ウォンテッドリー株式会社が主催する、採用と組織づくりをリードするイベント『FUZE2025』。同イベントでは、ミッション・ビジョン・バリュー、パーパスへの共感によるカルチャーフィットを軸にした人と人、人と会社の出会いを生み出すビジネスSNS「Wantedly」を活用し、素晴らしい運用実績と採用実績を誇る企業をAwardsにて表彰しています。
今回、会社と所属社員の魅力を伝える充実したプロフィール(※)を作った企業として、PROFILE CRAFT部門でGOLDに輝いたのが株式会社TORIHADAです。「意思ある個人による新しい経済をつくる」というパーパスを掲げ、SNSを中心としたインフルエンサーマーケティング事業、クリエイター事務所の運営、クリエイターを支えるWebプラットフォームの自社開発などを行っています。
SNSやAIに明るい若い人材を求めて新卒採用に力を入れているTORIHADAでは、面接官となるマネージャーのほか、新卒社員のプロフィールの拡充に着手。この半年で社員10名、アルバイト7名の採用に至りました。採用におけるプロフィールの役割や、社員にプロフィールを制作してもらうためのコミュニケーションの取り方など、採用戦略の立案から面接、内定後のオンボーディングまで手がける人事部の相原真菜さんに聞きました。
※ Wantedlyのプロフィール機能についてhttps://help.wantedly.com/hc/ja/articles/9864397156889-プロフィールとは
採用広報を始めたいけど、何から始めれば良いかわからない方へ
【登場人物】
株式会社TORIHADA 人事
相原 真菜▼Wantedly Profile
https://www.wantedly.com/id/aiharamana1
面接前にプロフィールを送ることで、採用候補者との心の距離を縮められる
―TORIHADAのパーパス「意思ある個人による新しい経済をつくる」にはどのような想いが込められていますか?
私たちは、AIやITによりどれだけ世の中の効率化が進んでも、「鳥肌が立つような感動」は人間らしい価値として残り続けると信じています。TORIHADAでは、そういった感動を生み出すクリエイターやインフルエンサー、アーティスト、アスリートなど意思ある個人を支えたいという想いで事業に取り組んでいます。

―相原さんは、前職でもPROFILE CRAFT部門での受賞経験があるとのこと。今回で通算3度目の受賞ですが、相原さんにとってWantedlyのプロフィールはどのような存在ですか?
Wantedlyのプロフィールは、会社や社員から候補者へのラブレターであり、面接前に心の距離をぐっと縮められるような存在だと思っています。TORIHADAでは採用候補者に面接官のプロフィールを送付しているのですが、どんな経歴でどんな想いの人と面接で話すのかを事前に見せることができるので、単なる経歴の紹介だけではなく、会社のカルチャーをインプットしてもらう入口にもなると考えています。
―今回、面接官と新卒入社の方々のプロフィールを拡充しましたが、それはなぜだったのでしょう?
まず、私は選考体験の設計をとても大切にしています。学生のみなさんにとって、面接は何回経験しても緊張するものですよね。事前に面接官の情報を知ることができたら、ちょっとでも面接へのハードルが下がったり、自分らしさを出しやすくなったりすると思うんです。そういう選考体験を作りたくて、面接官を中心にプロフィール制作を進めていきました。
また、弊社は新卒採用に力を入れるフェーズを迎えています。これまで5〜6人だったところ、今年は一気に20人が入社し、来年は40人、再来年も同様の人数規模で採用計画を立てています。だからこそ、25卒の先輩が入社して活躍していることを伝えたいと考えました。実際、弊社のWantedlyページには赤や金色に髪を染めている社員がいたり、個性が見える写真をアイコンにしている社員がいたり、TORIHADAらしい新卒の顔が並んでいます。間違いなく次の26卒、27卒の採用の布石になっているんじゃないかと思います。

―自分らしさを引き出すことはミッションにも通じますね。
そうですね。「意思ある個人による新しい経済をつくる」というパーパスは、対インフルエンサーの言葉ではありますが、社内においても大切な考え方です。例えば弊社には、新卒2年目でマネージャーに抜擢される社員もいて、その背景には「自分はこういうことに挑戦したい」と意思や覚悟のある発信を会社としても歓迎する文化があります。
だからこそ、学生のみなさんにはそれっぽい回答はせずに自分らしさを出してほしい、過去にどういう意思決定をしてきたのか言語化してほしいと思っています。その言葉を引き出すために、事前に面接官がどんな人かを伝えていますし、少しでもリラックスしてほしいので、面接も私服できてもらうようにお願いしています。
「人事」ではなく「個人」として接することが、社内の円滑なコミュニケーションの鍵
―Wantedlyのプロフィールを活用し始めるまでに、採用においてどんな課題感を抱いていましたか?
TORIHADAとしてはWantedlyを利用し始めて2年経っているのですが、私が入社した半年前の段階ではプロフィールの更新が止まっていたんです。当時はアイコンしか入れていない社員や、アイコンさえ未設定の人もいて、ほとんどがプロフィールを使いこなせていませんでした。なので、まず採用広報の全体設計の仕切り直しをして、誰に何をどう伝えるのかを改めて考え、その一環としてプロフィールを活用することになりました。
弊社は事業部が多く、新卒もたくさんいるのに、プロフィールを活用する前はあまり人の顔が見えない会社になっていて……。さまざまな求人媒体を活用する中で、こんなに人の顔が見えるサービスはWantedlyだけだと感じていたので、これを使わない手はないと思ったんです。

―プロフィール制作はどのように進めていきましたか?
今回40人ほどのプロフィールを新規で増やしたのですが、まずは面接官となるマネージャー層への全体告知を行いました。ですが、正直なところ、普段の業務も多数抱える人ばかりなので、プロフィール制作はなかなか進まなくて……。なので、マネージャーではなく新卒社員から先に制作を進めてもらうことにして、それがある程度揃ってきたところで、あらためてマネージャー陣に「新卒はもうプロフィールを作り終わりましたが、みなさんはどうですか?」と伝えました。
人事施策は上層部から現場に落とすトップダウンが定石だとよく言われますが、今回のプロフィール制作においては逆のアプローチを取った形になります。もちろん、何度もスケジュールを切り直したり、こまめにリマインドを行ったりもしましたが、新卒がやったんだからマネージャー陣もやらなきゃと思わせるのは一つの手だと思います。
―リマインドについては、Slack等だけでなく対面での声掛けなども行っていたそうですね。
そうですね。はじめはSlack上で事業部ごとに数人単位でのDMグループを作り、「A部、B部は終わりました。C部だけまだですよ」というようなリマインドをしました。プロフィール制作を終わらせないとリマインドされ続ける状況を作ったうえで、社内ですれ違うたびに声がけもしていたので、私の顔を見ただけで「ちゃんとやるからね……」って言ってくれる社員もいました(笑)。
―リマインドされ続けることって、人によっては抵抗感がかなりありそうですよね。相原さんがコミュニケーションを取るうえで大切にしていることはなんですか?
「人事部の人」でいないようにすることです。私自身、170名以上の規模の会社を経験するのはTORIHADAが初めてでした。入社して驚いたのは、最初のタイミングで「人事の人」「評価者」と線引きされた気がしたこと。
だから、ただのハッピーなお姉さんだと思って喋ってもらえるように、あまり堅くないコミュニケーションを大切にしています。リマインドだって、注意するためにしているわけではなくて、「私個人としてあなたが好きだから、話しかけに行っているんだよ」というスタンスで接するようにしています。

プロフィールを充実することで、面接時間も本質的かつ濃厚に
―クオリティの高いプロフィールを作るために内容はどのように引き出していきましたか?
私から一人ひとりの社員の過去のインタビューをWebで検索して、実績カードに入れるように提案していきました。みんな協力的だったのですが、「実績カード」という言葉に少しハードルを感じていたみたいで、「自分、実績ないです」と言われることが多かったんですよね。なので、過去のインタビュー記事や社内表彰、メンバー同士での交流も実績カードになるんだと伝えていきました。社員の中には同僚と遊園地に遊びに行ったこと、学生時代のアイドル活動を実績カードにする人もいて、個性豊かな内容になったと思います。
実際の採用活動でも、面接官のプロフィールに載せたインタビュー記事を読んでから面接に来てくれる学生がかなり増えましたね。弊社は面接時間を30分に設定しているんですが、事前にプロフィールを送って情報共有しておくことで、自己紹介など端折れる時間が増え、スムーズに本質的な話ができます。面接がすごく濃いものになりますし、「深い質問をもらえるようになった」と面接官もとても喜んでくれています。
―最後に、プロフィールを充実させることは採用にどんな影響を与えましたか?
候補者の選考体験に確実にいい影響を与えていると感じます。学生の方々がその会社に入社するかどうかを決めるときって、給料や業績などの数字的な部分だけではなく、情緒的な価値も見ていると思っていて。つまり、「面接官のAさんの考え方に共感したから入社したい」というような意思決定軸が増えてきていると認識しています。
学生さんは就職に向けて、たくさんの面接を受けているので、特定の面接官の名前を覚えられない場合も多いはずです。ですが弊社の場合は、面接前に面接官のプロフィール、面接後にはフィードバックをテキストで候補者に送っているので、結果的に、面接官とのタッチポイントが多く、記憶にも残りやすいのが特徴です。
面接官の考え方を知ってもらったうえで最終的な意思決定をもらえることも、間違いなくプロフィールが影響していると思っています。プロフィール制作は一旦完了したので、今後はインタビューなどをもっと増やして、みんなの実績カードが充実するような取り組みを進めていきたいです。そして、次の新卒採用に活用していきたいと思います。






