【職種別サンプルあり】採用要件の作り方を解説

採用活動を行うにあたり重要となる採用要件。

「採用要件という言葉は聞いたことがあるけれど、なぜ必要なのかわからない」「採用要件のつくり方がわからない」そんな方も多いと思います。

こちらの記事では、採用要件とは何か、その必要性や具体的なつくり方を解説しています。

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採用要件とは?

採用要件とは、採用すべき人材の能力・特性を定義したものであり、採用時の基準になるものです。人材要件と呼ばれることもあります。

採用活動を行う際には、どのような人材が欲しいのか、求める人材像を明確にして、採用要件を設定する必要があります。

採用要件を定義づけることで、「その人材を採用するかどうか」を感覚や主観ではなく、客観的な判断でできるようになり、厳格な選考を実現しやすくなるのです。

採用要件を定義すべき理由

なぜ採用要件を決める必要があるのでしょうか。そのメリットを確認してみましょう。

採用のミスマッチを防げる

採用要件を定義することは、ミスマッチを防ぎ、早期離職率を下げることにつながります。ミスマッチは、採用した人が期待外れだったのではなく、人材選考の基準が曖昧だったことが原因です。

選考の段階で候補者を正しく見極め、早期から活躍できる人材を探せるように、採用要件を明確にしましょう。

また、自社に適した採用要件を定義することで、欲しい層を逃してしまうことも防げます。詳しくは以下の記事で解説しています。

【参考】採用のミスマッチを防ぐためには|原因と有効な対策4選【事例つき】https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/mismatch/

採用のスピードが上がる

採用効率が高まることも、採用要件を定義するメリットです。基準が明確になっていることで、候補者の見極めがスムーズになるだけでなく、面接官同士の判断のブレを抑止する効果もあります。

公正な選考にすることで、基準が評価者によってブレることを減らし、欲しい人材の獲得を効率的に行えるようになります。

採用要件の作り方

採用要件のつくり方を確認してみましょう。

1.採用目的を明確にする

採用とは人材獲得が目的ではなく、事業課題を解決するための手段です。

事業目標を達成するために、どのような人材が何人必要なのか。事業計画をもとに自社のニーズを把握し、自社に適した採用要件をつくるようにしましょう。

また採用要件は、採用担当者がひとりでつくるものではなく、経営陣や他部署のメンバーも巻き込んで多角的な視点で整えていくことが大切です。

2.業務を洗い出す

担当部署へのヒアリングを行い、採用したいポジションの業務内容を洗い出します。

業務詳細を把握することで求める人材像が明らかになってくるので、必ず行いましょう。

また入社後すぐに担当してほしい業務と、将来的に依頼したい業務を分けてリスト化しておくと、採用要件を絞る際に役立ちます。

3.求めるスキル・経験を決める

スキルとは、訓練や経験を通して身につけた技能や知識を指します。資格などの証明が取れるものから、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなどの抽象的な概念スキルまでさまざまです。

一方経験とは、職種やポジションを指すことが多く、「〇〇職〇年」のように表現されることが一般的です。

しかし採用要件においては、実績を意識した内容に書き換えることをオススメします。たとえば、「ToC向けの事業開発、とくにマネジメント職で0→1の経験がある方」のように、できるだけ具体的に求める経験を書き出します。

4.要件をMUSTとWANTに分ける

具体的に求めるスキルや経験が明確になったら、優先順位付けをします。

まずは、3で書き出したスキルや経験をMUSTとWANTに分類します。MUSTは業務遂行にあたり最低限必要なスキルや経験、WANTは入社後に研修や業務を通して身に付けられると考えられるものです。

分類ができたら、優先順位をつけていきます。要件をすべて満たした候補者はなかなかいないため、何が大切なのかを絞っていくようにしましょう。

採用要件でカルチャーフィットを大切にするべき理由

ここまで、求める経験とスキルを中心に採用要件を定義づける手順を説明してきました。実は、もうひとつ忘れてはならない要件があります。

それは「カルチャーフィット」です。カルチャーフィットとは、「企業文化と個人の価値観のマッチ」のことを指します。

採用要件定義は、業務遂行に必要なスキルや経験を単に言語化すれば良いのではなく、自社が大切にしている価値や風土などに共感し、チームの一員として活躍できる人材かどうかの視点も大切です。

事業やプロダクトへの共感が薄いと、働く動機は自然と弱くなり、定着も期待できません。また、価値観が合わないために周囲とのズレが起こりやすく、人間関係のトラブルにつながりやすくなります。

退職理由の上位にランクインしている「人間関係が合わない」や「社風や風土が合わない」という回答は、まさにカルチャーフィットしなかったと言えるのです。

カルチャーフィットする人材を獲得することは、退職リスクを下げ、採用コストを抑えることにもつながります。

自社ならではの特徴として、働く上での価値観についても、言語化しておきましょう。

【参考】カルチャーフィットとは?メリット・活用手順・事例を紹介https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/culture_fit/

採用要件を作る際の注意点

要件を増やしすぎない

細かすぎる採用要件は、採用活動を鈍化させる原因になります。求めるスキル・経験を大量に詰め込むことで、対象者を狭めてしまい、なかなか採用できない結果に陥ってしまいます。

理想像からやや離れた候補者でも入社後に期待以上の活躍を見せることもあるため、採用要件には「絞りすぎない」という意識も必要です。

また適した数の採用要件に整えることで、選考を担当する面接官の負担を減らす効果もあります。

PDCAを回して採用要件を最適化する

採用要件は一度設定して終わりではなく、効果検証していく必要があります。

採用要件の定義後に採用された人材が、自社にフィットするかを確認することで、その採用要件でこの先も採用を続けていいのかを判断します。

この作業を繰り返すことで採用要件の精度が上がり、採用を成功させるノウハウも蓄積されていくのです。

【職種別】採用要件の具体例

それでは、職種別に採用要件の具体例を見てみましょう。

エンジニア

エンジニアの要件定義をする場合、「Rubyでの実務経験3年以上」のように、言語+経験年数で条件を設定してしまいがちですが、これはあまりオススメしません。

なぜならば、エンジニアは経験年数では実力を測りづらいからです。既存ソースのコピペを繰り返していた人と、短期間でもサービスの企画・開発からリリースまでの経験を持つ人であれば、後者の方が期待が持てます。

「CRMなど何らかのシステム構築の経験がある、コーディング経験がある(JavaScript,Java,etc)、SQL,関数などデータ分析に活かせるスキルがある」のように、具体的なスキルや業務経験をベースに考えるようにしましょう。

参考募集記事:『知的好奇心を活かす仕事。Wantedlyのビジネス基盤を共に創りませんか?/Wantedly』

▼具体的な業務内容
・SFAやCRMをはじめとするSaaSツール間のインテグレーション構築
・新たなシステム導入や既存システムの改善、リプレイス
・他部門と連携したオペレーションの構築と改善

▼必須スキル(MUST)
・ロジカルシンキングが得意
・知的好奇心旺盛で、「なぜ?」を考えることが好き
・定量的なデータ、仮説に基づいてビジネスを俯瞰してみたい

▼歓迎スキル(WANT)
・CRMなど何らかのシステム構築の経験がある
・コーディング経験がある(JavaScript,Java,etc)
・SQL,関数などデータ分析に活かせるスキルがある

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営業

営業職の要件定義をする際は、次の4点を明確にした上で必要なスキル・経験を設定しましょう。

・対象顧客:法人(ToB)、個人(ToC)
・営業形態:メーカー営業、商社営業、代理店営業
・営業手法:新規開拓、ルート営業、
・営業ポジション:インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス

近年、営業の分業化が進んでいるため、営業職と言っても、企業によって与えられている役割に差があります。採用ポジションを明確にし、自社で期待する役割をしっかり言語化するようにしましょう。

参考募集記事:『新時代のスタンダードをつくる。組織の成長を加速させるインサイドセールス募集/Wantedly』

▼具体的な業務内容
顧客と最初の接点を持つ、インサイドセールス
・顧客への架電やメールによるアプローチ
・ご契約に至るまでのセールスメンバーとの情報連携
・活動のデータ分析、課題設定および改善施策の実行

▼求める人材像
・法人営業のご経験がある方
・走りながら考え、小さなPDCAをまわすのが得意な方
・自身の原体験や業界経験から、仕事やキャリアのあり方について意見を持っている方
・セールスの業務や仕組みを構造化し、業務改善に挑戦してみたい方

▼歓迎条件
・人材業界の知識、就業経験がある方
・採用に関する知識、ご経験がある方
・IT、Web業界やテクノロジー業界に知見がある/興味を持っている方

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マーケティング

業務に必須な技術アセットや経験を洗い出し、どのような企業で、どのような仕事を何年位経験している人材が適しているのか、掘り下げていきましょう。

将来的に任せたい業務内容に必要なスキルや、既存メンバーをカバーできるスキルなども含めて具体化することをオススメします。

参考募集記事:『Wantedlyの世界観を広める!マーケティングマネージャー募集/Wantedly』

▼具体的な業務内容
・事業部をまたいだマーケティング施策の立案
・認知から獲得まで、整合性を担保したマーケティング施策の執行
・2-3年先を見据えたマーケティング予算、人的リソースの配分

▼求める人物像
・ミッションに共感し、プロダクトの良さを世の中に広めたいと思える人
・マーケティングの観点から事業部・全社レベルの意思決定に携わりたい人

▼求める経験(MUST)
・事業や売上に責任を持ち、グロースさせた経験
・BtoBマーケティング組織でのマネジメント経験

▼歓迎条件(WANT)
・SaaSプロダクトでのマーケティング経験
・顧客LTVまでを加味したマーケティング予算のプランニング経験

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採用要件を定めた後にやるべき3つのアクション

採用要件は定義して終わりではありません。作成した採用要件をもとに、次の3点を行うことではじめて採用活動の精度を高められます。

1.面接評価シートのブラッシュアップ

採用要件を定義する最大の目的は、ミスマッチを防いで公正な採用選考を行うためです。面接官による評価のバラつき・主観による評価を防げるよう、採用要件をもとに面接評価シートを作成・改善しましょう。

面接評価シートを作成する際のポイントは、「採用要件の優先順位をつけること」と「評価基準を細かく言語化すること」です。面接評価シートの作り方・テンプレートはこちらで解説していますので、ぜひあわせてご確認ください。

【参考】面接評価シートの作り方とポイント|新卒・中途別の無料サンプルつき
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/interview_sheet/

2.採用媒体の見直し

自社の採用要件を満たす人材(ペルソナ)に対して効率よくアプローチできているか、採用媒体を見直してみましょう。

とくに、求人広告・人材紹介・ダイレクトリクルーティングは、媒体によって登録者の属性が大きく異なります。ペルソナがもっとも多く登録している媒体を選び、費用対効果を高められるようにしましょう。

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3.求人広告・スカウト文面の改善

採用要件を作成したことで、ペルソナの価値観・特性などの解像度が高まったはずです。そこで現状の求人広告・スカウト文面を確認し、ペルソナの心に刺さる内容になっているか見直してみましょう。

どんな求人だったら魅力的に感じるか、どのようにスカウトされたら嬉しいかなど、ペルソナの立場になって考えるのがポイントです。また、採用要件をもとに応募条件の書き方を見直せば、自社にマッチしない人材からの応募が減り、選考効率化につながるでしょう。

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採用要件を定めて採用成功した事例3選

最後に、採用要件を定めたことで採用成功した3社の事例を紹介します。ぜひ各社の取り組みを参考にしてみてください。

1.株式会社アンドパッド

株式会社アンドパッドは、クラウド型建設プロジェクト管理アプリ「ANDPAD」を提供するスタートアップ企業です。採用要件を明確にしたことで、リファラル採用に成功しています。

リファラル採用の目的は、ハイレイヤー層の獲得。そこで、ハイレイヤー層がいるであろう企業出身の社員や、SaaS界隈で影響力の強い社員の協力を仰ぎ、採用要件を明確にしていきました。

その結果、リファラル経由で選考に進んだ候補者のうち90%が内定承諾。非常に質が高く、効率のよい採用ができています。

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2.株式会社TBM

株式会社TBMは、プラスチックや紙の代替となる革新的新素材「LIMEX」を開発・製造・販売するスタートアップ企業です。採用を経営課題として捉え、各部署が密にコミュニケーションを取り合うことで採用成功を続けています。

同社の採用要件は、スキルだけでなく価値観も重視。企業理念への共感に加え、「5つのValues」に当てはまる人材を採用するようにしています。

また、採用要件にマッチする人材かどうか正しく見極められるよう、面接官のトレーニングも実施しています。

【参考】理念への共感をエンジンに。躍進する組織の「変わるニーズと変わらない価値観」https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_nur2/

3.株式会社ココナラ

株式会社ココナラは、スキルシェアサービスを展開する急成長ベンチャー企業です。前述の株式会社TBMと同様に「価値観」の採用要件を定めたことで、カルチャーフィットした人材の採用に成功しています。

たとえば、ダイレクトリクルーティングでは、「今後何をしたいのか」という候補者のWILLが、自社のミッションとマッチしているかどうかを重視。面接では、「人生のターニングポイントにおける選択基準」を聞くことで、カルチャーフィットするかどうかを判断しています。

また、自社のバリューがイラストで示された「カルチャーブック」を候補者に配布することで、入社後のミスマッチを防いでいます。

【参考】ココナラが語る、組織が急成長してもぶれないカルチャーを築く方法|共感採用はなぜ必要か
https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/eventreport_20210803/

まとめ

採用要件をつくる際、まずは「自社の人材活用の現状」を知ることが大切です。

次に「目標となる理想の状態」を明確にし、どのような人材を獲得すれば、それらが叶うのかを考えていきましょう。

売り手市場と言われる採用難の現在、一般的な優秀層を狙っていては、なかなか採用ができなかったり、ミスマッチや早期離職のループから抜け出せなかったりします。

採用要件として自社にとって本当に必要な人材を定義することは、人材獲得競争を勝ち抜くために不可欠と言えます。

あいまいな採用要件を見直し、優先順位をつけて定義づけすることで、より効率的でミスマッチの少ない採用活動ができるようになるでしょう。

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