人材募集を開始しても「応募が集まらない」「自社に合う人材からの反応がない」という悩みは、多くの採用担当者が直面する課題です。これらの問題の多くは、募集手法の選択ミスだけでなく、その前段階にある設計や伝え方に原因があります。
本記事では、人材募集を成功させるための具体的なコツと実践的なステップを詳しく解説します。手法の選び方や、よくある失敗の原因も整理しましたので、現在の採用活動を改善する指針としてご活用ください。
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人材募集がうまくいかない3つの共通原因
募集活動が空まわりしている場合、まずは以下の3つのいずれかに該当していないか確認が必要です。
求める人物像が曖昧でターゲットがズレている
「優秀な人なら誰でも」といった曖昧なターゲット設定では、求人原稿のメッセージがぼやけてしまいます。ターゲットが不明確だと、求職者は「自分のことだ」と感じられず、結果として応募を見送る要因になります。
自社の魅力が「条件面(給与や福利厚生など)」に偏っている
給与や福利厚生などの条件面は重要ですが、それだけで訴求すると、他社との条件競争になりがちです。より良い条件の企業が現れた際に比較で負けてしまうだけでなく、会社のビジョンや仕事内容に魅力を感じていない層が集まりやすくなるリスクがあります。
手法とターゲットのミスマッチ(届けたい層に届いていない)
どれだけ優れた求人原稿を作成しても、ターゲットが利用していない媒体に掲載していては成果は出ません。職種や年齢層、居住地域によって最適な媒体や手法は異なるため、属性に合わせた選定が欠かせません。
人材募集を成功させるための具体的なコツと実践ステップ
人材募集の成果を最大化させるために、以下の5つの手順に沿って設計を見直しましょう。
| 1.適切な採用要件と採用ペルソナの設計 2.「共感」を前提とした自社の魅力の言語化 3.ターゲット層の行動特性に合わせて手法や媒体を選定 4.候補者の心を動かす求人票のテクニカルライティング 5.候補者に合わせた採用プロセスのカスタマイズ |
1.適切な採用要件と採用ペルソナの設計
まずは現場のニーズをヒアリングし、必須スキル(MUST)と歓迎スキル(WANT)を明確に分けます。その上で、その人物が「どのような価値観を持ち、どのようなキャリアを歩みたいと考えているか」というペルソナまで落とし込みます。人物像を具体化することで、伝えるべきメッセージの軸が定まります。
【関連記事】採用ペルソナとは
2.「共感」を前提とした自社の魅力の言語化
求職者が自社を選ぶ「納得感のある理由」を作ります。事業のパーパス(存在意義)や、現在直面している課題、共に働くメンバーの雰囲気など、条件面以外の魅力を言語化しましょう。会社の内実を率直に伝えることが、志向性の近い人材との出会いに繋がります。
3.ターゲット層の行動特性に合わせて手法や媒体を選定
設計したペルソナが普段どのような情報収集を行っているかを検討します。SNSを頻繁に利用する層ならSNS広告、専門スキルの高い層ならダイレクトリクルーティングや特化型媒体など、ターゲットの行動範囲に合わせた入り口を用意することが重要です。
4.候補者の心を動かす求人票のテクニカルライティング
求人票は「事実の羅列」ではなく「ターゲットへの手紙」と考え作成します。抽象的な表現を避け、入社後の1日の流れや任せたい役割を具体的に描写してください。ペルソナが抱いている悩みや期待に寄り添った言葉選びが、応募への最後の一押しとなります。
5.候補者に合わせた採用プロセスのカスタマイズ
一律の選考フローに当てはめるのではなく、候補者の状況に合わせてプロセスを調整します。例えば、転職意欲がまだ低い層にはいきなり面接を行わず「カジュアル面談」から開始するなど、心理的なハードルを下げる工夫が有効です。
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代表的な人材募集方法10選
まずはじめに、10種類の求人方法を紹介します。それぞれの特徴を一覧にしていますので、自社にとってどの求人方法が適しているか、比較してみましょう
| コスト | 工数 | |
|---|---|---|
| ダイレクトリクルーティング | 有料 | 小 |
| 自社サイト | 無料 | 高 |
| SNS採用 | 無料 | 高 |
| リファラル採用 | 無料 | 高 |
| アルムナイ採用 | 無料 | 高 |
| 求人広告 | 無料 | 中 |
| 検索エンジン | 無料 | 中 |
| 人材紹介 | 有料 | 小 |
| 人材派遣 | 有料 | 小 |
| ハローワーク | 無料 | 小 |
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1.ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業自ら直接スカウトをして人材応募を喚起する「攻めの採用方法」です。従来の「募集を公開して応募がくるのを待つ」採用手法と異なり、候補者が応募してくるのを待たずに動く「攻めの採用」手法とも呼ばれています。
【関連記事】ダイレクトリクルーティングとは
メリット
・転職を検討していない潜在層にもアプローチが可能
・採用要件を満たす人材にピンポイントでアプローチできる
・活用次第で採用単価を抑えられる
デメリット
・スカウト対象の選定や、文面作成などの運用工数がかかる
・効果的なスカウト文の作成など、運用難易度が比較的高い
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2.自社サイト
自社サイトは、自社が保有するホームページやメディアに求人を載せる方法です。既に自社サイトを保有している場合、無料かつ自由なデザインで掲載できるのが強みです。日頃から多くの人の目に触れるサイトであれば、十分に募集が集まるでしょう。
【関連記事】採用オウンドメディアとは
メリット
・求人情報だけでなく、自社の魅力を採用広報として発信できる
・自社理解を深めた応募が期待できるので、採用のマッチング度が高い
デメリット
・サイトの立ち上げやコンテンツ制作を外注する場合は、コストがかかる
・認知される取り組みと継続運用が必要
・即効性はあまりなく、運用の評価が難しい
3.SNS採用
SNS採用は、Twitter・Instagram・FacebookなどのSNSを用いて求人を掲載する方法です。
アカウントの取得は無料のため、募集までのコストがかからないのが魅力です。
投稿する記事(募集)が多数の人に拡散されれば、多くの応募も期待できるでしょう。
【関連記事】SNS採用とは
メリット
・拡散力があり、リーチできる人数が多い
・リアルな情報や魅力を発信しやすい
・低コストで運用できる
デメリット
・ターゲットを絞った訴求が難しいため、マッチング度の低い応募が増える
・情報が埋もれるのを防ぐため、こまめな情報更新が必要となり、工数がかかる
SNS採用の詳細は以下の記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
4.リファラル採用
リファラル採用は、社員の友人・知人を紹介してもらって採用に繋げる方法です。企業理念に理解があり、仕事内容をよく知る社員がリクルーターになることで、親和性の高い人材採用の確率が上がります。
紹介してくれた社員に一定のインセンティブを支給する報酬制度を導入する企業も増えています。
【関連記事】リファラル採用とは
メリット
・転職市場には出ていない、転職潜在層に直接アプローチすることが可能
・社員が「この人となら一緒に働きたい」と思える人を紹介してくれるため、ミスマッチが少ない
デメリット
・紹介した社員・紹介された応募者の人間関係に配慮が必要
・社員による採用活動への協力が必須であり、社内告知や動機付けの施策が必要
・個別での紹介に頼るため、急ぎの採用や大量採用には向かない
5.アルムナイ採用
退職者を再雇用することを、アルムナイ採用と言います。最大の特徴は、自社理念や目標を理解した社員が戻ってくるため、即戦力人材をミスマッチなく採用できる点です。
【関連記事】アルムナイ採用とは
メリット
・研修など人材育成のコストを大幅に削減できる
・他社でスキルや経験値を高めている可能性が高く、即戦力として期待できる
・退職者がまた働きたいと思える企業として、自社のイメージアップに繋がる
デメリット
・既存社員から不満が出にくい評価・賃金制度の再考が必要
・在籍社員の退職へのハードルが下がるリスクがある
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6.求人広告
求人広告とは、企業の求人情報を掲載し、求職者を集める媒体のことです。折込チラシや紙媒体からはじまった求人広告ですが、最近ではWebサイトでの求人広告が主流となりつつあります。
無料から有料までさまざまな求人広告が存在していますが、最近では先に報酬を払わず採用に成功してから費用を払う成果報酬型や、月額利用で継続的に費用を払うモデルなど、さまざまな料金形態の求人広告が誕生しています。
メリット
・数十万〜数百万人の求職者へリーチできるため、母集団形成しやすい
・自社の採用計画に合った料金形態サービスを選ぶことで、採用単価を下げることが可能
デメリット
・上位プランを利用しないと掲載順位があがらず、応募が集まらない可能性がある
・先行投資型の求人広告は、採用数が0人でも掲載料金を支払う必要がある
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7.求人検索エンジン
求人検索エンジンは、さまざまな求人サイトの求人広告を横断的に検索表示してくれます。無料の性質上、利用企業が多く、掲載しても情報がすぐに埋もれてしまうのが難点です。
サービスによっては、検索上位に掲載するための有料プランが用意されています。
メリット
・露出回数が増えて求職者の目に留まりやすい
・求人検索エンジンと提携している求人サイトに情報を掲載することで、応募経路が複数になる
デメリット
・新規求人数が多いため、無料掲載分は埋もれてしまう
・運用型広告なので、継続的な求人の編集が必要
8.人材紹介
人材紹介とは、クライアント企業からの要望を受け、就職・転職に適した人材を紹介するサービスです。採用が完了した時点で企業側に成果報酬が発生するビジネスモデルを採用しており、原則求職者から斡旋料を徴収することはありません。
メリット
・採用にかける人的コストを削減できる
・初期コストがかからない
デメリット
・成功報酬は求職者の理想年収の30~35%が相場であり、採用コストが高め
・認知度や実績が少ない企業や、好条件提示ができないケースは、紹介してもらいにくい
人材紹介の詳細は以下の記事で解説していますので、ぜひご確認ください。
9.人材派遣
人材派遣とは、派遣会社が雇用している社員を、企業に派遣して仕事に従事してもらう雇用形態を指します。必要な人材を素早く効果的に確保できるため、急な欠員や、業務の繁忙期などに利用する企業が多いです。
メリット
・固定費となる人件費を変動費化できる
・専門性の高い人材確保ができ、効率的に業務を進めることが可能
・定型業務を派遣社員に任せることで、自社社員をコア業務に集中させられる
デメリット
・業務と就業時間に制限がある
・社外リソースのため、自社社員と比べると帰属意識が低くなる
10.ハローワーク
ハローワークとは、厚生労働省が全国500カ所以上に設置する公共職業安定所のことです。
メリット
・長期間・複数回出稿しても料金が一切かからない
・全国各地にあるため地域密着の募集がしやすく、応募が集まりやすい
デメリット
・定型フォーマットの通りにしか求人票が作成できないため、自社の魅力を訴求しにくい
・応募する側の条件や制限が厳しくないため、求める人材像とは異なる応募が増える
・初回の求人公開は、ハローワークに出向く必要がある
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自社に適した人材募集方法の選び方

求人方法の選定は、採用の成否を大きく左右します。採用課題別のオススメ求人方法を確認してみましょう。
専門性の高い職種に適した求人方法
争奪戦となっているエンジニアや、そもそもの母数が少ないPdM・COOなど採用難易度の高いポジション採用に適しているのは、次の求人方法です。
・ダイレクトリクルーティング
特化型のダイレクトリクルーティングサービスを利用するとさらに効果的です。
・リファラル採用
採用ポジションと同じスキルや経験を持つ自社社員を中心にリファラル紹介採用を強化しましょう。
・求人広告
各求人広告のアクティブ登録者の職種を確認してサービスを選定すると良いでしょう。
・人材紹介
採用が決まるまでは無料なので、まずは人材紹介会社に相談してみるのも手です。
急募に適した求人方法
できるだけ早く採用ポジションを埋めたい場合は、次の方法がオススメです。
・ダイレクトリクルーティング
自社にスカウト運用ノウハウがない場合は、代行会社を利用しても良いでしょう。
・人材派遣
職種にもよりますが、人材派遣を利用すれば必要なスキルを持つ人材をすぐに確保できます。
コスト削減に適した求人方法
コストコントロールが容易な求人方法は、次の5つです。
・ダイレクトリクルーティング
サービスによって料金形態が異なるため、自社の予算や採用人数・期間を考慮した上で、適切なサービスを選びましょう。
・自社サイト
立ち上げをアウトソースした場合はコストがかかりますが、自社のファン化を促すツールとしては運用し続ける価値があります。
・SNS採用
情報拡散から候補者へのアプローチまで無料で行えます。ただし、持続運用には人的コストがかかります。
・リファラル採用
報酬制度を設けたとしても、人材紹介と比べると安価であると言えます。
・アルムナイ採用
従業員エンゲージメントの高い企業であれば、求人コストをかけずに再雇用ができるでしょう。
工数削減に適した求人方法
採用活動に割く人的リソースがない場合は、人材紹介を利用しましょう。
求人要件の解像度を高め、市場に合った条件提示ができれば、あとは欲しい人材の紹介を待つだけです。
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人材募集に成功した企業事例3選
最後に、人材募集に成功した企業事例を3社ご紹介します。応募を増やすためにはどのような施策が効果的なのでしょうか。ぜひ各社の取り組みを参考にしてみてください。
1.Retty株式会社

Retty株式会社は、Wantedlyを活用してダイレクトリクルーティングを行っています。同社は以下の施策によって、自社の求める人材へピンポイントにアプローチし、返信率25%という候補者の心をつかむスカウトに成功しています。
・現場メンバー主導の採用体制
・スカウト文面の「質」だけでなく、スカウト送信の「量」にもこだわる
・スカウト文面にテックブログのURLを添付
Wantedlyでは、ダイレクトリクルーティングで採用成功した2社をお招きし、成功の秘訣や具体的な取り組み内容についてトークセッションを行いました。イベントの内容は以下の資料にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
▶ダイレクトリクルーティングの成功事例を無料ダウンロードする
2.株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、オウンドメディアとダイレクトリクルーティングによって、企業認知度の向上と自社にマッチした人材の獲得に成功しています。
同社は、「ファンづくり」をミッションとしてオウンドメディアを運用。公式のnoteとWantedlyのストーリーを活用し、社員インタビュー・役員メッセージ・イベントレポートなど、Wantedly上だけでも年間数十本の記事を公開しています。
実際に、記事がきっかけで応募した候補者もおり、企業理解が深くカルチャーマッチした人材の獲得に成功しています。
【参考】マネーフォワードが語る採用広報の本質と体制の作り方|Event Report
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/eventreport_20210224/
3.株式会社アンドパッド

株式会社アンドパッドは、リファラル採用によって自社にマッチした人材の獲得に成功しています。同社は以下の施策によって、1ヶ月あたりの紹介数が従来の6倍に増加し、リファラル経由で選考に進んだ候補者の90%が内定承諾となっています。
・ペルソナを明確化し、数ではなく質にこだわる
・リファラル採用のプロジェクトにアサインする社員を絞る
→全社で取り組むのではなく、自社とマッチング率の高い業界出身の社員や、SaaS界隈で影響力が強い社員をピックアップし、効率よく質の高い母集団を形成
Wantedlyでは、注目のスタートアップ2社をお招きし、採用成功の秘訣や工夫のポイントについてトークセッションを行いました。イベントの内容は以下の資料にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
求人方法は、かけられるコスト・募集人数・採用期限・採用したい人材のイメージ・想定工数によって大きく選び方が変わります。
今回ご紹介した10種類の求人方法と選定ポイントをしっかり抑え、自社に適した求人方法を選び、採用を成功させましょう。
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