未経験でも、すぐ最前線へ。挑戦する人材を育てる組織づくり|STORY CRAFT GOLD:株式会社ジャンボ

ウォンテッドリー株式会社が主催する「Wantedly Awards 2026」。このアワードでは、ビジネスSNS「Wantedly」を活用し、優れた採用活動を実践する企業を表彰しています。

CRAFT CATEGORYの一つである「STORY CRAFT」では、ストーリーの読了率に加え、会社の中身やカルチャーが伝わる内容になっているか、読み手に伝えたいことが明確で理解しやすい構成になっているか、候補者が求める情報を届けられているかといった観点から評価されます。

今回、そのSTORY CRAFTでGOLDを受賞したのが、コミュニケーションアプリをはじめとするサービスを自社で開発・運営する株式会社ジャンボです。同社では、経験やスキルだけにとらわれず未経験者にも門戸を広げる一方で、入社後は早い段階から一人ひとりに大きな裁量を任せています。

未経験からでも活躍できる人材を、どのように見極め、育てているのか。社員一人ひとりの挑戦を後押しする組織は、どのようにつくられているのか。人材採用を担当する吉本華月希さん、伊藤つづかさんに、ジャンボの採用と組織づくりについて伺いました。

 

スキルや学歴は見ない。採用で重視するのは「Be a Good」

── ジャンボでは未経験の方も積極的に採用する一方で、入社後は一人ひとりに大きな裁量を任せています。そうした環境で活躍できる人材を、選考ではどのように見極めているのでしょうか。

吉本さん:候補者のスキルや学歴はほとんど見ていなくて、その人の人柄を見ることを大切にしています。

なかでも一番重視しているのは、ジャンボのカルチャーに合うかどうか。会社のバリューに沿っているか、入社後に活躍できそうかなどを選考の判断基準にしています。

── 経験やスキルではなく、人柄を見る。具体的にはどんな部分から判断していますか。

吉本さん:特に見ているのが、バリューの一つである「Be a Good」です。「一緒に働きたい仲間でいよう」という意味で、簡単に言うと「素直でいい人か」というところですね。

スキルは、入社してからいくらでも身につけてもらえると思っていますが、内面的な部分は後から変えるのが難しい。だからこそ、採用の段階では人柄や価値観を大事にしています。

──「素直さ」は人によって定義が分かれる言葉ですが、ジャンボにおける“素直な人”とは、どのような人なのでしょうか。

吉本さん:素直さを見るうえでは、誰かに指摘されたときの反応や、その後の行動に、人となりが表れると思っています。

例えば、フィードバックを素直に受け止められる人。「こういうふうにやっていこう」と方向性を示されたときに、まずは「やってみよう」と動けるか。そういう姿勢を見ています。

どれだけスキルが高い方でも、「Be a Good」とマッチしないと感じた場合は、採用を見送ります。それくらい、カルチャーフィットは採用において大事にしています。

研修より、まず実践。未経験でも最前線に立ってもらう

── 未経験で入社した方に対して、入社後はどのような教育やサポートを行っているのでしょうか。

伊藤さん:ジャンボでは、いわゆる「研修制度」はほとんど設けていません。基本的には、実際の仕事を通じて学んでもらっています。

もちろん研修も大事だと思いますが、それ以上に、現場で得られる学びの方が大きいと考えています。

入社するタイミングって、モチベーションや熱量が一番高いと思うので、その時期に長く研修を続けるのは、少しもったいないなと。だからこそ、できるだけ早い段階から実務に入ってもらうようにしています。

その中で、本人のポテンシャルより少し上の仕事を、あえて任せることもあります。「ちょっと難しいかもしれない」という仕事に挑戦する中で、試行錯誤しながら成長していってほしいと考えています。

── 未経験の方が周囲に相談したり、学んだりしやすくするための工夫はありますか?

伊藤さん:相談しやすい雰囲気づくりは、すごく意識しています。

ジャンボはワンフロアのオフィスなので、エンジニアやマーケターなど、違う職種のメンバーとの物理的な距離も近いんです。分からないことがあれば、その場ですぐに相談できます。

研修プログラムを分厚く用意するというより、日々の仕事やコミュニケーションを通じて、自然と学べる状態を目指しています。

自ら手を挙げ、次の挑戦へ。成長を後押しする社内制度

── そのほかに、社員の挑戦や成長を促すための制度があれば教えてください。

伊藤さん:『キャリチャレ』という社内異動の制度があります。毎月1回実施していて、異動したいと思っていても上司には直接言いづらいこともあるので、専用のフォームを使って、人事や経営陣に自分の希望を伝えられる形にしています。

すぐに異動を希望していない場合でも、「将来的にこの領域に挑戦してみたい」といった段階から相談できるようにしています。本人が自分の力を発揮できる場所を見つけることはもちろん、会社にとっても、メンバーがどんなことに興味を持っているのかを把握できる機会になっています。

── 実際に、『キャリチャレ』をきっかけにキャリアが変わった方も多いのでしょうか。

伊藤さん:私自身もキャリチャレを使ってHRチームに異動しました。

私は新卒でジャンボに入社し、カスタマーサクセスやエンジニアなどの仕事を経験してきました。今後のキャリアについて考えていたころ、ちょうどHRでは新しいメンバーを探していたんです。

ジャンボの採用を担当するなら、会社のことを深く理解している必要があると思っていたので、「外から新しい方に入ってもらうなら、自分がやりたい」と手を挙げました。

現在も、『キャリチャレ』を使って新しい領域や新規事業に挑戦し、活躍しているメンバーがいます。

── 一度異動したあとに、「やっぱり別のことに挑戦したい」となった場合も、再びキャリアを変えられるのでしょうか。

伊藤さん:もちろんです。むしろ、異動自体を推進しています。

早ければ、希望を出してから1週間ほどで動くこともありますし、月に2回チームが変わったメンバーもいました。

ずっと同じ職種で働くことを前提にするのではなく、その時々で自分が力を発揮できる場所を探していく。ジャンボでは、用意されたキャリアを歩むのではなく、自分から進んで可能性を広げていってほしいと思っています。

── 個人のキャリアだけではなく、チームとして挑戦を促すような制度もありますか。

伊藤さん:『100日チャレンジ』という制度もあります。チームごとに100日間の目標を立てて、達成したら会社からリワードの費用が出る仕組みです。

もともとは、チームごとに目標を掲げて、メンバー全員が同じ方向を見て働けるようにしたいという背景から始まりました。

達成したときのリワードは各チームで自由に決めていて、これまでにはマザー牧場やはとバスツアーに行ったり、劇団四季を観に行ったりしたチームもあります。仕事の目標をみんなで追うだけではなく、達成したらみんなで思い切り楽しむところまで含めて、ジャンボらしい制度だと思います。

 

部署の垣根をなくす。毎日のランチから生まれるコミュニケーション

── ここまで制度について伺ってきましたが、普段の社内はどのような雰囲気なのでしょうか。ジャンボらしいと感じる文化や習慣があれば教えてください。

吉本さん:特徴的なのは、毎日みんなでお弁当を食べることですね。会社から無料でお弁当が支給されるので、部署関係なくランダムにメンバーを分けて一緒に食べています。

── 毎日、違う部署のメンバーとランチを食べるんですね。そうした時間が、普段の仕事に活きることもありますか?

吉本さん:かなりあると思います。ランチでは毎日いろいろなメンバーと一緒になるので、部署が違っても自然と話す機会が生まれるんです。

ジャンボでは部署を横断して仕事をすることも多いので、普段から顔を合わせていると、実際に一緒に仕事をするときにも声をかけやすい。たとえば、マーケターがエンジニアに相談するような場面でも、気軽にコミュニケーションを取れます。

伊藤さん:お弁当を食べながら仕事の話をしたり、自然と情報交換が始まったりすることもあります。

チームごとの垣根が、いい意味で低いんですよね。そうした関係性が、相談のしやすさや意思決定のスピードにもつながっていると思います。

掲げるだけで終わらせない。日常に根づくジャンボのバリュー

── ここまでお話を伺っていると、制度や日々のコミュニケーションにも、ジャンボらしい考え方が表れているように感じます。組織づくりにおいて、軸になっている考え方はありますか。

吉本さん:軸になっているのは、やはりバリューですね。掲げるだけではなくて、日々の仕事の中で実際に体現することを大事にしています。

ジャンボには「Be a Good」「Super Fast」「Go Forward」という3つのバリューがあります。会議室の名前に使ったり、Slackのリアクションスタンプにしたり、フィードバックでも「ここがSuper Fastで良かったね」と伝えたりと、普段から意識的に言葉にするようにしています。

──バリューを日常の共通言語として使っているんですね。ほかにも、バリューを浸透させるために取り組んでいることはありますか。

吉本さん:「Jambo Value Award(ジャンボ バリュー アワード)」という、バリューを体現したメンバーを表彰する制度があります。メンバーからの投票も参考にしながら、最終的には経営陣が判断して選出しています。

私自身も、2025年に「Be a Good」で表彰してもらいました。普段から、仕事の中で気づいたことや思ったことは、できるだけ周囲に伝えるよう心がけていたのですが、そうした何気ない行動も周囲が見てくれていたんだなと感じました。

伊藤さん:私は今年「Super Fast」で表彰してもらいました。もともとジャンボはスピードをすごく大切にしている会社で、例えば、新しいツールを導入するときも、「これを入れたいです」とSlackで相談して、「いいよ」となれば、その日のうちに動き始めることもあります。

私自身も日頃から「Super Fast」は意識していたので、その姿勢を評価してもらえたことはすごく嬉しかったです。まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので、表彰されたときはかなり驚きました。

── スピードや挑戦を大切にしていると、当然うまくいかないこともあると思います。そうした失敗は、社内ではどのように受け止められているのでしょうか。

吉本さん:「ナイストライ」という感じですね。本当に「ナイストライ」というSlackのリアクションスタンプもあります(笑)。

バリューのうちの一つ「Go Forward」は、「まずはやってみよう」という想いが込められています。何かに挑戦してうまくいかなかったとしても、「Go Forwardだったね。じゃあ次にまたチャレンジしよう」と考える。失敗を必要以上に重く捉えず、次につなげていく文化はあると思います。

── 挑戦を歓迎する一方で、改善した方がいい行動については、きちんと伝えるのでしょうか。

吉本さん:そうですね。バリューを判断軸にして、「Be a Good」に沿っていない行動があれば、見逃さずにフィードバックしています。

ただ、指摘するときは、相手を責めるためではなく、より良くなってほしいから伝えている、ということもきちんと話します。「こうなってほしいから、ここは変えていこう」と、次の行動までセットで伝えるようにしています。

変化を楽しみ、事業を伸ばす。ジャンボが描くこれから

── ここまで組織づくりについて伺ってきましたが、現在、組織として課題に感じていることはありますか。

伊藤さん:AI時代にどう成長機会をつくっていくかが、組織としての課題です。

ジャンボには、「成長したい」という強い思いを持って入社してくれるメンバーが多くいます。一方で、AIが進化して、これまで時間をかけて身につけていたことも、ツールを使えばできるようになってきています。

便利になった反面、「自分が成長している」という実感を持ちづらくなったり、業務に飽きやすくなったりすることもある。AIを活用しながら、一人ひとりが専門性を深め、さらに成長していける環境をどうつくるかは、これから会社として考えていきたい課題です。

── AIによって「作る」ハードルが下がる中で、これからジャンボでは、どのような力がより重要になると考えていますか。

吉本さん:大事なのは、ただ作るだけで終わらず、「どうすれば事業を伸ばせるか」まで考えることだと思います。

エンジニアやマーケターといった職種に関係なく、一人ひとりが事業づくりに関わってほしいですね。AIを活用してアイデアを素早くアウトプットし、ユーザーの反応や数字を見ながら改善を重ねていく。自分の専門領域だけに閉じず、事業をより良くしていく過程そのものを楽しめる方と一緒に働きたいです。

── 今後、組織や事業をどのように成長させていきたいですか。

吉本さん:これからさらに組織を大きくして、新しい事業にも積極的に挑戦していきたいです。仲間が増えることで、今までできなかったことにも取り組めるようになると思っています。

2030年に向けた目標も掲げているので、目指す事業の姿から逆算しながら、必要な仲間を迎えていきたいですね。

── 最後に、これからどんな仲間と、どんな会社をつくっていきたいですか。

伊藤さん:新しいことへの挑戦や、変化そのものを楽しめる方と一緒に働きたいですね。決められた役割の中だけで仕事をするのではなく、「これもやってみたい」と自分から動ける方は、ジャンボに合っていると思います。

そして、事業を成長させるだけではなく、働くメンバー自身が「ここで長く働きたい」と思える会社にしていきたいです。

仕事にも本気で向き合うし、遊ぶときにも本気で楽しむ。組織が大きくなっても、そんなジャンボらしさを残しながら、もっと面白い会社にしていきたいです。

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