組織開発や人材育成という正解のない領域において、私たちはどう立ち回るべきなのか。 今回は代表に、過去の「泥臭い」エピソードから、求める人物像、そしてアンドアが大切にしている「働く人の幸せ」について、飾らない本音を語ってもらいました。
「やったことがない」からこそ「やります」と言う。泥臭く乗り越えた4000人規模のプロジェクト
——これまでのキャリアの中で、一番「泥臭く動いた」エピソードを教えてください。
一番印象に残っているのは、大阪での4000人規模の組織開発案件ですね。 現場は「離職が止まらない」「やりがいがない」「元気がない」という危機的な状況でした。
発端は、私が自ら「組織開発やりましょう」と言っちゃったことなんです。実は当時、そんな大規模な組織開発なんてやったことがありませんでした。経営層からは「次からはないぞ(失敗は許されないぞ)」とプレッシャーをかけられましたが、逆に「ぎゃふんと言わせてやる」と火がつきました。
クライアント企業の社員が本当に期待していること、でも口に出せないでいることに気づける場を作ろうと決め、チームで45店舗すべてを回ってインタビューを実施しました。
この組織開発プロジェクトのリーダーとして振る舞わなければならない重圧と、自分にはまだスキルが足りない部分があるという現実。
この両方を抱えながらプロジェクトを動かしていくことは簡単なことではなかったですが、「後悔したくないからやり切ろう」の一心で現場に飛び込み続け、オフレコの本音をたくさん引き出すことができました。
——チームで45店舗回るなんて、たしかに泥臭いですね。堀井さんは、なぜ「やったことがないこと」でも「やります」「できます」と言えるのですか?
答えはシンプルで、「できません」と言いたくないからです。何事もやってみないとわからない。理屈だけ並べて「ああ、そうですか」で終わるような仕事はしたくないんです。
戦略か、執念か。いつのフェーズでも「行動」が勝る理由
——ビジネスにおいて「頭の良さ(戦略)」と「行動力(執念)」、あえて選ぶならどちらが重要ですか?
いつのフェーズでも、圧倒的に「行動」です。
「やってみてダメだった」「やってみたらヤバかった」という経験こそが、最も貴重なデータになります。世間で言われている理屈をインプットするのと、自分で行動して得た一次データ、どちらが役立つかといえば絶対に後者です。
ただし、「仮説のある行動」であることが大前提です。思いつきで動かれては困りますが、「こういう仮説があるから、こう動いてみました」という失敗は大歓迎。「人が死なない範囲なら、勝手にやってOK」だと思っています。
——「行動」を重んじる一方で、気をつけておくべきことはありますか?
研修で人が死ぬことはありませんが、働いている人の「時間」は有限です。言うなれば、命を削っている時間でもある。だから「研修をやってみたけれど、何も変わりませんでした」は絶対に許されません。
相手のリソースを無限に使えるわけではない。お客様が汗水流して稼いだお金を、どこに投資するか選んでくれたという「思いやりや想像力」は絶対に無くしてはいけません。
営業でも、「言われていないので行動しようがありません」という人はうちでは厳しいですね。お客様の立場に立って「こういう情報を求めているだろうな」と仮説を立て、勝手に資料をまとめて送っちゃうような前のめりな姿勢。
そして、たとえそれが滑ったとしても、その失敗を含めて明るく対話できる人がアンドアには合っています。
予想外の「大化け」をする人の共通点とは
——過去に「予想外の大化けをしたメンバー」はどんな人でしたか?
過去に一緒に働いた人で、大化けする人には、明確な共通要素が2つあります。
- ① “意図せず”リーダーになった経験がある
本人はその気がなくても、周りからリーダーに推される人には素質があります。そういう人は「肝が据わっている」し「声が大きい(本質を突く)」。
他の意見に流されず「でも」「そもそも」と言えますし、「失敗したらどうしよう」ではなく「失敗するかどうか、やらなきゃわからないじゃん」と腹を括れるんです。 - ② 失敗を「悔しがる」ことができる
「しょうがないよね」と外的な要因(環境や他人のせい)にして折り合いをつけるのではなく、「自分があの時もっとこうすればよかった」と自分に対して怒り、悔しがれる人は必ず伸びます。
——逆に、「優秀だけれどうちには合わなかった」というケースはどこで掛け違いが起きましたか?
ズバリ、「自分の評価ばかりを気にしている人」です。
「提案書でお客様が喜んでくれました! 僕、頑張りましたよね!」「ボーナス出ますよね!?」というように、自分の取り分ばかり気にする人は伸び悩みます。
仕事の中には、どうしても自己犠牲というか、自分の中で折り合いがつかないような時間を過ごさなければならない瞬間があります。その時に「なんで自分がやらなきゃいけないの?」となってしまう、「私を見て!」「褒めて!」というタイプは、うちの組織とは相性が悪いです。
「陰の努力を察して認めてくれないと頑張れません」というスタンスでは、この仕事は務まりません。
——圧倒的な行動量で泥臭く現場と向き合うからこそ見えてくる、「伸びる人」と「合わない人」の明確な違い。アンドアという環境で求められるリアルなマインドセットが伝わってきました。
続く【後編】では、代表がなぜメンバーに「高いハードル(無茶ぶり)」を課すのか、その真意に迫ります。さらに、「人は不完全だからこそ面白い」と語る、アンドアの根幹にある『働く人の幸せ』の形について深く切り込んでいきます。後編もぜひお楽しみに!