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freeeを支える「あえて、共有する」カルチャー。3人の広報担当が描く未来

freeeの成長とともに、挑戦を続けてきた広報チーム。
今回は土島 あずさ、野澤 真季、青野 光展の3人が、freeeに入社した経緯と、広報担当としての苦労や今後の展望を語ります。freeeの「あえて、共有する」というカルチャーが、広報チームに与えた影響とは——。

freee広報の基礎を築き上げた土島。大切なのは「素直に頼ること」

前職時代、インターネット広告の会社でリターゲティング広告の販売や運用などを行っていた土島。事業会社のマーケティングに興味を持ち、2017年6月にfreeeに入社しました。

そこで配属されたのは、現執行役員の川西 康之が立ち上げたばかりのブランドコミュニケーションという部署。関西で流れたテレビCMの制作や、ユーザーとのコラボイベントなどを実施しました。

土島 「テレビCMの枠は用意されていたのですがクリエイティブが決まっていなくて、制作会社と二人三脚でやりました。freeeとして伝えたいメッセージを具体的な企画に落としていくところから始め、コンテをCEO佐々木に提案して、出演者のオーディションや衣装決め、撮影にも立ち会いました。しかし経験はゼロなので、まったくの手探り状態でした。

当時はfreeeの事業やfreee社員としての働き方も理解していないまま、目の前のことに必死で、常に気が張っていましたね。でも、全然会社に貢献できず悩んでいました」

そんななか、体制変更でブランドコミュニケーションと広報が合体し、2018年6月から広報へと異動しました。

土島 「広報はfreeeの有益な情報をメディアに届けることが役割なので、必然的に社内情報を社内SNSなどから仕入れないといけません。そこで初めて、今取り組んでいるプロジェクトや課題に思っていることなど、常に情報をオープンにして積極的にフィードバックをもらうfreeeメンバーの働き方を知りました。

CEO佐々木自身も社内SNSで積極的に投稿やコメントをしていて、これがfreeeのカルチャーのひとつ『あえて、共有する』なんだと実感しました。

そして、私が悩んでいたのは、周囲へ素直に頼ることができなかったからだと気付いたんです。それからは早い段階で相談し、いろいろな意見をいただきながら、仕事を進めるようになりました」

freeeのカルチャーに触れることで、自身の働き方にも変化が起きると、広報の仕事にも熱が入ったと言います。

土島 「正解を求めすぎないようにしようと吹っ切れました。さらに『質より、量でやってみよう』と、毎日freeeの情報を発信することを始めました。

また、もともとニュースを見るのが好きだったのも功を奏しました。『こういう情報だったら興味や関心を引くだろうな』と考えるのが好きで、記者さんやメディアに提案するのが楽しくなってきたんです」

理想ドリブンでfreeeの新サービスやfreeersの情報を収集し、ひたすらメディアに提案した結果、初めての成功体験を得ることができました。

土島 「副業税額診断がNHKに取り上げられたんです。NewsPicksで『こんなサービスを待ってました』などコメントがたくさんつき、他媒体でも取り上げられ、当時の開発担当の責任者がすごく喜んでくれました。

広報の仕事も好きになり、全録チューナーも購入し、今ではほとんどの報道番組のオープニング曲歌えます(笑)」

野澤の入社。初めての大型イベントと上場

そうして土島が土台を築いた広報チームに新メンバーとして加わったのが、野澤。その経歴には、広報に対する熱い想いがありました。

野澤 「もともとは野村證券で、スモールビジネスや、個人富裕層を中心とする資産運用のコンサルを行なっていました。

会社が好きだったので会社を知ってもらいたいという想いが強く、しだいに広報をやりたいと考えるようになったんです。しかしかなわなかった。そこで『自分たちで会社を立ち上げれば、広報ができる』と思い、先輩が立ち上げたフィンテックスタートアップに創業メンバーとして加わり、事業開発と広報を担当しました。

ゼロからイチをつくる経験と、つくり上げたサービスを伝えていくことの楽しさを実感しましたね」

それをきっかけに、さらに広報としての経験値を高めたいと思った野澤は、freeeへの入社を決断します。

野澤 「情報量が多く、積極的な発信をしているfreeeに入りたいと思ったんです。前職でfreeeのサービスを利用していて、ツールの利便性やサポート体制の良さも転職したいと思ったきっかけでした。freeeに入れないなら、転職しなくていいとさえ思っていました。

また野村證券時代、スモールビジネスの経営者に資金の運用の提案をしていたこともあり、freeeの事業内容や『スモールビジネスを、世界の主役に。』というミッションにも共感しました」

2019年9月に野澤が入社すると、土島は会計freeeと個人・フリーランス向けのプロダクトの担当、野澤はfreee finance lab・API・アライアンスチームの担当となりました。

野澤 「入社すぐに、APIオープンプラットフォーム文脈で、初めての300人規模の大型イベント(Biz Tech Frontier)の開催が決まり、私がPRを担当することになりました。入社すぐに急ピッチで会社を知らないといけないことになり、またそんな大きなイベントを担当するのは初めてで、誰に何を聞いたら良いのかもわからない状態。

でも、質問を社内SNSに投げるとすぐに教えてもらえるなど、freeeのカルチャーに支えられました。『私のことを知りもしないのに、教えてくれるんだ』と、温かさと風通しの良さを実感しましたね。
結果的には2020年の2月、会場に立ち見が出るほどの来場者集客ができ、メディアの招集&インタビュー獲得も実現。まさにチーム一丸で取り組めたことに喜びを感じました」

また、野澤の入社はfreeeが東証マザーズ上場を控えていた時期でもありました。こちらの広報に関しては、チーム一丸となって取り組みました。

土島 「上場を最大限に盛り上げるというミッションにプレッシャーもありましたが、試行錯誤しながら取り組めました。具体的にはメディアへの提案のほか、上場承認日と上場日に盛り上がりの山をつくれるようにプレスリリースを整えました。

そして上場当日、東証でのセレモニーに70名以上の記者の方たちに集まってもらえたことには感無量です」
野澤 「個人的には、記者会見では司会をしたり、集合写真の撮影を仕切ったり、要所要所で重要な役割を与えてもらいました。

またこの期間でチームの絆を深めることができたのも、入社してまだ日が浅かった自分にとって、freeeの事業やカルチャーをよく知る機会になりました」
土島 「野澤は、入社すぐに大きな案件が多かったけれど、手取り足取り教えた記憶はなく、freeeの『あえて、共有する』文化をうまく活用してくれたと思います。阿吽の呼吸ですべてが回っていました(笑)」

青野の入社──freeeを愛される企業にするために

2020年8月、土島と野澤が支えてきた広報チームに、マネージャー・青野が加わりました。

ファーストリテイリンググループ、DeNAグループのさまざまな部署で広報を担当してきた青野。ファーストリテイリング時代には、成長途中であったUNIQLOの店長・エリアマネージャー・財務・IR・人事など、服づくり以外の仕事はすべてやったといいます。そんな中で広報をすることになったのは、ひょんなことがきっかけでした。

青野 「1998年の秋口、東証一部への指定替えを控えていたとき、会社として広報とリーガルの機能が必要になったんです。そこで当時、私ともうひとりいた管理部門の若手でじゃんけんをして、負け、相手がリーガルを選んだので、私が広報になりました。運命を変えるじゃんけんでしたね(笑)。

当時はまだ広報が一般的な職種でなく、広告とごっちゃになっていたり、総務の中にあったり、IRとくっついていたりする時代でした。

私も初めは来る取材依頼をただ捌いていたんですけど、だんだん失敗が許されない状況になってきました。というのも、11月にUNIQLOの原宿店がオープンし、さらに翌年からフリースブームがおきて、世の中の注目度が桁違いに上がったんです。

そこで我流ではなく基礎を勉強しなければいけないと思い、知り合いのベテラン経済記者にいろいろな広報のイロハを教えてもらいました」

その後、DeNAグループ時代にも広報としての経験を重ねた青野。freeeに入社することになったのは、freeeメンバーとの出会いがきっかけでした。

青野 「たまたまCEO佐々木やその他の役員と知り合う機会を得て、何度か話しました。画面越しだったのですが、人に、エネルギーと魅力を感じたんです。

社会に対する想いが、ガンガン伝わって来るんですよ。この人たちと一緒に会社のブランドをつくっていくのはおもしろそうだなと思いました」

さらにもうひとつ、事業・広報目線でも入社の理由があるといいます。

青野 「今は会社の規模が、ほどよく小さいんですよ。これから広報としてfreeeのブランドをつくっていくなかで、事業部とうまく協力すると、成長曲線を急角度にできると思うんです。

個人的にも、20年くらい前に感じたファーストリテイリンググループでのビリビリ感が、また味わえるんじゃないかと。

業界は違うけれど、面接で柳井さんに初めてあったとき、山口の片田舎で本気で世界一を目指しているなと感じたんです。そして私が実際に広報を始めたあたりで、急角度のとんでもない成長が始まった。

freeeにも、世の中をびっくりさせるサービスに成長しそうな期待感と、そこに関わっているとおもしろいことが起きそうな予感がします」

そのためには、freeeという企業のファン、応援してくれる人を増やすことが大事だといいます。

freeeをそんな愛される企業にするために大切なことは、実にシンプルでした。

青野 「まずは正直であること、そして世の人たちに信じていいって思ってもらえること。

ブランドというのは、事実がないと育っていきません。だから、やるって言ったことはちゃんとやる。何か問題が起きたときには、誠実に対応する。サービスや製品ひとつとっても、ちゃんと使え、そうであり続けられるものでないといけない。そして常に新しい要素が入っていて、新しい価値を提供し続けられないといけない。

すべて当たり前のことですが、一番大切だと思います」

そこに広報として関わるとき、視点を高く客観的にすることが重要だといいます。

青野 「広報の最終的な仕事は、企業と世の中との懸け橋になって、バランスをとることなんです。

たとえば、社内でパワーを使わず当たり前にやっていることに外から見れば意外と価値があったり、価値があると思っている事が一般的にはインパクトが薄かったりする。そのギャップに気がついた上で、発信する情報を取捨選択しないといけない。

ちょっと弱いなと感じることには『価値を出すためにあと何が必要か』という目線で、各事業部と話しながら詰めることも必要です。常に会社としての重要度と、世の中のニーズの掛け算で考えることが大切ですね。

もちろんそのためには、本・新聞・テレビ・Webなど、ありとあらゆる手段を使って情報を浴び続け、『今世の中が何をおもしろがっているのか』というアンテナを張り、判断軸を構築するのが大切だと思います」

3人の挑戦。互いに刺激を受け、さらなるレベルアップへ

上場を果たし、新戦力である青野が加わった広報チームには、社内の情報が集まってくるといいます。

青野 「世の中には余計なことや決まってないことは言わないって会社が多く、広報チームはプロダクトが完成してから知る場合が多々あります。広報としては普通、社内の情報をどうやって共有してもらうかってポイントに苦労するんですよ。だからfreeeの『あえて、共有する』というカルチャーは、かなり追い風ですね」

さらに広報としてレベルアップするためには、もっと早い段階での共有も受けたいと青野はいいます。

青野 「社内・社外、両方の感覚を持って働くものとしては、妄想の段階でいいから話を聞きたいですね。『もやっと、こんなことを考えているんですけど世間的におもろいですかね』というレベルで相談をされる存在になりたいです。

また企画段階で会議に呼ばれたときには、広報としての判断や見せ方の工夫を提案できるよう、感度は常に高めておきたいです」

広報の基礎を築いた土島とそこに加わった野澤、新戦力のマネージャーとして入社した青野。両者にはfreeeの広報をさらにパワーアップさせるため、お互いに期待していることがあるといいます。

土島 「組織拡大にともない社会的責任が増してきているので、freeeの広報として何ができるか、経験豊富な青野のもとで修行したいですね。私は独学でやってきているので、もう少ししくみとしての広報を身につけたいです」
野澤 「企業の成長過程においてどのような広報活動を行うべきか基本的なことから学びたいです。その上でfreeeメンバーに“広報と連携するとこんなムーブメントが起こせる!”という認識を持ってもらえるチームをつくりたいです」
青野 「今でも十分やってくれていると思うんですけど、これからさらに、プロとしての力をつけてもらえると思います。
また、年齢からくる感度のオチってあると思うんです。起業している世代には土島さん、野澤さんの方が年齢が近いので、そういう人たちがどういうところから情報を集め、何に刺激を受けているのか、そういう感度を教わりたいですね」

これからさらなる化学反応が起こりそうな広報チーム。上場したてのスタートアップとして、広報、そしてブランド構築に向けての想いがありました。

土島 「記者さんたちとの忘年会も、本来なら会食形式が一般的なのですが、freeeの場合はスナック形式で私たちがママとして開催してます。そんな、何かしらアソビゴコロを取り入れることを意識しながら、社会に貢献できるよう自分の能力を最大限に発揮していきたいです」
野澤 「メディアに対峙するだけでなく、freeeメンバーのモチベーションをアップできるような広報でありたいです。またユーザーさんへマジ価値を届け続け、ファンを増やしたいですね」
青野 「私は今まで注目される企業にいつづけたので、いいことも悪いこともいろいろと経験しました。会社側の思った通りにならず、どうなってんだって言われたことも多々あります。
そのつど、その経験を記録して、次に生かすことを続けてきました。freeeでもそんな自分の経験がブランド構築に役立つことを信じています」

freeeと世の中の懸け橋となるため、3人はこれからも互いに刺激し続けます。

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