少し遅刻しまっていたんです。ミーティングルームでお待ちいただいている状況は会社としてもあまり良くないですし、ある意味個人的なチャンスかなとも思い、呂が到着するまでの間、内装建築.comの何が課題で、何がうまくいってなくて、何がうまくいってるのかを僕が一人でホワイトボードに色々書いて説明をしました。本当に誰にも許可を取らずに勝手に(笑)当時呂は相当驚いたと思います(笑)でもこれがきっかけで「任せられるんじゃないか?」と呂に思ってもらえたんじゃないかなとも感じています。

時期を同じくして、内装だけでなくもっとスコープを広げて建設全体にアプローチする計画も出てきました。当時「コンプロ(コンストラクションプロジェクト)」と社内で呼んでいましたね。
このときに実は呂から1 on 1 で「まっつんは俺と一緒にコンプロの立ち上げをやるか、俺なしで内装建築.comをやるか、どっちがいい?」と聞かれたんです。僕は「ロイさんがいない方がいいですね」と答えました(笑)そしたらその場で「事業責任者任せるわ」と一言。

僕もそんなにいきなりだとは思っていなかったんですが、直後の全体会議でも「もうまっつんに任せることにしたから、よろしく!」って言われて(笑)
何喋っていいかも分からないし、それまで呂以外が全体の責任を持つことがなかったので、他メンバーも急すぎて頭が追いついていなかったと思います。
こうして思いっきり数字を追って2017年11月に無事達成し、2018年からCOOとして役員になりました。

役員になってからは主に内装建築.comの事業責任者とファイナンスを呂と一緒に進めていましたが、2019年5月から『Greenfile.work』を立ち上げきることをミッションにグロースチームに合流、その後休養期間を経て現在は経営企画室を立ち上げています。


きっかけを掴みきれた2017年、自分に向き合いきった2020年

シェルフィーでの6年10ヶ月はどのシーンを切り取っても鮮烈で大きな経験ですが、特に僕の中で最も大きいなと思う出来事は2016年の年末年始と2019年です。

実は2016年の年末年始で僕は一度シェルフィーを辞めようか悩んでいます。

自分だけではなかなか答えが出ず、しっかりと自分に向き合うためにコーチングも利用したんですが、その第1回目のセッションを始める前にふと「そもそもこれまでなんだかんだ受動的な行動しかできてなかったな」と思ったんです。
もちろんそれまでも会社に提案することはありましたが、本当に会社に必要なことをしっかり能動的に提案したり、コミットするということが自分の中では少なく感じていたんです。

それに気付いた後は「2017年は1年間しっかり能動的に自分からやる」を徹底しました。能動的な行動や意識をすべてに対してしたときに、自分に見えている世界がどう変わるのかを知ろうと思ったんです。
そうしないと、必要十分な情報を持ち、やりきった上で辞めたいのか、それとも悶々としているだけなのかが自分の中でも納得できないだろうなと感じました。「本当にやり切った。これ以上はないな」と思えたときに、それでも「やめたい、やめたほうがいい」と感じていたらやめればいいと決めました。

正直なところ、これを決めて行動し始めてから色々なことが上手くいき始め、事業責任者も任せてもらえたり、何をやってても楽しくなりました。前述した投資家さんへの勝手な説明もこれがなかったらやってませんね(笑)
今の自分を構成している大きな分岐点であり、選択だったと思っています。


あともう一つ、今の僕や人生観に大きく影響しているのが2019年に鬱病になったことです。

あの期間は本当に辛かったですが、あのときほど自分に向き合う時間はないと思います。

月並みな表現ですが自分は思ったよりも強くなかったですし、休むことの大切さや人間の状態はほぼ脳みそにコントロールされていて、逆に脳みそや身体の仕組みを知れば自分をコントロールできることを学びました。

ただそれ以上に、自分の引き出しが大きく増えた感覚があります。人の機微に敏感になって優しくなれるようになったし、逆に厳しくもしやすくなりました。心からのフィードバックを昔よりもできるようになった気がします。

それまでは人間への諦めを強く感じていたところもあるかもしれません。
「言って変わらないんだったらもう変わらないよな」とか、「そいつに変わる気がないなら仕方ないよな」と思うこともありました。
冷たくしているとか、愛情がない、仲間感がない、というつもりは一切なく、ただそれが世の中の真理、事実で、仕方のないこととして諦めることも少なくなかった。この思考が原因で、「最後は自分がやれば良い」とか、どんどんと自分を追い込んでいたかもしれないなと今になってみると思います。

今は逆に、自分のアクションや信頼関係の組み込み方といった基本的な人と人とのつながりを大切にすることで如何様にもできるんじゃないかなと思っています。人に向き合うことのパッションが今はとても大きいですね!
これは振り返ると、呂や、株主のジェネシアベンチャーズ田島さんが、相手を想った厳しくもアツい向き合い方がとても上手いふたりで、これが本当の優しさだよなと感じた経験も大きく影響してると思います。
あとは、鬱病中は「辛い」や「楽しい」という感情が本当にない状態だったので、昔辛かったり大変だったりしたことが「無」の状態と比べるとずっと楽しくて今はそのありがたさを全身で受け止めながら仕事をしてるのも大きいかもしれません(笑)

守りも攻めもない。常に能動的に会社のエンジンでありたい

今現在は事業から少し離れて経営企画室で経営管理体制づくりに奮闘しています。

事業責任者って本当に大変なことばかりなんですよ!
特に僕が『内装建築.com』の事業責任者をしていたときは管理体制がしっかりしてなくて苦労したことも多かったです。特に一番しんどいのは、事業のPDCAの何かが遅れていることや、落ちていることに気づけないときです。事業責任者はこの遅れや落ちてしまった事実を「仕方ない」で片付けられないですし、気付かなかったこと、落としてしまったことも「責任」です。

だから事業チームが事業を伸ばすことに集中できる環境が必要だと考えていました。

CFO採用ももちろん進めますが、そんな簡単に良い方が採用できるわけでもないですし、採用を待っていたらなかなか状況は変わりません。更にその間も会社は成長し歪が大きくなっていきます。このまま僕がやらなかったら、同じ大変さを感じる人がただただ増えていくしかなく、事業責任者の負担がずっと重い状態が続いてしまうと思い、思い切って復帰のタイミングで僕自身が舵を切ることにしました。

具体的には、採用をメインに財務・経理・労務まわりの体制づくりや上場準備に向けた業務、各事業KPI管理、そして少人数でも回せるようなオペレーション構築を大きな柱として行っています。
また、事業責任者の育成として、事業戦略の壁打ち相手になったり、経営陣たちの目線合わせがしやすい仕組みづくりにも取組み始めています。


シェルフィーの経営管理チームは必要なことをやりきったその先に能動的に事業・組織に働きかけをしていくチームでありたいと思っています。

世間一般的に管理チームはよく「守り」と表現されることが多いですよね。
ただ僕の中には、そもそも攻めと守りという表現があまりしっくりきていないんです。攻めも守りですし、守りも攻めで、たまたま手法が違うだけという印象です。

サッカーに置き換えてみても、「ディフェンス」という「守り」のポジションがありますが、この守りの人がいなければ前線は何もできないし、ゴールキーパーの位置によってディフェンスラインが上がって攻めの空間を作れます。また時には果敢にオーバーラップしてチャンスを演出したり自らシュートも放ちます。結局みんな点を取るためにしたり、点を取られないようにして、勝つために個人の特性に合わせてポジションを決めたり、個を磨いたりしています。

有名な話にNASAの清掃員がケネディ大統領から何をしているのか聞かれて「私は人類を月に送る仕事をしているんです。」と答えるという話がありますが、僕はこの話が本当に好きなんです。
先程のサッカーの話も含めて、自分が今やってることは絶対に何か大きな目的の中の必要なワンピースのはずで、攻めや守りという区切りではなく、必要なことをみんなで力を合わせてやりきっていきたいです。

その上で管理業務はどうしても国によってルールが決まっていたり、規定されている仕事が多く、仕組み上コントロールできるところが少なく、受動的になりやすい業務が多いのは事実だと思います。
僕らはその性質を理解しつつ、もう少し踏み込んで「事業として、もしくは会社としてボトルネックになっていることが何なのか」、「何か解決できることがあるのか」、「それをすることによってどれくらいのインパクトがあるのか」といった情報を自ら拾いに行き、自分達から事業部や会社に能動的にガンガン働きかけていきます。

なぜなら、コーポレートの機能がそういう思想やカルチャーで存在する会社ってすごく強いと思うんです。

僕はこれまでシェルフィーにおけるカスタマーサクセスと呼ばれる部署の立ち上げを全てやってきていることもあって、カスタマーサクセスを立ち上げたときの想いと近いものを感じています。

近年カスタマーサクセスに投資しようという話は一般的になってきていますが、カスタマーサクセスはお客様との関係性が一番深くなりやすく、会社や事業としての貴重なフィードバックを最も得られる場所ですよね。そういう部署がエンジン機能を搭載しているかどうかが事業としてとても大事だと思うんです。

今回のコーポレート周りでも同じようなことが言えると思っていて、あえて事業部ではない部署がしっかりエンジンをもって能動的に動く。こうして会社に良いインパクトを与え、会社として良いサイクルを回すことができるようにしていきたいです。

一方で僕個人の話をすると、正直僕はこの管理周りが元々向いてないんですよ(笑)苦手という自覚もある(笑)
でも会社としてすごくやるべきだし、今シェルフィーのメンバーの中だったらゼロから体制を立ち上げることにおいては僕が一番できるのは間違いないから頑張っているんです。
もし管理周りが得意な方にこのボールを渡すことができたら、僕はまた全然違うことをやりたいです。

そう思うと「経営企画室 室長」という現在の僕の肩書は少しややこしいかもしれません。
今後新しく入ってくれるメンバーには、僕が上司と思ったり、僕がいるせいでこの会社で自分はどこまで目指せるんだろうと悩んだりしてほしくありません。むしろ、僕はやりたくてやってるわけではないので、僕的には「いや全然僕そこをやりたくてやってるわけじゃないっす。誰もいないからやってるだけで、やってくれる人いるならすぐあげる!」って思ってます(笑)

特に管理の部分は僕の感覚以上に強くないと今後会社としての強さに繋がらないので、会社のためにも必要なことを見つけてやりきってもらえたらお互いに良い関係性になれると思います!


自分の人生をかけて取り組めるから「楽しい」。だからこそ提供価値に向き合い続けられる集まりを目指したい。

これは僕が前から言い続けていることなんですが、「リア充をよりリア充にすること」は自分も日々恩恵を受けていると理解はしつつ、とはいえ個人の指向性として自分の人生を使ってやらなくても良いなと思っているんです。トップを引き上げることではなく、自分だけでは水準を上げていけないような方たちのボトムアップに協力していきたい。

この価値観は大学時代に幸福学の研究をしていたこともそうですが、何より学生時代のフィリピンでの経験が大きいです。

大きな地震、ハリケーン、災害があったとき、僕が住んでたところも7階で3週間くらいエレベーターが使えなかったり水が出なかったりしたんですが、どうしても非営利団体だと継続的な支援がしにくいことに気付きました。
また、僕自身も支援側として災害関係なくシェルターに行くボランティアをしたこともありますが、子どもたちはすごくニコニコしていて喜んでくれたけれど、お客様をお迎えするような雰囲気も感じてしまって、「もっと継続的に、自分たちで回せる仕組みはないんだろうか」と思いました。そんなときにグラミン銀行というファイナンスの機関、仕組みを知って、めちゃくちゃテンションが上がったのを覚えています。

そしてこれが僕がスタートアップに興味を持ち始めたきっかけであり、「自分が離れても成長する仕組みをつくる」という僕個人のビジネススタイルが確立された原体験でもあります。
最近は「離れてもまわる状態」と「離れても成長していく状態」には雲泥の差があるなと実感していて、僕はまだ後者をやりきれるほどにはなっていなくてまだまだ未熟だな……と反省ばかりです。

建設業は日本人の10人に1人が働いていて、なかなかITという仕組みが浸透していない状況を考えると、僕たちができることがめちゃくちゃいっぱいあります。
この事業がうまくいくこと、会社がうまくいくことももちろんですが、それ以上に「シェルフィーなら一番いいものや一番良い仕組みを提供できる」という謎の自信があるんですよね。これが「楽しい」。だからこそ辞めようか悩んだ日々も含めて約7年もシェルフィーに居続けることができています。

会社をやっていると色々なしがらみがあります。
ステークホルダーもたくさんいて、短期的なキャッシュや売り上げ、そして上場後のパブリックな評価……。シェルフィーがまだ想像できていない大きなしがらみも生まれてくるかもしれません。人間ってそんなに強くないので、どんどん一番大事なものは何なのかが歪んでいきやすいんです。しかも無意識に。そんな中で本質的に大事なものをブレずに大切にし続けるって超当たり前なんですが、超難しい。

でもシェルフィーはこの超当たり前だけど超難しいことを、なんとかみんなで協力しながら、今までもこれからも、社会に対して、ユーザー一人ひとりに対しての提供価値に向き合い続けられる「集まり」であり続けたいなと思います。

そのためにもまずはコーポレート周りを整えないといけないですね!
これ以上向いてないところをやり続けると僕個人が疲れ切ってしまうし、何よりも会社としてもったいないと思います。僕の良いところをもっと有効活用した方が会社にとって絶対に良いはずなので!

そういう意味でもお力を貸していただける方をお待ちしています!

シェルフィーやシェルフィーのチームが気になった方はこちらも合わせてご覧ください👇

🍤 シェルフィーや建設業界、『Greenfile.work』について

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