全社員が採用に本気。採用チームが仕掛ける、高い熱量の保ちかた|Best Team of the Year GOLD:freee株式会社

ウォンテッドリー株式会社が主催する、年に一度の大型カンファレンス『FUZE』。こちらでは、毎年素晴らしい採用実績とWantedlyの運用実績を誇る企業をAWARDにて表彰しています。2021年のFUZEにて見事【Best Team of the Year GOLD】を受賞したのは、freee株式会社(以下、freee)の採用チームの皆さんでした。

2020年〜2021年の1年間でエンジニア、プロダクトマネージャー、ビジネス・セールス、そして新卒と様々なポジションの採用に成功。全体の20%をWantedly経由で採用することができたそうです。本記事ではfreeeの採用チームの皆さんに、これほど多くの職種を採用するに至るまでの具体的な採用施策や、社内を巻き込むために工夫していることを伺っていきます。

【登場人物】
・中途ビジネスリクルーター /田中うららさん
・中途エンジニアリクルーター /吉村美音さん
・新卒ビジネスリクルーター /今西純菜さん
・リクルーティング部 部長 /栗林由季さん

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入社直後から採用への熱量を伝える。freeeならではのオンボーディング

ーーまずはじめに、採用チームの皆さんの役割やチームの体制を教えて下さい。

田中さん(以下、田中):各領域につき、リクルーター1名と日程調整などをサポートするコーディネーター2〜3名で構成されています。領域は、中途採用のビジネス担当・エンジニア担当と、新卒採用のビジネス担当・エンジニア担当に分かれています。

吉村さん(以下、吉村):freeeでは、中途だけでも常時80ポジションを募集しており、年間で100名以上を採用しています。これだけの仲間を集めるのは採用チームだけでは難しいと思います。そのため、ダイレクトリクルーティングや面談等に現場メンバーにも協力してもらい、全社員一体となって採用活動を行っています。

ーー現場メンバーを巻き込むため、採用チームとして工夫していることはありますか?

栗林さん(以下、栗林):工夫している点は2つあります。まず1つ目は、「採用に対してどれだけ熱量を持っているか」を伝え続けることです。創業当初から、経営陣が採用への本気度を全メンバーに伝え続けてきたように、採用チームも新しく入社したメンバーに必ず伝えています。

例えば中途入社の研修内に採用チームのオンボーディング時間を設け、「我々の採用は本気です」と話すのも私たちならではかもしれません。新しくfreeeに加わった直後から、「自分の会社は仲間集めに本気なのだ」とインプットされていると思いますので、非常に協力的な姿勢のメンバーが多いです。

2つ目に、面接官のトレーニングを徹底しています。選考で面接官になるメンバーには「面接官 虎の巻」という研修に参加いただきます。「freeeの採用 = freeeのファンを作ること」と面接官に強く意識をしてもらい、面接のトレーニングと採用にかける想いを再度インプットしています。面接官になるマネージャーやメンバーは、面接の度に我が社の想いを再認識し、より採用への熱量が増していくしくみです。

面接官 虎の巻(抜粋)

ーーそれだけで数百名の社員を、熱量高く採用に巻き込むのは非常に大変なのでは?

吉村:上記に加え、経営会議の全社報告や事業部横断のMTGでも採用関連の発信をしています。具体的には、各部門の進捗に加えて、「このポジションで採用ができました」などの採用進捗が報告されています。経営陣から採用に対する重要度が高いという発信や各部門の進捗と同列に賞賛や情報共有がなされるため、全社で高い温度感を共有できています。

栗林:経営陣が採用にも本気だからこそ、高い熱量を維持できているのは同感です。採用に対する経営陣の熱い想いが既存メンバーに伝わり、新しく入社したメンバーへ熱量が伝播しているのが、全員で熱量高く採用が継続できている理由だと思います。

 

候補者にはfreeeのファンになってほしい。「マジ価値」に基づいた採用チームの取り組み

ーー採用にいかに本気かが伝わってきました。皆さんが採用活動でとくに意識されていることはありますか?

田中:採用活動は、会社のイメージ・ブランディングになると意識して取り組んでいます。候補者の方が選考中に良い体験をしていただくことで、仮にご縁がなくても、freeeのファンになっていただきたいと考えているからです。採用に携わるメンバーは「会社の顔」になりますので、選考中のコミュニケーションや与える印象については特に意識しています。

加えて、freeeには「マジ価値」という会社の価値基準があり、この価値基準を大切にしていただける方に入社していただくといったミッションを掲げています。採用における面接や選考でも「マジ価値」に基づいたカルチャー面を重視した会話をするようにしています。

ーー「価値基準」を意識した選考ができているか、どのように確認されているのでしょう

吉村:面接官への教育と面接評価のフィードバックから確認をしています。価値基準に基づいた行動が取れる方か?という観点で見極めや見出しを行えるよう研修を行い、面接の評価を書いてもらうようにして採用チームに共有してもらっています。

候補者にも面談を通じてfreeeの考え方を知ってもらいたいと、面接官にはそれぞれが自分の言葉で会社を語り“freeeの未来”を候補者へ伝えて頂くことをお願いしています。それぞれが語る違うエピソードから同じ方向を向いていることを伝えられるように、という意図ですが、候補者との採用面談でこちらの意図が伝わっているかどうかを確認しています。

また、採用チーム内でも各担当領域の採用成功事例を、毎週必ずチームミーティングにて共有するようにしています。どのような工夫が成果につながったのか個人で発表したり、他のメンバーの動きで良かった点を共有し褒め合ったりしています。

今西さん(以下、今西):この事例共有タイムは、採用チームミーティングの冒頭10~15分を使って実施しています。何でも良いので、良いと思えたアクションを出し合ったり、私たちのバリュー「マジ価値」に基づいた行動を自薦他薦を問わず書いて共有するんです。この時間はチームのアクションを振り返るだけではなく、「この行動が『マジ価値』なのだな」と各メンバーが認識できる時間でもあるので、非常に重要だと感じています。

ーー「採用=ファンづくり」として活動される中で、Wantedlyを使って具体的に取り組んでいることを教えて下さい

田中:Wantedlyのダイレクトスカウトは採用担当からではなく、なるべく現場メンバーやマネージャーから心を込めて送付するようにしています。近い業務をしている方からのメッセージのほうが、具体的なワードも盛り込めたり興味を抱いていただきやすいためです。また、Wantedlyは送付したメンバーの経歴やプロフィールも確認できるので、共通点があるメンバーが送ったほうが共感も得やすいと考えています。

吉村:とはいえ普段の業務で多忙なメンバーがダイレクトスカウトを行うのは非常に大変だと考えています。そのため、限られたリソースで効率よく取り組めるよう「スカウト大会」をオンラインで開催しています。

採用チームと現場メンバーとで集まり、「こんな人が入ってくれたら嬉しいね」などと話しながら、ターゲットのすり合わせや意見交換をしつつスカウトを送信しています。参加していただくことで現場メンバーを巻き込みやすくなっています。

ーーダイレクトスカウトの送付に際して、こだわっているポイントはありますか?

吉村:Wantedlyのユーザープロフィールには、履歴書では知ることができない情報がたくさんあります。FacebookやGitHubへのリンクなど、これまで何をしていたかのバックグラウンドはもちろん、「このさきやってみたいこと」いったユーザーの志向性まで見えるのが、普通の求人媒体とは違う点だと思っています。

例えば、若手エンジニアの場合、開発経験を文字にしたとき「あまり大したことはやっていません」と謙遜される候補者も多いんです。でも、Wantedlyであればその人が大学で何の研究をしてきたか、エンジニアとしてどんな自己研鑽を積んでいきたいかなどをプロフィールで読むことができるため、たくさんの情報から人柄が立体的に見えてくるので非常に助かっています。候補者の人柄までわかるので、やり取りもスムーズにできますし「〜な経験があるため、freeeでより成長していって欲しい」というオファーも出しやすいと感じます。

今西:趣味やこのさきやってみたいこと等、個性的な内容を載せている方が多いので、新卒採用でダイレクトスカウトを活用する際にもその部分に触れることが多いです。学生さん個人の色が出て「スカウトを送りやすい」と感じています。

具体的には、「あなたがプロフィールに記載している〜という点が、freeeに合ってると思いました」といった、個人にカスタマイズした文面をこだわって書くことで、高い返信率をキープすることができています。

 

採用は独りではなくチームで行うもの。Best Team of the Yearへの想い・感想は?

ーー過去にも4度の受賞経験があるfreeeさん。今回の受賞に対して、どのような想いを抱きましたか?

田中:この1年間、チームで頑張っていたことがBest Team of the Year GOLDという結果になり良かったと思います。賞をいただくために採用活動を頑張っているわけではありませんが、毎日の頑張りがこうして評価されることは嬉しいです。これからも引き続き、当たり前のことをただひたすら頑張り続けることができたらと思っています。

吉村:freeeの事例を、賞という形で評価していただき嬉しく思っています。採用の目的はうまく採用をすることではありません。私たちが「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを実現するために一緒に働きたい方にきちんとメッセージを届けることだと思っています。今後もこの目的のため、目の前の数字と向き合い、日々改善していきます。

今西:私が採用の仕事で最もワクワクするのは、実際に入社した方にお会いしたときです。直接お会いしたときに初めて、「私はこの方たちのために採用活動を行っていたんだな」と実感でき、非常にやりがいを感じています。今回、このような嬉しい賞をいただき光栄ですし、受賞後も変わらずfreeeの採用チームとして、更に良い採用活動ができるよう頑張っていきたいです。

栗林:私は採用とは、会社全体で取り組み、チームとして成果を出す取り組みだと信じてやってきました。採用は個人プレーで行うと考えている方や、「孤独を感じながら採用業務を行っています」というひとり人事の方にお会いする機会もありますが、やはり独りでは成し得ないものだと思うのです。freeeでは採用チームを中心に、経営陣や現場メンバー・マネージャーが一丸となって採用に取り組んでいます。そのため今回の「Best Team of the Year GOLD」を受賞でき非常に嬉しいです。ありがとうございました!

ーー社員全員の協力と熱量があってこその受賞。改めて、この度はおめでとうございました!

時代の変化に伴い、採用への考え方はアップデートしていく必要があります。
以下の記事では、これからの採用に必要な基本的な考え方や、採用のトレンドについてわかりやすくまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。

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