福利厚生の種類を一覧で紹介!具体例やおすすめの制度、企業が導入するときの注意点

福利厚生には多くの種類があり、手当や休暇など導入している制度は企業ごとに異なります。
自社で福利厚生の制度設計・導入している企業もあれば、福利厚生サービス代行会社を利用している企業もあるなど、導入形態や内容はさまざまです。

福利厚生の種類や内容を理解しておくと、働く側は就職活動や転職活動で会社を選ぶ際に役立ち、会社側は従業員満足度の向上を図る際に活用できます。

本記事では、福利厚生の種類やメリット、企業が導入する際の注意点、おすすめの福利厚生サービスを紹介します。

福利厚生とは

福利厚生とは、「給与や賞与以外で企業が従業員やその家族に対して提供する報酬やサービス」のことです。福利厚生にはさまざまな種類があり、通勤定期券代の支給や社員食堂・社宅の整備、各種手当や休暇制度の導入などが該当します。

企業のなかには、従業員の経済的負担の軽減やワークライフバランスの向上を目的として、福利厚生を充実させているケースが見られます。

以前は、企業が自社で福利厚生の制度を設計・導入するケースが一般的でしたが、福利厚生サービスの代行会社が登場したことなどもあり、企業が従業員に提供できる福利厚生の種類や内容が多様化しています。パッケージプランやカフェテリアプランなど、福利厚生サービスの代行会社が提供するものも含めると、非常に多くの種類の福利厚生が存在します。

【一覧】福利厚生の種類

福利厚生は「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類に分けられます。

法廷福利厚生は、法律で導入が義務付けられている制度になります。
一方、法廷外福利厚生は、法律上の義務はなく、企業ごとの状況に合わせて導入を判断していくことが必要です。

以下では、法定福利厚生と法定外福利厚生に該当する主な制度をそれぞれ一覧で紹介します。

法定福利厚生

法定内福利厚生の主な種類には以下のものが挙げられます。

  • 健康保険
  • 介護保険
  • 厚生年金保険
  • 雇用保険
  • 労災保険

健康保険・介護保険・厚生年金保険の3つは、一般的に「狭義の社会保険」と呼ばれるものです。「会社の社会保険」と言う場合、この3つをイメージする人も多いのではないでしょうか。

この3種類の社会保険は、「フルタイム労働者」と「労働時間がフルタイム労働者の3/4以上の労働者」に適用されます。2024年10月に社会保険の適用範囲が拡大された結果、従業員数51人以上の企業では「週所定労働時間が20時間以上」など一定の要件を満たす労働者も適用対象です。

雇用保険と労災保険を含めた5種類の社会保険は、一般的に「広義の社会保険」と呼ばれます。雇用保険の適用対象になるのは「1 週間の所定労働時間が 20 時間以上かつ 31日以上の雇用見込みがある労働者」です。労災保険はすべての労働者に適用されます。

以下では、法定福利厚生である5種類の社会保険制度と法定休暇制度について、内容や給付の種類・具体例を紹介します。

健康保険

健康保険は、業務外での病気やケガ、出産・死亡などを対象として給付が行われる公的医療保険です。健康保険があると、医療費がかかっても自己負担は原則3割で済み、医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度によって自己負担が軽減される仕組みです。また、病気で休職した際の「傷病手当金」、産休中の「出産手当金」、出産時の「出産育児一時金」など手厚い給付が特徴です。国民健康保険と異なり、扶養家族の保険料負担がない点も会社員ならではの大きなメリットです。

介護保険

介護保険は、介護が必要になったときに必要な給付を行い、介護に伴う経済的負担や介護をする家族の負担を軽減するための公的医療保険です。65歳以上の人は要支援・要介護状態になったときに、40~64歳の人は末期がんなど老化による病気が原因で要支援・要介護状態になったときに、給付やサービスを受けられます。

介護保険の給付・サービスは「介護給付」と「予防給付」の2種類に分けられ、要介護認定を受けた人が利用できるサービスが介護給付、要支援認定を受けた人が要介護状態になることを予防するために利用できるサービスが予防給付です。本人だけでなく、介護をする家族の経済的・精神的負担を支えるための重要な制度です。

厚生年金保険

厚生年金保険は、会社などに勤務している人が加入する公的年金制度です。老後を迎えて収入が減ったときや障害状態になったとき、亡くなって家族が遺されたときに生活に困らないように、厚生年金保険から年金や一時金が支給されます。

厚生年金保険のほか、障害厚生年金や遺族厚生年金があります。障害厚生年金の年金額は障害の程度によって変わり、年金ではなく一時金の支給対象となるケースもあります。

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が死亡したときに支給される年金です。配偶者や子どもなど、遺族厚生年金の支給対象になる家族の範囲は法律で決まっています。

雇用保険

雇用保険は、失業したときや再就職活動をするとき、育児・介護で仕事を休むときなどに、生活に困らないように必要な給付を行う制度です。所定の要件を満たせば、失業した場合でも基本手当を受け取ることができ、再就職活動をする際に厚生労働大臣指定の教育訓練を修了すれば、教育訓練経費の一部が支給されます。

60歳以降に賃金が大幅に下がった場合には高年齢雇用継続給付が支給され、育児・介護で休業する場合には原則として給料の67%の金額の給付金が支給されます。雇用保険は働く人をサポートし雇用を継続するための制度です。

労災保険

労災保険は、業務中および通勤中の労働者の負傷・疾病・障害または死亡に対して労働者やその遺族のために必要な給付を行う制度です。業務外の事由で医療費がかかる場合や仕事を休む場合には健康保険の対象ですが、業務中や通勤中の事由による場合は労災保険の対象です。

仕事を休む際は休業4日目から休業(補償)等給付が支給され、障害状態になったときや労働者が死亡して家族が遺されたときにも必要な給付が行われます。

法定休暇(年次有給休暇など)

福利厚生の休暇制度は「法定休暇」と「法定外休暇」の2種類に分けられます。

法定休暇とは法律で義務付けられている休暇制度、法定外休暇とは法律上の義務はなく企業が独自に導入する休暇制度です。法定休暇の具体例としては、「年次有給休暇」「生理休暇」「看護休暇」「介護休暇」があります。法定休暇は、正社員、パートタイム労働者などの区分に関係なく、一定の要件を満たした従業員に対して企業は年次有給休暇を与える必要があります。

勤続期間や勤務日数に応じて、最低限付与しなければいけない年次有給休暇の日数が法律で定められています。原則として1年間に最低でも5日、年次有給休暇の取得が必要です。

法定外福利厚生

法定外福利厚生の主な種類には以下のものが挙げられます。

  • 住宅系(住宅手当、社宅、家賃補助など)
  • 通勤系(通勤手当、ガソリン代補助など)
  • 休暇制度(リフレッシュ休暇やボランティア休暇など)
  • 食事系(社員食堂・フリードリンクなど)
  • 健康・医療系(健診費用補助など)
  • 扶養・子育て・介護関系(家族手当など)
  • 自己研鑽関係(資格取得費用補助など)
  • 働き方・職場環境系(フレックスタイム制など)
  • レクリエーション系(社内サークル・社員旅行など)
  • 財産形成系(企業年金・財形貯蓄など)
  • パッケージ型系(外部サービスなど)

法定外福利厚生は、法律上の導入義務はなく企業が独自に導入している制度です。同じ名称の制度やサービスでも、企業によって補助額が異なる場合や対象者を正社員に限るなど補助対象者の範囲が異なる場合があります。

時代の変化や従業員のニーズの多様化に合わせて、現在ではさまざまな種類の福利厚生が企業で導入されています。どのような法定外福利厚生があるのか、具体的な種類や内容を以下で見ていきましょう。

住宅系(住宅手当・社宅など)

住宅系の福利厚生は、従業員の居住費の負担軽減を目的とした制度です。

〈具体例〉

  • 住宅手当(家賃・住宅ローンの補助)
  • 社宅・社員寮・独身寮
  • 引越し費用の補助

2020年の国の調査によれば、住宅手当の導入企業の割合は47.2%です。従業員数300人以上の比較的規模の大きな企業では導入割合が6割を超える一方、中小企業では導入していない企業も多くなっています。

手当・補助の金額の計算方法や上限額は企業ごとに異なります。家賃補助であれば、月々の支給額が5,000円の企業もあれば1万円の企業もあるなど、さまざまです。家賃額に関わらず一定額を支給する企業が多いものの、家賃額に一定割合をかけた金額を支給する企業も見られます。

社宅・社員寮・独身寮は、社有の物件を利用する場合と会社が賃貸物件を借りて利用する場合、2種類のケースに分けられます。

出典:厚生労働省「令和2年就労条件総合調査 結果の概況

通勤系(通勤手当・ガソリン代補助など)

通勤系の福利厚生は、従業員の通勤に伴う負担軽減を目的とした制度です。

〈具体例〉

  • 通勤手当(通勤定期券代・交通費実費の支給)
  • マイカーで通勤する社員へのガソリン代補助
  • 駐輪場・駐車場の提供や利用料の補助
  • 社用車の貸与

通勤手当は代表的な福利厚生のひとつで、国の調査によれば9割以上の企業が導入しています。

ただし、通勤交通費を全額支給している企業割合はおよそ50%です。2社に1社は支給額に上限を定めています。福利厚生として通勤手当がある企業でも、通勤費の全額が補助されるとは限りません。

通勤定期券代を支給する企業や通勤交通費を実費精算する企業、在来線に加えて特急料金も補助対象になる企業など、その内容はさまざまです。

電車やバスで通勤する従業員への補助だけでなく、マイカー通勤者にガソリン代を補助したり、自転車通勤の従業員に駐輪場利用料を補助したりするケースも見られます。

企業によっては、休日に従業員がプライベートで社用車を利用できるように貸し出しを行っているケースもあり、このような社用車の貸与も福利厚生のひとつです。

出典:人事院「令和6年職種別民間給与実態調査の結果

休暇系(慶弔休暇・リフレッシュ休暇など)

法定外休暇は企業が独自に設ける休暇制度です。年次有給休暇などの法定休暇とは違い、企業が導入する法律上の義務はありません。従業員の家庭の事情への配慮や疲労回復・リフレッシュ、ワークライフバランス向上などを目的としています。

〈具体例〉

  • 慶弔休暇
  • リフレッシュ休暇
  • 結婚休暇・誕生日休暇・アニバーサリー休暇
  • ボランティア休暇

親族に不幸があって葬儀などの対応が必要な場合など、従業員の家庭の事情に配慮した休暇制度は一般的によく見られる制度です。ボランティア休暇のように、特定の目的のための休暇制度を導入している企業もあります。

休暇制度の種類や取得可能な日数、休暇を取った場合の有給・無給の扱いは企業ごとに異なります。有給扱いであればその日の分の給料が支払われますが、無給扱いであれば休暇を取得した日の給料は支払われません。

また、休みの日数は、休暇だけでなく休日の日数も関係します。2024年の国の調査によれば、完全週休2日制の企業は56.7%、夏季休暇や病気休暇など特別休暇制度がある企業割合は59.9%です。週休1日や週休3日など、週休制は企業ごとに異なります。

出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査の概況

食事系(社員食堂・フリードリンクなど)

食事系の福利厚生は、従業員の食費負担軽減や健康促進、コミュニケーション促進などの目的で活用される制度です。

〈具体例〉

  • 社員食堂の設置
  • 事務所へのケータリング、弁当の提供
  • 食事代の補助
  • 事務所内でのフリードリンクコーナーの設置

社員食堂で提供するメニューを充実させれば、従業員の健康促進になるだけでなく、昼休みなどに職場のメンバーと一緒に食事をする従業員が増えることで、コミュニケーションの促進にもつながります。

弁当の提供や食事代の補助などは、実質的な給与(現物給与)と見なされて所得税が課税されることがありますが、一定の要件に該当すれば非課税です。

具体的には、「①食費の半分以上を従業員が負担していること」と「②1ヶ月当たりの会社負担額が3,500円以下であること」の2つの要件を満たせば、所得税は課税されず、会社はその費用を福利厚生費として経費にできます。

健康・医療系(健診費用補助など)

健康・医療系の福利厚生は、従業員の健康の維持や促進を目的とした制度です。

〈具体例〉

  • 人間ドック費用、インフルエンザ予防接種費用の補助
  • カウンセラーの配置・相談窓口の設置
  • スポーツジムの利用料の補助

企業のなかには、法律で定められた健康診断の費用補助以外にも補助対象にしているケースが見られます。

法律上、企業が健康診断の費用を負担しなければいけないのは、「正社員などのフルタイム労働者」と「勤務時間がフルタイム労働者の4分の3以上である短時間労働者」です。

しかし、企業によっては、健康診断の費用補助の対象者の範囲を広げている場合や、人間ドック・インフルエンザ予防接種の費用なども企業負担にしている場合があります。

また、従業員が相談できるようにカウンセラーを配置したり、スポーツジムやフィットネスクラブの利用料を補助したりすることも、従業員の健康促進につながる福利厚生のひとつです。

病気やケガの予防、メンタルヘルス対策としても役立ち、従業員が心身ともに健康な状態で働けることで労働生産性の向上につながります。

扶養・子育て・介護系(家族手当など)

扶養・子育て・介護系の福利厚生は、家族がいる従業員の負担軽減を目的としています。経済的負担の軽減や育児・介護に伴う負担の軽減、仕事との両立を図るための制度です。

〈具体例〉

  • 家族手当、配偶者手当
  • 育児・介護のための短時間勤務制度の充実
  • 社内託児所の設置

家族手当は、配偶者や子どもなど家族がいる従業員に支給する手当です。支給対象となる家族の範囲や金額は企業ごとに異なります。

2024年の国の調査によれば、家族手当制度がある企業割合は74.5%、配偶者を対象とした家族手当制度がある企業割合は53.5%です。家族手当の支給対象になる配偶者に年収制限を設けている企業が多く、103万円や130万円を年収制限の基準にしているケースが多くなっています。

また、2025年に育児介護休業法が改正されるなど、子育て世代や家族の介護が必要な世代を支援する取り組みが国全体で進められるなか、個々の企業でも育児・介護が必要な従業員向けの取り組みを行っているケースがあります。

たとえば、看護休暇や介護休暇を法定を超える日数で取得できるようにしているケースです。育児・介護と仕事を両立できるように、短時間勤務制度を導入したり制度内容を充実させたりする企業も見られます。

出典:人事院「民間給与の実態(令和6年職種別民間給与実態調査の結果)

自己研鑽系(資格取得費用補助など)

自己研鑽系の福利厚生は、従業員のスキルアップを目的とした制度です。新たな知識やスキルを身に付ければ、従業員はキャリアプランの幅が広がり、修得した知識やスキルを日頃の業務で活かすことができます。

〈具体例〉

  • 資格取得費用の補助
  • 資格取得者への報奨金、資格手当の支給
  • セミナー受講料や書籍購入費用の補助
  • eラーニングシステムの提供

資格取得によるスキルアップを奨励する目的で、教材費や受験費用などを企業が補助するケースがあります。補助対象になる資格の種類は、業務上必要な資格や取得すると仕事で活かせる資格であることが一般的であり、業界や企業ごとにさまざまです。

また、資格取得後に報奨金や資格手当を支給するケースもあります。特に資格手当は、手当が毎月支給されれば給料がアップするため、従業員にとってはメリットを感じやすく、企業としては従業員のモチベーションアップ策として使いやすい福利厚生制度です。

費用を補助するケースのほか、従業員に学習・研鑽の機会を提供することを目的として、講師を招いてセミナーを開催したり、eラーニングシステムを提供したりするケースも見られます。

働き方・職場環境系(フレックスタイム制など)

働き方・職場環境系の福利厚生は、働きやすい勤務形態、職場環境を整備し、従業員のストレス軽減、労働生産性向上を目的とした制度です。企業業績や従業員定着率の向上につながります。

〈具体例〉

  • フレックスタイム制、在宅勤務制度の導入
  • ノー残業デーの導入

フレックスタイム制は、労働者が毎日の始業・終業時刻、労働時間を自ら決めることができる制度です。⽣活と業務との調和を図りながら効率的に働くことができます。

以前は、出社を前提とする勤務形態が一般的でしたが、最近では在宅勤務制度を導入している企業も増えつつあります。1ヶ月あたりの在宅勤務日数に上限があるなど、制度内容は企業ごとに異なりますが、在宅勤務であれば通勤時間がかからない点などがメリットです。

ノー残業デーを導入したり、国が実施している「プレミアムフライデー」の取り組みに合わせて月末金曜日に早帰りを推奨したりする事例も見られます。

レクリエーション系(社内サークル・社員旅行など)

レクリエーション系の福利厚生は、従業員のモチベーションアップやリフレッシュなどを目的とした制度です。

〈具体例〉

  • 社内でのサークル活動の実施、活動費用の補助
  • 社員旅行
  • 社内施設の整備

従業員のサークル活動や社員旅行などのイベントの費用を補助することで、社員はさまざまな活動に参加できるようになり、リフレッシュの機会として活用できます。

たとえば、一人では運動する気にならない場合でも、社内のサークル活動があると運動をするきっかけになるなど、リフレッシュ効果を期待できるでしょう。ジムをはじめとした社内施設を充実させている企業の事例も見られます。

また、クラブ活動や社員旅行など、社内イベントでは部署の垣根を超えて社員同士が交流できる点も特徴のひとつです。普段はあまり関わらない他部署の人と話すことで、社員同士の交流が促進されて風通しの良い職場環境が整います。

財産形成系(企業年金・財形貯蓄など)

財産形系の福利厚生は、老後の生活資金など従業員の資産形成を後押しすることを目的とした制度です。

〈具体例〉

  • 確定給付企業年金(DB)
  • 企業型確定拠出年金(企業型DC)
  • 財形貯蓄
  • 社内預金制度
  • 従業員持ち株制度

現在では個人がパソコンやスマホで投資をできるようになり、以前より資産運用が身近なものになった結果、資産運用や貯蓄など財産形成に興味を持つ人も少なくありません。財産形成に関する制度を企業が導入すれば、従業員の財産形成に関する選択肢の幅が広がります。

たとえば、企業型DCは企業が掛金を拠出して従業員が運用する年金制度で、老後に備えた資産形成が可能です。社内預金制度は一般的に利率が銀行預金より高いことが特徴で、2024年4月現在の利率の下限は年0.5%です。市中金利よりも高い利率が適用されれば利息をより多く受け取れるため、従業員にとって魅力的な福利厚生制度といえます。

パッケージ型系(外部サービスなど)

パッケージ型系の福利厚生は、福利厚生代行サービスが提供しているもので、複数の外部サービスを、ひとつのパッケージとして提供するサービスです。費用や内容に応じて様々なコースが用意されていることが一般的で、各企業の予算感にあわせてコースを選択できるようになっています。

パッケージ型のサービスのメリットは、年齢、趣味嗜好、場所を問わないため個別のニーズに沿って福利厚生を提供できる点です。例えば、テーマパークの割引チケットなどは、テーマパークが好きな人には利用されますが、そうでない人からすると利用しにくいものになります。価値観が多様化する時代においては、福利厚生もパーソナライズ化できるかどうかが重要になってくるのです。

▶︎月額280円(1人あたり)から導入可能なパッケージ型福利厚生サービスPerkとは?

福利厚生の充実で企業が得られるメリット

企業が福利厚生を充実させていくメリットは主に3つあります。

  • 優秀な人材の獲得・定着率アップ
  • 従業員満足度の向上
  • 労働生産性アップ

それぞれどのようなメリットなのか、以下で具体的な内容を見ていきましょう。

優秀な人材の獲得・定着率アップ

福利厚生の充実は企業の魅力を高め、他社との差別化や採用競争力の向上につながります。産業能率大学総合研究所が2024年に行った調査結果によれば、就職先を選ぶ際に重視した点で最も多かったのは福利厚生でした。アンケートは5つまで選べる複数選択形式で行われ、選択割合は福利厚生51.0%、業種48.1%、給与水準37.8%の順に高くなっています。

就職や転職をする際、企業を選ぶ基準として福利厚生を重視する人が増えているのが近年の傾向です。企業が福利厚生を充実させることは、人材獲得のための有効な手段となります。

また、福利厚生は定着率の向上にも寄与します。厚生労働省が2015年に実施した「今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業(平成27年度)の報告」によれば、「従業員と顧客満足度の両方を重視する企業」は「顧客満足度のみを重視する企業」に比べて、人材確保に関して「量(人数)・質ともに確保できている」と回答した企業割合が高いとの調査結果が示されました。これはつまり、従業員満足度を大事にしている企業は、定着率が高いということになります。

また、「魅力ある職場づくり」のための取り組みの実施期間が長い企業ほど、人材確保ができているという調査結果も示されています。福利厚生をはじめとした従業員向けの取り組みを行うことが、人材の獲得や定着率のアップにつながり企業にとってメリットになります。

出典:厚生労働省「今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業(平成27年度)の報告

従業員満足度の向上

企業が福利厚生を充実させれば、従業員を大切にしている姿勢が伝わります。従業員の企業に対する信頼が増して職場に対する帰属意識が強まり、業務に真剣・真摯に取り組むようになるなどの効果を期待できるでしょう。

従業員の満足度を考える際、参考になる理論のひとつが「ハーズバーグの二要因理論」です。ハーズバーグの二要因理論は、人が仕事をする際にどのような要因によって満足度が上がるのかを扱った理論で、業務における満足・不満足を引き起こす要因を「衛生要因」と「動機付け要因」の2種類に分けて考察しています。

ハーズバーグの二要因理論では、福利厚生は「ないと不満を生むもの」として衛生要因に位置づけられ、減点方式で捉えられています。そのため、従業員の満足度を向上させるためには、その土台となる福利厚生を整備・充実させることが重要なのです。

関連記事:サイバーエージェント x ウォンテッドリーに学ぶ『共感』を軸にした人事制度「挑戦と安心」を両立し、組織と個人の成長を促すには

労働生産性アップ

福利厚生が充実して従業員の健康が維持・促進され、ストレスを軽減することができれば、仕事に集中できるようになります。ワークライフバランスが向上し、メリハリをつけて仕事に取り組めるようになって労働生産性の向上を期待できるでしょう。

2017年の労働経済白書によれば、「企業の中期計画にワーク・ライフ・バランスに関する目標がある企業」では、そうでない企業に比べて労働生産性が高くなっています。

企業が売上を伸ばし、業績が好調な経営状態を維持したり事業を軌道に乗せて拡大させたりするには、従業員一人ひとりが能力を十分に発揮できる環境を整えることが欠かせません。

そのための方法のひとつが福利厚生の充実であり、働きやすい職場環境を整えることで、従業員がベストパフォーマンスを発揮できるようになります。

出典:厚生労働省「平成29年版 労働経済の分析 -イノベーションの促進とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた課題-

企業が福利厚生を整備・導入するときの注意点

福利厚生の導入時に気を付けなければいけないのが、「新しい制度を導入しても必ず効果を発揮するとは限らない」ということです。

事前の検討が不十分なまま企業が新たな福利厚生を導入すると、社員のニーズに合わず、かえって従業員から不満が出て従業員満足度が低下することになりかねません。

せっかく福利厚生を導入するのであれば、導入後に社員から喜ばれる制度にして、福利厚生のメリットをしっかりと活かしたいところです。

以下では、導入する福利厚生の種類や内容を検討する際に企業担当者がおさえておくべきポイント・注意点を紹介します。

福利厚生を導入する目的を明確にする

福利厚生は、導入する目的によって導入すべき制度の種類や内容が変わります。自社でどのような福利厚生制度を導入する必要があるのか、導入する目的を明確にしたうえで自社に適した制度を整備することが大切です。

新たな福利厚生を導入する目的や意義を明確にしないまま導入すると、導入しても効果を発揮せず、導入の手間やコストだけかかることになりかねません。

柔軟な働き方の推進や従業員の健康促進、従業員の経済的負担の軽減など、福利厚生を導入する目的は企業ごとにさまざまです。

どのような福利厚生制度があるのかを確認するため、他社の福利厚生について調査して参考にすることは重要ですが、実際に導入する制度を決める際は、目的を明確にして目的に合致した制度を選ぶようにしてください。

従業員満足度を上げるには公平な制度設計が重要

一部の従業員しか使えない制度は不公平な制度と捉えられ、従業員の不満が溜まる原因になります。福利厚生を導入して従業員満足度を上げるには、公平な制度設計にすることがポイントです。

そして、どのような制度であれば公平なのか、公平といえる基準は企業ごとに異なります。自社の状況に応じて福利厚生の内容を検討するようにしてください。

たとえば、社内の施設整備は、出社勤務が基本の企業であれば全社員が利用できるため公平な福利厚生制度です。しかし、リモートワークの社員が多い企業であれば、在宅勤務の人は社内の施設を利用する機会が少ないため、不公平な制度と受け取られる可能性があります。

▶︎地域・年齢・趣味嗜好問わず使える福利厚生Perkとは?

新制度の導入後に効果検証を実施して改善策を講じる

新しい福利厚生制度を導入する場合、最初からうまくいくとは限りません。従業員から不満が出ていないか、利用率が低くないか、制度導入後に確認して、問題や課題があれば改善策を講じることが大切です。

従業員から不満が出ている場合や利用率が低い場合は、その原因を突き止めるため、社内でアンケートを実施するなど従業員にヒアリングを行いましょう。改善策を講じてよりよい福利厚生制度にしていくことで、働きやすい職場環境づくり・従業員満足度向上を実現できます。

働き方や価値観の多様化、時代の変化に合わせて制度を検討する

働き方や価値観が多様化するなか、福利厚生のあり方も変化し、その内容や種類も多様化しています。福利厚生を導入して従業員満足度を上げるには、従業員のニーズに応える制度にすることが重要です。

新たな福利厚生の導入を検討する際は、まずは社会のトレンドや最新の福利厚生の動向、種類などを調査して、どのような制度があるのか把握するところから始めましょう。さまざまな種類の福利厚生制度があることが分かれば、自社により適した制度を見つけられる可能性が高まります。

また、どのような福利厚生を希望するか、従業員にアンケートを実施してニーズを把握する方法もおすすめです。

福利厚生は内製化と外部委託のどちらがおすすめ?

ここまで福利厚生の種類と導入のメリットなどについて解説してきました。実際に福利厚生を導入する方法には、内製化と外部委託の2種類の方法があります。以前は自社で制度設計・導入する内製化が一般的でしたが、現在では福利厚生サービスを提供する代行会社を利用する企業も少なくありません。

以下では内製化・外部委託それぞれのメリット・デメリットについて見ていきます。

自社運用のメリット・デメリット

福利厚生を自社で運用する場合、次のようなメリット・デメリットがあります。

〈メリット〉

  • 自社に適した福利厚生制度・独自の福利厚生制度を導入できる
  • 外注する場合とは違い外注費用はかからない

〈デメリット〉

  • 制度設計や運用を自社でやるため手間がかかる

福利厚生代行サービス会社を利用すると、代行会社が提供する種類のサービスしか従業員に提供できませんが、自社運用であれば独自の福利厚生制度を導入できる点がメリットです。自社で運用するため外注費用もかかりません。

しかし、自社運用の場合は、導入する福利厚生の種類や内容の検討、制度設計、運用まで全て社内で行うことになり、手間や時間がかかります。導入までに時間がかかって従業員のニーズにすぐに応えられないケースや、福利厚生の運用・管理に十分な人員を割くことができず内製化自体が難しいケースもあります。

福利厚生代行サービスのメリット・デメリット

福利厚生代行サービスを利用する場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。

〈メリット〉

  • 制度設計や運用の手間がかからない
  • 代行サービス会社が用意しているさまざまなサービス・制度を利用できる

〈デメリット〉

  • 自社運用する場合とは異なり外注費用がかかる

福利厚生代行サービスを利用すれば、代行会社が用意しているサービスを使えるため、自社でイチから制度設計する必要はありません。導入後の運用も代行会社に任せられるため、内製化する場合に比べて運用・管理の手間がかからずに済みます。パッケージプランやカフェテリアプランなど、代行サービス会社が用意しているさまざまなサービス・制度をまとめて導入できる点もメリットです。

ただし、代行会社に外注すれば費用がかかります。内製化する場合のように運用・管理に人材を割く必要がなくなるため人件費は削減できますが、外注費用がかかる点はデメリットです。

▶︎福利厚生Perkなら月額280円(1人あたり)から導入可能!詳細はこちら

まとめ

福利厚生にはどのような種類があるのか、法定福利厚生と法定外福利厚生のそれぞれについて主な制度を紹介しました。

企業が福利厚生を導入するときには、導入する目的を明確にしたうえで、働き方や価値観の多様化、時代の変化に合わせて制度を検討することがポイントです。福利厚生は、自社の状況を踏まえて導入する制度の種類や内容を決めるようにしましょう。

どのような制度がおすすめなのかは企業ごとに異なり、導入時の検討ポイントも大企業と中小企業では異なります。自社の状況を踏まえ、従業員のニーズに応える制度を導入することで、従業員満足度や労働生産性の向上、企業イメージ・ブランド価値の向上につながります。

ポイントを活用した高い利用率が魅力 福利厚生サービス「Perk」とは

Perkは、福利厚生のパッケージ型サービスです。コンビニ、大手ECサイト、飲食チェーン店、カラオケ、ジムなど、日常で利用できるお得なサービスが割引になったり、お買い物金額をポイントと交換することで、従業員の皆様の毎日をサポートします。

導入コストを抑えながら福利厚生を充実させられる点も魅力のひとつ。従業員1人あたり月額280円から、初期費用無料で導入が可能です。

「福利厚生を充実させて従業員満足度向上を図りたい」「福利厚生にかけるリソースをアウトソースしたい」など、福利厚生に関する悩みがある方は、社内のエンゲージメント向上施策としてPerkの導入をぜひご検討ください。日常的に使える “お得” を詰め込んだ福利厚生サービスPerkが、従業員満足度の向上や働きやすい職場環境づくりに役立ちます。

タイトルとURLをコピーしました