エンジニア採用の6つの課題と解決策|採用プロセスごとに徹底解説

ITやWebサービスの多様化と高度化に伴ってエンジニアの採用に苦労する企業が増えています。

とくに即戦力となる人材の採用難度が高まっており、多くの企業が優秀なエンジニアを獲得するための試行錯誤を繰り返しています。

そこで今回は、エンジニアの採用市場と企業内部が抱える課題について解説します。エンジニア採用を成功させるための解決策についても、採用計画策定から母集団形成、選考、そして内定・入社と進んでいく各プロセスごとに説明していきます。

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優秀なエンジニアを採用するコツを公開

自社にマッチした優秀なエンジニアにアプローチできていますか?

開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。

そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを、1つの資料にまとめました。

専門知識を持たない採用担当者の方にも簡単に理解できる内容になっていますので、ぜひご覧ください。

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エンジニア採用における6つの課題

企業が優秀なエンジニアを獲得するためには、採用課題の外部要因となる採用市場の現状を把握しましょう。

1.エンジニアの不足

日本の人口減少を背景とした労働力不足が深刻化しています。

中でもIT人材は経済産業省が2019年3月に発表した「IT人材需給に関する調査」の中で、2030年に最大約79万人が不足する可能性があると言われており、かなり深刻な状態です。

株式会社ビズリーチによる企業の採用担当者を対象にした中途採用に関するアンケートでは、「77.1%が、3年前より即戦力採用の難度が高まっていると実感。そのポジションに『ITエンジニア』『管理職・マネージャー』」との結果が出ています。

エンジニアの不足を招いている要因はいくつかあげることができます。

まず企業が人手不足を加速させないよう、優秀なエンジニアの離職を防ぐため雇用条件を改善させていること。そのため、エンジニアの流動性が低下して採用市場に出にくい状態となっているのです。

また、働き方の多様化でフリーランスとして活動するエンジニアが増加していることも影響しています。とくにエンジニアの業務はパソコンとインターネット回線さえあれば自宅でも作業しやすいため、フリーランスとの親和性が高い職種であると言えます。

参考:【経済産業省】「IT人材需給に関する調査」調査報告書
   【BIZREACH】<採用担当者にアンケート>77%が「即戦力採用の難度が高まった」と回答

2.技術革新スピードの加速

エンジニアには次々と生み出される新たなデバイスやサービスへの対応が求められます。高度化するIT技術へのキャッチアップに対応を続けられるエンジニアはそれほど多くありません。

加えて、技術革新に伴う複雑化がエンジニアの活躍する環境を多様化させた結果、スキルの細分化を招いています。ITを基盤とする事業領域もAIやIoT、SaaSにゲームなど様々であり、エンジニアに必要なスキルが多岐にわたっています。

そのため、自社が採用ターゲットとすべきスキルや知識、経験を持つ人材を見つけるのが困難な状況につながっています。

3.採用媒体の多様化による分散

エンジニアを採用するための媒体変化も企業にとっての課題となっています。

採用活動は従来、大手企業が提供する総合型就職・転職メディアへの求人広告掲載や人材紹介会社の利用が中心でした。しかし現在は採用媒体が多様化しており、さまざまなサービスが登場しています。

採用媒体の多様化によりエンジニアが分散し、企業にとって求める人材からの応募につながりにくい状況を生み出しています。

4.条件面の調整

優秀なエンジニアを獲得するためには、高い給与水準を用意する必要があります。SEやプログラマーの中にはシステムのテスト稼働など夜間や休日の時間外勤務が必要なケースもあるため、出勤や休暇について柔軟な対応を求める傾向があります。

しかし求職者が希望する条件についてどこまで対応することができるかは企業ごとに上限があります。

優秀なエンジニアの獲得では、採用条件をどのように調整するかが採用担当者にとっての課題となっているのです。

5.採用スキルの不足

エンジニアに求められる技術が高度化・多様化するに伴い、採用担当者が求職者のスキルを把握する難しさも増しています。

面接では書類に記されている経歴など、表面的な情報と短時間の面接で候補者のスキルを判断しなければなりません。しかし、技術部門出身ではない採用担当者が、短い時間で判断するのは容易なことではないでしょう。

エンジニア採用においては採用担当者が技術面について理解していること、採用要件が適切であることなど、高い採用スキルが求められるのです。

6.入社後のミスマッチ

高度な技術を有する人材であっても、ミスマッチによって早期退職すれば採用活動は失敗に終わってしまいます。

エンジニアの採用活動においては、技術的なスキルだけでなく入社後に定着する人材であるかの観点も必要です。

採用プロセス別9つの課題解決策

ここからはエンジニア採用における課題を解決するための手法についてご紹介します。採用計画の策定から母集団形成、選考、内定・入社の各プロセスごとにどのような解決策があるのか、見ていきましょう。

採用計画策定プロセス

採用活動を実施する上でまず重要なプロセスが採用計画の策定です。ここでは自社にマッチするエンジニアの人材要件の定義がポイントとなります。

1.人材要件の明確化

採用活動を成功させるためには自社が必要とする人材要件を明確に定め、採用計画に反映させることが大切です。

「エンジニア経験3年以上」などの曖昧な表現ではミスマッチに繋がりやすいため、業務を遂行するために必要なスキルと経験を人材要件として具体的に述べる必要があります。

また、実際の業務ではコミュニケーション能力やマネジメント能力も求められるため、スキルだけでなくマインドセットについての要件も加えておくべきです。

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2.採用ターゲットの見直し

採用市場ではエンジニアが不足しているため、求めている人材だけでなく採用可能な人材も考慮した採用活動を行うべきです。

企業は若く優秀なエンジニアを採用したいと考えるため、求める人材の獲得が難しくなっています。そこで、ベテランや外国人のエンジニアにも目を向けてみましょう。

ベテランのエンジニアであれば、企業に定着した後に若手を指導する役割を担えるかもしれません。外国人のエンジニアは文化の違いがあるものの、開発業務は比較的言語のハードルが高くないと言えます。

採用計画の策定においては人材要件の明確化とともに、採用ターゲットを見直して間口を広げることも解決策の1つです。

母集団形成プロセス

エンジニアの採用を考える企業の多くが母集団の形成に課題を抱えています。ここでは母集団形成プロセスにおける課題解決手法を2つの点から説明します。

1.採用ブランディング

エンジニア採用においては採用ブランディングの考え方が重要です。エンジニアの獲得がうまくいっている企業の多くは、転職潜在層まで対象にした採用ブランディングを進めています。

具体的にはSNSやテックブログの運用、それにGitHubでソースコードを公開しているケースも少なくありません。他にもイベントやオンラインセミナー、勉強会を開催して社外の優秀なエンジニアとの接点を持つ企業も増えています。

採用ブランディングとしては、ブログ機能で社内の雰囲気や企業理念、働き方などを伝え企業の魅力を発信することができるWantedlyの効果に注目が集まっています。

Wantedlyを採用ブランディングに活用すれば、地方の企業に全国から候補者を集めることもできます。こちらの事例もご覧ください。

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2.採用手法の見直し

不足しているエンジニアを対象とする母集団を形成するためには、採用媒体の見直しも行うべきです。

人材採用の領域でもIT技術の進展により、ターゲットを絞り込んだ採用メディアが相次ぎリリースされています。

さらに企業がターゲットとなる人材をスカウトするダイレクトリクルーティングを活用する企業が増加しています。

採用メディアの選定やダイレクトリクルーティングそれぞれにおいて採用活動に「攻め」の要素を加えるのが、母集団を形成するための解決策であると言えます。

一般的に差別化が困難な受託企業がダイレクトリクルーティングの活用によりエンジニアの採用に成功した事例はこちらの資料をダウンロードしてご覧ください。

【参考】エンジニア採用に役立つ8つのサービスとは?https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/engineer_recruiting_top

選考プロセス

書類選考や面接のプロセスにおいてもエンジニア採用の課題解決に役立つポイントがあります。

1.スキルチェックの強化

エンジニア採用の際は一般的に、開発言語や開発環境についてのスキルや知識についてヒアリングを実施します。

しかし、それでも入社後にミスマッチから早期退職や戦力不足とあるケースも少なくありません。候補者の技術の見極めが課題となっている場合には、スキルチェックの強化を検討しましょう。

プログラミングスキルチェック機能を提供している外部のサービスを利用したり、企業側が自社でコーディングテストを実施したりするのも候補者のスキルレベルを見極めるには効果的です。

技術面のミスマッチを防止するためには、スキルチェックの強化を検討しましょう。

2.カジュアル面談の実施

候補者の動機づけのために、カジュアル面談を導入する企業も増えています。

技術部門や配属予定部門の社員が自社の技術力や開発環境、職場の雰囲気について説明し、候補者の動機づけを強めるためです。選考プロセスは企業が候補者を見分けるだけでなく、候補者の動機づけの場でもある意識を持つことが重要です。

最近では面接を含む採用活動全体における候補者体験を指すCX(Candidate eXperience)を重視する企業も増えはじめています。

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3.レスポンスの迅速化

エンジニアの採用においてはスピード感も重要なポイントです。候補者は複数の企業に応募しています。

そのため、採用における対応は常に他社の動きを意識しながら行うべきなのです。書類選考や面接の結果連絡、それに内定出しは可能な限り早期に行いましょう。

企業が選考に費やす数日間の間に、他社が出した内定に流れてしまう可能性もあります。とくに優秀な人材であるほどこの傾向は顕著であると言えるでしょう。

マイナビが2020年3月に発表した「中途採用状況調査」によると、1次面接から内定出しまでの平均日数は12.3日となっています。自社の採用を振り返り、1次面接から内定を出すまでの期間が2週間を超えている場合には、採用フローを見直すなどの改善を検討しましょう。

参考:【マイナビ】中途採用状況調査2020年版

内定・入社プロセス

内定承諾から入社、定着までのプロセスについても企業側が注意すべきポイントについて2つの点から説明します。

1.内定後のフォローアップ強化

内定から入社までの期間におけるフォローアップ体制も、売り手市場のエンジニア採用において重視すべき要素です。

働く環境や業務内容について安心感を与えるためのフォローアップに力をいれる必要があります。候補者に社内報を送付したり社内イベントに招待したりすれば、自社の業務や雰囲気の理解促進につながるでしょう。

役員や社員との交流会や懇親会の場を設けるのも多くの重要な手法です。また、社員同士がコミュニケーションに利用しているSNSがあれば、参加を促すのも入社後の早期戦力化に役立ちます。

手厚いフォローアップ体制を用意して内定辞退を防止しましょう。

2.労働環境の整備

エンジニアが勤務する上で重要視するのは待遇や労働条件だけではありません。開発に集中できる組織や文化、そして仕事環境であるかという点も大切です。

エンジニアの業務について理解しており評価制度が整っているか、改善を提案できる組織であるか。またリモートワークやフレックスタイムなどエンジニアが柔軟に働ける仕事環境であるかという点も重要です。

さらに使用するパソコンのスペックやデュアルモニターかどうかも快適な開発環境に欠かすことのできない要件となります。スキルを高めるための研修に参加する費用や書籍購入費用の会社負担があるかといった点も欠かせません。

売り手市場ではエンジニアは容易に転職できてしまうため、エンゲージメントを高めるための施策についても合わせて検討しましょう。

【参考】株式会社CAMPFIREのエンジニアが企業選択で重視したポイントとは?https://www.wantedly.com/hiringeek/interview/rc_ci5

エンジニア採用に成功した企業事例

ここではダイレクトリクルーティングを使ってエンジニア採用に成功した企業事例をご紹介します。

株式会社コーボー

コーボー

株式会社コーボーでは、SESが持つネガティブなイメージを払拭するため、「知る」「伝える」「すり合わせる」をキーワードにエンジニア採用を進めています。

とくに面談では、アイスブレイクや面談のゴールを明確に伝えることで、応募者との信頼関係を構築しています。

その結果、2019年ではエンジニアの内定承諾率は100%、エンジニア4名の採用成功を実現しています。

コーボー社が採用成功したWantedlyのサービス資料をダウンロードする

カラビナテクノロジー株式会社

福岡県でWebやアプリの制作を行うカラビナテクノロジー株式会社も、候補者の母集団不足に課題を抱えていました。同社は少ない母集団から優秀なエンジニアを採用するためWantedlyを使ってダイレクトリクルーティングを開始。

社員紹介や社内制度など、等身大の雰囲気を伝えることでミスマッチを減らし、1年間で5名のエンジニアを採用しました。

かかった採用単価は1人あたり12万円。他の媒体を利用せず、利用開始から4年間で20〜30名の採用に成功しているそうです。

地方IT企業がエンジニア採用を成功させるためには、大都市のU/Iターン希望者など、幅広い人材に長期的にアピールすることが重要で、ダイレクトリクルーティングやスカウトは効果的な手法です。そのほかの成功事例は以下の資料をご覧ください。

カラビナテクノロジー社が採用成功したWantedlyのサービス資料をダウンロードする

まとめ

今回はエンジニア採用における課題と解決策についてご紹介しました。

エンジニアの不足は今後も続いていくとみられ、採用環境はさらに厳しくなっていくでしょう。優秀なエンジニアを獲得するためには自社の課題を解決するための戦略が求められます。

社内でもエンジニア採用の難しさについて共通認識とし、技術部門や経営陣とも密接に連携して採用活動を進めましょう。

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